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DQ11考察 vol.14:ロトゼタシアに存在するアレフガルドの記憶〜世界構造から見るDQ11とロトシリーズのつながり〜



はじめに

DQ11考察vol.13では、私がどのようにしてDQ11をDQシリーズ全体の中で読み解くようになったのか、その過程についてお話ししました。

最初は、ローシュの歴史の矛盾を解決するための考察でした。

しかし、時渡りの仕組みやプレイヤー視点について考えていく中で、私はDQ11という作品を単独の物語として見るのではなく、過去のドラゴンクエストシリーズとのつながりの中で見るようになりました。

そして、その視点から改めてロトゼタシアを見直した時、一つの疑問が生まれました。

もし、聖龍と邪神が戦った「闇に覆われた死の大地」がアレフガルドだったのなら、ロトゼタシアのどこかに、その痕跡が残されているのではないか?

この疑問をきっかけに、私はロトゼタシアの地形や場所、そこに与えられた役割を改めて見直していくことになりました。

すると、そこにはDQ3を知っているプレイヤーだからこそ気付くことのできる、アレフガルドを思わせる要素がいくつも存在していたのです。

では、ロトゼタシアには、アレフガルドの何が残されているのでしょうか。

本章では、ロトゼタシアに存在する場所や地形、そしてそこに与えられた役割を一つずつ見ながら、DQ3のアレフガルドとのつながりについて考えていきたいと思います。


1.ロトゼタシアに残されたアレフガルドの構造

1-1.聖地ラムダと勇者の峰

もし、「闇に覆われた死の大地」がアレフガルドなら、ロトゼタシアのどこかにアレフガルドがあるのではないかと考えました。

その中で、目につく名前があります。
聖地ラムダです。「ラ」や「ダ」と「ム」で出来た町の名前です。

町の名前の語感もありますが、勇者にまつわる伝説が伝わる地であり、勇者と恋仲になる賢者の故郷であることから、アレフガルドのラダトームをイメージしました。

よく考えたら、ラダトームのローラ姫もDQ1の勇者と結ばれたんですね。

聖地ラムダの神殿の先には、勇者が降り立った地とされる「勇者の峰」があります。
そこでは、天空のフルートが釣り竿となりケトスを釣り上げます。

勇者が降り立った地としてはDQ3のラダトームの西の港がその言葉から連想されました。

特に、アレフガルドに着いたあと、船を使えるようになることは、ケトスに乗れるようになる「勇者の峰」と連動している様に感じました。

聖地ラムダと勇者の峰を一つのまとまりとして見ると、DQ3のアレフガルドを連想させる要素が重なっていると思えます。



1-2.「天空の古戦場」とドムドーラ

ケトスの背に乗り行けるようになるのが、伝説のオリハルコンが眠る「天空の古戦場」です。

「天空」という言葉が付くことで、そのまま天空シリーズをイメージしてしまいますが、アレフガルドのモチーフを探してみると、オリハルコン自体がDQ3のアレフガルドを強く思い出させます。

DQ3では、オリハルコンはドムドーラの草むらに落ちています。

一方、DQ11では勇者の剣を作るために、伝説のオリハルコンを求めて「天空の古戦場」へ向かうことになります。

さらに、この「天空の古戦場」には何故かバニーがいて、「天空のぱふぱふ」をすることができます。

このことも、私はドムドーラを連想させる要素の一つだと感じました。

DQ3では、アッサラームからバニーのレナがドムドーラにやって来ています。

そして、アッサラームはDQ3で「ぱふぱふ」ができる街です。

オリハルコンとバニーという二つの要素が重なることで、「天空の古戦場」は、DQ3のドムドーラを思わせる場所として見ることができるのではないかと考えました。

1-3. 命の大樹と勇者の剣

真エンディングで語られる、「『何者かが闇から現れる』という言葉が、聖龍の闇堕ちを経て、やがて竜王へ至ることを示しているのだとすれば」、世界の中心にある「命の大樹」も、DQ3に登場する「ゾーマの城(後の竜王の城)」や「竜の女王の城」を連想させます。

命の大樹は聖龍そのものです。

もしロトゼタシアが再構築され、その先にDQ3で描かれる世界へつながっていくのだとすれば、命の大樹もまた、DQ3の世界では「竜の女王の城」や「ゾーマの城(竜王の城)」と重なるような役割へ変化していくのではないかと考えています。

そして、もう一つ気になるのが、命の大樹に奉納されている「勇者の剣・真」です。

ローシュたちが作った勇者の剣が、世界の中心ともいえる命の大樹に残されています。

この「勇者の剣・真」については、 DQ11考察vol.8でも「勇者の剣・改」の関係から考察しました。

この場所に勇者の剣があることは、プレイヤーが抱く、あの疑問にもつながっているように感じます。


1-4. ホムラの里――ジパングからマイラへ

ホムラの里といえば、まずDQ3のジパングを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

私も最初は、ホムラの里はジパングをモチーフにした場所なのだと考えていました。

しかし、イレブンが時渡りをした後のホムラの里を改めて見てみると、もう一つ気になる要素があります。

それが、「王者の剣」です。

イレブンの時渡りの後、ホムラの里では王者の剣を作ることができるようになります。

DQ3では、この王者の剣が作られる場所は、ギアガの大穴を通った先にあるアレフガルドのマイラの村です。

つまり、ホムラの里には、DQ3のジパングを思わせる要素だけでなく、物語が進むことで、アレフガルドのマイラの村を思わせる要素も重なっているように見えます。

私は、時渡り後のホムラの里で王者の剣が作れるようになることから、アレフガルドのマイラの村を連想します。


このようなモチーフ、オマージュがロトゼタシアに散らばっていますが、私は、これら一つ一つの要素を個別に見るのではなく、それぞれ異なる形でDQ3やアレフガルドを思わせる要素が重なっていることに注目しています。

名前、場所、アイテム、役割など、さまざまな形で呼応する要素がロトゼタシアの中に存在しているように感じられるのです。


2.アレフガルドの存在から見えてきたもの

他にもアレフガルドをイメージできる場所として、「精霊の大岩」があります。

精霊という存在から、DQ3の精霊ルビスを連想させます。

そして、6つのオーブを祭壇に掲げると「虹の橋」が架かり、命の大樹へ向かうことができるようになります。

この「虹の橋」という展開も、DQ3で虹の橋を渡って魔の島へ向かう場面を彷彿とさせます。

こうして見ると、ここにもDQ3やアレフガルドを知っているプレイヤーだからこそ気づける要素が重なっているように感じます。

これらを書き出していくうちに一つの共通点がありました。

これらのアレフガルドのモチーフやオマージュは、どこに存在しているのか?

これらの場所を見ていくと、アレフガルドを思わせる要素は、ロトゼタシアの地上ではなく、天空に近い場所や高地に配置されているように感じました。

このように、天空に近い場所や高地にアレフガルドのモチーフが散らばって存在していると考えると、もう一つ気になることがあります。

DQ3では、アレフガルドを船で移動します。
一方、DQ11では、ケトスによって天空を移動します。

アレフガルドを移動するための「船」が、DQ11では「天空を移動するケトス」として置き換えられているようにも感じます。

そして、何より明確な大地ではなくてアレフガルドを知っている人なら気がつく程度のモチーフやオマージュばかりが、この様なカタチでアレフガルドが存在していたことは驚きでした。

本来、ロトゼタシアがアレフガルドへとつながる物語であることを示すだけであれば、このようなモチーフやオマージュをここまで数多く配置する必要はなかったのではないかと思います。

しかし実際には、DQ3を体験してきたプレイヤーだからこそ気付けるような断片が、ロトゼタシアの上空や高地に配置されていました。

私は、このこと自体が、DQ11という作品がDQ3、さらにはDQシリーズ全体を前提として制作されていることを示しているのではないかと考えました。

ロトゼタシアにアレフガルドがモチーフとして存在しているということは、前回の考察で述べた、

「DQ11が今までのDQシリーズを前提にして作られた作品」だということにもつながります。

私は、このアレフガルドのモチーフは真エンディングで語られる「世界の再構築」と関係しているのではないかと思いました。

つまり、すでに知っている「アレフガルド」がロトゼタシアにあるということは、ロトゼタシアは我々が知る「アレフガルド」が存在した上で、再構築された世界であることを示しているのではないかとも考えます。

しかし、私にはまだ一つ疑問が残りました。

なぜ、アレフガルドがロトゼタシアの空にモチーフとして配置されているのか?

次は少しロトゼタシアの世界の構造について考えてみたいと思います。


3.DQ11の世界構造と3層構造

アレフガルドのモチーフを探していく中で、もう一つ気になる場所がありました。

それがネルセンの迷宮です。

ネルセンの迷宮では、勇者が試練を受け、最深部でネルセンと出会います。

この役割は、DQ3における神龍の試練を思わせます。

DQ3では、勇者が天界へ向かい、神龍から願いを叶えてもらいます。

一方、DQ11では同じような役割を持つ場所が「地下」に存在しています。

この違いは、単なる舞台の変更ではなく、世界構造そのものの違いを示しているのではないかと考えました。


DQ3では、以下のような三層構造で世界が描かれています。

上層 天界 (ゼニスの城・神龍の試練)

中層 地上世界(アリアハンのある世界)

下層 闇の世界(アレフガルド)


しかし、DQ11では、以下の三層構造として描かれているのではないかと考えています。

上層   上空(アレフガルドのモチーフ)

中層 地上世界(ロトゼタシア)

下層 地下(ネルセンの迷宮)


(アレフガルドのモチーフ)とは、ロトゼタシアの上空という位置に、アレフガルドを連想させる要素が配置されているのではないかという意味です。

こうして、DQ3とDQ11の世界構造を比べるとDQ11の世界は、モチーフやオマージュを含みながらも、DQ3の世界をそのまま再現しているのではなく、世界構造そのものを、別の形で再構築しているのではないかと、私は考えています。


次回は、アレフガルドの存在や世界の構造について、真エンディングで描かれた世界の再構築という視点から考えていきたいと思います。



今回の考察は、あくまでわたし個人の解釈になります。
皆さんの疑問や見解、考察がありましたら
リプライでお待ちしております。
ここまで、私の拙い考察にお付き合いいただき心からの感謝を致します。

以上、ロトゼタシアを巡る考察でした。


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次の考察はこちら↓
DQ11考察vol.15:ロトゼタシアからロトの伝説へ~物語をつなぐ世界

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