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人工呼吸器③ 『DO₂とは』

人工呼吸器シリーズ開催中。第1回は⇩


まず結論。
今回のDO₂を理解すると、酸素供給のどこに問題があるのかわかるようになります。

DO₂とは『酸素運搬量』です!
もっと具体的に言うと、
”組織まで供給できる実際の酸素の量”

を表します!


皆さんがよく使う、PaO₂やSpO₂、SaO₂、CaO₂とはまた意味が違います。
(細かく言うと全部関わってますが)

・PaO₂は「酸素の圧力」
イメージは、
  酸素事態をHbという座席に押し込む力です。

・SaO₂は「Hbの座席が埋まっている割合」
イメージは、
  Hbという酸素運搬のバスの座席が何%埋まっているかです。

・SpO₂は「SaO₂を皮膚から推定した値」
これはもう簡単ですね。

・CaO₂が「血液中の実際の酸素量(100mlあたりの)」
です。

血液中の実際の酸素量であるCaO₂とは、ただの血液の状態です。心臓で拍出されなければ末梢組織までとどきませんよね!?

つまり・・・・・・

CaO₂を心拍出量(CO)で見たものが、
DO₂(酸素運搬量)ってことです!


皆さんが嫌いな式にすると
DO₂=CO×CaO₂

いや、本当に本当に一番重要なのがこの式ですわ。
これを覚えるだけで酸素供給のどこに問題があるのか考えれるようになります。


・COを分解すると、
CO(心拍出量)=SV(1回拍出量)×HR(心拍数)  
となり、
SV(一回拍出量)の要素は①前負荷、②後負荷、③心収縮力     に分類されます。
つまりCOは、前負荷、後負荷、心収縮力、心拍数の4つに左右されているわけです。

・CaO₂を分解すると
CaO₂=(SaO₂×Hb×1.34)+(0.003×PaO₂)
となります。
つまりCaO₂はSaO₂とHbとごく微量なPaO₂に左右されています。

DO₂=CO×CaO₂なので
DO₂(酸素運搬量)は、
前負荷・後負荷・心収縮力・心拍数・SaO₂・Hbに左右されていることがわかるのです!!!!!

なので現場で乳酸など溜まっていて、
「組織に酸素供給ができていないのでは!?」
となった場合に、

①前負荷
②後負荷
③心収縮力
④心拍数
⑤SaO₂
⑥Hb

の状態を確認すると、酸素供給のどこに問題があるかがわかり、そこに的確にアプローチできれば、組織にしっかりと酸素を運搬することができるんです!!!!



なぜDO₂の話をしたかというと、
例えば、呼吸器で陽圧をかけると平均気道内圧が上がるので拡散の面積がひろくなり、SaO₂は上昇しますが、胸腔内が陽圧になるので心臓へ戻る血液(前負荷)は減ります。
なのでCaO₂は上昇してもCOは低下する。といったことが起こり。結果的にDO₂は増加しないということが起こり得ます。
ちなみに、酸素供給の変動に最も影響を与える因子はCOと言われています。
いたずらにPEEPを増やせばいいってもんじゃないことが分かりますね。


次回は、
『ヘモグロビン酸素解離曲線』
です。

呼吸器そのもののモードとかに入る前にやっぱり、生理学理解しておかないと戦えないので・・・。(笑)
はやく人工呼吸器に入りたい気持ちはあるけど我慢してください。(笑)

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