2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,高圧ガス保安協会

(KHK)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣,厚生労働大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS B 8278:1993は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣,厚生労働大臣及び日本

工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願

公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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1. 適用範囲 ························································································································ 1

2. 引用規格 ························································································································ 1

3. 定義 ······························································································································ 1

4. 記号の意味 ····················································································································· 1

5. 横置円筒容器のサドル周りの設計 ······················································································· 3

5.1 設計一般 ······················································································································ 3

5.2 荷重の組合せ ················································································································ 3

5.3 サドル反力 ··················································································································· 3

5.4 円筒胴中央部及びサドル部の軸方向応力 ············································································· 4

5.5 サドル部における胴板の周方向せん断応力 ·········································································· 4

5.6 サドルホーン部における円周方向応力 ················································································ 5

5.7 サドル部胴板下端の圧縮応力···························································································· 6

5.8 鏡板に生じる応力 ·········································································································· 6

5.9 応力評価 ······················································································································ 6

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B 8278:2003

日本工業規格

JIS

B 8278:2003

サドル支持の横置圧力容器

Saddle Supported horizontal pressure vessels

1. 適用範囲 この規格は,等分布荷重が作用し,かつ,取付位置が対称である2個のサドルによって支

えられる横置円筒形圧力容器のサドル周りの計算について規定する。その適用方法については,規定があ

る場合には,JIS B 8265又はJIS B 8266による。また,規定がない場合には,受渡当事者間の協定による。

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS B 0190 圧力容器の構造共通用語

JIS B 8265 圧力容器の構造−一般事項

JIS B 8266 圧力容器の構造−特定規格

3. 定義 この規格に用いる主な用語の定義は,JIS B 0190による。

4. 記号の意味 この規格で用いる記号の意味は,次による。

A: 胴タンジェントラインからサドルの中心までの距離 (mm) (図1参照)

a: 1個の強め輪と補強に有効とみなされる胴板の断面積の和 (mm2) (図2参照)

B: サドルの横幅 (mm) (図1参照)

b: サドルの幅 (mm) (図1参照)

C1, C2: 強め輪の取付位置による係数で,表1による。

表 1 強め輪の取付位置による係数

係数

強め輪の取付位置

サドル面内

サドル近傍

胴板の内表面 胴板の外表面 胴板の内表面 胴板の外表面

Dm: 胴の平均直径 (mm) (図1参照)

H: 鏡板の深さ (mm)

Hv: サドルベースプレート下面から容器中心までの高さ (mm) (図1参照)

h: サドルホーン部から胴の円周方向に沿って測った当て板の長さ (mm) (図1参照)

K1t, K1b, K2, K3, K4′, K5, K6, K7, K8, K9:サドルの支持角度によって求まる係数(表2による。)

K4: サドルの支持角度と (A/Rm) によって求まる係数

L: 胴のタンジェントライン間の距離 (mm) (図1参照)

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Ls: サドル中心間の距離 (mm) (図1参照)

Le: 胴の周方向曲げモーメントに対する有効断面の長さで4Rm又はL/2のいずれか小さいほ

うの値 (mm)

Fs: 風荷重又は地震荷重による水平力のいずれか大きいほうの荷重 (N)

Fv: 水平荷重の等価鉛直荷重 (N)

lF: 強め輪のフランジ長さ (mm) (図2参照)

MC: サドル部における最大円周方向曲げモーメント (N・mm)

MLC: 円筒胴の中央部における曲げモーメント (N・mm)

MLS: サドル部の曲げモーメント (N・mm)

NC: サドルホーン部における円周方向圧縮荷重 (N)

nR: 各サドルに取り付けられる強め輪の数

P: 設計圧力又は水圧試験圧力,外圧容器にあっては負の値をとる (MPa)

Q: 1個のサドルに生じる鉛直方向反力 (N)

Rm: 胴の平均半径 (mm) (図1参照)

ts: 胴板の厚さ (mm) (図1参照)

th: 鏡板の厚さ (mm) (図1参照)

tw: 当板の厚さ (mm) (図1参照)

W: 容器の自重(内容物及び附属品の重量を含む。) (N)

Z1, Z2: 強め輪と補強に有効とみなされる胴板の合成断面係数 (mm3)

ZC: 円筒胴中央部の胴板の断面係数 (mm3)

Zst, Zsb: サドル部の胴板の断面係数 (mm3)

θ: サドルの支持角度(度)

σ1t: サドル部における胴板上部の合成応力 (N/mm2)

σ1b: サドル部における胴板下部の合成応力 (N/mm2)

σ2t: 円筒胴中央部における胴板上部の合成応力 (N/mm2)

σ2b: 円筒胴中央部における胴板下部の合成応力 (N/mm2)

σ3, σ31: サドルホーン部における胴板の合成応力 (N/mm2)

σ4: サドル下端部における胴板の圧縮応力 (N/mm2)

σh: 鏡板の最大円周方向応力 (N/mm2)

σR: 強め輪の合成応力 (N/mm2)

τ1s, τ2s, τ3s: サドル部胴板の周方向せん断応力 (N/mm2)

τh: 鏡板に生じる最大周方向せん断応力 (N/mm2)

図 1 計算に用いる寸法記号

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B 8278:2003

図 2 強め輪の有効範囲及び断面係数

備考 強め輪の端部とサドル中心との容器軸方向距離 (Y) が0.78

R

mt

s

以下の場合,強め輪はサドル面内に

あるとし,0.78

R

mt

s

を超え,Rm/2以下の場合,強め輪はサドル近傍に取り付けられているとする。

図 3 サドル近傍に設ける強め輪の条件

5. 横置円筒容器のサドル周りの設計

5.1

設計一般 サドル周りの強度計算を行う場合には,各種の荷重条件の組合せ(内圧力が0の場合を

含む。)ごとに発生応力を求めなければならない。

この場合引張応力を正(+),圧縮応力を負(−)とする。

5.2

荷重の組合せ 設計には風荷重,地震荷重,試験荷重などを含む各荷重条件について,同時に作用

すると考えられる荷重の最も厳しい組合せ条件を考慮しなければならない。

5.3

サドル反力 風荷重又は地震荷重による水平力をサドル部垂直方向に置き換えて,これをサドル反

力に加算する。

a) 1個のサドルに生じる鉛直方向反力

W

F

Q

=2

v

備考 Fvは,次のb) 又はc) のいずれか大きい方の荷重とする。

b) 容器軸に直角な水平荷重の等価鉛直荷重

F

v

3

F

s

H

v

4

B

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c) 容器軸方向水平荷重の等価鉛直荷重

F

s

H

v

F=

v

L

s

5.4

円筒胴中央部及びサドル部の軸方向応力 内圧による軸方向応力及び荷重によって胴板に生じる曲

げ応力の合成応力は,次による。

a)

サドル部の合成応力

PD−

M

LS

m

σ

1

t

=4

·······················································(胴板上部)

t

s

Z

st

PD+

M

LS

m

σ

1

b

=4

·······················································(胴板下部)

t

s

ここに,

Z

sb

2

1

A

R

m

H

L

HAL

2

M

LS

=−

QA 1

4

1

3

L

ZSt, ZSb:

2

1) サドル面内又はサドル近傍に強め輪が取り付けられて

いなく,かつ,A/Rm>0.5の場合

ZSt=K1tRm2ts

ZSb=K1bRm2ts

ここに,K1t, K1b=サドルの支持角による係数で表2による。

2) サドル面内又はサドル近傍に強め輪が取り付けられて

いる場合,又はサドルが鏡の近く (A/Rm≦0.5) に配置

される場合

ZSt=ZSb=πRm2ts

b)

円筒胴中央部の合成応力

PD−

M

LC

m

σ

2

t

=4

······················································(胴板上部)

t

s

Z

C

PD+

M

LC

m

σ

2

b

=4

······················································(胴板下部)

t

s

ここに,

Z

C

2

H

2

1

+

2

R

m

L

2

QL

M

LC

4

1

4

H

3

L

Zc=πRm2ts

5.5

5.5.1

a)

サドル部における胴板の周方向せん断応力

サドル面内に強め輪が取り付けられていない場合

A>0.5の場合

R

m

s

K

2

Q

L

2

A

H

R

m

t

s

L

H

b) サドルが鏡の近く (A/Rm≦0.5) に配置される場合

4

A

L

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B 8278:2003

K3

Q

τ

2=

s

R

m

t

s

5.5.2

サドル面内に強め輪が取り付けられている場合

τ

3

s

Q

π

R

m

t

s

5.6

5.6.1

L

2

A

H

L

H

サドルホーン部における円周方向応力

サドル面内又はサドル近傍に強め輪が取り付けられていない場合

a) 当板を計算に算入できる場合 サドルが鏡の近く (A/Rm≦0.5) に配置され円周方向でサドルホーンの

上端からh=Rm/10以上の幅をもち,かつ,長手方向にサドル幅から両側にそれぞれ0.78

R

mt

s

以上の

幅をもつ当板を取り付けた場合の応力は,次による。

1) サドルホーン部における胴板の合成応力

σ

31

=−

Q

6

M

c

PD

m

±

2

2

2

t

s

(4

t

s

t

w

)(

b

.1

56 R

m

t

s

)

L

e

(

t

s

t

w

)

ここに, Mc=K4QRm

K4: サドルの支持角度とA/Rmによって求まる係数であってb) によ

る。

2) 当板端における胴板の円周方向応力

b) による。ただし,tw=0とし,K4´を表2から求めるときのθ は,次のうちの小さい方の値を用い

る。

θ

360

h

又はθ+12

π

R

m

b) 当板を計算に算入できない場合 a) の条件を満足しない場合,サドルホーン部における胴板の円周方

向応力は,次による。

σ

31

=−

Q

±

4

t

s

(

b

.1

56 R

m

t

s

)

6

M

c

PD

m

2

2

t

s

L

e

t

s

ここに, Mc=K4QRm

1)

2)

3)

5.6.2

A

5.0

のとき

K=

K

4

4

R

m

4

K

5.0

A

1

のとき

K

4

4

R

m

2

A

1

のとき

K=

4K

′4

R

m

3

A

1

R

m

強め輪がサドル面内に取り付けられた場合 胴板及び強め輪の応力は,次による。

σ

3

=−

N

c

C

1

M

c

n

R

a

n

R

Z

1

PD

m

.1(

56 R

m

t

s

l

F

)

2

a

σ

R

=−

N

c

C

2

M

c

n

R

a

n

R

Z

2

PD

m

.1(

56 R

m

t

s

l

F

)

2

a

ここに, Nc=K5Q,Mc=K4′QRm

5.6.3

強め輪がサドル部近傍に取り付けられた場合 胴板及び強め輪の応力は,次による。

σ

3

=−

N

c

C

1

M

c

n

R

a

n

R

Z

1

PD

m

.1(

56 R

m

t

s

l

F

)

2

a

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

σ

R

=−

N

c

C

2

M

c

n

R

a

n

R

Z

2

PD

m

.1(

56 R

m

t

s

l

F

)

2

a

ここに, Nc=K6Q,Mc=K7QRm

5.7

サドル部胴板下端の圧縮応力

当板を計算に算入できる場合 容器軸方向にサドル幅から両側にそれぞれ0.78

s

以上大きい

5.7.1

幅をもつ当板を取り付けた場合の応力は,次による。

σ

4

=−

K

8

Q

PD

m

2

t

s

(

t

s

t

w

)(

b

.1

56 R

m

t

s

)

ここに, K8: サドルの支持角度によって求まる係数(表2による。)

5.7.2

当板を計算に算入できない場合 5.6.1 a) の条件を満足しない場合の応力は,次による。

σ

4

=−

5.8

K

8

Q

t

s

(

b

.1

56 R

m

t

s

)

PD

m

2

t

s

鏡板に生じる応力 サドルが鏡の近く (A/Rm≦0.5) に配置される場合の鏡板に生じる応力は,次に

よる。

a) 円周方向応力の合成応力

1) 2:1半だ円体形鏡板のとき

σ

h

K

9

Q

PD

m

R

m

t

h

2

t

h

2) 半球形鏡板のとき

σ

h

K

9

Q

PD

m

R

m

t

h

4

t

h

3) 皿形鏡板のとき

σ

h

K

9

Q

PD

m

R

m

t

h

4

t

h

1

3

+

4

R

h

r

h

ここに, K9: サドルの支持角度によって求まる係数(表2による。)

Rh: 皿形鏡板の中央部内面の半径 (mm)

rh: 皿形鏡板のすみの丸み内半径 (mm)

b) 鏡板の周方向せん断応力 サドルが鏡の近く (A/Rm≦0.5) に配置される場合には,鏡板に生じる最大

周方向せん断応力は,次による。

τ

h

K3

Q

R

m

t

h

ここに,K3は表2による。

5.9

応力評価 横置円筒形圧力容器の胴中央部及びサドル部の各応力の評価は,次による。

a) 横置円筒形圧力容器の胴中央部及びサドル部の各応力の評価は,その容器に適用する規格に規定する

JIS B 8265の4.3(材料の許容応力)又はJIS B 8266の6.2(設計に用いる材料の設計応力強さ及び

応力強さの許容限界)参照]許容応力以下でなければならない。

b) 5.4の合成応力に対してその引張り側の応力を評価する場合には,圧力容器の適用規格の溶接継手効率

(η)の規定に従い,そのηを乗じた値を許容応力として用いる。

c) 風荷重又は地震荷重との組合せにおける応力に対しては関連法規の定めるところによって許容応力を

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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B 8278:2003

割増ししてもよい。関連法規を適用する必要がない場合には,その圧力容器に適用する規格の規定に

よる。

d) 水圧試験状態における応力に対しては,材料の水圧試験温度における降伏点又は0.2 %耐力を超えて

はならない。

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

B 8278:2003

表 2 サドル支持角度(θ )に対する係数の値

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B 8278:2003

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備考 θ の中間値は,補間によって係数の値を求める。

表 2 サドル支持角度(θ )に対する係数の値(続き)