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ページ

序文 ··································································································································· 1

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 2

3 試験法の概要 ··················································································································· 2

4 装置······························································································································· 2

4.1 FTIR ··························································································································· 2

4.2 ATR測定装置················································································································ 2

5 装置の調整 ······················································································································ 2

5.1 FTIR ··························································································································· 2

5.2 ATR測定装置················································································································ 2

6 試料調製························································································································· 2

7 手順······························································································································· 3

8 ミクロ構造の計算 ············································································································· 3

8.1 ミクロ構造に対応する吸光度の読取り················································································ 3

8.2 計算 ···························································································································· 4

9 試験精度························································································································· 6

10 試験報告書 ···················································································································· 6

附属書A(参考)試験精度 ····································································································· 7

附属書B(参考)ミクロ構造を求める計算式の導出 ····································································· 9

附属書C(参考)1H-NMR法及び13C-NMR法によるミクロ構造の定量 ·········································· 11

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 15

(1)

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まえがき

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本ゴム工業会(JRMA)及び

一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS K 6239の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS K 6239-1 第1部:1H-NMR及びIR(キャストフィルム)法

JIS K 6239-2 第2部:FTIR(ATR)法

(2)

日本工業規格

JIS

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原料ゴム−溶液重合SBRのミクロ構造の求め方

(定量)−第2部:FTIR(ATR)法

Styrene-butadiene rubber(SBR)-Determination of the microstructure of

solution-polymerized SBR-Part 2: FTIR with ATR method

序文

この規格は,2016年に第1版として発行されたISO 21561-2を基とし,技術的内容及び構成を変更して

作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1

適用範囲

この規格は,溶液重合で合成されたスチレンとブタジエンとのゴム状共重合体(以下,S-SBRという。)

のミクロ構造(ブタジエン成分のビニル,トランス及びシス,並びにスチレン)をフーリエ変換型赤外分

光光度計(以下,FTIRという。)を用いて,ATR(Attenuated Total Reflection)法によって定量する方法に

ついて規定する。

なお,この規格は,原料ゴムに適用する。

注記1 ブロックスチレンをもつS-SBR又はスチレン含有量が質量分率45 %を超えるS-SBRでは,

附属書Aに示される試験精度は得られない。

注記2 ブタジエン成分のビニル,トランス及びシスは,一般に次の表現が用いられるが,この規格

においては,“ビニル”,“トランス”及び“シス”に統一している。

− ビニル:ビニルユニット,ビニル結合,1,2-ユニット,1,2-ビニルユニット,1,2-ビニル

結合など。

− トランス:1,4-トランスユニット,1,4-トランス結合,トランス1,4ユニット,トランス

1,4結合など。

− シス:1,4-シスユニット,1,4-シス結合,シス1,4ユニット,シス1,4結合など。

注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 21561-2:2016,Styrene-butadiene rubber (SBR)−Determination of the microstructure of

solution-polymerized SBR−Part 2: FTIR with ATR method(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。

警告 この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。この規格は,

その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の

利用者は,各自の責任において,安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。

2

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2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS K 6298 原料ゴム−天然ゴム・合成ゴム−サンプリング及びその後の準備手順

注記 対応国際規格:ISO 1795,Rubber, raw natural and raw synthetic−Sampling and further preparative

procedures

3

試験法の概要

試料のIRスペクトルを,ATR測定装置を備えたFTIRを用いて測定する。次いで,測定されたミクロ構

造に特有の波数における吸光度と,この規格で提示する計算式とを用いて,ミクロ構造を求める。

なお,ビニル,トランス及びシスの含有量は,ブタジエン成分に対するモル分率で表し,スチレン含有

量は,S-SBRに対する質量分率で表す。

4

装置

4.1

FTIR

− 検出器:DTGS検出器又はTGS検出器

− 分解能:2 cm−1以下のもの

4.2

ATR測定装置

− 1回反射型ATR

− プリズム:ダイヤモンド

注記1 プリズムは,ダイヤモンドとZnSeとを貼り合わせたもの又はダイヤモンドとKRS-5とを

貼り合わせたものでもよい。

− 入射角:45°

− 試験片押さえジグ:ジグの形状は,平面状又は凹状。

注記2 試験片押さえジグは,トルクレンチなどを用いて,一定圧力に調整できるものが望ましい。

5

装置の調整

5.1

FTIR

装置の取扱説明書に従ってFTIR本体の干渉計の調整を行う。

5.2

ATR測定装置

FTIRの試料室にATR測定装置を取り付け,ATR測定装置の取扱説明書に従って光路調整を行う。

6

試料調製

試料調製は,次による。

a) JIS K 6298に従って試験試料を採取する。

注記 測定結果に影響を及ぼす添加物を含む場合は,JIS K 6229 [1]に従って抽出を行うとよい。

b) 試験試料から試験片を切り出す。試験片は,ATR測定装置のプリズムに密着させるため,平滑な表面

をもち,ATR測定装置のプリズムとほぼ同じ大きさとする。

page

3

K 6239-2:2017

7

手順

手順は,次による。

a) 装置の取扱説明書に従ってFTIRを起動し,次の条件に設定する。

− 分解能:2 cm−1

− 積算回数:32回

− 測定範囲:1 800 cm−1〜600 cm−1

b) ATR測定装置を,FTIRの試料室に取り付ける。

c) ATR測定装置のプリズム上に試験片を置かない状態で,バックグランドスペクトルを測定する。

d) 試験片をATR測定装置のプリズム上に置き,試験片押さえジグを用いて密着させる。

注記 密着の状態が悪い場合は,スペクトル強度が小さくなり,精度良く測定できないので,トル

クレンチなどを用いて,一定の圧力に密着させることが望ましい。

e) 試験片のスペクトルを測定する。

f)

二酸化炭素に起因する668 cm−1及び723 cm−1のピークが検出される場合は,c)から測定し直す。

8

ミクロ構造の計算

8.1

ミクロ構造に対応する吸光度の読取り

表1に従って,得られたスペクトルのミクロ構造に対応する波数の吸光度を読み取る。図1に,ATRス

ペクトルの測定例を示す。

表1−ミクロ構造に対応する吸光度の読取り方

吸光度

ミクロ構造

吸光度の読取り方

700 cm−1〜695 cm−1のピークの最大値の吸光度を読み取る。

スチレン

シス

最大ピークの波数は,スチレン含有量などの影響を受ける。ピークが明確な場合は,730

cm−1〜720 cm−1のピークの最大値の吸光度を読み取る。スチレン含有量が質量分率約

30 %を超える場合,シスのピークは,スチレンに起因する758 cm−1及び698 cm−1の二

つの吸収に隠れる。この場合は,固定波数726 cm−1における吸光度を読み取る。

スチレン

761 cm−1〜755 cm−1のピークの最大値の吸光度を読み取る。

ビニル

912 cm−1〜905 cm−1のピークの最大値の吸光度を読み取る。

トランス

967 cm−1〜962 cm−1のピークの最大値の吸光度を読み取る。

ビニル

996 cm−1〜991 cm−1のピークの最大値の吸光度を読み取る。

ベースライン

1 200 cm−1の吸光度を読み取る。

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4

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X:波数(cm−1)

Y:吸光度

図1−ATRスペクトル例

8.2

8.2.1

計算

一般

S-SBRのミクロ構造は,ATRスペクトルの吸光度と計算式とを用いて計算する。計算式は,ミクロ構造

が既知である種々のS-SBRのATRスペクトルを測定し,そのATRスペクトルの吸光度の値を統計的に処

理して求めたものである(附属書B参照)。測定したATRスペクトルのベースラインを補正した後,各々

の指定された吸光度の比率を,ミクロ構造を計算するパラメータとして用いる。ミクロ構造は,計算式に

これらのパラメータを代入することによって求める。

8.2.2

ピークのベースライン補正

式(1)〜式(6)によって,ベースライン補正後の吸光度A11〜A61を求める。

A11=A10−A70 ············································································ (1)

A21=A20−A70 ············································································ (2)

A31=A30−A70 ············································································ (3)

A41=A40−A70 ············································································ (4)

A51=A50−A70 ············································································ (5)

A61=A60−A70 ············································································ (6)

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5

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8.2.3

吸光度の比率

式(7)〜式(12)によって,ミクロ構造計算に使用する各吸光度の比率A12〜A62を求める。

8.2.4

A

12

=

A

11

················································ (7)

A

11

+

A

21

+

A

31

+

A

41

+

A

51

+

A

61

A

22

=

A

21

················································ (8)

A

11

+

A

21

+

A

31

+

A

41

+

A

51

+

A

61

A

32

=

A

31

················································ (9)

A

11

+

A

21

+

A

31

+

A

41

+

A

51

+

A

61

A

42

=

A

41

·············································· (10)

A

11

+

A

21

+

A

31

+

A

41

+

A

51

+

A

61

A

52

=

A

51

···············································(11)

A

11

+

A

21

+

A

31

+

A

41

+

A

51

+

A

61

A

62

=

A

61

·············································· (12)

A

11

+

A

21

+

A

31

+

A

41

+

A

51

+

A

61

ミクロ構造(質量分率 %)

式(13)〜式(16)によってミクロ構造を求める。

Sm=9.0+12.9×(A12)+25.9×(A12)2−111.2×(A22)+412.5×(A22)2+105.0×(A32)+891.9×

(A32)2−0.5×(A42)−21.5×(A42)2−30.7×(A52)+28.9×(A52)2+24.5×(A62)−47.2×(A62)2······ (13)

Vm=32.9+5.3×(A12)−12.9×(A12)2−183.6×(A22)+1 168.4×(A22)2+13.2×(A32)−572.5×

(A32)2+33.7×(A42)+3.5×(A42)2−90.5×(A52)+33.5×(A52)2+129.6×(A62)+168.9×(A62)2 ··· (14)

Tm=42.5−16.3×(A12)−18.8×(A12)2+61.4×(A22)−1 368.2×(A22)2−65.1×(A32)−127.7×

(A32)2−19.6×(A42)+14.9×(A42)2+93.3×(A52)−13.9×(A52)2−129.8×(A62)−116.6×(A62)2 · (15)

Cm=15.6−1.9×(A12)+5.8×(A12)2+233.5×(A22)−212.6×(A22)2−53.1×(A32)−191.7×

(A32)2−13.6×(A42)+3.1×(A42)2+27.9×(A52)−48.5×(A52)2−24.3×(A62)−5.1×(A62)2 ······· (16)

ここに,

Sm: スチレン含有量(質量分率 %)

Vm: ビニル含有量(質量分率 %)

Tm: トランス含有量(質量分率 %)

Cm: シス含有量(質量分率 %)

(A12)2〜(A62)2: A12〜A62の二乗項

8.2.5

ブタジエン成分のビニル,トランス及びシスの含有量(モル分率 %)

式(17)〜式(19)によって,ブタジエン成分のビニル,トランス及びシスの含有量(モル分率 %)を求め

る。

V

=

V

m

×

100 ······························································ (17)

V

m

+

T

m

+

C

m

T

=

T

m

×

100 ······························································ (18)

V

m

+

T

m

+

C

m

C

=

C

m

×

100 ······························································ (19)

V

m

+

T

m

+

C

m

ここに,

V: ブタジエン成分のビニル含有量(モル分率 %)

T: ブタジエン成分のトランス含有量(モル分率 %)

C: ブタジエン成分のシス含有量(モル分率 %)

Vm: ビニル含有量(質量分率 %)

6

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Tm: トランス含有量(質量分率 %)

Cm: シス含有量(質量分率 %)

9

試験精度

参考として,試験精度を附属書Aに示す。

10 試験報告書

試験報告書には,次の事項を記載する。

a) 試料の詳細

1) 試料及びその由来に関する詳細な記載

2) 試料から試験片を作製した方法(記載することが適切な場合)

b) この規格の番号

c) この規格に規定しない操作を含む試験の詳細

d) 試験結果(試験結果は,小数点以下第1位まで表す。)

e) 試験の回数

f)

試験年月日

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附属書A

(参考)

試験精度

A.1 一般

この規格の試験室間試験プログラム(以下,ITPという。)を実施した。

試験室内繰返し精度及び試験室間再現精度の値を算出した全ての計算は,ISO/TR 9272 [2]に従って行っ

た。試験精度の概念及び用語は,ISO/TR 9272を参照する。

A.2 ITPによる試験精度の結果

A.2.1 プログラムの詳細

プログラムの詳細は,次による。

a) ISO/TR 9272に従ったITPを,2014年に日本が計画し,実施した。

b) ミクロ構造が異なる2種のS-SBRを用意し,S-33及びS-34と命名した。

c) 試料S-33及びS-34の試験を,16試験室で実施した。

d) ITPは,1週間おいて繰り返し,計2日間行った。1日の試験は,各試料についてn=1で測定した。

これらのデータから計算した結果を表A.1〜表A.4に示す。用いた記号は,次のとおりである。

Sr 試験室内繰返し精度の標準偏差

r

測定値の試験室内繰返し精度

(r) パーセントで表した試験室内繰返し精度

SR 試験室間再現精度の標準偏差

R

測定値の試験室間再現精度

(R) パーセントで表した試験室間再現精度

表A.1−S-SBRのスチレン含有量の試験精度

試料

注a) 外れ値を除外した後の試験室数(ITP参加の全試験室数:16)

試験室内

試験室数a)

平均値

(質量分率 %)

試験室間

表A.2−S-SBRのビニル含有量の試験精度

試験室内

試験室数a)

試料

平均値

(モル分率 %)

試験室間

注a) 外れ値を除外した後の試験室数(ITP参加の全試験室数:16)

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表A.3−S-SBRのトランス含有量の試験精度

試験室内

試験室数a)

試料

平均値

(モル分率 %)

試験室間

注a) 外れ値を除外した後の試験室数(ITP参加の全試験室数:16)

表A.4−S-SBRのシス含有量の試験精度

試料

注a) 外れ値を除外した後の試験室数(ITP参加の全試験室数:16)

試験室内

試験室数a)

平均値

(モル分率 %)

試験室間

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附属書B

(参考)

ミクロ構造を求める計算式の導出

B.1

一般

ミクロ構造を求める計算式は,統計的解析法の一つであるPartial Least Squares(以下,PLSという。)解

析法によって導出した。

ミクロ構造が既知であるS-SBRのATRスペクトルを測定し,そのATRスペクトルの特定の波数におけ

る吸光度測定値と各ミクロ構造の測定値との関連を回帰分析の考え方で解析し,ミクロ構造を求める計算

式の係数を算出した。

既知試料として表B.1に示す19種のS-SBRを用いた。これらS-SBRのミクロ構造は,1H-NMRスペク

トル及び13C-NMRスペクトル(附属書C参照)で求めた。

B.2

計算式の導出手順

ミクロ構造を求める計算式の導出手順は,次による。

a) ミクロ構造を求める計算式は,PLS解析法によって求めた。PLS解析には,市販のソフトウェア(JMP®

by SAS Institute Inc.)を用いた。

b) ATRスペクトルは,箇条7に従って測定した。試験は,7試験室で行った。

c) ATRスペクトルで測定した吸光度から,8.1〜8.2.3に規定する方法で,吸光度の比率A12〜A62を求め

た。この吸光度の比率を,PLS回帰式の目的変数として用いた。

d) A12〜A62の値及びこれら6個の二乗の値をPLS回帰式の説明変数として用いた。

e) PLS解析によって求めた係数は,スチレン,ビニル,トランス及びシスを求める式(13)〜式(16)の計算

式の係数に相当する(8.2.4参照)。

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10

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表B.1−PLS解析に使用したS-SBRのミクロ構造

スチレン含有量

(質量分率 %)

ブタジエン成分

ビニル含有量

(モル分率 %)

トランス含有量

(モル分率 %)

シス含有量

(モル分率 %)

これらのミクロ構造の値は,1H-NMRスペクトル及び13C-NMRスペクトルによって求

めた(附属書C参照)。

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11

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附属書C

(参考)

1H-NMR法及び13C-NMR法によるミクロ構造の定量

C.1 概要

計算式(8.2.4参照)の係数算出のために使用した19種のS-SBRのミクロ構造は,1H-NMR法及び

13C-NMR法によって求めた。NMRの測定は,3試験室で行い,それぞれの試験室で得られたミクロ構造の

算術平均値をS-SBRのミクロ構造とした。

C.2 ビニル含有量,トランスとシスとの合計含有量,及びスチレン含有量の1H-NMR法による定量

ビニル含有量,トランスとシスとの合計含有量及びスチレン含有量の定量は,次によった。

a) JIS K 6239-1 [3]の箇条3[1H-NMR法(絶対法)]に従ってビニル含有量(V),トランスとシスとの合

計含有量(G)及びスチレン含有量(Sm)を求めた。

測定条件は,次によった。

− 溶媒:重水素化率99.8 %以上のCDCl3に,体積分率0.03 %テトラメチルシラン(以下,TMSとい

う。)を内部標準として含有したもの。

1Hの共鳴周波数:400 MHz又は500 MHz

− 試料濃度:50 mg/mL

− 試料管サイズ:直径5 mm

− 測定モード:シングルパルスモード

− 測定温度:室温

− データポイント数:32 k

− オフセット:5 ppm

− 観測幅:15 ppm

− パルス幅:30°

− 繰返し時間:7秒

− 積算回数:128回

− ダミー回数:4回

− 試料管の回転数:15 Hz

− 基準ピーク:TMS(0 ppm)

b) 式(C.1)及び式(C.2)によって,ビニル含有量(Vm)及びトランスとシスとの合計含有量(Gm)を求めた。

V

m

=

100

S

m

×

V ···································································· (C.1)

V

+

G

G

m

=

100

S

m

V

m

·································································· (C.2)

ここに,

Vm: ビニル含有量(質量分率 %)

Gm: トランスとシスとの合計含有量(質量分率 %)

Sm: スチレン含有量(質量分率 %)

V: ブタジエン成分のビニル含有量(モル分率 %)

G: ブタジエン成分のトランスとシスとの合計含有量(モル分

率 %)

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C.3 トランス含有量及びシス含有量の13C-NMR法による定量

C.3.1

13C-NMR測定条件

測定条件は,次によった。

− 溶媒:重水素化率99.8 %以上のCDCl3に,体積分率0.03 % TMSを内部標準として含有したもの。

13Cの共鳴周波数:100 MHz,又は,125 MHz

− 試料濃度:50 mg/mL

− 試料管サイズ:直径5 mm

− 測定モード:完全デカップリングモード

− 測定温度:室温

− データポイント数:32 k

− オフセット:100 ppm

− 観測幅:250 ppm

− パルス幅:30°

− 繰返し時間:3秒

− 積算回数:5 000回

− ダミー回数:4回

− 試料管の回転数:15 Hz

− 基準ピーク:TMS(0 ppm)

C.3.2

13C-NMRスペクトルの解析

13C-NMRスペクトルからピーク面積を求める方法は,表C.1によった。また,図C.1に13C-NMRスペ

クトルの例を示す。

表C.1−ピーク面積の求め方

面積

求め方

24.7 ppm付近の最低強度位置から25.6 ppm付近の最低強度位置までを積分する。

27.1 ppm付近の最低強度位置から27.7 ppm付近の最低強度位置までを積分する。

29.8 ppm付近の最低強度位置から30.7 ppm付近の最低強度位置までを積分する。

32.4 ppm付近の最低強度位置から33.0 ppm付近の最低強度位置までを積分する。

33.8 ppm付近の最低強度位置から34.2 ppm付近の最低強度位置までを積分する。

38.05 ppm付近の最低強度位置から38.35 ppm付近の最低強度位置までを積分する。

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X:化学シフト(ppm)

図C.1−13C-NMRスペクトルの例

C.3.3 トランス含有量及びシス含有量の算出

C.3.2で求めたピーク面積Na〜Nf,及び,C.2で求めたトランスとシスとの合計含有量(Gm)を用いて,

式(C.3)及び式(C.4)から,トランス含有量(Tm)及びシス含有量(Cm)を求めた。

N

N

e

+

N

f

N

c

+

d

2

×

G

m

········································ (C.3)

T

m

=

N

b

N

d

N

e

+

N

f

+

+

+

N

a

N

c

2

2

N

b

N

a

+

2

×

G

m

······································· (C.4)

C

m

=

N

b

N

d

N

e

+

N

f

+

N

c

+

N

a

+

2

2

ここに,

Tm: トランス含有量(質量分率 %)

Cm: シス含有量(質量分率 %)

Gm: トランスとシスとの合計含有量(質量分率 %)(C.2参照)

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参考文献

[1] JIS K 6229 ゴム−溶剤抽出物の求め方(定量)

[2] ISO/TR 9272:2005,Rubber and rubber products−Determination of precision for test method standards

[3] JIS K 6239-1 原料ゴム−溶液重合SBRのミクロ構造の求め方(定量)−第1部:1H-NMR及びIR

(キャストフィルム)法

注記 対応国際規格:ISO 21561-1,Styrene-butadiene rubber (SBR)−Determination of the

microstructure of solution-polymerized SBR−Part 1: 1H-NMR and IR with cast-film method

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K 6239-2:2017

附属書JA

(参考)

JISと対応国際規格との対比表

JIS K 6239-2:2017 原料ゴム−溶液重合SBRのミクロ構造の求め方(定量)−

第2部:FTIR(ATR)法

(I)JISの規定

(III)国際規格の規定

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと

の評価及びその内容

箇条ごと

の評価

変更

箇条番号

及び題名

内容

国際

規格

番号

試験法の概要

箇条

番号

内容

手順

変更

ミクロ構造(質量分

率 %)

変更

(V)JISと国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

技術的差異の内容

規格使用者の利便性を考慮した。

技術的な差異はない。

規格使用者の利便性を考慮した。

技術的な差異はない。

対応国際規格の8.2.4の二乗項に関 規格使用者の利便性を考慮した。

する規定内容をこの箇条に統合し,

技術的な差異はない。

この規格では8.2.4をミクロ構造

(質量分率 %)の箇条として,以

下,降番した。

含有量の表し方に関する記載を,箇

条3に移動した。

分析条件を箇条7に移動した。

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 21561-2:2016,MOD

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

− MOD ··············· 国際規格を修正している。