B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
目
次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 記号······························································································································· 1
5 山形······························································································································· 2
5.1 基準山形 ······················································································································ 2
5.2 設計山形 ······················································································································ 3
6 呼び径とピッチとの組合せ及び基準寸法 ··············································································· 3
7 公差······························································································································· 4
7.1 公差位置 ······················································································································ 4
7.2 公差グレード ················································································································ 4
7.3 公差グレードと公差位置との組合せ及び公差域 ···································································· 4
8 呼び方···························································································································· 7
9 許容限界寸法 ··················································································································· 8
10 検査 ····························································································································· 9
附属書A(規定)呼び径1 mm〜1.4 mmのミニチュアねじ ·························································· 10
附属書B(参考)検査 ·········································································································· 13
附属書C(参考)ミニチュアねじに関するISO規格と各国の国家規格との相違 ······························· 14
(1)
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと
の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS B 0201:1973は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(2)
日本工業規格
JIS
B 0201:2017
(ISO 1501:2009)
ミニチュアねじ
Miniature screw threads
序文
この規格は,2009年に第1版として発行されたISO 1501を基に,技術的内容及び構成を変更すること
なく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
この規格は,呼び径0.3 mm〜1.4 mmのミニチュアねじの山形,呼び径とピッチとの組合せ,基準寸法,
公差,許容限界寸法及び呼び方について規定する。
これらのねじは,時計,光学機器,電気機器,計測機器などに用いることができる。
ミニチュアねじ(S)の山形及び公差方式は,一般用メートルねじ(M)の山形及び公差方式と異なる。
呼び径1 mm〜1.4 mmのねじについては,設計者は,一般用メートルねじ又はミニチュアねじのいずれ
を用いるかを決めなければならない。この呼び径のミニチュアねじは,附属書Aによる。
ミニチュアねじにおけるISO規格と各国の国家規格との相違を,附属書Cに示す。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 1501:2009,ISO miniature screw threads(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0101 ねじ用語
注記 対応国際規格:ISO 1891:2009,Fasteners−Terminology,及びISO 5408:2009,Screw threads
−Vocabulary(全体評価:MOD)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0101による。
4
記号
この規格で用いる主な記号は,次による。
D
めねじの谷の径の基準寸法(めねじの呼び径)
D2
めねじの有効径の基準寸法
2
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
D1
めねじの内径の基準寸法
d
おねじの外径の基準寸法(おねじの呼び径)
d2
おねじの有効径の基準寸法
d1
基準山形におけるおねじの谷の径の基準寸法
d3
設計山形におけるおねじの谷の径の基準寸法
P
ピッチ
H
とがり山の高さ
H1
基準山形におけるひっかかりの高さ
h3
設計山形におけるおねじの山の高さ
ac
設計山形におけるめねじの山の頂とおねじの谷底との隙間
EI
設計山形におけるめねじの基礎となる下の寸法許容差
es
設計山形におけるおねじの基礎となる上の寸法許容差
T
公差
TD2
D2に対する公差
TD1
D1に対する公差
Td
dに対する公差
Td2
d2に対する公差
Td3
d3に対する公差
5
山形
5.1
基準山形
基準山形を,図1の太い実線で示す。
基準山形の寸法は,表1による。
a ねじの軸線
図1−基準山形
3
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
5.2
設計山形
設計山形を,図2の太い実線で示す。
設計山形の寸法は,表1による。
1 めねじ
2 おねじ
図2−設計山形
表1−山形の寸法
単位 mm
6
呼び径とピッチとの組合せ及び基準寸法
呼び径とピッチとの組合せ及び基準寸法は,表2による。
呼び径1 mm〜1.4 mmの呼び径とピッチとの組合せ及び基準寸法は,附属書Aによる。
できるだけ,表2の第1選択の呼び径を用いる。
表2に示す基準寸法の算出は,次の式(1)〜式(3)を用いて求められる。
D
2
=
d
2
=
d
−
.0
649 52 P ······························································· (1)
D
1
=
d
−
.0
96 P ·········································································· (2)
d
3
=
d
−
.1
12 P ··········································································· (3)
注記 式(3)に示すd3の算出式は,谷底の丸み半径を0.2 Pとして導いた近似式である。
4
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
表2−呼び径とピッチとの組合せ及び基準寸法
単位 mm
呼び径
第1選択
ピッチ
有効径
めねじの内径
おねじの谷の径
第2選択
注記 呼び径1 mm〜1.4 mmのねじは,附属書A参照。
7
公差
7.1
公差位置
D,D2,D1,d,d2及びd3に対する公差位置は,表3による。
それらに対する基礎となる寸法許容差は,表4による。
7.2
公差グレード
D2,D1,d,d2及びd3に対する公差グレードは,表5による。
それらに対する公差は,表6による。
Dに対する公差グレードは,要求しない。
7.3
公差グレードと公差位置との組合せ及び公差域
めねじの有効径については,公差グレード3は公差位置Gに対して用い,公差グレード4は公差位置H
に対して用いなければならない。
めねじの場合は,公差域クラスとして3G5,3G6,4H5及び4H6を用いる(図3参照)。
おねじの場合は,公差域クラスとして5h3だけを用いる(図4参照)。
注記 公差域クラスを表す記号については,箇条8を参照。
表3−公差位置
ねじ
直径
公差位置
めねじ
谷の径D
有効径D2
おねじ
内径D1
外径d
有効径d2
谷の径d3
注記 めねじの谷の径D及び有効径D2の公差位置は,通常,同じにする。
5
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
表4−基礎となる寸法許容差
単位 µm
ピッチ
めねじ
おねじ
注記 呼び径1 mm〜1.4 mmのねじは,附属書A参照。
表5−公差グレード
ねじ
直径
公差グレード
めねじ
有効径D2
内径D1
おねじ
外径d
有効径d2
谷の径d3
注記 通常,合否判定のためにd3を検査することはしない。
表6−公差
単位 µm
ピッチ
めねじ
おねじ
公差グレ
ード3
公差グレ
ード4
公差グレ
ード5
公差グレ
ード6
公差グレ
ード3
公差グレ
ード5
公差グレ
ード4
注記1 呼び径1 mm〜1.4 mmのねじは,附属書A参照。
注記2 通常,合否判定のためにd3を検査することはしない。
6
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
a) 公差域クラス3G5及び3G6
b) 公差域クラス4H5及び4H6
1 設計山形
図3−めねじの公差域クラス
7
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
1 設計山形
図4−おねじの公差域クラス
8
呼び方
ねじの呼び方は,ミリメートルで表した呼び径の値の前に文字“S”を付けた記号とねじの公差域クラ
スの記号との間に“−”を入れたものとする。
公差域クラスの記号の構成は,次による。
− 有効径の公差グレードを表す数字
− 有効径の公差位置を表す文字。めねじに対しては大文字,おねじに対しては小文字。
− 山の頂の直径の公差グレードを表す数字。めねじの場合は内径,おねじの場合は外径に対するもの
となる。
めねじとおねじとの組合せを表す場合には,めねじの公差域クラスの記号に続けて,おねじの公差域ク
ラスの記号を“/”で区切って表す。
左ねじの場合には,ねじの呼び方に“−”で区切って文字“LH”を追加する。
例1 おねじ S 0.9−5h 3
外径の公差グレード
有効径の公差域クラス
呼び径
例2 めねじ S 0.9−4H 5
内径の公差グレード
有効径の公差域クラス
呼び径
例3 めねじとおねじとの組合せ S 0.9−3G5/5h3
例4 左ねじ S 0.9−4H6−LH
8
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
9
許容限界寸法
公差域クラス3G5,3G6,4H5,4H6及び5h3の許容限界寸法は,表7〜表9による。
表7−公差域クラス3G5及び3G6の許容限界寸法
単位 mm
呼び径
ピッチ
谷の径
有効径
内径
公差グレード5
公差グレード6
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最大
最小
規
定
し
な
い
注記 呼び径1 mm〜1.4 mmのねじは,附属書A参照。
表8−公差域クラス4H5及び4H6の許容限界寸法
単位 mm
呼び径
ピッチ
谷の径
有効径
内径
公差グレード5
公差グレード6
最大
最小
最大
最小
最大
最小
最大
最小
規
定
し
な
い
注記 呼び径1 mm〜1.4 mmのねじは,附属書A参照。
9
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
表9−公差域クラス5h3の許容限界寸法
単位 mm
呼び径
ピッチ
外径
有効径
谷の径
最大
最小
最大
最小
最大
最小
注記1 呼び径1 mm〜1.4 mmのねじは,附属書A参照。
注記2 通常,合否判定のためにd3を検査することはしない。
10
検査
ミニチュアねじの検査には,種々の方法を用いてもよい。検査に関する情報を,附属書Bに示す。
10
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
附属書A
(規定)
呼び径1 mm〜1.4 mmのミニチュアねじ
A.1 山形
基準山形及び設計山形は,箇条5による。
A.2 呼び径とピッチとの組合せ及び基準寸法
呼び径とピッチとの組合せ及び基準寸法は,表A.1による。
表A.1−呼び径とピッチとの組合せ及び基準寸法
単位 mm
呼び径
第1選択
ピッチ
有効径
めねじの内径
おねじの谷の径
第2選択
A.3 公差
公差位置及び公差グレードは,それぞれ表3及び表5を参照。
それらの組合せ及び公差域については,7.3を参照。
基礎となる寸法許容差は,表A.2による。
直径の公差は,表A.3による。
表A.2−基礎となる寸法許容差
単位 µm
ピッチ
めねじ
おねじ
11
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
表A.3−公差
単位 µm
ピッチ
めねじ
おねじ
公差グレ
ード3
公差グレ
ード4
公差グレ
ード5
公差グレ
ード6
公差グレ
ード3
公差グレ
ード5
公差グレ
ード4
注記 通常,合否判定のためにd3を検査することはしない。
A.4 呼び方
呼び方は,箇条8を参照。
A.5 許容限界寸法
公差域クラス3G5,3G6,4H5,4H6及び5h3に対する許容限界寸法は,表A.4〜表A.6による。
表A.4−公差域クラス3G5及び3G6の許容限界寸法
単位 mm
呼び径
ピッチ
谷の径
有効径
最大
規
定
し
な
い
内径
公差グレード5
公差グレード6
最小
最大
最小
最大
最小
最大
最小
表A.5−公差域クラス4H5及び4H6の許容限界寸法
単位 mm
呼び径
ピッチ
谷の径
有効径
最大
規
定
し
な
い
内径
公差グレード5
公差グレード6
最小
最大
最小
最大
最小
最大
最小
12
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
表A.6−公差域クラス5h3の許容限界寸法
単位 mm
呼び径
ピッチ
外径
有効径
谷の径
最大
最小
最大
最小
最大
最小
注記 通常,合否判定のためにd3を検査することはしない。
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B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
附属書B
(参考)
検査
B.1
有効径及び谷の径
総合有効径及び直線フランクをもつ谷の径(Dmin又はd1,max)についての最大実体寸法(MML)の検査
には,通り側ねじゲージを用いる。
有効径の最大寸法(めねじに対して)又は最小寸法(おねじに対して)の検査には,止り側ねじゲージ
を用いる。
呼び径1 mm未満のおねじの検査には,通り側ねじリングゲージだけを用いる。
d3に対する許容限界寸法は,主にねじ加工用工具の設計に対して用いられる。通常,合否判定のために
d3を検査することはしない。
ねじ製造業者側とねじ購入者側との間で合意があれば,投影法又は三針法のような,他の検査方法を用
いることができる。
B.2
外径
外径の検査には,マイクロメータ又は通り側及び止り側プレーンゲージを用いるのがよい。
14
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
附属書C
(参考)
ミニチュアねじに関するISO規格と各国の国家規格との相違
ミニチュアねじに関するISO規格と8か国の国家規格との相違を,表C.1に示す。
表C.1−ミニチュアねじに関するISO規格と8か国の国家規格との相違
規格
呼び径の範囲
設計山形
呼び径とピッチとの
組合せ
公差
ねじ記号
位置
グレード
呼び径を2系列
14種類
めねじ:
おねじ:h
Dに替えてD4
に置換え
1系列で0.45,0.55及び1.1
を削除
めねじ:G
おねじ:h
dに5を追加
は時計用だけに用
いる
0.45及び0.55を削除。第2
系列は呼び径1種類だけ。
呼び径0.25 mmを追加
dに5を追加
Dに替えてD4
に置換え
めねじ:H
おねじ:h
ISO公差と
相違。新公差
方式を制定
注記1 8か国のミニチュアねじの規格番号は,次のとおりである。
− NIHS 06-02,05:1970(スイス)
− GB/T 15054.1,GB/T 15054.2,GB/T 15054-3,GB/T 15054.4,GB/T 15054-5-1994(中国)
− NF E03-501:1970,NF E03-502:1970,NF E03-503:1970,NF E03-504:1970(フランス)
− BS 4827:1972(英国)
− JIS B 0201:1973(日本)
− DIN 14-1:1987,DIN 14-2:1987,DIN 14-3:1987,DIN 14-4:1987(ドイツ)
− GOST 8724:2002,GOST 9000:1981,GOST 3199:1984(ロシア)
− ASME B.1.10M:2004(米国)
注記2 米国のミニチュアねじの公差方式は,次のとおりである。
− TD4=0.168 P+0.008 (めねじの谷の径)
− TD2=0.08 P+0.008 (めねじの有効径)
(米国のTD2≦ISOグレード3のTD2,その差は,6 µm以下)
− TD1=0.32 P+0.012 (めねじの内径)
(米国のTD1≒ISOグレード6のTD1,その差は,15 µm以下)
− Td=0.12 P+0.006 (おねじの外径)
(米国のTd≒ISOグレード3のTd,その差は,3 µm以下)
15
B 0201:2017 (ISO 1501:2009)
表C.1−ミニチュアねじに関するISO規格と8か国の国家規格との相違(続き)
− Td2=0.08 P+0.008 (おねじの有効径)
(米国のTd2<ISOグレード5のTd2,その差は,18 µm以下)
− Td3=0.16 P+0.008 (おねじの谷の径)
(米国のTd3=ISOグレード4のTd3,ピッチ0.08を除いて,その差は1 µm)
注記3 D4=D+0.007 217 P(谷底の丸み半径=0.007 217 P)
ISO規格と8か国の国家規格との主な違いを,3点示す。
− 5か国は,呼び径1 mm〜1.4 mmのミニチュアねじの使用を制限している。
− 米国の公差は,他の国の公差と異なる。
− 3か国は,ミニチュアねじの記号Sを使用していない。