ぶるたろ。1770~仏蘭西骨牌虚実交々~(0.75)Dummettさんのタロット本
前回の記事はこちら。
今回は予告したMichael Dummett(マイケル・ダメット)さんです。
何者Dummettさん
イギリスロンドン生まれ(1925-2011年)のMichael Dummett(マイケル・ダメット)さん。
1979年から1992年までオックスフォード大学で教鞭をとった哲学者です。
主な学派は分析哲学。
日本語に翻訳された著書も数冊発行されています。
Dummettさんの哲学に対する日本語の解説本もあります。
そんな哲学者Dummettさんの他の一面が、タロット研究の第一人者です。
【引用】
ダメットはトリックテイキングゲームにタロット・カードが用いられていたことを主張しており、後年タロットという言葉から通常連想されるようなオカルト的用法に対しては軽蔑を隠さない。彼によれば、中世にはタロットはカード・ゲームのために用いられていたのであり、占いのために用いられるようになったのは18世紀のことにすぎない。
タロット研究
占いやオカルト方面ではなく、遊戯タロットの歴史などの研究に尽力しております。
研究などの情報は、国際トランプ協会(International Playing-Card Society、略称:IPCS)の機関誌に投稿して掲載されています。
国際トランプ協会は1972年ロンドンで設立された団体で、会員の大多数はトランプの収集家です。
Dummettさんは協会創立メンバーの1人で、1981~83年は協会会長も務めました。
未訳の大著
Dummettさんの出版したタロット研究本といえば、1980年にDuckworthから出版した『The Game of Tarot: From Ferrara to Salt Lake City(タロットのゲーム:フェラーラからソルトレイクシティー)』です。
共著者のSylvia Mann(シルヴィア・マン)さんは国際トランプ協会の初代会長です。
この書籍は日本語未訳ですが、トランプなどのカードゲームのルールを集約している「ゲームファーム」には、本書を底本としてタロットのゲームルールをまとめています。
そして20年以上経過して2004年。
『The Game of Tarot』にアップデートした情報などを追加して、Edwin Mellen Pressから出版したのが『A History of Games Played with the Tarot Pack:The Game Of Triumphs(タロットで遊ぶゲームの歴史:切り札の遊戯)』になります。
共著者のJohn McLeod(ジョン・マクロード)さんは、プレイング・カード(トランプ)のルールや情報などを集約したpagat.comの開設者です。
これらの本(上下二分冊なので)も日本語未訳です。
未訳の理由は様々な事情があると思われますが、それはそれとして。
いざ購入しようとするとネックになるのが価格です。
上巻(Volume One)が259.95ドル。
下巻(Volume Two)が319.95ドル。
合計して579.90ドル。
1ドル160円と仮定すると約93,000円。
送料や関税など考慮すると10万超がみえますな。
もし和訳して出版したとした場合、(原書との兼ね合いで)値段をどうするか悩んでしまうのではないかと……。
とはいえ、いくつかのゲームルールやそのほか(歴史や背景など)についての部分的な情報が、澤田大樹さんのブログ「実録:食卓遊戯密着大本営発表廿四時」に書かれているので、大変参考になります。
締め
ということで、Dummettさんの本について触れてみました。
なかなか(1)に踏ん切らず足踏みしていますが、ようやっと次回ちゃんとカウントアップします。
そもそも「ブルジョア・タロットってどんなものか?」を説明してなかったんじゃないか、と今更ながら気づきました。
やります。
では。
