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Decktetですら遊ばない【Decktetで遊ばない番外編】(11)〜ランク順とGanjifaとTrionfi

前回の記事はこちら。

で、続きです。

昔かららしい

前回の引っ張り文句をおさらい。

で、なんでCegoデッキの小アルカナが、
・ハートとダイヤは1〜4
・クラブとスペードが7〜10
となっているか。

まず、カードの強さであるランクの順序がそれぞれ異なります。

ハートとダイヤ:強い順で1>2>3>4
クラブとスペード:強い順で10>9>8>7

Cegoの元となったゲームOmble(オンブル)をみると、数字カードはA〜7を用います。

ハートとダイヤ:強い順でA>2>3>4>5>6>7
クラブとスペード:強い順で7>6>5>4>3>2>A

となっております。
で、タロットカードにかぎらず通常そのようなランク順になっているのは昔っからぽいです。


Ganjifa

例えば、インド方面でのプレイング・カードで「Ganjifa(ガンジファ)」があります。

日本語Wikipediaの項目がないので、英語版です。

スートがたくさんある(8とか10とか12とか)ことで知られているガンジファですが、遡るとタロットやトランプなどとかわらず4スートあったようです。

引用:https://en.wikipedia.org/wiki/Ganjifa#/media/File:Mamluk_kanjifah_cards.png

上のカードは15世紀頃に使われていたと思われるマムルーク朝のカードです。
左から、コイン、ポロスティック、杯、剣のスートのカードになります
(※トランプのスートと対応させると、コインは♢、ポロスティックは♧、杯は♡、剣は♤です)。
それぞれのスートは、王、太守、第二太守、数字の1〜10で、ランク順は

コインとポロスティック:
王>太守>第二太守>1>2>3>4>5>6>7>8>9>10
杯と剣:
王>太守>第二太守>10>9>8>7>6>5>4>3>2>1

となります。
オンブルやCegoと異なりますが、小さい順と大きい順の双方があります。


Trionfi

現在のタロットカードの源流に「Trionfi(トリオンフィ)」があります。

日本語Wikipediaの項目がないので、英語版です。

さらに、トリオンフィの歴史や文献を集めたサイト、Trionfi.comがあります。

このサイト内の記事に、おそらく最古のタロットカード(トリオンフィ)の1つ「Michelino deck(ミシェリーノ・デッキ)」について書かれた文献の翻訳があります(カードは現存していません)。

1425年ころに書かれた文献は、Marziano di San Alosio(マルツィアーノ・ディ・サン・アロージオ)さんが著した『A TREATISE ON THE DEIFICATION OF SIXTEEN HEROES(16人の英雄の神格化に関する論文)』です。

デッキは16枚の切り札、4枚のキング、数字の1から10が各4枚ですの計60枚です。

文献では、スートをランクとしているのでややこしいのですが、一応スートとしておきます。
デッキ構成から推測できますが、4つのスートがあります。

第1スート:virtue(美徳)
第2スート:rich(富裕)
第3スート:continence(節制)
第4スート:pleasure(享楽)

それぞれのスートの数字カードは、描かれたの数で表されています。
それぞれの鳥の種類は、

美徳:Eagle(鷲)
富裕:Phoenix(不死鳥)
節制:Turtledove(山鳩)
享楽:Dove(鳩)

です。
山鳩と鳩の違いって、何?

そして数字の強さ順(キングは数字より強いです)。

【引用】
Eagles and Turtledoves the many command the few: that is to say it goes better for us when many cultivate virtue and continence; but for Phoenices and Doves, the few rule over the many, which is to say that, the more there are of the followers of riches and pleasure, the more they lead to the deterioration of our station.
【翻訳】
鷲と山鳩は多数が少数を支配する。つまり、多数が美徳と節制を培うと我々にとって良くなる。しかし、フェニックスと鳩の場合は少数が多数を支配する。つまり、富と快楽の追随者が多ければ多いほど、我々の地位の低下を招くのである。

引用:http://trionfi.com/martiano-da-tortona-tractatus-de-deificatione-16-heroum

富裕(不死鳥)と享楽(鳩):
K>1>2>3>4>5>6>7>8>9>10
美徳(鷲)と節制(山鳩):
K>10>9>8>7>6>5>4>3>2>1

理由付きで小さい順と大きい順が決まっております。


おまけの切り札な話題

話題は逸れますが、ミシェリーノ・デッキの16枚の切り札についても触れておきます。

キングよりも強い切り札。
そのカードは、ギリシア・ローマ神話の神々や登場人物が描かれています。
各カードは以下の通りの番号順なのですが、なんとスートごとにも配置されます。

美徳:1.Jupiter(ジュピター)>5.Apollo(アポロン)>9.Mercury(マーキュリー)>13.Hercules(ヘラクレス)
富裕:2.Juno(ユノ)>6.Neptune(ネプチューン)>10.Mars(マルス)>14.Eolus(アイオロス)
節制:3.Pallas(パラス)>7.Diana(ダイアナ)>11.Vesta(ヴェスタ)>15.Daphne(ダフネ)
享楽:4.Venus(ビーナス)>8.Bacchus(バッカス)>12.Ceres(セレス)>16.Cupido(キューピッド)

切り札とは言いつつも、タロットの宮廷札(コートカード、トランプでいうところの絵札)のモデルなのかも、と勘ぐってしまいそうです。


締め

ということで、まさかガンジファやトリオンフィも巡って調べるとは予想外でした。

いよいよ再来月は12月ということで、あの準備もしなくてはなりませんが、もう1回番外編を書くかも。

どうなるか。

では。


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