2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

K 9701:2013

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序文 ··································································································································· 1

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 1

3 種類······························································································································· 2

4 性質······························································································································· 2

4.1 性状 ···························································································································· 2

4.2 定性方法 ······················································································································ 2

5 品質······························································································································· 2

6 試験方法························································································································· 3

6.1 一般事項 ······················································································································ 3

6.2 純度[CH3(CH2) 5CH3](GC) ························································································· 3

6.3 密度(20 ℃) ··············································································································· 3

6.4 屈折率

n

D

20

···················································································································· 4

6.5 不揮発物 ······················································································································ 4

6.6 硫酸着色物質 ················································································································ 4

7 容器······························································································································· 6

8 表示······························································································································· 6

(1)

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K 9701:2013

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 9701:1994は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成25年9月20日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ

ーク表示認証において,JIS K 9701:1994によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(2)

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日本工業規格

JIS

K 9701:2013

ヘプタン(試薬)

Heptane (Reagent)

CH3(CH2)5CH3 FW:100.20

序文

この規格は,1983年に制定され,その後2回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1994年に

行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

警告 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,SDS(安全データシート),MSDS(化学物質等安全データシート:JIS Z

7250‐2012年廃止,猶予期間2016年まで)などを参考にして各自の責任において安全及び健

康に対する適切な措置をとらなければならない。

なお,ヘプタンは,引火性があるので火気に注意する。また有害なので,蒸気の吸入,粘膜・

皮膚への付着などを避ける。

1

適用範囲

この規格は,試薬として用いるヘプタンについて規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS K 0050 化学分析方法通則

JIS K 0061 化学製品の密度及び比重測定方法

JIS K 0062 化学製品の屈折率測定方法

JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0114 ガスクロマトグラフィー通則

JIS K 0117 赤外分光分析方法通則

JIS K 1107 窒素

JIS K 8001 試薬試験方法通則

JIS K 8005 容量分析用標準物質

JIS K 8129 塩化コバルト(II)六水和物(試薬)

JIS K 8142 塩化鉄(III)六水和物(試薬)

JIS K 8180 塩酸(試薬)

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2

K 9701:2013

JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8603 ソーダ石灰(試薬)

JIS K 8842 ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8951 硫酸(試薬)

JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬)

3

種類

種類は,特級とする。

4

性質

4.1

性状

ヘプタンは,無色透明の液体で,エタノール及びジエチルエーテルに極めて溶けやすく,水に溶けにく

い。沸点は約98 ℃である。

4.2

定性方法

試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117に従って測定すると,波数2 960 cm-1,2 926 cm-1,2 859 cm-1,

1 467 cm-1,1 379 cm-1及び723 cm-1付近に主な吸収ピークを認める。試料調製をJIS K 0117の5.4 a)(液膜

法)によって行い,窓板に臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの例を図1に示す。

図1−赤外吸収スペクトルの例

注記 図1は,独立行政法人産業技術総合研究所のSDBSから引用したものである。

5

品質

品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。

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K 9701:2013

表1−品質

項目

規格値

純度[CH3(CH2)5CH3](GC) 質量分率 %

99.0 以上

密度(20 ℃)

屈折率

不揮発物

質量分率 %

0.001 以下

試験適合

硫酸着色物質

6

試験方法

6.1

一般事項

試験方法

試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。

6.2

純度[CH3(CH2) 5CH3](GC)

純度[CH3(CH2) 5CH3](GC)の試験方法は,次による。

a) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。

1) マイクロシリンジ又は試料導入装置 少量の定容量の測定溶液をガスクロマトグラフのカラムに導

入するマイクロシリンジ又は装置。

2) ガスクロマトグラフ JIS K 0114に規定するもの。

b) 試験条件 試験条件は,次による。

なお,別の試験条件でも同等の試験結果が得られることが確認されている場合には,その条件を用

いてもよい。

1) 検出器の種類 水素炎イオン化検出器

2) 固定相液体名 ジメチルポリシロキサン

3) 固定相液体の膜厚 5.0 μm

4) カラム用キャピラリーの材質,内径及び長さ 石英ガラス,0.53 mm,30 m

5) 設定温度 カラム槽 60 ℃

試料気化室 150 ℃

検出器槽 150 ℃

6) キャリヤーガスの種類及び流量 ヘリウム,10.0 ml/min

7) 試料の導入方式 全量注入法

8) 試料の導入量 0.2 μl

c) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料の導入及び記録 試料をマイクロシリンジ又は試料導入装置を用いてガスクロマトグラフに導

入してクロマトグラムを記録する。

なお,あらかじめヘプタンの保持時間を確認しておく。

2) ピーク面積の測定 クロマトグラムのピーク面積の測定は,JIS K 0114の11.3 a)(データ処理ソフ

ト又はデータ処理装置を用いる方法)による。

d) 定量法 各成分のピーク面積を測定し,JIS K 0114の11.5(面積百分率法)によって純度

[CH3(CH2) 5CH3](GC)を算出する。

6.3

密度(20 ℃)

密度(20 ℃)の試験方法は,JIS K 0061の7.2(比重瓶法)又は7.3(振動式密度計法)による。

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K 9701:2013

6.4

20

屈折率

n

D

20

K 0062による。

屈折率

nの試験方法は,JIS

D

6.5

不揮発物

不揮発物の試験方法は,JIS K 0067の4.3.4(1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。ただし,

この場合,試料100 gをはかりとる。

6.6

硫酸着色物質

硫酸着色物質の試験方法は,次による。

a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。

1) ソーダ石灰 JIS K 8603に規定するもの。

2) 塩酸(1+39) JIS K 8180に規定する塩酸の体積1と水の体積39とを混合する。

3) 水酸化カリウム溶液(250 g/l) JIS K 8574に規定する水酸化カリウム29.4 gを水に溶かして100 ml

にする(必要な場合に用いる。)。ポリエチレン製瓶などに保存する。

4) 二酸化炭素を除いた水 次の4.1)〜4.4)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用

い,使用時に調製する。

4.1) 水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから5分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ

ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ

ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却

したもの。

4.2) 水をフラスコに入れ,水の中にJIS K 1107に規定する窒素を15分間以上通じたもの。

4.3) 二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて水から二酸化炭素を除いたもの。

4.4) 18 MΩ・cm以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも

の。ただし,採水後速やかに用いる。

5) ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8842に規定するブロモチモールブルー0.10 gをエタノール(95)

50 mlに溶かし,水で100 mlにする。褐色ガラス製瓶に保存する。

6) 硫酸[質量分率(95±0.5)%] あらかじめJIS K 8951に規定する硫酸の純度を求め,希釈が必要

な場合は,計算量の水をはかりとり,注意して徐々に硫酸を加えて濃度を質量分率(95±0.5)%に

調節する。

6.1) 硫酸の純度 共通すり合わせ三角フラスコ100 mlの質量を0.1 mgの桁まではかり,硫酸1.0 gを

入れ,再び0.1 mgの桁まで質量をはかる。共通すり合わせ三角フラスコを冷却しながら水20 ml

を徐々に加える。ブロモチモールブルー溶液数滴を加え,1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で滴定す

る。終点は液の色が黄から青みの緑に変わる点とする。

硫酸の純度は,次の式によって算出する。

.0

049 04

×

V

×

f

×

100

A

m

2

m

1

ここに,

A: 硫酸の純度(H2SO4)(質量分率%)

V: 滴定に要した1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

f: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター

m2: 試料を入れた共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)

m1: 共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)

0.049 04: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 mlに相当するH2SO4の質

量を示す換算係数(g/ml)

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K 9701:2013

7) 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l) 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及

び計算は,次による。

注記 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,JIS K 8001のJA.5.2(滴定用溶液

の調製,標定及び計算)r) 1)と同じである。

7.1) 調製 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム165 gをポリエチレン製などの気密容器500 mlに

はかりとり,二酸化炭素を除いた水150 mlを加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り4〜5日間放置

する。その上澄み液54 mlをポリエチレン製などの気密容器1 000 mlにはかりとり,二酸化炭素

を除いた水を加えて1 000 mlとし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。

7.2) 標定 標定は,認証標準物質1)又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を用

い,次のとおり行う。

7.2.1) 認証標準物質1)のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。

7.2.2) 容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いた後,上口デ

シケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧2.0 kPa以下で約48時間乾燥す

る。

7.2.3) 認証標準物質1)又は容量分析用標準物質のアミド硫酸2.4〜2.6 gを0.1 mgの桁まではかりコニカ

ルビーカー100 mlに移し,水25 mlを加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモールブルー溶

液数滴を加え,7.1)で調製した1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終点は,液の色が黄

から青みの緑になる点とする。

注1) 容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際

単位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物

質を入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることができ,

その説明書に従って使用する。

なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準

総合センター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認

証標準物質生産者がある。

7.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。

f

m

A

×

×

.0

097 09 V 100

ここに,

f: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター

m: はかりとったアミド硫酸の質量(g)

A: アミド硫酸の純度(質量分率%)

V: 滴定に要した1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)

0.097 09: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 mlに相当するアミド硫

酸の質量を示す換算係数(g/ml)

8) 比色原液 比色原液の調製は,次による。

8.1) 塩化コバルト(II)比色原液 JIS K 8129に規定する塩化コバルト(II)六水和物59.5 g(質量分

率100 %としての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,

全量フラスコ1 000 mlに移し,ビーカー1 000 mlを塩酸(1+39)で洗い入れ,更に塩酸(1+39)

を標線まで加えて混合する。

8.2) 塩化鉄(III)比色原液 JIS K 8142に規定する塩化鉄(III)六水和物45.0 g(質量分率100 %とし

ての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ

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K 9701:2013

1 000 mlに移し,ビーカー1 000 mlを塩酸(1+39)で洗い入れ,更に塩酸(1+39)を標線まで加

えて混合する。

8.3) 硫酸銅(II)比色原液 JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水和物62.4 g(質量分率100 %とし

ての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ

1 000 mlに移し,ビーカー1 000 mlを塩酸(1+39)で洗い入れ,更に塩酸(1+39)を標線まで加

えて混合する。

b) 着色の程度の適合限度標準 着色の程度の適合限度標準(“比色標準液A”)は,次による。

表2に示す割合によって,比色標準液A 5.0 mlを共通すり合わせ平底試験管に調製する。

表2−硫酸着色物質試験用比色標準液A

比色原液

比色標準液の

記号

塩化コバルト(II)

塩化鉄(III)

硫酸銅(II)

c) 器具 主な器具は,次のとおりとする。

共通すり合わせ平底試験管 色などの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例として,

容量50 ml,直径約23 mmのもの。

d) 操作 操作は,次のとおり行う。

1) 試料溶液の調製は,試料20 mlを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,約10 ℃に冷却する。

振り混ぜながら,約10 ℃に冷却した硫酸[質量分率(95±0.5)%]5 mlを徐々に加え,栓をして

30秒間激しく振り混ぜた後,約10 ℃に冷却し,約10 ℃で15分間放置する。

2) 試料溶液から得られた下層(硫酸相)の色を,共通すり合わせ平底試験管の側面から観察する。

e) 判定 d)によって操作し,次に適合するとき,“硫酸着色物質:試験適合”とする。

試料溶液から得られた硫酸相の色は,比色標準液Aの色より濃くない。

7

容器

容器は,遮光した気密容器とする。

8

表示

容器には,次の事項を表示する。

a) 日本工業規格番号

b) 名称 “ヘプタン”及び“試薬”の文字

c) 種類

d) 化学式及び式量

e) 純度

f)

内容量

g) 製造番号

h) 製造業者名又はその略号