【社会人野球日本選手権】東邦ガスが三菱重工Westにサヨナラ勝ち|吉田124球完投+若林4安打
社会人野球日本選手権2025・1回戦(京セラドーム大阪)。
東海地区第3代表・東邦ガスと、近畿地区予選を勝ち上がった三菱重工Westの一戦は、最後まで息をのむ接戦となった。
試合を制したのは東邦ガス。
9回裏、4番・若林が初球をレフト前へ運ぶサヨナラ打。
スコアは3対2、エース・吉田の124球完投と、主軸の勝負強さが光る逆転勝利だった。
試合動画はこちらをご参照ください。
序盤|両先発、静かな立ち上がり
東邦ガスの先発はエース・吉田。
初回、2死二塁のピンチを迎えたが、4番・西岡をインハイストレートで空振り三振に仕留め、無失点の立ち上がり。
一方の三菱重工Westは、先発に左腕・坂尾。
こちらも初回を三者凡退とし、両者譲らぬ投手戦に。
前半|三菱重工Westが着実にリード
試合が動いたのは3回表。
三菱重工Westは9番・碓井の左中間への打球で、センターとレフトが交錯。ボールがフェンス際を転々とする間に、碓井が三塁へ。
(記録はセンターの失策)
1死三塁を迎える。
ここで、1番・湯口が1、2塁間を破るタイムリーを放ち、
三菱重工Westが1点を先制。
さらに5回表には、
一死一・三塁で、碓井がファーストへセーフティスクイズ。
3塁ランナーがホームに滑り込み2点目。
三菱重工Westが2–0とリードを奪った。
終盤|東邦ガス、7回に追いつく
試合中盤、7回裏に流れが変わる。
三菱重工Westはここまで無失点の好投の坂尾に代えて、
2番手・鷲尾を投入。
しかしこの鷲尾が制球を乱し、
2安打と四球でノーアウト満塁のピンチを背負う。
3番・宮下の打球はショートゴロ。6–4–3の併殺崩れの間に1点を返す。
続く4番・若林の三塁線強襲打を三塁・西岡がダイビングキャッチするも、ホーム送球がそれて三塁走者が生還。
これで試合は2–2の同点となった。
9回|若林が初球サヨナラ打
決着は9回裏。
三菱重工Westのマウンドは、7回途中からリリーフ登板の西。
先頭の1番・大木に代打・松井を送り、レフト前ヒットで出塁。
一死後、宮下がピッチャー強襲の当たりをライト前に運ぶ。
一死一・三塁と絶好のサヨナラ機で、打席には、この日3安打の4番・若林。
敬遠も考えられる場面であったが、バッテリーは勝負を選択。
その初球、外角のボールをショートオーバーのレフト前に運び、
三塁ランナーが生還。
東邦ガスが3–2でサヨナラ勝ちを収めた。
若林、復活の4安打でヒーローに
この試合、最も輝いたのは4番・若林。
7回に同点を呼ぶ三塁強襲打を放ち、9回にはサヨナラ安打。
さらにこの試合、4安打と完全復調を印象づけた。
若林は6月の都市対抗予選でまさかの大不振。
6試合でわずか3安打に終わり、チームが本戦出場を逃す一因にもなった。
その後の日本選手権予選でも調子が上がらず、代表決定戦(東海理化戦、日本製鉄東海REX戦)ではスタメンを外れていたが、今大会初戦でスタメン復帰。
結果で応えた形だ。
東邦ガスの収穫|吉田と打線の軸が機能
この試合、打のヒーローが若林なら、
守りのヒーローは間違いなく、エースの吉田だ。
9回を124球の熱投。8回までは毎回奪三振で、奪三振は13を数えた。
ストレートに力があるのに加え、緩急をつけたピッチングで、
三菱重工West打線をわずか5安打2失点での完投勝利。
「これぞエース」という流石の投球を見せた。
打線でも収穫があった。
13安打を放ちながら得点は3点と効率は悪かったが、
5番の柴田以外、先発全員安打と結果を残した。
東邦ガスにとって、都市対抗予選での苦い経験を経て「再出発」を示す試合となった。
三菱重工Westは継投に課題
一方の三菱重工West。
先発・坂尾は6回を97球無失点の好投。7安打を許しながらも要所を締めた。
しかし、2番手・鷲尾がわずか1アウトしか取れず2失点。継投の誤算が痛かった。
3番手・西は7回・8回を完璧に抑えたが、9回に3安打を浴び、サヨナラ打を許す結果となった。
打線も3回・5回を除けばチャンスを作れず、吉田の粘投の前に沈黙。
得点力不足と継投の不安が浮き彫りとなった。
次戦の展望|東海勢対決の可能性も
勝利した東邦ガスの2回戦は、11月7日(金)。
対戦相手は、明治安田生命 vs 西濃運輸の勝者。
1週間の間隔があるため、吉田の再登板も十分考えられる。
もし西濃運輸が勝ち上がれば、東海勢対決となり、
9月の日本選手権予選:第1代表決定戦での悔しい逆転負けのリベンジ機会にもなる。(予選詳細は以下リンクご参照ください)
試合まとめ|“苦しみを力に”東邦ガス、初戦突破!
吉田: 124球完投、5安打2失点の粘投
若林: 復活の4安打、サヨナラ打でヒーローに
「都市対抗予選での悔しさを晴らす」――
東邦ガスが、再び勢いを取り戻す一歩を踏み出した。
次戦は東海勢同士の再戦となるか。
復活した打線の軸を武器に吉田の再登板にも注目が集まる。
