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序文 ··································································································································· 1

1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 1

3 用語及び定義 ··················································································································· 1

4 試験場所························································································································· 1

5 原理······························································································································· 1

6 試料・試験片の採取及び準備 ······························································································ 2

7 装置及び材料 ··················································································································· 2

8 試験方法························································································································· 3

8.1 試験手順 ······················································································································ 3

8.2 試験結果 ······················································································································ 4

9 試験報告書 ······················································································································ 4

附属書A(参考)試験結果の例 ······························································································· 5

附属書B(参考)評価の例 ····································································································· 8

(1)

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まえがき

この規格は,産業標準化法に基づき,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

産業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(2)

日本産業規格

JIS

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繊維製品の接触冷感性評価方法

Textiles-Measurement method of cool touch feeling property

序文

この規格は,繊維製品の接触冷感性について,我が国の生産及び使用実態を踏まえて作成した日本産業

規格である。繊維製品の接触冷感性とは,人の皮膚が生地に接触したときに感じる“冷たい”という感覚

の性能をいうが,この接触冷感性は繊維製品の快適性を評価する一つの指標として重要である。

この規格の目的は,接触冷感の性能をもつ繊維製品に使用される生地の評価を行うことにある。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,接触冷感性をもつ繊維製品で,特にシャツ,スポーツウエア,肌着類,寝装品類などに使

用する生地の接触冷感性の測定方法について規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条

JIS L 0105 繊維製品の物理試験方法通則

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用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS L 0105によるほか,次による。

3.1

接触冷感

皮膚と生地とが接触したときに感じる瞬間的な,冷たい感覚。

3.2

最大熱流束,qmax

生地の接触冷感性を表す特性値で,皮膚と生地とが接触した時の初期熱流束の極大値(W/cm2)。

4

試験場所

試験場所は,JIS L 0105の5.1.1の標準状態とする。

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原理

布の熱吸収特性である熱移動は,熱源板に熱を貯え,温度差を付けた布の表面に接触させることによっ

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て発生する。この熱移動を微分変換し,一次遅れ要素フィルタに通すことによって,熱流束を測定する。

この熱流束の極大値をqmaxと定義し,この値を布の接触冷感性として評価する(図1参照)。

なお,このときの一次遅れ要素とは,脳が皮膚を通して冷たいと感じるまでの遅れを示し,フィルタの

適値として時定数Τ=0.2(s)とする。

図1−測定原理のブロック図

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試料・試験片の採取及び準備

試料・試験片の採取及び準備は,JIS L 0105の6.3(布状の試料及びその試験片)又は6.4[製品(縫製

品)状の試料の試験片]による。約150 mm×約150 mmの大きさの試験片を5枚採取する。

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装置及び材料

装置及び材料は,次による。

a) 測定装置 熱を蓄えられる熱源板を内蔵した測定部と,温度保証された測定台とからなり,測定部と

測定台上の試験片とが接触した瞬間の初期熱流束を計測する測定部,測定台及び電子アンプからなる

(図2参照)。

図2−測定装置の概略図

1) 測定部 試験片との接触面を除いて断熱された平滑な熱源板と,熱源板に装着された温度センサと

からなるもので,熱源板はJIS H 3100のC 1020 Pの銅板とし,面積900 mm2で,質量9.79 gのもの。

注記 熱源板の表面は,銀めっきを施したものがよい。

2) 測定台 水平に保持され,表面を室温と同温に維持する温度制御機構をもつ平滑な金属板の表面に

厚さ約1 mm,ΔT=10 ℃におけるqmaxの値が0.100(W/cm2)未満の発泡ポリスチレンなどの平滑

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な板を密着させたもの。

3) 電子アンプ 測定部の温度センサに接続されており,熱源板と試験片とが接触したときの熱源板の

温度低下を検出し,熱流束を換算できる装置。

b) 熱供給装置 ヒータなどの過熱機構をもち,測定部の熱源板と接触させて熱源板に熱を供給し,±

0.1 ℃以下の精度で熱源板に一定の温度差(ΔT)を与えることができるもの。qmax測定時は熱源板と

分離する。

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試験方法

8.1

試験手順

試験手順は,次による。

a) 測定装置周辺の室温を小数第1位まで測定し,測定台を室温と同温度に設定する。

b) 熱源板に熱供給装置を接触させて熱を供給し,熱源板を8.1 a)で測定した室温より10.0 ℃高い温度

(ΔT=10 ℃)に設定する。

c) 室温に調温された試験片を,肌に接触する面を上にして測定台の上に静置する。

d) 熱源板と熱供給装置とを分離して熱供給を止め,測定部を水平に維持した状態で速やかに測定部と試

験片とを圧力1.02 kPaで接触させる。

e) 接触初期の熱源板の温度を,経時的に5秒間程度測定する。

f)

測定した結果から,式(1)及び式(2)によって熱流束q(t)を算出し,測定時間内の極大値を求める。(図3

参照)。

g) 残り4枚の試験片について,c)〜f)の手順を繰り返す。

T(t)=Tp0−Tp(t) ·········································································· (1)

q

)t(

=

M C dT

)t(

····································································· (2)

A

dt

ここに,

q(t): 熱流束(W/cm2)

A: 熱源板の面積(cm2)

M: 熱源板の質量(kg)

C: 熱源板の比熱[J/(kg・K)]

Tp0: 熱源板の初期温度(℃)

Tp(t): 接触t秒間後の熱源板の温度(℃)

T(t): 熱源板の低下温度(℃)

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図3−熱流束qのチャート例

8.2

試験結果

試験結果は,5枚の試験片のqmaxの測定結果の平均値を四捨五入によって小数第3位に丸める。

試験結果の例を,附属書Aに示す。また,評価基準の例を,附属書Bに示す。

9

試験報告書

試験報告書には,次の項目を記載する。

a) 試験年月日

b) 規格番号

c) 試料の種類, 形状及び試料の表裏

d) 試験結果

e) その他受渡当事者間の協定によって取り決めた諸条件

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附属書A

(参考)

試験結果の例

A.1 概要

試験には,市販の接触冷感性機能表示のある繊維製品16種及び機能表示のない繊維製品10種を供した。

試料明細を表A.1に示す。試験は,5試験機関で実施した。測定装置は,図A.1に示す装置を使用し試験

を行った。

なお,測定面は生地が肌に接触する面とした。

表A.1−市販品の試料明細

製品名

男性用インナーシャツ

製品の組成表示

目付け

厚さ

組織

機能表示

ポリエステル89 %

ポリウレタン11 %

編物

女性用インナーシャツ

ナイロン59 %

キュプラ31 %

ポリウレタン10 %

編物

下着タンクトップ

レーヨン60 %

ポリエステル36 %

ポリウレタン4 %

編物

ゴルフ用アンダーシャツ ナイロン82 %

ポリウレタン8 %

編物

キャミソール

キュプラ92 %

ポリウレタン8 %

編物

インナーシャツ

ポリエステル64 %

キュプラ24 %

ポリウレタン12 %

編物

クールケット

ナイロン100 %

鉱石の錬込み

編物

女性用インナー

キュプラ54 %

ポリエステル36 %

ポリウレタン10 %

編物

敷きパッドA

ポリエチレン65 %

キュプラ35 %

編物

敷きパッドB

ポリエチレン80 %

キュプラ20 %

編物

敷きパッドC

キュプラ52 %

ポリエチレン48 %

編物

敷きパッドD

ポリエチレン70 %

レーヨン20 %

ナイロン10 %

編物

枕カバー

ナイロン47 %

ポリエステル42 %

ポリウレタン11 %

編物

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表A.1−市販品の試料明細(続き)

製品名

製品の組成表示

目付け

厚さ

組織

機能表示

枕パッド

ナイロン68 %

レーヨン30 %

ポリエステル2 %

編物

ルームウェア

パーカータイプ

ナイロン100 %

編物

(パイル)

ビジネスニットシャツ

ポリエステル100 %

編物

男性用シャツ

コットン59 %

ポリエステル41 %

編物

男性用ポロシャツ

ポリエステル52 %

レーヨン48 %

編物

インナーシャツ

ポリエステル90 %

キュプラ10 %

編物

女性用ジャケット

コットン62 %

ナイロン34 %

ポリウレタン3 %

ポリエステル1 %

織物

ユニフォームTシャツ

ナイロン100 %

編物

男性用ワイシャツ

ポリエステル50 %

コットン50 %

織物

男性用肌着

ポリエステル50 %

コットン50 %

編物

クッションカバー

ポリエステル50 %

アクリル50 %

織物

(パイル)

枕カバー

ポリエステル65 %

コットン35 %

編物

男性用ポロシャツ

コットン63 %

ポリエステル37 %

編物

測定台

熱供給装置

熱源板

測定部

図A.1−測定装置の例

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A.2 試験結果

qmaxの測定結果を,表A.2に示す。この結果から,試験機関間差が十分小さいことが分かった。

表A.2−試験結果(W/cm2)

試験機関

試験機関

試験機関

試験機関

試験機関

平均

標準偏差

変動係数

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附属書B

(参考)

評価の例

試験結果の評価として,ΔT=10 ℃で測定したqmaxの値の評価の例を,表B.1に示す。この評価は,製

品に使用されている生地の性能を評価するものである。

表B.1−評価の例

評価

評価値(W/cm2)

性能をもつ

0.100以上

参考文献

[1] “衣服用布の冷温感と熱吸収特性の関係について”川端季雄,赤木陽子,繊維機械学会誌Vol.30,

No.1 T13−T22(1977)

[2] “布の熱・水分移動特性測定装置の試作とその応用”川端季雄,繊維機械学会誌Vol.37,No.8

T130−T141(1984)