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AIを使いこなす前に整えるべきもの「調理長の流儀」から学ぶ仕事の段取り術

AIを使いこなす前に整えるべきもの

「調理長の流儀」から学ぶ仕事の段取り術



こんにちは、ぜっとです。

先日、

【本当に仕事を早くするのはプロンプトじゃない】AIに渡す前に、脳の調理台を整える方法

という
考え方は無料+実践シート有料【高い生成AIに課金する前に、自分の脳みそを最新モデルにする方法】頭の中がごちゃごちゃしている人へ。まず、脳の作業台を空けよう

このnoteの入口記事を書きました。

ありがたいことに、思った以上に反応をいただきました。

特に多くの方が反応してくださったのは、この考え方です。

AIに強い人は、質問がうまいだけではない。
AIに渡す前の材料の並べ方がうまい。

これは、自分で書いていてもかなりしっくりきた表現でした。

AI活用というと、どうしてもプロンプトに注目が集まります。

どんな命令文を入れるか。
どんな型を使うか。
どんな言い回しにするか。
どのモデルを使うか。

もちろん、それも大事です。

でも、実際にAIを毎日使っていると、もっと手前に大きな差があると感じます。

それは、人間側の段取りです。

AIに投げる前に、何を整えているか。
どんな材料を集めているか。
どの情報を使い、どの情報を捨てるか。
誰に届けるのか。
どんな完成形にするのか。
最後にどんな味に仕上げたいのか。

ここが決まっていないままAIに頼むと、出力はどうしてもぼやけます。

逆に、ここが整っていると、同じAIでも出力の質がまったく変わります。



プロンプトは、厨房で最後に出す指示である

料理で考えると分かりやすいと思います。

厨房に入って、いきなり料理人にこう言ったとします。

「いい感じに作ってください」

これで最高の料理が出てくるでしょうか。

たぶん、難しいです。

なぜなら、何も決まっていないからです。

誰に出す料理なのか。
朝食なのか、昼食なのか、特別なディナーなのか。
相手は若い人なのか、高齢の方なのか。
脂っこいものが好きなのか、さっぱりしたものが好きなのか。
使える食材は何か。
予算はどれくらいか。
どんな皿に盛るのか。
どんな空間で食べてもらうのか。

これらが見えていないまま「いい感じに」と言っても、料理人は困ります。

AIも同じです。

AIにとってのプロンプトは、厨房で最後に出す指示のようなものです。

もちろん指示は大事です。

でも、その指示の前に、素材、目的、相手、味付け、完成形が整っていなければ、良い仕事にはなりにくい。

だから私は、AI時代に本当に重要なのは、プロンプトの前にある調理長の仕事だと思っています。



調理長は、レシピだけで仕事をしていない

調理長の仕事は、レシピ通りに作ることだけではありません。

むしろ、本当に大事なのはその前です。

今日の素材を見る。
鮮度を見る。
お客様を見る。
お店のコンセプトを見る。
スタッフの力量を見る。
提供する時間を見る。
どこまで仕込み、どこから現場で仕上げるかを決める。

そして、最終的に「この料理は、この味で出す」と判断する。

これは、単なる作業ではありません。

世界観と品質基準を持った段取りです。

AI時代の仕事も、かなり似ていると思います。

AIに資料を作らせる。
AIに文章を書かせる。
AIに企画を出させる。
AIに投稿文を整えさせる。

ここまでは、多くの人がやっています。

でも、AIに頼む前に、

どの情報を素材として使うのか。
誰に向けたアウトプットなのか。
どんな判断につなげたいのか。
どんな言葉の温度で届けるのか。
どこまでAIに任せ、どこから人間が見るのか。

ここまで整えている人は、まだそこまで多くないように感じます。

ここに差が出ます。



AI活用で差が出るのは「情報を集めたあと」

AIを使うと、情報収集はかなり楽になります。

検索もできる。
要約もできる。
比較もできる。
表にもできる。
文章にもできる。
画像にもできる。

ただし、情報がたくさん集まったからといって、仕事が進むとは限りません。

むしろ、情報が増えすぎて、逆に迷うこともあります。

あれも入れたい。
これも使えそう。
この視点も大事。
この情報も捨てがたい。
別の資料も参考になる。

こうなると、AIに渡す情報量は増えているのに、仕事の軸はぼやけていきます。

料理で言えば、冷蔵庫の中身を全部まな板に出している状態です。

肉も魚も野菜も果物も調味料も全部出して、

「さあ、最高の料理を作ろう」

と言っているようなものです。

しかし、良い料理は、材料を増やせばできるわけではありません。

むしろ、引き算が必要です。

今日使う素材を決める。
使わない素材を下げる。
味の方向性を決める。
主役を決める。
余計なものを入れすぎない。

AIに渡す情報も同じです。

大事なのは、情報をたくさん集めることではありません。

必要な情報を、必要な順番で、必要な分だけ渡すこと。

これができる人は、AIの出力が一気に安定します。



トヨタの段取りに学ぶ、AI時代の外段取り

仕事を早くするうえで、昔から大事にされてきた考え方に「段取り」があります。

特にトヨタ生産方式では、作業を

内段取り
外段取り

に分けて考えます。

内段取りとは、その作業を止めないとできない準備。
外段取りとは、作業を止めなくても先にできる準備です。

これをAI活用に当てはめると、かなり分かりやすくなります。

AIに入力してから考え始めるのではなく、AIに入力する前に外段取りを済ませておく。

たとえば、

目的を決める。
読者や顧客を決める。
使う材料を集める。
不要な情報を外す。
完成形を決める。
品質基準を決める。
AIに任せる作業と、人間が判断する作業を分ける。

ここまでが外段取りです。

この準備をせずにAIに投げると、AIとのやり取りの中で迷い続けます。

「やっぱり違う」
「もう少しこうして」
「なんか浅い」
「もっと具体的に」
「いや、そういう意味じゃなくて」

この修正の連続が、時間を奪っていきます。

AIが遅いのではありません。

人間側の段取りが、AIの前で止まっているのです。



「調理長の流儀」とは、自分のイズムを持つこと

仕事が速い人は、単に手が早いのではありません。

判断が早い。

なぜ判断が早いのか。

自分の中に、基準があるからです。

何を良いとするのか。
何を大事にするのか。
誰に届けたいのか。
どこまでなら出してよいのか。
何は削ってよいのか。
何は絶対に残すのか。

この基準がある人は、AIの出力を見たときに迷いにくいです。

「これは違う」
「ここは使える」
「この切り口は良い」
「この言葉は自分らしくない」
「この情報はお客様に届かない」
「ここはもっと現場の言葉にした方がいい」

こう判断できます。

これが、私は調理長の流儀だと思っています。

レシピだけを覚えるのではなく、自分の味の基準を持つこと。

AI時代に言い換えれば、

プロンプトだけを覚えるのではなく、自分の仕事のイズムを持つこと。

ここが、これからかなり大事になると思います。



AI時代に人間が担う仕事は「作ること」から「整えること」へ移る

AIは、作ることが得意です。

文章を作る。
画像を作る。
表を作る。
構成案を作る。
要約を作る。
チェックリストを作る。
たたき台を作る。

これから、この能力はさらに上がっていくと思います。

では、人間の仕事は何になるのか。

私は、かなりの部分が「整えること」になると思っています。

問いを整える。
材料を整える。
目的を整える。
届け先を整える。
品質基準を整える。
判断軸を整える。
AIとの役割分担を整える。

AIに作らせる前に、人間が整える。

これは、仕事をAIに奪われるという話ではありません。

むしろ、人間の役割が、より調理長に近づいていくということです。

包丁を握って全部切る人から、厨房全体を見て、素材と人と時間と味をコーディネートする人へ。

AI時代の仕事は、そういう方向に進んでいくのではないでしょうか。



調理長メソッドで考える、AIに渡す前の6ステップ

私なりに整理すると、AIに渡す前の段取りは次の6ステップです。

1. 目的を決める
何のために作るのか。誰のどんな状態を変えたいのか。

2. 一次情報を集める
現場で見たこと、自分の体験、顧客の声、数字、写真、会話を集める。

3. 使う材料を選ぶ
全部は使わない。今回の目的に合う情報だけを選ぶ。

4. 届け先を決める
誰に出すのか。読者なのか、お客様なのか、スタッフなのか、未来の自分なのか。

5. 味付けを決める
言葉の温度、専門性の深さ、やさしさ、実用性、自分らしさを決める。

6. AIに任せる作業を決める
分類、要約、構成、下書き、言い換え、比較、チェック。何を頼むのかを明確にする。

ここまで整えてから、ようやくプロンプトです。

つまり、プロンプトは最初ではありません。

最後の一手です。



AIに任せるほど、人間は考えなくてよいのか

ここで、少し逆の話もしておきたいと思います。

AIが便利になるほど、人間は考えなくてよくなるのでしょうか。

私は、むしろ逆だと思っています。

AIが作れるようになるほど、人間は

何を作るべきか。
なぜ作るのか。
誰に届けるのか。
どこまで出してよいのか。
何を正しいと判断するのか。

ここを考える必要が強くなります。

料理で言えば、調理器具が進化しても、調理長の味覚や目利きが不要になるわけではありません。

むしろ、調理器具が進化するほど、何を作るかを決める人の思想が問われます。

AIも同じです。

AIが強くなるほど、人間の流儀が問われる。

私はそう感じています。



まとめ

AI時代の仕事格差は、プロンプトの前に生まれる

本当に仕事を早くするのは、プロンプトだけではありません。

プロンプトの前にある、段取りです。

素材の集め方。
情報の選び方。
不要なものの削り方。
届け先の決め方。
品質基準の持ち方。
自分のイズム。
そして、AIに何を任せ、何を自分が判断するか。

ここが整っている人は、AIを使うほど仕事が速くなります。

逆に、ここが曖昧なままだと、どれだけ良いプロンプトを使っても、AIとのやり取りは迷子になりやすい。

AI時代に必要なのは、単なるプロンプト集ではありません。

自分の仕事をどう設計するかという、流儀です。

料理で言えば、調理長の流儀。

何を仕入れ、何を捨て、何を主役にし、どんな味で、誰の食卓へ届けるのか。

その判断があって、ようやくAIは最高の調理補助になります。

プロンプトを探す前に、調理台を整える。

その調理台の上に、自分の経験、現場の観測、一次情報、顧客への想像力、品質へのこだわりを並べる。

そこから、AI時代の仕事は本当に速くなるのだと思います。



追記予定について

前回の記事、

高い生成AIに課金する前に、自分の脳みそを最新モデルにする方法

では、頭の中を外に出し、脳の作業台を空ける7ステップをまとめました。

今回の内容は、その次の段階です。

脳の作業台を空けたあと、
そこに何を置くのか。
どう素材を選ぶのか。
どんな順番でAIに渡すのか。

この「調理長メソッド」を、前回記事の有料部分に追記する形でまとめていく予定です。

追記内容としては、

・AI投入前の材料整理シート
・調理長メソッド6ステップ
・一次情報の集め方テンプレート
・使う情報、使わない情報の選別シート
・届け先と味付けを決めるワーク
・AIに渡す前の外段取りチェックリスト
・note記事、Instagram投稿、会議資料に使える実践例

このあたりを追加していく予定です。

AIをもっと使いこなしたい方。
プロンプトを工夫しているのに、まだ仕事が速くなっていない方。
自分の仕事の段取りそのものを見直したい方。

そんな方にとって、実際に使える内容にしていきたいと思います。

AI時代に必要なのは、AIに丸投げする力ではありません。

AIに渡す前に、自分の仕事を整える力です。

その力を、これから一緒に磨いていきましょう。

ぜっと


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