B 1812:2019
目
次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 分類······························································································································· 1
4 用語及び定義 ··················································································································· 2
4.1 チェーンの種類 ············································································································· 2
4.2 チェーンの構成部品 ······································································································ 19
4.3 チェーンの基本寸法 ······································································································ 31
4.4 チェーンの性能・特性 ··································································································· 34
4.5 スプロケット ··············································································································· 37
4.6 チェーンの附属品 ········································································································· 41
4.7 チェーンの選定 ············································································································ 42
4.8 チェーンの取付け・保守 ································································································ 43
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 45
(1)
B 1812:2019
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,日本チエーン
工業会(JCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正す
べきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。
これによって,JIS B 1812:2015は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
注記 工業標準化法に基づき行われた申出,日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法
等の一部を改正する法律附則第9条により,産業標準化法第12条第1項の申出,日本産業標準
調査会の審議等の手続を経たものとみなされる。
(2)
日本産業規格
JIS
B 1812:2019
チェーン,スプロケット及び附属品−用語
Glossary of terms relating to chains, sprockets and accessories
序文
この規格は,2005年に第1版として発行されたISO 13203を基に,対応する用語及び図については,日
本の実情に合わせ,追加・削除し,対応国際規格には規定されていない定義を日本産業規格として追加し
ている。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。変更の一覧表に
その説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,伝動用,搬送用に使用するチェーン,スプロケット及びその附属品に関する用語及び定義
について規定する。
注記1 この規格の対応国際規格では,用語及び関連図だけを規定しているが,この規格では,全て
の用語に定義を追加した。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 13203:2005,Chains, sprockets and accessories−List of equivalent terms(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
対象となる引用規格はない。
3
分類
チェーン用語の分類は,次による。
a) チェーンの種類
1) 構造別
2) 用途別
b) チェーンの構成部品
1) リンク
2) プレート
3) ピン
4) ブシュ
5) ローラ
2
B 1812:2019
6) アタッチメント
c) チェーンの基本寸法
1) チェーン本体
2) アタッチメント
d) チェーンの性能・特性
e) スプロケット
f)
チェーンの附属品
g) チェーンの選定
h) チェーンの取付け・保守
4
用語及び定義
分類(箇条3)に基づき用語及び定義を次に示す。
併せて4.3,4.4,4.5及び4.7は,量記号も示す。
なお,参考として対応英語を示す。
4.1
チェーンの種類
4.1.1
構造別
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
チェーン
外リンクと内リンクとを交互に連結し,連結部が屈曲
できる鎖の総称。
ローラチェー
ン
ローラのあるチェーン。
A系チェーン
米国のASME規格を基にした呼び番号のローラチェー
ン。
A系H級チェ
ーン
A系チェーンの外プレート及び内プレートの厚さを1
サイズ大きくして最小動的強度を高くしたローラチェ
ーン。
A系HE級チ
ェーン
A系H級チェーンと同一寸法で最小引張強さを高くし
たローラチェーン。
B系チェーン
欧州のBS/DIN規格を基にした呼び番号のローラチェ
ーン。
ブシュチェー
ン
ローラのないチェーン。
3
B 1812:2019
番号
用語
1列ローラチ
ェーン
定義
参考規格
対応英語(参考)
1列のローラチェーン。
2列ローラチ
ェーン
1列のローラチェーン2本分をピン長手方向に重ねて一
体としたチェーン。
3列ローラチ
ェーン
1列のローラチェーン3本分をピン長手方向に重ねて一
体としたチェーン。
多列ローラチ
ェーン
2列以上の列数をもつローラチェーンの総称。
ショートピッ
チローラチ
ェーン
JIS B 1801に規定するローラチェーン。
注記 一般の伝動に用いるローラチェーンで,ダブルピ
ッチローラチェーンと対比させて,ショートピッ
チローラチェーンと呼ぶことがある。
4
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
ダブルピッチ
ローラチェ
ーン
ショートピッチローラチェーンのピッチを2倍にした
ローラチェーン。
リーフチェー
ン
プレートを重ねてピンだけで連結したチェーン。
サイドボーチ
ェーン
ピン長手方向に円弧状に曲がることができるようにし
たチェーン。
サイレントチ
ェーン
スプロケットにか(噛)み合う歯付きプレートを積み
重ね,外れ防止のガイドプレートとピンとで構成した
チェーン。
シールチェー
ン
外プレートと内プレートとの間にシールリングを入れ
て,ピンとブシュとの間に潤滑剤を密封したチェーン。
表
裏
シールリング
5
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
ブシュレスロ
ーラチェー
ン
ブシュのないローラチェーン。
ガルチェーン プレートとピンとで構成した,ピンがスプロケットと
か(噛)み合うチェーン。
ピントルチェ
ーン
リンク(プレートとブシュとが一体)とピンとで構成
したチェーン。
デタッチャブ
ルチェーン
リンクとピンとが一体構造となっており,簡単に分離
及び組立ができるチェーン。
6
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
ブロックチェ
ーン
内リンクを1個又は複数のブロックで構成したチェー
ン。
フラットトッ
プチェーン
連結部が丁番状になっており,平たんなプレート部を
もつチェーン。
トッププレー
トチェーン
上部に平板を取り付けたチェーン。
クレセントチ
ェーン
プレートと平行に三日月状の平板を取り付け,水平面
に曲線状で移動できるようにしたチェーン。
表
表
表
ホローピンチ
ェーン
対応英語(参考)
裏
裏
裏
ピンが中空になっているチェーンで,この孔を利用し,
種々の附属品を取り付けられるチェーン。
7
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
アタッチメン
ト付きチェ
ーン
アタッチメントを付けることによって,搬送用として
使用するチェーンの総称。
ベントアタッ
チメント付
きチェーン
プレートを延長して,舌状に突出させた部分を直角に
折り曲げたアタッチメントをもつチェーン。
注記 ごくまれに,使用用途に合わせて直角以外の角度
に折り曲げたアタッチメントもある。
ストレートア
タッチメン
ト付きチェ
ーン
プレートを延長して,舌状に突出させた部分を折り曲
げないアタッチメントをもつチェーン。
延長ピンアタ
ッチメント
付きチェー
ン
ピンを延長してプレート面から突出させたアタッチメ
ントをもつチェーン。
サイドローラ
付きチェー
ン
プレートの外側に,延長したピンにローラを取り付け
たチェーン。
8
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
トップローラ
付きチェー
ン
チェーンのピッチ間中央部のプレートを延長して舌上
に突き出したアタッチメントにピンでローラを組み込
んだチェーン。
センターロー
ラチェーン
スプロケットにか(噛)み合うローラを両サイドに配
置し,中央に大形ローラを配置したチェーン。
倍速チェーン 小径ローラと大径ローラとを組み合わせ,チェーンの
走行速度よりも速い速度で搬送できるチェーン。
ガイドローラ
チェーン
ガイドローラを,アタッチメントを介して取り付け,
蛇行防止,又は横曲がり部の抵抗を小さくしたチェー
ン。
対応英語(参考)
9
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
クロスバーチ
ェーン
2本のローラチェーンを長いピンで継ぎ,一体化したチ
ェーン。
ディープリン
クチェーン
プレートの高さを高くして,プレートに直接積載でき
るようにしたチェーン。
コンビネーシ
ョンチェー
ン
鋳鉄,鋳鋼,樹脂などで一体化した内リンクと,鋼製
の外リンクとから構成する,異材の部品を組み合わせ
たチェーン。
ノーバックベ
ンドチェー
ン
プレート又はアタッチメントによって干渉させて,片
側方向だけ屈曲しないようにして押す力を伝えること
ができるチェーン。
10
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
スリーブチェ
ーン
ピンとブシュとの間の摩耗を防ぐため,ピンとブシュ
との間に自己潤滑性のあるスリーブを入れたチェー
ン。
対応英語(参考)
スリーブ
鍛造リベット
レスチェー
ン
鍛造のセンターリンクとサイドバーとを両端頭付きピ
ンで連結したチェーン。
サイドバー
センターリンク
ドラグチェー
ン
オフセットプレートと,スクレーパの役目を果たすブ
シュとを溶接して一体化したリンクをピンで連結した
チェーン。
オフセット形
溶接チェー
ン
オフセットプレートとブシュとを溶接して一体化した
リンクをピンで連結したチェーン。
11
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
スティッカー
チェーン
先のとがった三角形状のアタッチメント付きプレート
をもつチェーン。
重荷重チェー
ン
重荷重用としてオフセットリンクだけで構成し,1ピッ
チごとにリンク数を調整できるようにしたチェーン。
4.1.2
対応英語(参考)
用途別
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
伝動用ローラ
チェーン
原動機の駆動力を被動機に伝達する目的で使用するチ
ェーン。
コンベヤチェ
ーン
物体を搬送する目的で使用するチェーン。
12
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
自転車用チェ
ーン
自転車の後輪を駆動するチェーン。
注記 多段変速用としてはブシュレスチェーンを使用
することが多い。
モータサイク
ル用チェー
ン
モータサイクルの後輪駆動用のドライブチェーン及び
エンジン内で使用するチェーン。
自動車用チェ
ーン
主に,自動車のエンジン内で使用するチェーン。
注記 ローラチェーン及びサイレントチェーンがある。
タイミングチ
ェーン
エンジンの吸排気弁の開閉を行う目的で使用するチェ
ーン。
注記 ローラチェーン及びサイレントチェーンがある。
13
B 1812:2019
番号
用語
定義
農機用S形及
びC形チェ
ーン
農作物を収穫する機械に使用するチェーン。
注記 S形はプレートがひょうたん形状をし,C形は小
判形状をしている。
S形
参考規格
対応英語(参考)
C形
農機用フィー
ドチェーン
コンバインに使用する,三角状のアタッチメント間に
稲の茎部を挟んで搬送するチェーン。
フォークリフ
トトラック
チェーン
フォークリフトのフォークを上昇及び下降させるチェ
ーン。
ホイストチェ
ーン
ホイストのつり下げに使用するチェーン。
注記 一般には,リーフチェーンを使用する。
立駐チェーン 立体駐車場の自動車を積載するパレット,バケットな
どを上昇,下降及び水平移動させるチェーン。
注記 図は垂直循環方式立体駐車場で使用するチェー
ンであり,他の形式ではショートピッチローラチ
ェーンも使用する。
14
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
ドローベンチ
チェーン
冷間引抜機の引抜材引張用チェーン。
注記 サイドローラ形,ブロックチェーン形,及びリー
フチェーン形もある。
水門チェーン 水門の開閉に使用するゲートを上昇及び下降させるチ
ェーン。
レーキチェー
ン
海水除じん(塵)装置として使用し,スクリーンにか
かったごみを取り除くレーキ(熊手)を駆動するチェ
ーン。
キャタピラチ
ェーン
キャタピラ駆動に使用するドック付きチェーン。
15
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
トレンチャチ
ェーン
主に,農地の溝掘りの機械(トレンチャ)に使用する
チェーン。
シュガーミル
チェーン
砂糖きびから砂糖原料を取り出す機械に使用するチェ
ーンの総称。
注記 ケーンキャリアチェーン,中間キャリアチェーン
及びバガスキャリアチェーンがある。
ケーンキャリ
アチェーン
砂糖きびの茎を搬送するチェーン。
中間キャリア
チェーン
ケーンキャリアとバガスキャリアとの中間の搬送機械
に使用するチェーン。
バガスキャリ
アチェーン
砂糖きびの搾りかす(バガス)を搬送するチェーン。
16
B 1812:2019
番号
用語
エスカレータ
ステップチ
ェーン
定義
参考規格
対応英語(参考)
エスカレータのステップを動かすチェーン。
トロリコンベ
ヤチェーン
品物をつるす金具を取り付け,トロリを循環させて搬
送するチェーン。
コイルコンベ
ヤチェーン
製鉄所で製造するコイルを積載して搬送するチェー
ン。
デリバリーチ
ェーン
特殊な突出ピン付きプレートをもつ印刷機の紙搬送用
チェーン。
17
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
ピンオーブン
チェーン
アルミニウム缶又はスチール缶を印刷した後の焼付乾
燥炉で使用するチェーン。
シートオーブ
ンチェーン
スチール缶のシート材を印刷した後の焼付乾燥をする
工程に使用するチェーン。
テンターチェ
ーン
布の生地又はフィルムを挟んで搬送するチェーン。
レンチチェー
ン
レンチの代わりに使用するチェーン。
注記 両側突出ピン付き及び特殊歯付きプレートのチ
ェーンがある。
18
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
カップリング
チェーン
ソーチェーン 木材,肉などを切断するために使用する刃付きチェー
ン。
フリーフロー
チェーン
アキュームレーション(チェーンを動かしながら搬送
物を滞留させる)機能をもつ搬送用ローラ付きチェー
ンの総称。
注記 サイドローラ付きチェーン,トップローラ付きチ
ェーン,センターローラチェーン及び倍速チェー
ンがある。
バケットエレ
ベータチェ
ーン
ばら物(セメント,石炭,穀物等の粉体及び粒体の集
合体)を垂直搬送させるバケットエレベータに使用す
るチェーン。
チェーンカップリングに使用する2列ローラチェーン。 JIS B 1456
継手ピン1本で取付け及び取外しができる。
対応英語(参考)
19
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
水処理装置チ
ェーン
汚泥かき寄機,除じん機などの水処理装置に使用する
チェーン。
工作機械の自動工具交換装置に使用するチェーン。
チェーン
4.2
4.2.1
番号
対応英語(参考)
チェーンの構成部品
リンク
参考規格
対応英語(参考)
リンク
用語
チェーンを構成する単位要素の総称。
定義
内リンク
2個のブシュを2枚の内プレートに圧入したリンク。
注記 ブシュ外側に回転できるローラをもつものを“ロ
ーラ形内リンク”,ローラのないものを“ブシュ
形内リンク”と呼ぶ。
ローラ形内リンク
外リンク
ブシュ形内リンク
2本のピンを2枚の外プレートに圧入したリンク。
20
B 1812:2019
番号
用語
リベット形外
リンク
定義
参考規格
対応英語(参考)
外リンクでピンの両側をかしめた形式のリンク。
割りピン形外
リンク
外リンクでピンの一端を割りピン又はその他のピンで
止めた形式のリンク。
継手リンク
チェーンのつなぎ部分に用いるリンクの総称。
すきまばめ継
手リンク
継手プレートと継手ピンとのはめ合いが,すきまばめ
となっている継手リンク。
しまりばめ継
手リンク
継手プレートと継手ピンとのはめ合いが,しまりばめ
となっている継手リンク。
クリップ形継
手リンク
2本のクリップ形継手ピンの一端を外プレートに圧入
し,他端を容易に取付け及び取外しができる継手プレ
ート及びクリップをもつ継手リンク。
クリップ
21
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
割りピン形継
手リンク
2本の割りピン形継手ピンの一端を外プレートに圧入
し,他端を容易に取付け及び取外しができる継手プレ
ートと割りピンとを挿入した継手リンク。
割りピン
オフセットリ
ンク
ローラチェーン又はブシュチェーンの総リンク数が奇
数になるときに用いるリンクの総称。
1ピッチ(わ
んぴっち)
形オフセッ
トリンク
奇数リンク用として,1個のブシュを2枚のオフセット
プレートに圧入し,オフセットピンを容易に取付け及
び取外しができるリンク。
2ピッチ(つ
ーぴっち)
形オフセッ
トリンク
奇数リンク用として,1個のオフセットリンクと1個の
内リンクとをリベット形ピンで連結したリンク。
定義
参考規格
対応英語(参考)
4.2.2
プレート
番号
用語
プレート
チェーンのリンクを構成する板形状の部品の総称。
22
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
外プレート
チェーンの外リンク構成部品で,ピンを圧入するプレ
ート。
外プレート
内プレート
チェーンの内リンク構成部品で,ブシュを圧入するプ
レート。
内プレート
中間プレート 多列チェーンの外リンク構成部品で,外プレート以外
の中間にあるプレート。
中間プレート
継手プレート チェーンの継手リンク構成部品で,容易に取付け及び
取外しができるプレート。
継手プレート
すきまばめ継
手プレート
継手ピンとのはめ合いの穴寸法が,すきまばめとなっ
ている継手プレート。
しまりばめ継
手プレート
継手ピンとのはめ合いの穴寸法が,しまりばめとなっ
ている継手プレート。
23
B 1812:2019
番号
用語
オフセットプ
レート
定義
参考規格
オフセットリンクの構成部品で,一方にブシュを圧入,
他方にピンを挿入又は圧入する段付きプレート。
対応英語(参考)
オフセットプレート
4.2.3
ひょうたん形
プレート
形状がひょうたん形をしているプレート。
ストレート形
プレート
形状が小判形をしているプレート。
ひょうたん形プレート
ストレート形プレート
ピン
参考規格
対応英語(参考)
番号
ピン
用語
チェーンの外リンクを構成する円柱状部品の総称。
定義
リベット形ピ
ン
外プレートに圧入され,ピン両端をかしめて使用する
ピン。
リベット形ピン
24
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
割りピン形ピ
ン
外プレートに圧入され,ピンの一端をかしめ他端は割
りピンなどを挿入できる孔があるピン。
割りピン形ピン
継手ピン
継手リンクに使用するピンの総称。
クリップ形継
手ピン
クリップ形継手リンクに使用するピン。
クリップ形継手ピン
割りピン形継
手ピン
割ピン形継手リンクに使用するピン。
割りピン形継手ピン
オフセットピ
ン
オフセットリンクに使用するピン。
オフセットピン
4.2.4
番号
ブシュ
定義
参考規格
対応英語(参考)
ブシュ
用語
内プレートに圧入され,中空形状をもつ軸受の役目を
果たす部品の総称。
巻きブシュ
板材を巻いた継目のあるブシュ。
巻きブシュ
継目
25
B 1812:2019
番号
用語
シームレスブ
シュ
定義
参考規格
継目のないブシュ。
対応英語(参考)
シームレスブシュ
段付きブシュ 内プレートに圧入される部分が,一段小さくなったブ
シュ。
段付きブシュ
4.2.5
番号
ローラ
定義
参考規格
対応英語(参考)
ローラ
用語
スプロケット歯部又はレールと直接接触し回転する部
品の総称。
巻きローラ
板材を巻いた継目のあるローラ。
巻きローラ
継目
シームレスロ
ーラ
継目のないローラ。
シームレスローラ
26
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
小形ローラ
プレート高さより小さい外径をもち,ブシュ外側を自
由に回転するローラ。
小形ローラ
大形ローラ
プレート高さより大きい外径をもち,ブシュ外側を自
由に回転するローラ。
大形ローラ
フランジロー
ラ
4.2.6
アタッチメント
番号
用語
蛇行を防止するつばのついたローラ。
定義
参考規格
対応英語(参考)
アタッチメン
ト
通常の形状から変形させたチェーンの構成部品の総
称。
ベントアタッ
チメント
プレートを延長して,舌状に突出させた部分を直角に
折り曲げたアタッチメント。
注記 ごくまれに,使用用途に合わせて直角以外の角度
に折り曲げたアタッチメントもある。
27
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
Aアタッチメ
ント
リンクの対をなすプレートのいずれか一方にベントア
タッチメントを取り付けたアタッチメント。
注記 ベントアタッチメント1か所に取付け穴の数が
一つのアタッチメントをA1,二つのアタッチメ
ントをA2という。図は,A1の例。
Kアタッチメ
ント
リンクの対をなすプレートの両方にベントアタッチメ
ントを取り付けたアタッチメント。
注記 ベントアタッチメント1か所に取付け穴の数が
一つのアタッチメントをK1,二つのアタッチメ
ントをK2という。図は,K1の例。
WAアタッチ
メント
Aアタッチメントにおいて,舌状突出部の幅をプレー
ト全長とほぼ同等にしたアタッチメント。
注記 取付け穴の数によってWA1,WA2などがある。
図は,WA2の例。
28
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
WKアタッチ
メント
Kアタッチメントにおいて,舌状突出部の幅をプレー
ト全長とほぼ同等にしたアタッチメント。
注記 取付け穴の数によってWK1,WK2などがある。
図は,WK2の例。
ストレートア
タッチメン
ト
プレートを延長して,舌状に突出させた部分を折り曲
げないアタッチメント。
SAアタッチ
メント
リンクの対をなすプレートのいずれか一方にストレー
トアタッチメントを取り付けたアタッチメント。
注記 ストレートアタッチメント1か所に取付け穴が
一つのアタッチメントをSA1,二つのアタッチメ
ントをSA2という。図は,SA1の例。
SKアタッチ
メント
リンクの対をなすプレートの両方にストレートアタッ
チメントを取り付けたアタッチメント。
注記 ストレートアタッチメント1か所に取付け穴が
一つのアタッチメントをSK1,二つのアタッチメ
ントをSK2という。図は,SK1の例。
29
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
WSAアタッ
チメント
SAアタッチメントにおいて,舌状突出部の幅をプレー
ト全長とほぼ同等にしたアタッチメント。
注記 取付け穴の数によってWSA1,WSA2などがあ
る。図は,WSA2の例。
WSKアタッ
チメント
SKアタッチメントにおいて,舌状突出部の幅をプレー
ト全長とほぼ同等にしたアタッチメント。
注記 取付け穴の数によってWSK1,WSK2などがあ
る。図は,WSK2の例。
ディープリン
クアタッチ
メント
プレートの高さを高くして,プレート上の積載物が,
ローラと干渉しないようにしたアタッチメント。
Gアタッチメ
ント
プレートの胴部に取付け穴を設けたアタッチメント。
30
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
GAアタッチ
メント
リンクの対をなすプレートのいずれか一方をGアタッ
チメントとしたアタッチメント。
注記 1枚のプレートで取付け穴が一つのアタッチメ
ントをGA1,二つのアタッチメントをGA2とい
う。図は,GA1の例。
GKアタッチ
メント
リンクの対をなすプレートの両方をGアタッチメント
としたアタッチメント。
注記 1枚のプレートで取付け穴が一つのアタッチメ
ントをGK1,二つのアタッチメントをGK2とい
う。図は,GK1の例。
延長ピンアタ
ッチメント
ピンを延長してプレート面から突出させたアタッチメ
ント。
D1アタッチ
メント
外リンクのピンの2本のうち1本が片側に突出したア
タッチメント。
D3アタッチ
メント
外リンクのピンの2本が片側に突出したアタッチメン
ト。
31
B 1812:2019
番号
用語
ホローピンア
タッチメン
ト
4.3
定義
参考規格
中空形状のピンを用いたアタッチメント。
対応英語(参考)
チェーンの基本寸法
4.3.1
番号
チェーン本体
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
ピッチ
1リンクのピン中心間距離。
注記 チェーン長さの基準となる寸法であり,
呼び番号ごとに基準寸法が規定されてい
る[図1 a),図1 b) 及び図1 c)]。
内リンク内幅 内リンクの内側寸法。最小寸法で表す[図1 a) ,
図1 b) 及び図1 c)]。
ローラ外径
ローラの外径寸法。最大値で表す。
ローラチェーンではローラ外径,ダブルピッチ
チェーンでは小形ローラ外径を表す。
なお,ブシュチェーンではブシュの外径を表す
[図1 a) ,図1 b) 及び図1 c)]。
大形ローラ外
径
大形ローラの外径寸法。最大値で表す。
[図1 f)]。
横ピッチ
多列チェーンの各列チェーンの中心線の間隔
[図1 c)]。
プレート高さ 外プレート,内プレート,中間プレート,継手
プレート及びオフセットプレートにおけるプレ
ートの高さ。
最大値で表す[図1 d) 及び図1 e)]。
ピン外径
ピンの直径。最大値で表す[図1 a),図1 b),
図1 c) 及び図2 h)]。
ブシュ内径
内プレートに圧入されたブシュの内径。最小値
で表す[図1 d) 及び図1 e)]。
内リンク外幅 内リンクの外幅寸法。最大値で表す[図1 a),
図1 b) 及び図1 c)]。
外リンク内幅 外リンクの内幅寸法。最小値で表す[図1 a) 及
び図1 b)]。
ピン長さ
ピンの長さ寸法。最大値で表す[図1 a)]。
32
B 1812:2019
番号
用語
定義
継手ピン付加
長さ
本体ピンと継手ピンとの長さの差。最大値で表
す[図1 a)]。
プレート厚さ プレートの板厚[図1 a),図1 b) 及び図1 c)]。
オフセットプ
レート曲げ
位置
4.3.2
アタッチメント
量記号 参考規格
対応英語(参考)
ピン又はブシュ中心からの曲げ位置までの距
離。最小値で表す[図1 d) 及び図1 i)]。
量記号 参考規格
対応英語(参考)
番号
用語
定義
ベントアタッ
チメント穴
径
ベントアタッチメントの取付け穴直径。最小値
で表す[図2 a),図2 b),図2 d) 及び図2 e)]。
ストレートア
タッチメン
ト穴径
ストレートアタッチメントの取付け穴直径。最
小値で表す。
取付け穴1個の場合:d5[図2 f)]
取付け穴2個の場合:d6[図2 g)]
ベントアタッ
チメント取
付け高さ
チェーン中心からベントアタッチメントの上面
までの高さ[図2 c)]。
アタッチメン
ト幅
アタッチメント部分の横幅寸法
[図2 a) 及び図2 f)]。
アタッチメン
ト長さ
アタッチメント端部のチェーン中心からの距離
[図2 a)]。
ベントアタッ
チメント取
付け穴中心
距離
Kアタッチメントの取付け穴中心距離。記号f
で表す[図2 b) 及び図2 e)]。Aアタッチメン
トの場合は,チェーンの中心からの距離で,量
記号f / 2で表す[図2 a) 及び図2 d)]。
アタッチメン
ト高さ
チェーン中心からストレートアタッチメントの
先端までの高さ[図2 f)]。
ストレートア
タッチメン
ト取付け穴
高さ
ストレートアタッチメントのチェーン中心から
取付け穴中心までの高さ。
SA1及びSK1の場合:h5[図2 f)]
SA2及びSK2の場合:h6[図2 g)]
アタッチメン
ト穴ピッチ
A2,SA2,K2及びSK2の各アタッチメントの
二つの取付け穴の間隔[図2 d),図2 e) 及び図
延長ピン突出
し長さ
プレート面から延長ピン先端までの突出部分の
長さ[図2 h)]。
33
B 1812:2019
図1−チェーンの各部の寸法
34
B 1812:2019
h)
図2−アタッチメント各部の寸法
4.4
番号
チェーンの性能・特性
用語
引張強さ
定義
チェーンが破断に至るまで徐々に引っ張ったと
きの最大張力。
量記号 参考規格
対応英語(参考)
35
B 1812:2019
番号
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
最小引張強さ 引張試験の結果を統計処理して設定した最小
値。
平均引張強さ 引張試験の結果の平均値。
保証引張強さ 製造業者が保証する引張強さ。
荷重伸び
引張試験においてチェーンに加えた張力によっ
て生じる長さの変化量。
弾性伸び
チェーンに加えた張力によって,チェーンがど
の程度弾性的に伸びるかを示したもの。張力を
取り除くと,元に戻る。
塑性伸び
チェーンに加えた張力によって生じる永久伸
び。
F−N線図
縦軸に張力振幅を,横軸に破断までの繰返し数
をとって描いた線図。
疲労強度
疲労限度及び時間強度の総称。
時間強度
疲労強度のうち,F−N線図の傾斜部における疲
労強度。
疲労限度
疲労強度のうち,F−N線図の水平部における疲
労強度,すなわち,無限回数の繰返しに耐える
応力の上限値。耐久限度ともいう。
最小疲労強度 時間強度と疲労限度とを合わせた総合的なもの
で,試験結果を統計処理して設定した最小値。
最小疲労限度 最小疲労強度のうち,疲労限度に対する最小値。
耐久繰返し数 チェーンが破壊しなくても疲労試験を終了す
る,あらかじめ決められた繰返し数。
最大許容張力 動的強度を基に設定したチェーンの許容張力の
最大値。
すきまばめ
常にすきまのあるはめ合い。
注記 一般的には,ピンと継手プレート穴,ピ
ンと中間プレート穴及びローラとブシュ
との組合せがこれに相当する。
しまりばめ
常にしめしろのあるはめ合い。
注記 一般的には,ピンと外プレート穴及びブ
シュと内プレート穴との組合せがこれに
相当する。
コーダルアク
ション
チェーンがスプロケットにか(噛)み合ったと
き,ピッチ円に対し多角形になる現象。
速度変動
コーダルアクションによって,駆動スプロケッ
トが等速回転しても,チェーンの速度が変動す
る現象。
チェーンの摩
耗
チェーンがスプロケットとか(噛)み合うとき
に,ピンとブシュとの間で発生する,すべり摩
擦によってピン及びブシュが摩耗する現象。
チェーンの耐
摩耗性
チェーンがその摩耗に対して耐える性質。
36
B 1812:2019
番号
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
摩耗伸び限界 チェーンとスプロケットとのか(噛)み外れが
始まる摩耗伸び限度。
初期摩耗伸び チェーンの摩耗伸びで,定常摩耗伸びに移る前
の初期に摩耗伸びが大きくなる状態(図3)。
定常摩耗伸び 初期伸びの後,急激な伸びが始まるまでの緩や
かな伸びの状態(図3)。
急激な摩耗伸
び
急激に摩耗伸びが大きくなる状態(図3)。
ブシュ・ロー
ラ耐久寿命
ローラがスプロケット歯面と衝突し,ブシュ又
はローラが疲労破壊を起こすまでの繰返し数。
屈曲性
外リンクと内リンクとがピンを介して屈曲する
程度。
横曲がり
チェーン各部のすきまによって,ピン長手方向
に曲がろうとする現象。
横曲がり半径 チェーンを定盤の上に置き,強制的に横曲がり
させたときの円弧の半径。
圧出力
プレートからピン又はブシュを抜くのに要する
力。
しゃくり
チェーンを使用したとき,スティックスリップ
によって,チェーンが脈動する現象。
蛇行
走行中のチェーンが,進行方向の左右に揺動す
る現象。
ねじれ
チェーンを垂れ下がる状態にしたとき,軸方向
に生じる回転のずれ。
ゴーリング
高速域で,ピン及びブシュが焼付きを起こす現
象。
基準長さ
チェーンピッチの基準寸法×リンク数で算出し
た値。
長さの許容差 チェーンの基準長さに対して許容される長さの
範囲。
張力階差
チェーンの最小疲労限度を決める,ステアケー
ステストにおける隣どうしの張力差であり,有
限寿命試験で求められる標準偏差。
最大張力
疲労試験でチェーンに加える,試験のための繰
返し張力の最大値。
最小張力
疲労試験でチェーンに加える,試験のための繰
返し張力の最小値。
平均張力
疲労試験でチェーンに加える,最大張力と最小
張力との和の1/2。
張力振幅
疲労試験でチェーンに加える,最大張力と最小
張力との差の1/2。
平均疲労強度 耐久繰返し数において50 %破壊確率に相当す
る,最小張力を0に合わせて補正した場合の試
験張力。
試験張力
疲労試験で用いた,最小張力を0に合わせて補
正した場合の最大張力。
繰返し数
疲労試験中に加えた張力のサイクル数。
標準偏差
ステアケーステストデータの標準偏差。
37
B 1812:2019
番号
用語
定義
測定張力
最小動的強度 繰返し数3×106回における疲労強度
チェーン長さの測定時に加える張力。
量記号 参考規格
対応英語(参考)
図3−チェーン摩耗伸び線図
4.5
番号
スプロケット
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
スプロケット チェーン伝動装置において,軸に取り付け,チ
ェーンとか(噛)み合って回転する鎖車の総称。
駆動スプロケ
ット
チェーン伝動において,駆動軸に取り付けたス
プロケット。歯数は記号z1で表す。
被動スプロケ
ット
チェーン伝動において,被動軸に取り付けたス
プロケット。歯数は記号z2で表す。
アイドラスプ
ロケット
動力伝達に直接関係なく空転し,チェーンの緩
み,巻付角の調整などのために用いるスプロケ
ット。
1列スプロケ
ット
1列チェーンとか(噛)み合うスプロケット。
2列スプロケ
ット
2列チェーンとか(噛)み合うスプロケット。
3列スプロケ
ット
3列チェーンとか(噛)み合うスプロケット。
多列スプロケ
ット
2列以上の列数をもつチェーンとか(噛)み合
うスプロケットの総称。
大スプロケッ
ト
一連のチェーンとか(噛)み合う駆動,及び被
動スプロケットのうち,歯数の多いスプロケッ
ト。
小スプロケッ
ト
一連のチェーンとか(噛)み合う駆動,及び被
動スプロケットのうち,歯数の少ないスプロケ
ット。歯数は記号zsで表す。
38
B 1812:2019
番号
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
平板形スプロ
ケット
ハブのない平板のスプロケット。
片ハブ形スプ
ロケット
平板の片側にハブのあるスプロケット。
両ハブ形スプ
ロケット
平板の両側にハブのあるスプロケット。
ハブ分離形ス
プロケット
平板に脱着可能なハブを取り付けたスプロケッ
ト。
39
B 1812:2019
番号
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
シングルカッ
トスプロケ
ット
小形ローラ形のダブルピッチチェーンに用い,
歯形ピッチがチェーンピッチと等しいスプロケ
ット。
ダブルカット
スプロケッ
ト
小形ローラ形のダブルピッチチェーンに用い,
歯形ピッチがチェーンピッチの約1/2のスプロ
ケット。
ピッチ円直径 スプロケットの歯形ピッチに外接する円の直径
(図4)。
歯先円直径
スプロケットの歯先部の最大直径(図4)。
歯底円直径
スプロケットの歯底部の最大直径(図4)。
歯底距離
スプロケットの相対する歯底間距離のうちの最
大寸法(図4)。
最大ハブ直径
及び最大溝
直径
チェーンとか(噛)み合わせたときに,チェー
ンと干渉しないハブの最大直径(図4)。
歯幅
1列のチェーンとか(噛)み合う歯の幅寸法(図
4)。ダブルピッチチェーンでは歯幅は記号bfで
表す。
全歯幅
多列スプロケットの歯の外幅寸法(図4)。
注記 量記号bfnのnはチェーンの列数を示す。
総幅
スプロケットの最大幅寸法。
直接測定法
偶数歯では相対する歯底に,奇数歯では相対す
る位置に近接する歯底に直接ポイントマイクロ
メータなどを当てて測定する方法。
40
B 1812:2019
番号
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
オーバピン法 偶数歯では相対する歯底に,奇数歯では相対す
る位置に近接する歯底に二つのピンを挿入し,
マイクロメータなどを当ててピンの外径を測定
する方法。
歯底の振れ
スプロケットを回転させたときの歯底面の振れ
の最大値。
横振れ
スプロケットを回転させたときの歯底の近くの
側面の振れの最大値。
歯形
スプロケット軸直角平面での歯の断面の形状。
S歯形
歯底に直線部分のない歯形。
U歯形
歯底に直線部分をもつ歯形。
ISO歯形
歯底に直線部分をもち,かつ,歯先部分がカッ
トされた歯形。
歯形ピッチ
隣り合った歯形の中心間距離。チェーンピッチ
に等しい。ただし,ダブルカットスプロケット
の歯形ピッチはチェーンピッチの約1/2とする。
横ピッチ
隣り合った歯幅の中心間距離。チェーンの横ピ
ッチに等しい(図4)。
41
B 1812:2019
番号
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
圧力角
歯形ピッチ中心線と,ローラ接触面に直角に作
用するローラ中心線とがなす角度。
注記 ブシュチェーンでは,ローラをブシュと
読み替える。
横歯形
スプロケット軸を含む平面における歯の断面形
状。
歯数
歯の総数。
作用歯数
チェーンとスプロケットとのか(噛)み合い有
効歯数。
偶数歯
歯数が偶数のスプロケット。
奇数歯
歯数が奇数のスプロケット。
整数歯
ダブルピッチチェーン用の作用歯数が整数のス
プロケット。
分数歯
ダブルピッチチェーン用の作用歯数が分数のス
プロケット。
pt
図4−スプロケット寸法図
4.6
番号
チェーンの附属品
定義
参考規格
テンショナ
用語
チェーンに張りを与えるための方式の総称。ばね式,
ねじ式,重すい(錘)式,油圧式,空圧式などがある。
対応英語(参考)
切継工具
チェーンを切断したり,連結するときに用いる工具。
42
B 1812:2019
番号
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
リーフチェー
ン取付け金
具
リーフチェーンの端末に取り付ける金具。
滑車
リーフチェーンを巻き上げたり,方向を変えたりする
ための案内車。
4.7
番号
チェーンの選定
用語
定義
伝動能力選定
法
伝動能力図によって,チェーンを選定する方法。
伝動能力
チェーンが伝達し得る動力。kWで表す。
チェーン張力 チェーンに作用する張力。
補正チェーン
張力
チェーンに作用する張力を補正係数で補正した
張力。
緩み側張力
チェーンの緩み側に生じる張力。
注記 これは,チェーンが歯飛びを起こさない
ために必要な張力である。
伝達動力
チェーンが実際に伝達する動力。
補正伝達動力 駆動機及び被動機の特性並びにスプロケットの
歯数を考慮して補正した伝達動力。
安全係数
チェーン速度 運転しているチェーンの速さ。
補正係数
チェーンの使用条件に応じて補正する係数の総
称。
多列係数
1列チェーンの伝動能力を1としたときの多列
チェーンの伝動能力比。
使用係数
負荷変動の大小によって,伝動動力を補正する
係数。
速度係数
速度の大小によって,チェーン張力を補正する
係数。
歯数係数
スプロケット歯数の大小によって,チェーン張
力を補正する係数。
衝撃係数
原動機と被動機械との慣性比の大小と,伝動装
置のあそびの大小とによって,チェーン張力を
補正する係数。
アンバランス
荷重係数
複数本のチェーンに作用する張力の不均等を補
正する係数。
ローラ許容負
荷
与えられた条件下で許容できるローラの負荷。
速度補正係数 ピンとブシュとの焼付きで決まる伝動能力を求
める計算式において,チェーンのピッチに応じ
てチェーン速度を補正する係数。
伝達トルク
チェーンが伝達し得るトルク。
計算チェーン
リンク数
チェーンの長さをリンク数に換算した値。
チェーンリン
ク数
計算チェーンリンク数をオフセットリンクを用
いないように切り上げたリンク数。
チェーンの引張強さをチェーンに作用する使用
張力で除した値。
量記号 参考規格
対応英語(参考)
43
B 1812:2019
番号
用語
定義
量記号 参考規格
対応英語(参考)
リンク数係数 大小スプロケット歯数の差によって軸間距離を
補正する係数。
最大軸間距離 2軸の中心間距離の最大値。
おおよその軸
間距離
チェーンのゆるみを考慮した2軸の中心間距
離。
軸間距離係数 大小スプロケット歯数の差によって計算チェー
ンリンク数を補正する係数。
回転速度比
駆動スプロケット回転速度に対する被動スプロ
ケット回転速度の比。
駆動スプロケ
ット回転速
度
駆動スプロケットの回転速度。
被動スプロケ
ット回転速
度
被動スプロケットの回転速度。
小スプロケッ
ト回転速度
小スプロケットの回転速度。
4.8
番号
チェーンの取付け・保守
用語
定義
参考規格
対応英語(参考)
軸の平行度
2軸の平行の程度(2軸間の距離のずれ)。
軸の水平度
軸の水平面に対するずれの角度。
たるみ量
チェーンの緩み側のたるみの量。
潤滑形式
チェーンの速度及びチェーンの呼び番号に応じて推奨
する潤滑の方法。
注記 油差し又はブラシを用いた頻繁な手差し給油,滴
下給油,オイルバス,ディスク給油,強制給油な
どがある。
歯飛び
チェーンがスプロケットの歯を飛び越す現象。
44
B 1812:2019
参考文献 JIS B 1456:1989 ローラチェーン軸継手
JIS B 1801:2014 伝動用ローラチェーン及びブシュチェーン
JIS B 1803:2018 伝動用及び搬送用ダブルピッチローラチェーン
JIS B 1804:2015 リーフチェーン
JIS B 1810:2018 伝動用ローラチェーンの選定指針
JIS B 1811:2018 伝動用ローラチェーン及びリーフチェーンの疲労試験方法
JIS B 9204:1994 農業機械用フィードチェーン
JIS D 9417:2004 自転車用チェーン
ISO 487:1998,Steel roller chains, types S and C, attachments and sprockets
ISO 606:2015,Short-pitch transmission precision roller and bush chains, attachments and associated
chain sprockets
ISO 1977:2006,Conveyor chains, attachments and sprockets
ISO 3512:1992,Heavy-duty cranked-link transmission chains
ISO 4348:1983,Flat-top chains and associated chain wheels for conveyors
ISO 6971:2002,Cranked-link drag chains of welded construction, attachments and sprockets
ISO 6973:1986,Drop-forged rivetless chains for conveyors
ISO 10190:2008,Motorcycle chains−Characteristics and test methods
45
B 1812:2019
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 1812:2019 チェーン,スプロケット及び附属品−用語
(I)JISの規定
箇条番号
及び題名
内容
1 適用範囲 全ての用語に定義を規定
3 分類
4 用語及び
定義
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
箇条
番号
分類を規定し,その項目別に用語と
定義を規定した。
内容
用語及び関連図
だけを規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
箇条ごと
の評価
追加
技術的差異の内容
JISでは一般的に使われる用語を明
確に定義した。
追加
チェーンの性能・特性,チェーンの
選定,チェーンの取付け・保守を追
加した。
(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
削除
type S or C agricultural chainを指し
ており,上記具体例を記載したため
削除。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
削除
プレート単体の記載では,チェーン
用語としては,活用範囲が狭いた
め,用途としてのチェーンにて記
載。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
削除
日本市場での使用用途が不明であ
ったため削除。
削除
削除
チェーンに特別に使われるもので
はないため削除。
リーフチェーンで記載。
削除
ピン単体ではなく延長ピン付きア
タッチメントとして記載。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
削除
使用用途が日本市場において不明
なため。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
46
B 1812:2019
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
箇条
番号
箇条ごと
の評価
削除
削除
削除
削除
削除
M attachment plate 削除
SK1アタッチメントに統合。
削除
トロリコンベヤチェーンとして記
載。
削除
割りピン形継手ピンに統合。
削除
ねじ付きピンは一般用用途ではな
いため削除。
削除
削除
ドックなどで代用し,該当するよう
なアタッチメントが日本市場に存
在しないため。
用途が不明なため。
削除
チェーンに使われる一般的なもの
であるため,ピンに統合。
削除
チェーンに特別に使われるもので
はないため削除。
内容
内容
削除
技術的差異の内容
使用用途が日本市場において不明
なため。
(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
クリップ形継手ピンに統合。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
形状,材質など様々であり,規定が
ISO規格の見直し時に提
難しいため。
案を検討する。
Gアタッチメントに統合。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ホローピンアタッチメントに統合。 ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
Kアタッチメントに統合。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
箇条番号
及び題名
4 用語及び
定義(続き)
国際
規格
番号
(I)JISの規定
47
B 1812:2019
(I)JISの規定
箇条番号
内容
及び題名
4 用語及び 4.1.1.1,4.1.1.2,4.1.1.2.1〜4.1.1.2.4,
定義(続き) 4.1.1.20,4.1.1.24〜4.1.1.26,4.1.1.28
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
箇条
番号
内容
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
箇条ごと
の評価
追加
技術的差異の内容
日本独自に規定した。
(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策
ISO規格の見直し時に提
案を検討する。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 13203:2005,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。