2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

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1 適用範囲························································································································· 1

2 引用規格························································································································· 1

3 用語及び定義 ··················································································································· 1

4 品質······························································································································· 2

4.1 外観 ···························································································································· 2

4.2 性能 ···························································································································· 2

5 構造······························································································································· 2

6 試験······························································································································· 2

6.1 基準放射線 ··················································································································· 2

6.2 遮蔽能力試験 ················································································································ 2

6.3 基布及びはとめ接合部の強度試験······················································································ 3

7 検査······························································································································· 3

8 試験報告書 ······················································································································ 3

9 表示······························································································································· 3

10 取扱説明書 ···················································································································· 4

附属書A(規定)遮蔽能力の試験方法 ······················································································ 5

附属書B(参考)マットの形状及び材料···················································································· 7

(1)

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Z 4819:2015

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本

保安用品協会(JSAA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。

これによって,JIS Z 4819:1995は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(2)

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日本工業規格

JIS

Z 4819:2015

放射線遮蔽マット

Radiation shielding mats

1

適用範囲

この規格は,γ線及びβ線による放射線被ばくの低減を目的とした放射線遮蔽マット(以下,マットと

いう。)について規定する。

なお,この規格は,放射線遮蔽を目的としたシートの遮蔽能力試験にも適用できる。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS A 8952 建築工事用シート

JIS H 4301 鉛板及び硬鉛板

JIS L 1096 織物及び編物の生地試験方法

JIS Z 4001 原子力用語

JIS Z 4333 X線,γ線及びβ線用線量当量(率)サーベイメータ

JIS Z 4511 照射線量測定器,空気カーマ測定器,空気吸収線量測定器及び線量当量測定器の校正方

JIS Z 4514 β線組織吸収線量測定器及び線量当量測定器の校正方法

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 4001によるほか,次による。

3.1

放射線遮蔽マット(radiation shielding mats)

放射線遮蔽シートを主材料とし,基布及びはとめからなる遮蔽具。

3.2

放射線遮蔽シート(radiation shielding sheets)

放射線遮蔽を目的とした柔軟性のあるシート。金属加工品1),金属加工品にポリエチレンフィルムなど

の補強素材を挟んで積層したもの,金属を粉末状に加工して樹脂と混錬したもの,及び樹脂を用いたもの

がある。

注1) 金属加工品には板状,毛状,糸状・粒状にした鉛,タングステンなどがある。

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2

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4

品質

4.1

外観

外観は,目視によって試験したとき,使用上有害な突起物,ひず(歪)み,きずなどがあってはならな

い。

4.2

4.2.1

性能

遮蔽能力

遮蔽能力は,6.2によって試験したとき,製造業者が指定する遮蔽能力[箇条8 d) 参照]以上でなけれ

ばならない。γ線の遮蔽能力は鉛当量,β線の遮蔽能力は減衰率で表す。鉛当量は2.0 mmPb以上とし,0.5

mmPb刻みで示さなければならない。

4.2.2

基布及びはとめ接合部の強度

基布の強度,及びはとめを用いた場合の基布とはとめとの接合部の強度は,6.3によって試験したとき,

表1に示す性能でなければならない。

表1−基布及びはとめ接合部の強度

試験項目

基布引張強度

性能

はとめ接合部の引張強度

5

5.0 MPa以上

3.9 MPa以上

構造

マットの構造は,次による。

a) 繰返し使用しても基布及び放射線遮蔽シートが破損しにくく,よれ,よじれなどが生じにくい構造と

する。

b) マットの設置及び撤去が容易な構造とする。

c) マットの除染が容易な構造,又は汚染しにくい構造の場合,基布は省略してもよい。

d) マットの設置方法によって,基布又ははとめは省略することができる。

注記 マットの形状例及び材料例を,附属書Bに示す。

6

試験

6.1

基準放射線

基準放射線は,次による。ただし,受渡当事者間の協定によって別の線源を用いてもよい。

a) γ線は,JIS Z 4511に規定する60Co又は137Csとする。

b) β線は,JIS Z 4514に規定する90Sr+90Y(残留最大エネルギー1.8 MeV以上)とする。

6.2

遮蔽能力試験

遮蔽能力試験は,次による。

a) マットのγ線に対する遮蔽能力を示すときは,試験品の鉛当量に近い厚さの鉛板を中央値とした3枚

以上の厚さの異なる標準鉛板を用意し,標準鉛板及び試験品による減衰率を測定し,標準鉛板のγ線

減衰率から減弱曲線を描き,補間法によって求める。

b) 標準鉛板は,JIS H 4301に規定する鉛板を使用する。

c) 遮蔽能力試験の方法は,附属書Aによる。

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d) 試験点は,1試験品につき上端近傍,中央及び下端近傍の3点とし,各々の箇所における減衰率を求

め,その最小値を遮蔽能力とする。

e) 受渡当事者間の協定によって,放射線遮蔽シートによる試験としてもよい。

6.3

基布及びはとめ接合部の強度試験

基布及びはとめ接合部の強度試験は,次による。

a) 基布の引張強度試験は,JIS L 1096の8.14(引張強さ及び伸び率)に示すA法(ストリップ法)によ

る。

b) はとめ接合部の引張強度試験は,JIS A 8952の6.5(はとめ強さ試験)によって,マットの長さ方向に

ついて行う。

7

検査

マットの検査は,形式検査2)と受渡検査3)とに区分し,次の項目を,箇条6による試験,目視などによ

って行い,箇条4及び箇条5に適合したものを合格とする。

なお,受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。

注2) 製品の品質が,設計で示した全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。

3) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める

性能が満足するものであるかどうかを判定するための検査。

a) 形式検査

1) 遮蔽能力

2) 基布及びはとめ接合部の強度

3) 構造

b) 受渡検査

1) 遮蔽能力

2) 外観

8

試験報告書

この規格を遮蔽能力試験に適用した場合,試験報告書には少なくとも次の事項を表示する。

a) 基準放射線

b) 試験品の区分

例 放射線遮蔽シート

c) 試験年月日

d) 遮蔽能力試験の結果

e) 試験機関の名前

9

表示

この規格の全ての要求事項に適合したマットには,本体の見やすい箇所又は1包装ごとに容易に消えな

い方法で,次の事項を表示しなければならない。

a) 規格番号(必要に応じて規格名称を追記してもよい。)

b) 遮蔽能力

c) 製造年又はその略号

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d) 製造業者名又はその略号

10 取扱説明書

マットには,次の事項について記載した取扱説明書を添付しなければならない。

a) 使用方法及び使用上の注意事項

b) 使用前後の点検,整備及び保管方法並びにそれらの注意事項

c) 遮蔽能力(試験に使用した基準放射線に対する遮蔽能力を明示する。)

d) 使用材料

e) 基布及びはとめ接合部の強度

f)

マットの質量及び寸法

g) 遮蔽有効寸法

h) その他必要な事項(β線の遮蔽を対象とするマットについては,遮蔽能力試験の方法を具体的に明示

する。)

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Z 4819:2015

附属書A

(規定)

遮蔽能力の試験方法

A.1 遮蔽能力の試験方法

遮蔽能力の試験方法は,次による。

a) 照射装置は,γ線はJIS Z 4511,β線はJIS Z 4514に適合したものを使用する。

b) 試験に使用する測定器は,JIS Z 4333に適合し,JIS Z 4511及び/又はJIS Z 4514によって校正され

たサーベイメータとする。

c) 試験品及び標準鉛板とサーベイメータとを図A.1のように配置し,適切な放射線量を照射して,減衰

率を求める。

d) 照射野は,試験品及び標準鉛板よりも小さくするのが望ましい。

e) サーベイメータ側に放射線の回込みが発生する場合,照射野が試験品より大きくなってしまう場合な

ど,必要に応じて図A.2のような絞りを設置する措置を講じなければならない。

f)

試験品及び標準鉛板からサーベイメータまでの距離は300 mmとする。

g) 試験品のない状態で照射を行い,遮蔽対象とする放射線の種類に応じ,サーベイメータの周辺線量当

量率H.*(10)及び/又は方向性線量当量率H.ʼ(0.07)の指示値を記録し,基準値とする。次に,試験品及

び標準鉛板を配置して,同じ照射条件でサーベイメータの指示値を記録し,基準値から試験品を配置

したときの指示値を差し引いた値の基準値に対する減少の割合を求め,減衰率とする。

S

=

1

ここに,

H

2

H

1

S: 減衰率

H1: 基準値(μSv/h)

H2: 試験品及び標準鉛板を配置したときの指示値(μSv/h)

図A.1−遮蔽能力試験の例

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図A.2−遮蔽能力試験の例(絞りあり)

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Z 4819:2015

附属書B

(参考)

マットの形状及び材料

B.1

マットの形状

マットの形状例を,図B.1(断面図/平面図)に示す。

なお,はとめの間隔は,100 mm程度とするのが一般的である。

1 基布

2 放射線遮蔽シート

3 はとめ

図B.1−マットの平面図及び断面図例

B.2

材料

マットに用いる材料の例を,表B.1に示す。

表B.1−使用材料の例

基布

a) 建築基準法によって認定されたガラス繊維などの不燃性織物

b) 日本工業規格で定められた防炎性能をもつポリアミドなどの難燃性織物

c) 綿,ポリエステルなどの可燃性織物

放射線遮蔽シート

a) 金属加工品(板状,毛状,糸状・粒状にした鉛,タングステンなど)をシー

ト状にしたもの

b) a)に補強素材(ポリエチレンフィルムなど)を間に挟んで積層したもの

c) タングステンなどの金属粉末に樹脂などを混練し,シート状にしたもの

d) 樹脂をシート状にしたもの(β線の遮蔽を目的としたものに限る)

はとめ

ステンレス鋼,黄銅など