「トレース」を科学する。(その1)
最近、Xやnoteで「トレース」という言葉がキーワードになっています。
僕をトレースしたら月100万円くらいで、ちゃんと時間かけたら月300万円くらいかなと思います。多く感じるかもですが、年でいうと3600万円とかなのでそこまでじゃあないというか...。だから、奪えるところは奪った上で、「いやいや全然違う方法で1億余裕でしたけど?」みたいな人に早くでてきてほしい。
— 瀬戸内note研究所 (@seto_note_labo) May 11, 2025
iPhone撮影に特化したアカウント、林がやれば確実にポジション取れるけどやってないのは人にポジションを譲っていたのですが、強いプレイヤー(フォロワー数とかではなく売上を作れるプレイヤー)が出てこないのでやっぱり自分でやるかってなってます。…
— 🌲🌲 (@hayashiwithcats) May 1, 2025
、、、
伸びている人は言います。
「自分をトレースすればSNSなんてすぐ伸びるしすぐマネタイズできる」と。
私は林インターンというメンバーシップに加入していますが(月3000円で映像のプロから学べると思うとお買い得)、一つ一つの課題を丁寧に仕上げた結果フィードバックで撃沈するということが結構あります。
フィードバックでは毎回林さんが一人一人あてのフィードバックを動画にしてまとめてくださるのですが、林さんの高評価は平均して10%程度という感じです。
つまり、90%の提出者(実際には課題を提出しているのは20%くらいなので全参加者の98%くらい)はうまく課題をクリアできていないことになります。
うまく課題がクリアできない要因は数多あるとは思いますが、主に次の4つに集約されると思います。
・課題文の意味が理解できていない
・課題の意図が理解できていない
・課題の意図は理解できていてもクリアするために必要な要素がわからない
・クリアするために必要な要素がわかっていても実現させるスキルがない
これらを一つ一つステップアップしていくためにnote上で伸びている方々をピックアップし、再現性のある形でトレースするための具体策をまとめていきたいと思います。
「いつの時点で伸び始めたのか」と「何をきっかけに伸び始めたのか」を理解することで、よりトレースしやすくなるのではないか、という考えのもと、過去の投稿と現在の投稿を比較することに焦点を当ててみました。
事例1:やまだくにあきさん
note開始:2018年5月
投稿頻度:開始当初は月30本以上、2025年以降は2-3日に1本
メンバーシップ開始:2024年1月
弁護士をやめてnote作家になったことで話題の瀬戸内note研究所ことやまださんの過去のnoteを遡ってみました。
弁護士辞めて、note作家になりました。 pic.twitter.com/YDUpQ1Xypp
— 瀬戸内note研究所 (@seto_note_labo) February 8, 2025
上記は2018年6月の投稿と2025年5月の投稿です。
スキの数に15倍もの差があります。
どこにそんなに差があるのでしょうか。
まず一見してわかる部分でいうと、
タイトルからわかるように宛先が異なります。2018年の投稿は自分宛、2025年の投稿は読者宛の内容になっています(真意がどうあれタイトルだけからはそういう印象を持たれやすい)。
次に、サムネイルが異なります。2018年の投稿はストックフォト感があるというか、「誰でも作れそうなサムネイル」であることに対し、2025年の投稿では「完全にブランドとして確立」されています。これらを「読んでいることがステータスと感じられる」洗練された統一感です。
更に、文章の長さが異なります。2018年の投稿は400字程度であるのに対して2025年の投稿は3,000字に及びます。もちろん、内容も異なります。文字数が異なるので情報密度が異なるのも当然です。
つまり、読者に宛てた内容で中身のある文章を統一感のあるサムネイルで惹きつけるのはスタートラインと考えて良いでしょう。
では、いつやまだくにあきさんは伸び始めたのか、なぜ伸び始めたのか、を考察していきます。
やまださんのnoteで最初にスキが100を超えたのは2019年6月です。
例に漏れず5,000字近い対策で、しかもやまださんの漫画にこめる愛が溢れ出ています。
(あとこの図のマンガを全く読まない人にリーチしたいという意見に賛同しかなかった)

その翌月には下記の投稿のスキが100を越えています。
この投稿は1,000字程度の投稿ではあるのですが、下記の文言に共感を覚えた人は多かったはず。
学歴が良くないと、学歴を批判できない
お金を稼がないと、お金を否定できない
仕事で成功しないと、仕事を否定できない
やまださんお馴染みのサムネイルカラーが初めて登場したのが2021年8月。ここまで試行錯誤しながら、ヒット作や有料noteも売りながら現在の形の礎ができはじめるまでに3年以上かかっている事実に感嘆せざるをえません。
その後、著書「クリエイター1年目のビジネススキル図鑑」を出版したのち、noteのスタイルも少し変更されます。
更に1年以上経過し、新たなスタイルが確立されていきます。
この頃にはスキが100を越えることも連発しており、文章の内容も現在のものとかなり似ています。
やまださんの言説に以下のようなものがあります。
まず、その自分が「大量行動」できることを発見しましょう。
そしてそれを人は「才能」と呼びます。
恐らくそれをやまださん自身が発見した瞬間が下記だったのかなと印象的でした。
自分としては特別なことをしているつもりはなかったんで、褒められるたびに「あれ、もしかしてこれ僕才能あるんじゃないか...」とニヤニヤしてたんですが、スマホでメモとってるときに
「何してるんですか?」
「いや、メモしてて」
「へー、どんなふうに?」
「これこれこうやって」
「おーいいですね!どのくらいの数メモしてるんですか?」
「んー1000個くらいかな」
「1000っ!?」
となって、あ、これか、と。
更に時が進みスタイルが変わっていきますが、2024年の時点でnoteの中身は今とほとんど同じだと思います。根底にある哲学も同じ。
「大量行動できる分野を見つけた」→「他の人はやっていないと気付いた」→「そのポジションに居座って発信し続けた」
ということは現在のやまださんがやっていることと同一です。そして当然のことながら文章も読みやすいです。
唯一の違いは、この時点ではご本人はnoteで月5万円は無理、と思っていることでしょうか。
この時点でメンバーシップも運営なさっていますが、70人くらいの規模だったようです。
2025年に突入し現在のスタイルになります。
そこから5ヶ月でメンバーシップは1,000人まで伸びています。note開始から7年越しで、継続力に敬服です(ご本人は「頑張っている自覚」はないかもしれません)。
2024年までのnoteを拝見しても、文章力があることに疑いの余地はないわけですが、2025年に入ってからは発信のフォーカスが異なります。
それは「noteに特化している」こと。
瀬戸内note研究所もそうですし、このnoteアカウントも発信の内容の多くをnoteに関連することが占めています。
述べられていることはそれ以前と同様で
「大量行動できる分野を見つける」→「他の人がやっていなければ才能」→「そのポジションに居座って発信し続ける」
という内容です。(「noteに特化すること」そのものが伸びた要因ではなく、やまださんの得意分野と需要供給バランスがうまくマッチしたということ)
そこに更にテクニック的な要素がかみ合わさっています。(ご本人の許可を得て一部公開しています)
・大量行動できる分野の発掘
・Xで1日20投稿×10日間→50いいねで方向性ok、100いいねなら突き進む(なければ分野を再考)
・関連分野の一時情報(IR情報や公開資料など)を要約して投稿する
・noteは変えない(これはnoteの内容=自分の大量行動できる分野が優れている前提)
・X→noteの動線を整える(noteに関連する投稿をXに複数する)
役にたつ、他の人がやっていない、自分は呼吸をするようにできる、という三要素が重なる部分を見つけられるかが勝負の肝、という理解をしました。
やまだくにあきさんは今や「noteの人」として代名詞化しています。
一方で、その地位にいたるまでには色々な変遷があり、たくさんの時間と労力を割いて行動し続けてきた人だということを再認識いたしました。
今回は時間をとって過去を遡ることで、今まで見えていなかったことが高い解像度で見えてきました。
学ぶことがたくさんで、完全にメンバーシップの元はとったと思います。
同じようにトレースの方法で悩んでいる方の一助になれば幸いです。
他のnoterの方に関してはまた別の投稿に分けたいと思います。
