2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本無機薬品協会(JICIA)/財団法人日本規
格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会
の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 787-24:1985,General methods of test
for pigments and extenders−Part 24:Determination of relative tinting strength of coloured pigments and relative
scattering power of white pigments−Photometric methodsを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS K 5101-3-3には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定)内部反射率と分光吸収係数,分光散乱係数との関係
附属書B(規定)測定されたQ∞又はR∞によって決まるK/S値
JIS K 5101の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS K 5101-1-1 第1部:分散性評価のための分散方法−第1節:通則
JIS K 5101-1-2 第1部:分散性評価のための分散方法−第2節:ペイントコンディショナ形振とう機
JIS K 5101-1-3 第1部:分散性評価のための分散方法−第3節:高速インペラミル
JIS K 5101-1-4 第1部:分散性評価のための分散方法−第4節:ビーズミル
JIS K 5101-1-5 第1部:分散性評価のための分散方法−第5節:フーバーマラー
JIS K 5101-1-6 第1部:分散性評価のための分散方法−第6節:3本ロールミル
JIS K 5101-2-1 第2部:色の比較−第1節:目視法
JIS K 5101-2-2 第2部:色の比較−第2節:測色計法
JIS K 5101-3-1 第3部:着色力−第1節:有色顔料の相対着色力及び淡色の測定(目視比較法)
JIS K 5101-3-2 第3部:着色力−第2節:白色顔料の相対着色力(目視比較法)
JIS K 5101-3-3 第3部:着色力−第3節:有色顔料の相対着色力及び白色顔料の相対散乱能の測定
(光度計法)
JIS K 5101-3-4 第3部:着色力−第4節:着色剤の相対着色力及び残留色差の測定(重み付きK/S値
法)
JIS K 5101-4 第4部:隠ぺい力−隠ぺい率試験紙法
JIS K 5101-5-1 第5部:分散性の評価方法−第1節:有色顔料の着色力の変化による評価
JIS K 5101-5-2 第5部:分散性の評価方法−第2節:分散度の変化による評価
JIS K 5101-5-3 第5部:分散性の評価方法−第3節:光沢の変化による評価
JIS K 5101-6-1 第6部:流動性−第1節:スプレッドメータ法
JIS K 5101-6-2 第6部:流動性−第2節:回転粘度計法
JIS K 5101-7 第7部:耐ブリード性
(1)
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K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
JIS K 5101-8 第8部:耐薬品性
JIS K 5101-9 第9部:耐光性
JIS K 5101-10 第10部:焼付塗装用バインダーによる熱安定性
JIS K 5101-11-1 第11部:密度−第1節:ピクノメータ法
JIS K 5101-11-2 第11部:密度−第2節:遠心脱気法
JIS K 5101-12-1 第12部:見掛け密度又は見掛け比容−第1節:静置法
JIS K 5101-12-2 第12部:見掛け密度又は見掛け比容−第2節:タンプ法
JIS K 5101-13-1 第13部:吸油量−第1節:精製あまに油法
JIS K 5101-13-2 第13部:吸油量−第2節:煮あまに油法
JIS K 5101-14-1 第14部:ふるい残分−第1節:湿式法(手動法)
JIS K 5101-14-2 第14部:ふるい残分−第2節:湿式法(メカニカルフラッシング法)
JIS K 5101-15-1 第15部:加熱減量−第1節:105 ℃揮発性物質
JIS K 5101-15-2 第15部:加熱減量−第2節:強熱残分
JIS K 5101-16-1 第16部:水溶分−第1節:煮沸抽出法
JIS K 5101-16-2 第16部:水溶分−第2節:常温抽出法
JIS K 5101-17-1 第17部:pH値−第1節:煮沸抽出法
JIS K 5101-17-2 第17部:pH値−第2節:常温抽出法
JIS K 5101-18 第18部:電気抵抗率
(2)
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K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
目
次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 2
3. 定義 ······························································································································ 3
4. 原理 ······························································································································ 4
4.1 有色顔料及び黒色顔料 ···································································································· 4
4.2 白色顔料 ······················································································································ 5
5. 材料 ······························································································································ 5
5.1 白色顔料ペースト ·········································································································· 5
5.2 黒色顔料ペースト ·········································································································· 5
6. 装置及び器具 ·················································································································· 6
6.1 3本ロールミル ·············································································································· 6
6.2 フーバーマラー ············································································································· 6
6.3 ペーストフィルムホルダ ································································································· 6
6.4 分光光度計又は三刺激値測色計························································································· 6
7. サンプリング ·················································································································· 6
8. 手順 ······························································································································ 7
8.1 相対着色力の測定 ·········································································································· 7
8.2 相対散乱能の測定 ·········································································································· 7
9. 結果の表し方 ·················································································································· 8
10. 試験報告書 ··················································································································· 8
附属書A(規定)内部反射率と分光吸収係数,分光散乱係数との関係 ············································· 9
附属書B(規定)測定されたQ∞又はR∞によって決まるK/S値····················································· 10
(3)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格
JIS
K 5101-3-3:2004
(ISO 787-24:1985)
顔料試験方法−第3部:着色力−
第3節:有色顔料の相対着色力及び
白色顔料の相対散乱能の測定(光度計法)
Test methods for pigments−Part 3:Tinting strength−
Section 3:Determination of relative tinting strength of coloured pigments and
relative scattering power of white pigments−Photometric methods
序文 この規格は,1985年に第1版として発行されたISO 787-24, General methods of test for pigments and
extenders−Part 24: Determination of relative tinting strength of coloured pigments and relative scattering power of
white pigments−Photometric methodsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した
日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,光度計法によって可視スペクトル領域における次の比較をするための方法に
ついて規定する。
a) ドライヤを使用しないアルキド樹脂に分散した二つの類似(備考2.参照)の有色顔料の着色力。
b) ドライヤを使用しないアルキド樹脂に分散した同じ種類の二つの白色顔料の散乱能。
これらの試験方法は,機器を使用する方法であり,他方,JIS K 5101-3-1及びJIS K 5101-3-2は目視比
較法である。
備考1. この規格は,淡色にすると色が大きく異なる有色顔料の比較には不適切とする。
2. この規格の試験方法をある顔料に適用するとき,その顔料の個別規格にこの規格を引用する。
この規格で,当該顔料の特別な性質によって試験方法を修正した場合はその詳細を示す。
この規格で規定している試験方法が適用できない特殊な顔料の場合は,相対着色力及び相
対散乱能の測定に別の方法を規定してもよい。
3. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 787-24:1985, General methods of test for pigments and extenders−Part 24: Determination of
relative tinting strength of coloured pigments and relative scattering power of white pigments−
Photometric methods(IDT)
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2
K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの
規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引
用規格は,その最新版を適用する。
JIS K 5101-3-1 顔料試験方法−第3部:着色力−第1節:有色顔料の相対着色力及び淡色の測定(目
視比較法)
備考 ISO 787-16:1986,General methods of test for pigments and extenders−Part 16: Determination of
relative tinting strength (or equivalent colouring value) and colour on reduction of coloured pigments
−Visual comparison methodが,この規格と一致している。
JIS K 5101-3-2 顔料試験方法−第3部:着色力−第2節:白色顔料の相対着色力(目視比較法)
備考 ISO 787-17:1973,General methods of test for pigments and extenders−Part 17: Comparison of
lightening power of white pigmentsが,この規格と一致している。
JIS K 5101-11-1 顔料試験方法−第11部:密度−第1節:ピクノメータ法
備考 ISO 787-10:1993,General methods of test for pigments and extenders−Part 10: Determination of
density−Pyknometer methodが,この規格と一致している。
JIS K 5101-11-2 顔料試験方法−第11部:密度−第2節:遠心脱気法
備考 ISO 787-23:1979,General methods of test for pigments and extenders−Part 23: Determination of
density (using a centrifuge to remove entrained air) が,この規格と一致している。
JIS K 5101-15-1 顔料試験方法−第15部:加熱減量−第1節:105 ℃揮発性物質
備考 ISO 787-2:1981,General methods of test for pigments and extenders−Part 2: Determination of
matter volatile at 105 degrees Cが,この規格と一致している。
JIS K 5101-17-2 顔料試験方法−第17部:pH値−第2節:常温抽出法
備考 ISO 787-9:1981,General methods of test for pigments and extenders−Part 9: Determination of pH
value of an aqueous suspensionが,この規格と一致している。
JIS K 5116 二酸化チタン(顔料)
備考 ISO 591:1977,Titanium dioxide pigments for paintsからの引用事項は,この規格の該当項目と
同等である。
JIS K 5600-1-2 塗料一般試験方法−第1部:通則−第2節:サンプリング
備考 ISO 15528:2000,Paints,varnishes and raw materials for paints and varnishes−Samplingが,この
規格と一致している。
参考 この規格の原国際規格であるISO 787-24ではISO 842を引用しているが,ISO 842はISO
15528:2000に統合され廃止されているため,ISO 15528:2000と一致しているJIS K 5600-1-2
を引用した。
JIS K 5601-2-1 塗料成分試験方法−第2部:溶剤可溶物中の成分分析−第1節:酸価(滴定法)
備考 ISO 3682:1983,Binders for paints and varnishes−Determination of acid value−Titrimetric method
が,この規格と一致している。
JIS K 6218 ゴム用カーボンブラックの付随的性質の試験方法
備考 ISO 6209:1988,Rubber compounding ingredients−Carbon black−Determination of solvent
extractable materialからの引用事項は,この規格の該当項目と同等である。
JIS K 7117-2 プラスチック−液状,乳濁状又は分散状の樹脂−回転粘度計による定せん断速度での粘
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3
K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
度の測定方法
備考 ISO 3219:1993,Plastics−Polymers /resins in the liquid state or as emulsions or dispersions−
Determination of viscosity using a rotational viscometer with defined shear rateからの引用事項は,
この規格の該当項目と同等である。
ISO 4629:1978 Binders of paints and varnishes−Determination of hydroxyl value−Titrimetric method
ISO 4652:1981 Rubber compounding ingredients−Carbon black−Determination of specific surface area−
Nitrogen adsorption methods
3. 定義 この規格で用いられる主な用語の定義は,次による。
a) 有色顔料及び黒色顔料の場合
1) 着色力(tinting strength) 顔料が入射光を吸収する能力。これによって,その顔料を添加した白
色塗料を着色又は黒ずませる能力を表す。
備考 試験する特性は,厳密には顔料で着色したバインダーの特性であるが,バインダーによる吸収
及び散乱は比較的小さく,この規格では試験する物質は分散した顔料であると仮定する。
2) 分光吸収係数 (spectral absorption coefficient) K (λ) 物質中の要素長さ (elementary layer) で吸収
される波長λの拡散入射スペクトル放射束を要素長さで除した値(クベルカ・ムンク式)。
備考 K (λ) は,物質中の有色顔料の着色力の尺度であり,その単位は塗膜厚さの逆数で表す。
3) 吸収率 (absorbance index) Kp (λ) 顔料で着色したバインダーの分光吸収係数を顔料濃度Cmで除
したもの。
K
p
(
λ=
)
K
()
λ
C
m
········································································· (1)
ここに, Kp(λ): 吸収率
K(λ): 分光吸収係数
Cm: 顔料濃度(顔料のバインダーに対する質量比)
4) 相対着色力(relative tinting strength) Kp(λ) 試験サンプルの吸収率Kp1(λ)の,受渡当事者間で協
定した比較顔料の吸収率Kp2 (λ)に対する比。百分率で表す。
K
p1
()
λ
×
100 ································································· (2)
K
r
()
λ
=
K
p2
()
λ
ここに, Kr(λ): 相対着色力
Kp1(λ): 試験サンプルの吸収率
Kp2(λ): 受渡当事者間で協定した比較顔料の吸収率
参考 対応国際規格の式(2)に誤記があるため修正した。
b) 白色顔料の場合
1) 散乱能 (scattering power) 入射光を拡散する顔料の能力[a) 1)の備考参照]。これによって,顔料
を添加した塗料に,不透明さ及び明度を与える能力を表す。
2) 分光散乱係数 (spectral scattering coefficient) S (λ) 外部から照射された物質の中の要素長さから
外側方向への波長λのスペクトル放射束の正味の転移で,要素長さと要素長さを通って二つの方向
へ放射する放射束の大きさの差との積で除したもの(クベルカ・ムンク式)。
備考 S (λ) は物質中の白色顔料の散乱能の尺度であり,塗膜の厚さの逆数の単位で表す。
3) 散乱率(scattering index) Sp (λ) 顔料濃度Cm[a) 3)参照]で除した顔料で着色したバインダーの分
光散乱係数。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4
K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
S
p
()
λ=
S
()
λ
C
m
·········································································· (3)
ここに, Sp (λ): 散乱率
S (λ): 分光散乱係数
Cm: 顔料濃度のことで顔料のバインダーに対する質量比
4) 相対散乱能 (relative scattering power) Sr (λ) 試験サンプルの散乱率Sp3 (λ)の受渡当事者間で協定
した比較顔料の散乱率Sp4(λ)に対する比。百分率で表す。
S
p3
()
λ
×
100 ·································································· (4)
S
r
()
λ
=
S
p4
()
λ
ここに, Sr (λ): 相対散乱能
Sp3 (λ): 試験サンプルの散乱率
Sp4 (λ): 受渡当事者間で協定した比較顔料の散乱率
c) 固有反射率 (reflectivity) Q∞ 膜厚が更に増加しても反射率がそれ以上変化しない厚さのペースト又
は塗料皮膜の反射率。式(10)によって補正した反射率Q*∞は,次の式によってK/Sと関係する。
(
*
K
=
1
−
Q
∞
S
2
Q
*
∞
ここに,
)
2
······································································· (5)
K: ある顔料系の分光吸収係数
S: ある顔料系の分光散乱係数
Q*∞: 式(10)によって補正した反射率
100Q∞又は100Q∞の関数としてのK/Sの値を附属書Bに示す。
備考1. 式(1)から式(4)に示すように,クベルカ・ムンク式は,厳密には単色の放射にだけ適用しても
よい。
2. 有色顔料又は黒色顔料と白色顔料とを含む分散体の中では,Kは有色顔料又は黒色顔料の,S
は白色顔料の特性を示すものと仮定する。
参考 式(1)から式(4)は,フィルターを使用する場合のように,より広い波長に対して平均値を取れば,
実際にはしばしば正しい結果が得られる。そのため,以下の式では記号(λ)を省いている。
d) 反射率係数 (reflectance factor) R∞ ペースト又は塗料の膜厚が増加してもその比がそれ以上変化し
ない場合,ペースト又は塗料の膜による与えられたすい体内の方向への反射放射束の,全く同じよう
に照射された完全拡散反射体による同一方向へ反射放射束との比。
4. 原理
4.1
有色顔料及び黒色顔料 有色顔料p1と受渡当事者間で協定した比較顔料p2の同じ質量とを別々に同
じ白色顔料ペーストの同じ質量に分散する。各々の分散体の固有反射率Q∞又は反射率係数R∞をQ∞又はR
∞が最低値になる波長で,光度計法で測定する。相当するK/Sの値から試験顔料の相対着色力Krを,次の
式から求める。
K
r
=
(
K
p1
/
S
)
K
p1
×
100
=
×
100 ·················································· (6)
(
p2
)
K
p2
ここに,
Kr: 試験顔料の相対着色力
Kp1/S: 試験顔料のQ∞又はR∞に相当するK/Sの値
Kp2/S: 受渡当事者間で協定した比較顔料のQ∞又はR∞に相当する
K/Sの値
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5
K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
4.2
白色顔料 白色試験顔料p3と受渡当事者間で協定した比較顔料p4の同じ質量とを別々に同じ黒色顔
料ペーストの同じ質量に分散する。各々の分散体の固有反射率Q∞又は反射率係数R∞を波長550 nm又は
Y-フィルターを使用して,光度計法で測定する。相当するK/Sの値から試験顔料の相対散乱能Srを,式(7)
から求める。
S
r
=
(
K
/
S
p4
)
S
p3
×
100
=
×
100 ··················································· (7)
(
p3
)
S
p4
ここに,
Sr: 試験顔料の相対散乱能
K/Sp3: 試験顔料のQ∞又はR∞に相当するK/Sの値
K/Sp4: 受渡当事者間で協定した比較顔料のQ∞又はR∞に相当する
K/Sの値
5. 材料
5.1
白色顔料ペースト 次の組成のもの。
− 二酸化チタン JIS K 5116のグレードR2,40部(質量)。
− アルキド樹脂 56部(質量)(5.2.2の備考3.参照)。
− ステアリン酸カルシウム 4部(質量)。
スパチュラを用いて,よく混合し固体を事前にぬらして置く。次に,グラインドゲージ (6.1) で試験し
て,粒子の大きさが5 μm以下になるまで3本ロールで混練する。ペーストを密閉容器,望ましくはねじ
ぶたの付いた折りたたみできるチューブに保管する。
5.2
5.2.1
黒色顔料ペースト(5.2.2の備考1. 参照) 黒色顔料ペーストは,次のように調製する。
18.7部(質量)のカーボンブラック顔料(5.2.2の備考2. 参照)を81.3部(質量)のアルキド樹脂
(5.2.2の備考3. 参照)とスパチュラを用いて混合する。その混合物を3本ロールミルに6回通して均一
な微分散体を作る。
5.2.2
5.2.1に従って調製した中間ペースト3.25 gを,アルキド樹脂(備考3.参照)91.64 g及び微細シリ
カ(備考4.参照)5.11 gと混合し,その混合物をもう一度3本ロールミルに通す。
備考1. 黒色顔料ペーストは市販されている。5.2.2に規定した混合物は,17 %の顔料容積濃度で試
験するのに適している。
2. 次の基準に適合するランプブラックタイプのカーボンブラック
試験方法
ニグロメータ指数値
102
揮発分含有量
約1 %
トルエン抽出分
最大0.15 %
JIS K 6218
比表面積(BET)
pH値
20 m2/g
7
ISO 4652
ニグロメータ指数値の試験方法は,受渡当事者間の協定による。
3. アルキド樹脂 63 %(質量)のあまに油と23 %(質量)の無水フタル酸とを基にした,次
の基準に合うもの。このアルキド樹脂は市販されている。
試験方法
酸価
最大15 mg KOH/g
粘度(溶剤なし)
7〜10 Pa・s
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6
K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
水酸基含有量
約40 mg KOH/g
ISO 4629
4. 微細シリカ 次のもの。
試験方法
比表面積 (BET)
175〜225 m2/g
水中4 %分散体のpH値
3.6〜4.5
比表面積(BET)の試験方法は,受渡当事者間の協定による。
6. 装置及び器具
6.1
3本ロールミル
6.2
フーバーマラー 上板及び下板ともすりガラス板の付いたもので,望ましくは水冷式のもの。ガラ
ス板の直径は180〜250 mmで,これに1 kNまで荷重をかけられるもの。ガラス板は,70〜120 r/minで回
転し,25の倍数の回転数に調節できるもの。
フーバーマラーに新しいガラス板を使用する場合には,ガラス板に荷重をかけ,適切なバインダー中で
顔料を1 000回転混練して事前に調整する。このペーストは取り除いて廃棄する。
フーバーマラーは,用いる前に,上下各板の表面が平滑であり,光沢がなく,引っかききずがないこと
を確認しておく。
備考 フーバーマラーに水冷板が付いていない場合は,混練操作中に温度が10 ℃以上上がらないよ
うに注意する。
6.3
ペーストフィルムホルダ 例えば,各々の試験分散体に対して厚さ250 μmのペーストフィルムを保
持するための皿。スペースリングを付けたもの。
備考 もう一つの方法は,光度計のサンプル窓に相当する面積だけを露出する型板でカバーし,完全
に不透明になるまで十分な厚さにした展色を用意して測定するか,又はガラス板を合わせた不
透明な展色を用意し,ガラスを通して測定する。
6.4
分光光度計又は三刺激値測色計 光源D65を備えた400〜700 nmの波長が測定できる分光光度計又
は光源D65を備えた三刺激値測色計。三刺激値測色計を使用する場合は,試験する有色顔料に対して適切
なフィルターが必要であり,白色顔料の試験のためにはCIEのY-フィルターを必要とする。
備考 ある目的には,他の波長で白色顔料の散乱能を比較することが時には有効であり,受渡当事者
間の協定によって,三刺激値X,Z,又は分光反射率若しくは取り決めた波長における反射率係
数を測定して,相対散乱能の計算に使用する。
7. サンプリング 試験する製品からJIS K 5600-1-2に従って代表サンプルを採取する。
8. 手順
8.1
相対着色力の測定
8.1.1 試験顔料分散体 白色顔料ペースト3±0.01 g (5.1)及び試験顔料0.12 gをひょう量する。白色顔料ペ
ーストをフーバーマラー(6.2)の下板の中心に置く。試験顔料を白色顔料ペーストの上にまき,スパチュラ
を使用してあまり力を加えないで混合する。このペーストを下板の中心から約35 mmの距離で数箇所に,
又は内径40 mm,外径100 mmの輪の中に分配する(備考1.参照)。スパチュラをマラーの上板でふき取っ
てきれいにする。マラーの板を閉じて混合物を1.0±0.2 kN(備考2.参照)の荷重をかけて25回転で4回
混練する。各回混練の後で両方の板からスパチュラでペーストを集め,上記のように下板の上に広げ,前
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
とおなじように上板でスパチュラをふき取る。
備考1. ガラス板の下に見本として必要な形の紙の輪を置くとよい。
2. 受渡当事者間の協定によって,異なった混練荷重をかけてもよい。この場合,試験報告書に
記載する。
8.1.2
比較顔料分散体 受渡当事者間で協定した比較顔料を,試験顔料と同じ質量をはかりとり,上記と
同じ質量の白色顔料ペースト(5.1)を使用して,8.1.1の分散手順を繰り返す。
備考 受渡当事者間の協定によって異なった質量の有色顔料を,又はその他の手順(例えば,JIS K
5101-3-1の8. 参照)を使用してもよいが,この場合,試験報告書に記載する。
8.1.3
テストフィルムの作成 試験顔料分散体 (8.1.1) と比較顔料分散体 (8.1.2) とをペーストフィルム
ホルダ(6.3)の中に置く。この場合,暴露面が一様で,かつ,平らになるようにする。
8.1.4
Q∞又はR∞の測定 各々のフィルムのQ∞又はR∞を光度計(6.4参照)で測定する。光沢を含む角
度及び光沢を含まない角度の両方の測定が適切である。分光光度計を使用する場合は,光度計の入射波長
400〜700 nmの間でQ∞又はR∞の最低値が得られるまで変え(最大吸収の波長で)て,各々のフィルムに
対するその波長でのQ∞又はR∞の値を記録する。三刺激値測色計を使用する場合は,最大吸収の波長に近
い波長に測定が限定されるフィルターを選択する。測色計によって得られる値を記録し,これを100で除
してQ∞又はR∞の値を求める。
8.2
相対散乱能の測定
備考 8.2.1から8.2.4に従って,17 %の顔料容積濃度を選択する。
参考 この濃度は多くの常乾塗料の白色顔料容積濃度が15〜20 %の間にあるので好ましい。
8.2.1
試験顔料分散体 次の量の白色試験サンプルをとる。
m=
0.478Q
m
············································································ (8)
ここに,
m: 白色顔料サンプルの質量(g)
Qm: JIS K 5101-11-1又はJIS K 5101-11-2に従って測定した白色
顔料サンプルの密度(g/ml)
0.478: 変換係数 (ml)
備考 この係数の値は,二酸化チタンで顔料容積濃度 (p.v.c.) が17 %になるように選択する。
黒色顔料ペースト(5.2) 2.5±0.01 g及び計算で求めた質量の試験顔料をひょう量する。黒色顔料ペースト
をフーバーマラー (6.2) の下板の中心に置く。試験顔料を黒色顔料ペーストの上にふりかけて,スパチュ
ラを使用してあまり力を加えないでよく混合する。このペーストを下板の中心から約35 mmの距離で数箇
所に,又は内径40 mm,外径100 mmの輪の中に分配する(備考1.参照)。
スパチュラをフーバーマラーの上板でふき取ってきれいにする。
フーバーマラーの板を閉じて混合物に荷重1.0±0.2 kN(備考2.参照)をかけて,25回転で4回混練する。
各回の混練の後で両方の板からスパチュラでペーストを集め,上記のように下板の上に広げ,前と同じよ
うに上板でスパチュラをふき取る。
備考1. ガラス板の下に見本として必要な形の紙の輪を置くとよい。
2. 受渡当事者間の協定によって異なった混練荷重をかけてもよいが,この場合は,試験報告書
に記載する。
8.2.2
比較基準顔料分散体 受渡当事者間で協定した比較白色顔料で,試験する白色顔料に対して8.2.1
で計算したものと同じ質量mの受渡当事者間で協定した比較白色顔料と同じ質量の黒色顔料ペースト
(5.2) を使用し,8.2.1の分散手順を繰り返す。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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8.2.3
テストフィルムの作成 試験顔料分散体 (8.2.1) と比較顔料分散体 (8.2.2) とをペーストフィルム
ホルダ (6.3) の中に置く。その場合暴露面が一様で,かつ,平らになるようにする。
8.2.4
Q∞又はR∞の測定 各々のフィルムのQ∞又はR∞を,550 nmの波長を使用して分光光度計で,又
はY-フィルターを使用して三刺激値測色計で測定する。光沢を含む角度及び光沢を含まない角度の両方の
測定が適切である。三刺激値測色計を使用する場合は,読みを記録し,それを100で除してQ∞又はR∞の
値を求める。
9. 結果の表し方 測定したQ∞又はR∞の値から附属書Bに示したように相当するK/Sの値を得る。測定
したQ∞又はR∞の値が光沢を含む場合は,附属書Bの表を使用する前に0.04を引く。試験顔料の相対着色
力又は相対散乱能を式(6)又は式(7)からそれぞれ求める。これらの値は受渡当事者間で協定した比較顔料の
値に対する百分率で表す(4.1又は4.2参照)。
10. 試験報告書 試験報告書には,少なくとも次の事項を記入する。
すべての顔料の場合
a) 試験した顔料の種類及びその詳細
b) この規格の引用
c) 測定角度[光沢を含むか含まないか(8.1.4及び8.2.4参照)]
d) マラーの回転数が100と異なっている場合は,その回転数,及び混練荷重が1 kNと異なっていればそ
の荷重(8.1.1及び8.2.1参照)
e) この規格で規定する試験手順との相違点
f)
試験年月日
有色及び黒色顔料だけの場合
g) 計算して求めた相対着色力
白色顔料だけの場合
h) 分散体中の顔料の質量計算に使用した密度の値
i)
計算して求めた相対散乱能
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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K 5101-3-3:2004 (ISO 787-24:1985)
附属書A(規定)内部反射率と分光吸収係数,分光散乱係数との関係
ある顔料系の分光吸収係数Kの分光散乱係数Sに対する比は,内部反射率 Q
*
∞
とクベルカ・ムンク式(9)
によって関係付けられる。
(
K 1
=
*
S
2
Q
∞
)
··················································································· (9)
*∞
クベルカ・ムンク式に必要な顔料系の内部反射率
ここに,
Q:
K: 分光吸収係数
S: 分光散乱係数
参考 対応国際規格で上の式には誤記があるため修正した。
*∞
Qは,式(10)によってサンダーソンの式から求める。
*
=
Q
∞
Q
∞
Q
∞
=
········································· (10)
−
−
.0
96 .0(6.0
96 Q
∞
) 6.0
Q
∞
+
.0
384
ここに,
*∞
クベルカ・ムンク式に必要な顔料系の内部反射率
Q:
Q:
∞
固有反射率
Rで置き換えてもよい。
備考 この式において,
Qは
∞
∞
Rを測定する場合に有効で
式(10)及び附属書Bの表は,高光沢サンプルの光沢の効果を除いて
Q又は
∞
∞
Rを光沢を含んで測定した場合)は,表面反射と
ある。そのほかの場合(どのような表面でも,
Q又は
∞
∞
Rから0.04を引く。
して
Q又は
∞
∞
参考 式(10)の中の定数はメジウムの屈折率に依存する。与えられた定数は屈折率1.5に対して有効で
あり,この方法を用いるときに遭遇するほとんどの実際的な場面で満足されることが見出され
ている。
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附属書B(規定)測定されたQ∞又はR∞によって決まるK/S値
備考 この表は,高光沢サンプルの光沢を除いてQ∞又はR∞を測定した場合に有効とする。(附属書A
参照)。
100Q∞又
は100R∞
100Q∞又
は100R∞
100Q∞又
は100R∞
100Q∞又
は100R∞
100Q∞又
は100R∞