2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

Z 8106 : 2000

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS Z 8106-1988は改正され,JIS Z 8107-1984及びJIS Z 8109-1986は

廃止・統合され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成,及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC/ISO Directives−Part3 : 1989,

Drafting and presentation of International Standards(IEC/ISO専門業務用指針−第3部:1989,国際規格の起草

及び様式)を基礎として用いた。

今回の改正では,JIS Z 8106-1988[音響用語(一般)],JIS Z 8107-1984[音響用語(機器)],及びJIS Z

8109-1986[音響用語(聴覚・音声・音楽)]を統合して,JIS Z 8106 : 2000(音響用語)とした。これは,

元規格IEC 60050 (801) には,これまでのJISに含まれていた音響の分野の用語のほかに,建築音響及び

水中音響の分野の用語が含まれていることによる。また,音響用語の分類方法も,異なっているので,新

規格の番号及び名称を,JIS Z 8106 : 2000(音響用語)とした。

なお,音響用語のJISには,上記の規格のほかに,JIS Z 8108[音響用語(録音・再生)]がある。しか

し,JIS Z 8108に相当する用語については,現在,IEC/TC 100 Audio, video and multimedia systems and

equipmentで審議中なので,今回の改正の対象外とした。

(1)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

目次

ページ

0. 序文 ······························································································································ 1

1. 適用範囲 ························································································································ 1

2. 引用規格 ························································································································ 1

3. 用語及び定義 ·················································································································· 1

3.1 一般 ···························································································································· 2

3.2 レベル ························································································································· 4

3.3 伝搬 ···························································································································· 7

3.4 発振 ··························································································································· 10

3.5 変換器 ························································································································ 12

3.6 マイクロホン ··············································································································· 18

3.7 スピーカ ····················································································································· 20

3.8 機器 ··························································································································· 21

3.9 生理音響,聴覚 ············································································································ 22

3.10 音楽音響 ···················································································································· 26

3.11 建築音響 ···················································································································· 27

3.12 水中音響 ···················································································································· 31

用語索引 ··························································································································· 36

(1)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

日本工業規格

JIS

Z 8106 : 2000

(IEC 60050-801 : 1994)

音響用語

International electrotechnical vocabulary

Chapter 801 : Acoustics and electroacoustics

0. 序文 この規格は,1994年第2版として発行されたIEC 60050 (801) , International electrotechnical

vocabulary Chapter 801 : Acoustics and electroacousticsを翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施した“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1. 適用範囲 この規格は,音響に関する一般的な主な用語について規定する。

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格はその最

新版を適用する。

JIS C 1505 精密騒音計

IEC 60651 : 1979 Sound level meters

ISO 140-6 : 1978 Acoustics−Measurement of sound insulation in buildings and of building elements−Part

6 : Laboratory measurements of impact sound insulation of floors

ISO 389 : 1985 Acoustics−Standard reference zero for the calibration of pure-tone audiometers

ISO 532 : 1975 Acoustics−Method for calculating loudness level

ISO 3891 : 1978 Acoustics−Procedure for describing aircraft noise heard on the ground

3. 用語及び定義 用語及び定義は,次による。

3.1

一般

3.2

レベル

3.3

伝搬

3.4

発振

3.5

変換器

3.6

マイクロホン

3.7

スピーカ

3.8

機器

3.9

生理音響,聴覚

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2

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

3.10 音楽音響

3.11 建築音響

3.12 水中音響

なお,参考のために原国際規格の対応英語を示す。

備考 上記用語の区分は,3.1は音響に共通な基本用語を,3.2から3.8までは音響機器用語を,3.9か

ら3.12までは音響に含まれる分野ごとの用語による。

3.1

一般

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

音響振動,

弾性媒質中の粒子がその平衡位置を中心として行う運

動。

可聴音,

超低周波音

超音波音

a) 聴覚を引き起こさせる音響振動。

b) 音響振動によって引き起こされる聴覚。

可聴音の下限周波数(およそ16Hz)以下の周波数の音響

振動。

可聴音の上限周波数(およそ16kHz)以上の周波数の音

響振動。

純音

正弦音響振動。

複合音

震音

単純な音響振動ではない音。

周波数が平均値を中心として周期的に変化する音。

雑音

騒音

不規則雑音,

ランダムノイズ

白色雑音,

ホワイトノイズ

ピンクノイズ

不規則な又は統計的にランダムな振動。

不快な又は望ましくない音,その他の妨害。

時間的にランダムに生じる多数のじょう乱要素の集まり

による振動。

本質的に周波数に依存しないパワースペクトル密度をも

つ雑音。

周波数の逆数に比例するパワースペクトル密度をもつ雑

音。

周囲雑音,

環境騒音

定められた場所で,それを取り囲む音。通常,その場所

にかかわりない多くの音源による音が混ざり合ったも

の。

信号の生成,伝送,検出,測定又は記録に用いるシステ

ムの中にあるすべての音源からの妨害の全部。

背景雑音,

暗騒音

残響

音源が停止した後に繰り返される反射又は散乱の結果と

して空間に持続する音。

音響スペクトル

線スペクトル

連続スペクトル

周波数の関数として複合音の成分の大きさ(場合によっ

ては位相も)を表したもの。

離散的な周波数成分だけを含む音響スペクトル。

静圧

瞬時音圧

音圧

媒質中のある点で,対象とする瞬間に存在する圧力から

静圧を引いた値。

特に指定しない限り,ある時間内の瞬時音圧の実効値。 sound pressure

ピーク音圧

ある時間内で最大の絶対瞬時音圧。

ある周波数範囲にわたって連続的に分布する成分をもつ

音響スペクトル。

媒質中のある点で,音波のないときに存在する圧力。

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3

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

基準音圧

定義

習慣的に選ばれた音圧で,気体の場合には20μPa,液体及

び固体の場合には1 Pa。

参考 IEC 60050-801では,空気以外の媒質に対し

て,1μPaを基準の音圧としているが,誤りで

対応英語(参考)

ある。

音響暴露量,

騒音暴露量

指定された時間間隔中又は航空機の飛行のような事象に

ついて,A周波数特性で重み付けられた瞬時音圧の二乗

の時間積分。周波数の重み付けは,A特性以外の特性も

ある。

備考1. 積分時間は,暗黙のうちに積分に含まれて

おり,明示的に示す必要はない。

2. 騒音暴露の単位は,もし時間の単位が秒の

場合にはパスカル二乗秒 (Pa2s) ,千秒の

場合にはパスカル二乗千秒 (Pa2ks) ,時間

の場合にはパスカル二乗時間 (Pa2h) 。

粒子

瞬時粒子変位

粒子変位

ピーク粒子変位

瞬時粒子速度

体積が音波の波長に比べて短い寸法をもつ媒質の部分。 particle

弾性媒質中で,先端がある瞬間の粒子の位置にあり,か

つ,その原点が粒子の平衡位置であるベクトル。

特に指定しない限り,ある時間内の瞬時粒子変位の実効

値。

ある時間内で,最大の瞬時粒子変位。

瞬時粒子変位の時間微分。

粒子速度

ピーク粒子速度

体積速度

特に指定しない限り,瞬時粒子速度の実効値。

ある時間内の瞬時粒子速度の最大値。

瞬時粒子加速度

瞬時粒子速度の時間微分。

単一音源,

モノポール

点音源

単一音源の強さ,

モノポールの強さ

音源の音響出力,

音源の音響パワー

音響エネルギー束,

面積要素を通過する

音響パワー

表面に垂直な粒子速度成分とその微小面積との積の振動

面にわたる積分。

自由音場で音波をすべての方向に等しく放射する音源。 simple sound

あたかも1点から音波を放射しているとみなせる音源。 point sound source

時間的に正弦変動する音波を放射し,波長に比べて小さ

い単一音源から作られる最大の瞬時体積速度。

ある時間の長さで,指定された周波数帯域の音源が放射

する全音響エネルギーをその時間で除した値。

対象とする面を通過する瞬時音圧と体積速度の同相成分

の積の時間平均値。

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4

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

音響パワー密度,

音の強さ,

音響エネルギー束密

度,音響インテンシ

ティ

指定された方向に垂直な面を通過する音響エネルギー束

をその面積で除した値。

瞬時ポテンシャル音

響エネルギー密度

瞬時音圧の二乗を媒質の弾性係数で除した値の1/2。

瞬時運動音響エネル

ギー密度

媒質の密度とその粒子速度の二乗との積の1/2。

音響エネルギー密

度,

全エネルギー密度

瞬時ポテンシャル音響エネルギー密度と瞬時運動音響エ

ネルギー密度との和。

音響放射圧

音波が表面上に作用する一方向の定常圧力。

スペクトル密度

場の量の二乗平均値を帯域幅で除した値を,帯域幅をゼ

ロに近づけたときの極限値。場の量の種類は,音圧,粒

子速度,粒子加速度などのように指定しなければならな

い。

パワースペクトル密

音響パワーを帯域幅で除して,帯域幅をゼロに近づけた

ときの極限値。

時定数

刺激,

励振

時間とともに指数的に減少する場の量の振幅が,1/e=

0.3679…まで変化するのに必要な時間。

系に加えられる外力又はその他の入力。

応答,

レスポンス

ひずみ

指定された条件下で刺激(駆動)による機器又はシステ

ムの,運動又はその他の出力。用いられる入力及び出力

の種類を示すべきである。

波形の望ましくない変化。

備考 ひずみは,次によって生じる。

a) 入力と出力間の非線形関係

b) 異なる周波数での非均一性伝搬

c) 周波数に比例しない位相変化

3.2

レベル

IEV番号

用語

レベル

定義

ある量とその量の基準の量との比の対数。対数の底,基

準の量及びレベルの種類を明記する必要がある。

備考1. レベルの種類は,着目した量を表す用語と

組み合わせて示す。例えば,音圧レベル,

音響パワーレベルなど。

2. 基準の量は,着目する量が瞬時値,実効値

又はそれ以外の量であっても変わらない。

3. レベルに用いられる対数の底は,レベルの

単位によって明示される。

対応英語(参考)

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5

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

ベル

デシベル

ネーパ

音響パワーレベル

音の強さのレベル,

音響インテンシティ

レベル

音圧レベル

定義

対応英語(参考)

対数の底を10としたときの,パワーに比例する量のレベ bel

ルの単位。また,対数の底を10の平方根[10を底とす

る対数(常用対数)の値の2倍]としたときの場の量の

レベルの単位。

備考 パワーのような量の例には,音響パワー及び

音響エネルギーがある。場の量の例には,音

圧又は電圧がある。

ベルの1/10の値。

備考1. デシベルは,レベルの単位として,ベルよ

りも一般的に使われる。

2. デシベルは,対数の底を10の10乗根[10

を底とする対数(常用対数)の値の10倍]

としたとき,パワーのような量のレベルの

単位として定義される。また,デシベルは,

対数の底を10の20乗根[10を底とする対

数(常用対数)の値の20倍]としたときの

場の量のレベルの単位である。

対数の底をe=2.718…とする場の量のレベル単位。また, neper

対数の底を7.389…となるeの二乗としたときのパワー

のような量のレベル単位。

備考 デシネーパは,ネーパの1/10。1ネーパは,8.686dB。

ある音響パワーの基準の音響パワーに対する比の対数。

比の10を底とする対数(常用対数)をとり10倍すれば,

音響パワーレベルはデシベルで表される。単位記号は,

備考 特に指定がない限り,基準の音響パワーは,

ある指定された方向の音の強さの基準の音の強さに対す

る比の対数。比の10を底とする対数(常用対数)を採り,

10倍すれば,音の強さのレベルはデシベルで表される。 sound energy flux

単位記号は,dB。

備考 特に指定がない限り,基準の音の強さは,

ある音圧の基準の音圧に対する比の対数。比の10を底と

する対数(常用対数)を採り,20倍すれば,音圧レベル

はデシベルで表される。単位記号は,dB。

備考 特に指定がない限り,基準の音圧は,空中伝

搬音に対しては20μPa,空気以外の媒質に対し

ては1Pa。また,特に指定がない限り,音圧は

実効値で表されているものとする。

参考 IEC 60050-801では,空気以外の媒質に対し

て,1μPaを基準の音圧としているが,誤りで

粒子速度レベル

ある。

ある速度と基準の速度に対する比の対数。比の10を底と

する対数(常用対数)をとり20倍すれば,粒子速度レベ

ルは,デシベルで表される。単位記号は,dB。

備考 特に指定がない限り,基準の粒子速度は,

1nm/s。また,特に指定がない限り,速度は実

効値で表されているものとする。

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6

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

(振動)加速度レベ

定義

対応英語(参考)

ある(振動)加速度の基準の加速度に対する比の対数。

比の10を底とする対数(常用対数)をとり20倍すれば,

(振動)加速度レベルはデシベルで表される。単位記号

は,dB。

備考 特に指定がない限り,基準の加速度は,

1μm/s2。また,特に指定がない限り,加速度

は,実効値で表されているものとする。

参考 計量法は,基準の加速度は,10μm/s2。

ピークレベル

ある指定された時間内に生じる指定された量の最大の瞬

時レベル。

時間平均音圧レベ

ル,

等価音圧レベル

ある指定された時間内における音圧実効値の基準音圧に

対する比の対数。比の10を底とする対数(常用対数)を

とり20倍すれば,時間平均音圧レベルはデシベルで表さ

れる。単位記号は,dB。

備考 特に指定がない限り,空中伝搬音の基準音圧

は,20μPa。

帯域音圧レベル,

バンド(音圧)レベ

スペクトル密度レベ

ル,

スペクトルレベル

ある特定された周波数帯域内の音圧レベル。

備考 周波数帯域は,低域及び高域の遮断周波数又

は幾何学的な中心周波数と帯域幅で特定して

よい。帯域幅は,1オクターブバンド(音圧)

レベル,1/2オクターブバンド(音圧)レベル,

1/3オクターブバンド(音圧)レベルのように,

バンドレベルに付随する接頭語で指定しても

よい。

ある周波数帯域内に分布する指定された量のその周波数

帯域幅との比について,周波数帯域幅をゼロに近づけた

ときの極限値のレベル。

備考1. 量の種類は,(二乗)音圧スペクトルレベル

のように明示しなければならない。

2. 観測に用いるフィルタが有限な周波数帯域

幅をもつていることを考慮し,実際には着

目する周波数帯域の中心周波数における音

圧スペクトルレベルLpsは,次の式で得られ

る。

ここに,pとp0は,それぞれ観測値と基

準値,BとB0は,フィルタの実効周波数帯

域幅と基準帯域幅1 Hzである。Lpをそのフ

ィルタによって観測されたバンド音圧レベ

ルとすれば,上の式は

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

サウンドレベル,

重み付け音圧レベ

ル,

騒音レベル

標準の周波数重み付けと指数形時間重み付けを施して得

られる音圧の基準音圧20μPaに対する比の対数。比の10

ピークサウンドレベ

ある指定された時間内で,標準の周波数重み付け音圧レ

ベルの最大瞬時値。

備考 もし,周波数重み付け特性の指定がない場合

には,A周波数重み付け特性が指定されてい

るものとする。

時間平均サウンドレ

ベル,

等価サウンドレベ

ル,

等価騒音レベル

ある指定された時間区間に与えられた標準の周波数重み

付け音圧の二乗時間平均値の基準音圧(20μPa)の二乗

音響暴露レベル,騒

音暴露レベル

を底とする対数(常用対数)を採り,20倍すれば,重み

付け音圧レベルはデシベルで表される。単位記号は,dB。

備考1. 周波数重み付け特性A,B,Cと指数形時間

重み付け特性fast (F) ,slow (S) , impulse

(I) は,IEC 60651 : 1979“Sound Level

Meters”に規定されている。

2. 使用した時間と周波数の重み付け特性は,

明示するのが望ましい。特に指定がない場

合には,fast (F) 指数形時間重み付け特性と

A周波数重み付け特性が使用されているも

のとする。

参考 我か国て用いられている騒音レベルは,周波

数重み付けA特性とF又はS指数形時間重み

付け特性を用いた音圧レベル。

に対する比の対数。デシベルで表した時間平均音圧レベ

ルは,比の10を底とする対数(常用対数)の10倍。単

位記号は,dB。

備考 もし,周波数重み付け特性の指定がない場合

には,A周波数重み付け特性が指定されてい

るものとする。

A周波数特性で重み付けされた音圧の二乗値のある指定

された時間間隔にわたる又は飛行機の通過のような時間

事象にわたる時間積分の,基準音圧20μPaの二乗値に1

対応英語(参考)

秒間の基準継続時間間隔を乗じた積に対する比の対数。

デシベルで表した音響暴露レベルは,その比の10を底と

する対数(常用対数)の10倍。単位記号は,dB。基準

の音圧と周波数重み付け特性は,指定があれば異なって

もよい。

3.3

伝搬

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

媒質中のどの点においても時間の関数であるとともに,

ある時刻におけるある点では,その点の空間座標の関数

であるように媒質中をある定められた速度で伝搬するじ

ょう乱。

波面

自由進行波

ある時刻において波のある特徴量が同位相で進行する面

の軌跡。

媒質境界の影響を受けることなく,媒質中を進行する波。 free progressive

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8

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

圧縮波

弾性体内において,回転変形を伴わない微小領域の体積

変化によって引き起こされる波。

備考 数学的には,圧縮波は,速度場の回転がゼロ

となる波である。

縦波

平面波

媒質中の各点の粒子変位の方向が波面と直交する波。

球面波

円筒波

横波

すべり波

屈曲波

レイリー波

干渉

うなり

定在波

波面がどこでも伝搬方向に垂直で,互いに平行な平面で

ある波。

波面が同心球面である波。

波面が同軸円筒面である波。

媒質中の各点の粒子変位の方向が波面と平行な波。

弾性体内において,体積変化を伴わない微小領域の変形

によって引き起こされる波。

備考 数学的には,滑り波の粒子速度の発散はゼロ

である。

圧縮波と滑り波とが結合した,板又は棒における横波。 bending wave

表面粒子が表面に垂直な方向を主軸とし,初期のじょう

乱がないときの表面上に中心をもつ,だ円を描きながら,

固体の自由境界面上を伝搬する表面波。

備考1. 初期のじょう乱がないときの表面からの最

大粒子変位点では,粒子の運動方向は波の

伝搬方向と反対になる。

2. レイリー波の伝搬速度は,固体中のすべり

波のそれよりもわずかに遅い。レイリー波

の振幅は,深さとともに指数関数的に減少

する。

参考 IEC規格では,“固体又は液体の自由境界面

上を”としているが,液体を含めるのは誤り

である。

同一周波数で位相又は伝搬方向が異なる二つ以上の波が

重畳して生じる現象。

周波数の異なる二つ以上の同種の波が線形又は非線形結

合して生じる現象。

同一周波数の同種の進行波の干渉によって生じる空間的

にある固定した分布をもつ周期的な波。

備考 このような波は,空間的に固定した節又は部

分節及び腹によって特徴付けられる。

定在波において,波のある指定された量の振幅がゼロと

なる点,線又は面。

備考1. 実際には,この振幅は一般にゼロにはなら

ず最小値となるだけである。このとき節は,

部分節と呼ばれる。

2. 節となる量を明確に指定するために,変位

の節,粒子速度の節,音圧の節のように,

節という用語の前に接頭語を施して用いる

のがよい。

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9

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

定在波において,波のある指定された量の振幅が最大と

なる点,線又は面。

備考 腹となる量を明確に指定するために,変位の

腹,粒子速度の腹,音圧の腹のように,腹と

いう用語の前に接頭語を施して用いるのがよ

い。

自由進行音波の位相速度の大きさ。

音波が伝搬する方向と速さを示すベクトル。

参考 音速は,音の速さの意味に用いることもある。

音の速さ

音の速度,音速

位相速度

群速度

一定位相の面が伝搬する方向の速度。

分散

音の速さが周波数によって異なるために生じる,波の正

弦波成分の分離。

屈折

音の速さが場所によって変わるために,音波の伝搬する

方向が変化する現象。

鏡面反射

二つの媒質の境界面から,その境界面の法線方向に対し

て対称で入射角と等しい角度で元の媒質中を音波が進行

する現象。

回折

散乱

音場

自由音場

媒質中の障害物又は不均一性によって,音波の進行方向

が変化する現象。

多くの方向に生じる音波の不規則な回折及び反射。

音波の存在する弾性体内の領域。

近距離音場

音源に十分近くに作られる瞬時音圧と瞬時粒子速度とが

同相にならない音場。

遠距離音場

音源から十分遠方に作られる瞬時音圧と瞬時粒子速度と

を同相とみなすことができる音場。

拡散音場

ある区域内で音響エネルギー密度の統計分布が一様で,

かつ,その区域内のどの点においても音響エネルギーの

伝搬方向がすべての方向に対して等確率である音場。

残響音場

ほとんどすべての音波がすでにその媒質境界から多数回

反射を繰り返している音場。

伝搬定数

一様な系において系が無限の長さをもつとみなせると

き,単位の長さだけ隔たった2点において測定される二

つの粒子速度(又は音圧)間の複素数比の自然対数。

要素伝搬定数

減衰定数

周期的な構造をもつ系において,系が無限の長さをもつ

とみなせるとき,相隣る対応する2点において測定され

る二つの粒子速度(又は音圧)間の複素数比の自然対数。

伝搬定数の実数部。

備考 単位記号は,Np/m。

非正弦的なじょう乱の包絡線で表される特徴量の伝搬速

度。

備考1. 群速度は,分散性媒質においてだけ位相速

度と異なる。

2. 群速度は,通常,じょう乱にかかわるエネ

ルギーの伝搬速度。

等方性,かつ,均質の媒質中で境界の影響を無視できる

音場。

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

10

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

要素減衰定数

要素伝搬定数の実数部。

位相定数

要素位相定数

伝搬定数の虚数部。

備考 単位記号は,rad/m。

要素伝搬定数の虚数部。

伝搬損失

音が伝搬する媒質中における,ある指定された2点間の

音圧レベルの減衰。しばしばどちらか一方の点を音源か

らある基準の距離だけ離れた地点に採る。

吸収損失

伝搬損失のうち,媒質中又は反射に伴う音響エネルギー

の消散又は変換によるもの。

発散損失

伝搬損失のうち,発散すなわち系の構成に基づく音波の

広がりによるもの。

備考 発散損失は,例えば,点音源から放射される

球面波に存在する。

参考 距離減衰ともいう。

屈折損失

音響流

伝搬損失のうち,媒質の不均一性によって生じる屈折に

よるもの。

音波によって引き起こされる流体中の一方向の流れ。

3.4

定義

対応英語(参考)

発振

定義

対応英語(参考)

IEV番号

強制振動

固有振動

過渡振動

自励振動

外部からの励振によって引き起こされる振動。

外部からの励振を取り去った後に持続している振動。

外部からの励振の変化の結果生じる振動。

共振,

共鳴

共振周波数

励振周波数のわずかな増減によっても系の応答が減少す

るような強制振動系の現象。

備考 例えば,速度の共振のように何の量に対する

応答かを示すのがよい。

共振を起こす周波数。

備考 混乱を起こす可能性があるときは,例えば,

速度の共振周波数のように,共振の種類を示

さなければならない。

反共振

励振周波数のわずかな増減によっても系の応答が増加す

るような,強制振動系の現象。

備考 例えば,速度の反共振のように何の量に対す

る応答かを示すのがよい。

固有振動数

系の固有振動の周波数。多自由度系においては,固有振

動数は固有振動モードの周波数である。

参考 自由振動数ともいう。

不減衰自由周波数,

不減衰固有振動数

減衰自由周波数,

減衰固有振動数

系の弾性力又は慣性力だけによって決まる固有振動の周

波数。

減衰線形系の固有振動数。

用語

非周期的エネルギーが供給されたときに系の中に生じる

持続した振動。

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11

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

基本周波数,

基本振動数

a) ある周期性の量において,それと同じ周期をもつ正

弦波成分の周波数。

b) 振動系において,最も低い固有振動数。

Q(きゅう)

1周期の間に蓄えられる最大エネルギーの消費されるエ

ネルギーに対する比の2π倍で表される,系の共振の鋭さ

の測度。

備考 歴史的には,Qという文字は回路のリアクタ

ンスの抵抗に対する比を示すために適宜に選

ばれたものである。英語の“quality factor”と

いう名前は,後から導入された。

振動モード

各粒子の動きが同一周波数で単純調和している振動系が

とる特徴的なパターン。

備考 多自由度系では,二つ以上のモードが同時に

存在する。

固有振動モード

非制動系の固有振動のモード。

備考 一般的に,系のどのような複合された動きも

それぞれが全く独立に振動する固有モードの

和に分解できる。

参考 振動の正規モードともいう。

モード番号

基本振動モード

系の固有振動モードを周波数順に並べて付けた整数の

組。

最も低い固有振動数をもつ振動モード。

連成モード

非連成モード

ダンピング,

制動減衰

時間又は距離とともに振動系からエネルギーが失われる

こと。

臨界制動

制動比

粘性減衰

変位した系が振動することなしに,初期位置へ戻るよう

にするための最小限の制動。

実際の制動の臨界制動に対する比。

対数減衰率

定常振動

サブハーモニックレ

スポンス

力積

衝撃パルス

衝撃パルスの持続時

パルス立上がり時間

互いに独立でなくエネルギーの移動によって影響し合う

振動モード。

参考 結合モードともいう。

他のモードと独立に振動する固有モード。

参考 非結合モードともいう。

振動系の粒子が粒子速度に比例した大きさをもち,粒子

の動きと逆方向の力によって抵抗を受けるときに生じる

減衰。

励振周波数の約数の周波数における系の周期的な応答。 subharmonic

力が加えられている期間にわたる力の時間積分。

系のどの振動モードの半周期と比べても短い時間内に立

ち上がり,立ち下がるという特徴をもつ励振。

励振の瞬時値が,その最大値に対する所定のある割合か

ら立ち上がり,同じ値まで減少するために必要な時間。

パルスの立上がり部において,パルスの最大値に対して

所定のある小さな割合から,ある割合まで立ち上がるた

めに必要な時間。

単一周波数の振動が減衰するとき,振動の最大値の同じ

向きの相続く最大値に対する比の自然対数。

変動なしに続いている振動。

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12

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

3.5

変換器

IEV番号

用語

音響系

機械系

複素パラメータ

定義

対応英語(参考)

音響信号を発生,伝送又は受信することができる系。

機械信号を発生,伝送又は受信することができる系。

(音圧,振動速度,電圧などのように)時間とともに正

弦的に変化する実際の量を表現する複素量又は同じ周波

数におけるそのような二つの複素量の商であり,それら

は実数部αと虚数部bとによって(a+jb)の形で表現す

るか又は大きさAと位相θとによって指数形式Aejθと表

現することができる。

備考1. この項を通じて(機械的,音響的,電気的

な)すべてのパラメータは,特に断りがな

い限り複素数と考える。

2. ここでは,+jの慣例は,それによって正方

向に進む正弦波をRe[ej(wt−kx)],質量による

リアクタンスを+jwM,スチフネスによるリ

アクタンスを−jS/wと表現するように守ら

れている。ここに,波数k=w/cは,角周波

数wを音の速さcで除した値,質量は,M,

スチフネスは,Sである。

変換器

ある種類の入力信号を受け,これを別の種類の信号とし

て供給するが,入力信号の必要とされる特徴が出力信号

に現れるように設計されたデバイス。

受動変換器

出力信号のエネルギーがもっぱら入力信号から与えられ

る変換器。

能動変換器

出力信号のエネルギーの少なくともその一部が入力信号

以外の供給源から与えられる変換器。

可逆変換器

電気信号を音響信号又は機械信号に変換でき,またその

逆も可能な変換器。

相反変換器

どちらの方向の変換においても同じ結合係数をもつよう

な,線形で受動的で可逆な電気機械変換器又は電気音響

変換器。

伝達関数

線形の系において,出力信号のフーリエ変換又は初期条

件をゼロとしたラプラス変換を入力信号の同様の変換で

除した値。

(変換器の)感度

変換器の出力信号を記述する所定の量を,それに対応す

る入力信号を記述する別の所定の量で除した値。

(変換器の)相対感

ある条件下における変換器の感度の同じ種類の所定の基

準感度に対する比。

(変換器の)感度レ

ベル

所定の種類の出力レベルと,その出力レベルから生じさ

せる所定の種類の入力レベルを差し引いた値。

備考 入力レベルと出力レベルの基準値が基準感度

を決める。それらは,適宜選ぶべきである。

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13

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

インピーダンス

共役インピーダンス

アドミタンス

イミタンス

伝達インピーダンス

系のある点における力の場の量を,同じ系の異なる点に

おけるそれに対応する運動の場の量で除した値。

短絡インピーダンス

機械又は音響信号を電気信号へ変換する変換器におい

て,出力側を短絡したときの入力の機械又は音響インピ

ーダンス。

自由インピーダンス

電気信号を機械又は音響信号へ変換する変換器におい

て,出力側にインピーダンスがゼロの負荷をつないだと

きの入カインピーダンス。

負荷時インピーダン

変換器において,出力に所定の負荷を接続したときの,

所定の種類(電気,機械又は音響)の入力インピーダン

ス。

開放インピーダンス

機械又は音響信号を電気信号へ変換する変換器におい

て,出力に無限大のインピーダンスの負荷を接続したと

きの入力の機械又は音響インピーダンス。

制止インピーダンス

電気信号を機械又は音響信号へ変換する変換器におい

て,出力に無限大インピーダンスの負荷を接続したとき

の入カインピーダンス。

モーショナルインピ

ーダンス

変換器において,負荷時電気インピーダンスから機械的

制止負荷をかけたときの電気インピーダンスを差し引い

た値。

備考 この定義は,ジャイレータ結合の変換器に最

も適している。

モーショナルアドミ

タンス

変換器において,負荷時電気アドミタンスから機械的制

止負荷をかけたときの電気アドミタンスを差し引いた

値。

備考 この定義は,トランス結合の変換器に最も適

している。

駆動点インピーダン

ある周波数において,(力又は音圧といった)力の量を

(振動速度又は粒子速度といった)運動の場の量で除し

た値。又は電圧を電流で除した値。

備考1. インピーダンスという用語は,一般的には,

線形系,かつ,定常な正弦信号に対して適

用される。

2. 過渡的な場合には,周波数の関数としての

インピーダンスは,それぞれのフーリエ変

換又はラプラス変換した量の商である。

3. インピーダンスは,その積がパワー又は単

位面積当たりのパワーの単位をもつような

二つの量の商である。

実数部(抵抗)は等しく,虚数部(リアクタンス)は大

きさが等しく符号が逆であるようなインピーダンス。

備考 共役インピーダンスは,共役複素数によって

表される。

所定の種類のインピーダンスの逆数。

インピーダンス又はアドミタンスを示す一般用語。

系のある点における力の場の量を,その結果生じる同じ

点における運動の場の量で除した値。

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14

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

(ある点の)機械イ

ンピーダンス

線形の機械系において,ある1点に加えられた力を,そ

の結果生じた速度の,力と同じ方向成分で除した値。

備考 ねじれ機械インピーダンスの場合は,力及び

速度をトルク及び角速度で置き換える。

機械抵抗

機械インピーダンスの実数部。

機械リアクタンス

見掛けの質量

機械インピーダンスの虚数部。

スチフネス

コンプライアンス

電気機械変換器

摩擦と慣性が無視できる系において,正弦波運動をして

いるときに1点に加わる力をその結果生ずる変位の同相

成分で除した値。

備考 ねじれスチフネスの場合は,力と変位をトル

クと回転角で置き換える。

スチフネスの逆数。

電気機械結合係数

電気機械結合係数

正弦波運動をしているとき,力をその結果生じる加速度

の同相成分で除した値。

備考 この用語は,慣性が主である周波数帯に適す

る。

電気信号を受けて機械信号を出力するように設計された

変換器又はその逆。

次のいずれかの値。

a) 電気信号を機械信号に変換する場合に,電気系の駆

動電流によって制止機械系に生じる力を,駆動電流

で除した値。

b) 機械信号を電気信号へ変換する場合に,機械系にお

ける駆動速度によって生じる電気系の短絡電流を,

駆動速度で除した値。

備考 これらの定義は,ジャイレータ結合をする相

反電気機械変換器。例えば,電磁変換器の場

合に適する。この場合,両者は等しい大きさ

となる。

参考 一般に“電気機械力係数”とよばれている。

また,“電気機械統合係数”の用語は,電気機

械変換器の能率として定義されることもあ

る。

次のいずれかの値。

a) 電気信号を機械信号に変換する場合に,電気系の駆

動電圧によって制止機械系に生じる力を,駆動電圧

で除した値。

b) 機械信号を電気信号へ変換する場合に,機械系にお

ける駆動速度によって生じる電気系の短絡電流を,

駆動速度で除した値。

備考 これらの定義は,トランス結合をする相反電

気機械変換器,例えば,静電又は圧電変換器

の場合に適する。この場合,両者は等しい大

きさとなる。

参考 一般に“電気機械力係数”とよばれている。

また,“電気機械統合係数”の用語は,電気機

械変換器の能率として定義されることもあ

る。

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15

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

音場内の1点において,音圧を粒子速度で除した値。

比音響インピーダン

比音響抵抗

比音響リアクタンス

比音響インピーダンスの虚数部。

比音響アドミタンス

比音響インピーダンスの逆数。

備考 この実数部は比音響コンダクタンス,虚数部

は比音響サセプタンスである。

媒質の特性インピー

ダンス

平衡状態における媒質の密度と音の速さの積。

備考 非分散性の媒質内を進行する平面音波では,

比音響インピーダンスは,媒質の特性インピ

ーダンスに等しい。

参考 固有音響抵抗ともいう。

音響インピーダンス

音響抵抗

指定された面において,音圧をその面を通過する体積速

度で除した値。

音響インピーダンスの実数部。

音響リアクタンス

音響質量,

イナータンス

音響インピーダンスの虚数部。

音響スチフネス

音響コンプライアン

摩擦と慣性が無視できる正弦波運動をしている系におい

て,音圧をその結果生じる同相の体積変位で除した値。

音響スチフネスの逆数。

音響アドミタンス

電気音響変換器

音響インピーダンスの逆数。

電気音響結合係数

比音響インピーダンスの実数部。

慣性が主である周波数において,正弦波運動をしている

とき,音圧をその結果生じる同相の体積加速度で除した

値。

備考 音響質量は,質量を面積の2乗で除した次元

をもつ。

電気信号を受けて音響信号を出力するように設計された

変換器又はその逆。

次のいずれかの値。

a) 電気信号を音響信号に変換する場合に,電気系の駆

動電流によって制止音響系に生じる音圧を駆動電流

で除した値。

b) 音響信号を電気信号へ変換する場合に,音響系にお

ける駆動体積速度によって生じる電気系の開放電圧

を駆動体積速度で除した値。

備考 これらの定義は,ジャイレータ結合をする相

反電気音響変換器。例えば,電磁変換器の場

合に適する。この場合,両者は等しい大きさ

となる。

参考 電気音響力係数又は単に力係数ともいう。

対応英語(参考)

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16

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

電気音響結合係数

次のいずれかの値。

a) 電気信号を音響信号に変換する場合に,電気系の駆

動電圧によって制止音響系に生じる音圧を駆動電圧

で除した値。

b) 音響信号を電気信号へ変換する場合に,音響系にお

ける駆動体積速度によって生じる電気系の短絡電流

を,駆動体積速度で除した値。

備考 これらの定義は,トランス結合をする相反電

気音響変換器,例えば,静電又は圧電変換器

の場合に適する。この場合,両者は等しい大

きさとなる。

参考 電気音響力係数又は単に力係数ともいう。

基準点

変換器の電気音響特性のよりどころとするため,その変

換器の形状に対応して指定された点。主軸上にとった極

座標系の原点とするのが望ましい。

主軸,

基準軸

電気音響変換器の指向特性を表すための極座標系の定義

に用いられる,基準点を通る軸。

備考 幾何学的な対称軸を主軸とすることが多い。

実効音響中心,

仮想音響中心

音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波

数,指定された方向及び距離範囲における,音圧がその

点からの,距離に反比例するような仮想の点音源の位置。 virtual acoustic

備考 可逆変換器を受音に用いるときの実効音響中

心は,音の発生に用いるときの音響中心と一

致する。

参考 単に,音響中心ともいう。

音圧感度,

電圧感度

受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波

数における,開放出力電圧を変換器の受音部に印加され

る音圧で除した値。

備考 負荷インピーダンスが端子開放での値と異な

るときは,これを明示しなければならない。

自由音場感度

受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波

数及び指定された音波入射方向における,開放出力電圧

を無じょう乱平面進行波自由音場の音圧で除した値。

備考 負荷インピーダンスが端子開放での値と異な

るときは,これを明示しなければならない。

回折係数

指定された周波数及び指定された音波入射方向におけ

る,変換器の受音部に印加される音圧のその変換器が置

かれていないときのその点での自由音場音圧に対する

比。

自由音場電流感度

受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波

数及び指定された音波入射方向における,変換器の出力

端短絡電流を無じょう乱平面進行波自由音場の音圧で除

した値。

参考 負荷インピーダンスが端子短絡での値と異な

るときは,これを明示すること。

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17

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

対電圧感度,

音源の電圧感度

音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波

数における,実効音響中心から指定された距離,指定さ

れた方向での自由音場音圧を入力信号電圧で除した値。

備考 変換器の実効音響中心が簡単に決められない

ときには,変換器の基準点から距離を測定す

る。

対電流感度,

音源の電流感度

音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波

数における,実効音響中心から指定された距離,指定さ

れた方向での自由音場音圧を入力信号電流で除した値。

備考 変換器の実効音響中心が簡単に決められない

ときには,変換器の基準点から距離を測定す

る。

対電力感度,

音源の電力感度

音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波

数における,実効音響中心から指定された距離,指定さ

れた方向での自由音場音圧の2乗の時間平均値を入力信

号電力で除した値。

備考 変換器の実効音響中心が簡単に決められない

ときには,変換器の基準点から距離を測定す

る。

相反定理

線形,受動,かつ,可逆の電気音響変換器に関する次の

ような原理:

a) 変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動

作するときの電圧感度と,その変換器が音を発生す

るときの電流感度との関係,及び

b) 変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動

作するときの電流感度と,その変換器が音を発生す

るときの電圧感度との関係は,変換器の配置,周波

数及び媒質の物理的性質だけに依存する。

相反係数

可逆電気音響変換器に関する,指定された周波数におけ

る,

a) 変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動

作するときの電圧感度を,その変換器が音を発生す

るときの電流感度で値,又は,

b) 変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動

作するときの電流感度を,その変換器が音を発生す

るときの電圧感度で除した値。

接話感度

マイクロホンに関する,指定された周波数における,開

放出力電圧のそのマイクロホンの基準点での音圧に対す

る比。ここに,音圧は,人の口及び頭部又はその音響特

性を模擬する指定された音源によって発生された,マイ

クロホンを取り除いた後の無じょう乱音場における値と

する。

備考1. 負荷インピーダンスが開放負荷の値以外の

場合は,明示しなければならない。

2. この定義は,口の近傍で使用されるマイク

ロホンだけに適用する。

正面感度

指定された周波数における,主軸に沿って基準点に向か

って伝搬する平面進行音波に対するマイクロホンの自由

音場感度

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18

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

ランダム入射感度

拡散音場感度

指向性パターン

指向係数

指向性利得,指向指

角度偏り損失

3.6

定義

対応英語(参考)

受音のための電気音響変換器に関する,指定された位置,

指定された周波数における,すべての方向から同じ確率

で相次いで入射する同じ音波による開放出力電圧の2乗

平均値の平方根を,変換器が置かれていないときに,そ

の音波の一つがその位置に自由伝搬して入射するときの

音圧で除した値。

受音のための電気音響変換器に関する,指定された位置,

指定された周波数における,すべての方向から同じ確率

で入射するおおむね同時に入射する音波群による開放出

力電圧の2乗平均値の平方根を,変換器が置かれていな

いときのその位置での同じ音波群による音圧の2乗平均

値の平方根で除した値。

指定された平面内,指定された周波数において,電気音

響変換器の感度レベルを音波の放射又は入射方向の関数

として表した図。通常は,極座標図として描かれる。

a) 音の発生のための電気音響変換器に関する,指定さ

れた周波数における,主軸上の決められた点におけ

る自由音場音圧の2乗と変換器の実効音響中心を中

心として上記の決められた点を通る球面上での音圧

の2乗平均値に対する比。

b) 受音のための電気音響変換器に関する,指定された

周波数における,主軸に沿って入射する音波に対す

る自由音場感度の2乗とすべての方向から同じ確率

で相次いで入射する音波群に対する感度の2乗平均

値に対する比。

変換器の指向係数の10を底とする対数(常用対数)の

10倍。

備考 指向性利得は,特に指定された主軸以外の方

向に対しても与えられる。

変換器の主軸に対する感度レベルから,その変換器の指

定された方向に対する感度レベルを減じた値。

マイクロホン

IEV番号

用語

マイクロホン

標準マイクロホン

音響振動から電気信号を得る電気音響変換器。

音圧マイクロホン

音圧に応答する電気出力をもつマイクロホン。

音圧傾度に応答する電気出力をもつマイクロホン。

全指向性マイクロホ

指向性マイクロホン

音圧傾度マイクロホ

定義

一次校正法で感度が正確に校正されているマイクロホ

ン。

対応英語(参考)

音波の入射方向に,実用上独立な感度をもつマイクロホ

ン。

音波の入射方向に,依存する感度をもつマイクロホン。 directional

一方向の音波に,顕著な最大感度をもつ指向性マイクロ

ホン。

単一指向性マイクロ

ホン

ラインマイクロホン

直線上に配列した電気音響変換素子アレイ,又はこれと

音響的に等価な働きをするアレイで構成した指向性マイ

クロホン。

組合せマイクロホン

指向性効果を得るために,二つ又はそれ以上の素子で構

成したマイクロホン。

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19

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

プローブマイクロホ

その付近の音場をあまり乱すことなく測定するマイクロ

ホン。

防騒音マイクロホ

ン,

雑音消去マイクロホ

一定の方向又は距離からの周囲雑音を消去するマイクロ

ホン。

カーボンマイクロホ

炭素粒間の接触抵抗の変化で動作するマイクロホン。

コンデンサマイクロ

ホン,

静電マイクロホン,

静電容量マイクロホ

静電容量の変化に応じて動作するマイクロホン。

エレクトレットマイ

クロホン

圧電マイクロホン

静電容量を形成する電極のいずれか一方に,電荷を永久

的に蓄え,これによって得られる電界を利用するコンデ

ンサマイクロホン。

物質の圧電特性によって動作するマイクロホン。

マグネチックマイク

ロホン

磁気回路の磁気抵抗の変化で動作するマイクロホン。

ダイナミックマイク

ロホン,

動電マイクロホン

磁界中に置かれた導体の運動によって生じる起電力で動

作するマイクロホン。

リボンマイクロホン

磁界中に置かれた導体が薄いリボンで,そのリボンが音

波によって直接駆動されるダイナミックマイクロホン。

ムービングコイルマ

イクロホン,

可動コイルマイクロ

ホン

磁界中に置かれた導体が,コイル形状をしているダイナ

ミックマイクロホン。

磁気ひずみマイクロ

ホン

電子マイクロホン

イオンマイクロホン

熱マイクロホン,

熱線マイクロホン

物質の磁気ひずみ特性によって動作するマイクロホン。 magnetostriction

真空管又はトランジスタの一つの電極の動きによって生

じる電子流の変化によって動作するマイクロホン。

イオンプラズマ及び周囲の空気の相互作用によって動作

するマイクロホン。

音波の冷却又は加熱効果によって生じる熱線の抵抗変化

によって動作するマイクロホン。

接話マイクロホン

話者の口に近づけて使用するように,特に設計したマイ

クロホン。

リップマイクロホン

ラペルマイクロホン

話者の唇に接触して使用するように設計したマイクロホ

ン。

使用者の衣服に付けるように設計したマイクロホン。

マスクマイクロホン

スロートマイクロホ

骨導マイクロホン

呼吸マスクの内側で使用するように設計したマイクロホ

ン。

喉頭に近い咽喉部に接触させて使用するマイクロホン。 throat microphone

頭骸に接触して使用するマイクロホン。

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20

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

送話器,

小形送話器

電話システム用マイクロホン。

3.7

対応英語(参考)

スピーカ

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

スピーカ

電気信号の波から音波を得る機能をもち,音響パワーを

周囲の媒体に放射するように設計された電気音響変換

器。

備考 “スピーカ”という用語は,スピーカユニッ

ト及びこれを含むエンクロージャの両者に用

いられる。

スピーカユニット

コンデンサスピー

カ,

静電スピーカ

圧電スピーカ

音響エネルギーを周囲の媒体に放射するように設計され

た,エンクロージャ又はバフルなどの付加物をもたない

電気音響変換器。

静電力によって動作するスピーカ。

マグネチックスピー

ダイナミックスピー

カ,

可動コンダクタスピ

ーカ,

可動コイルスピーカ

磁気ひずみスピーカ

イオンスピーカ

気流スピーカ

圧電材料の変形によって動作するスピーカ。

磁気回路の磁気抵抗の変化によって動作するスピーカ。 electromagnetic

静磁界中に置かれたコイル又は導体を流れる電流の変化

で生じる運動によって動作するスピーカ。

材料の磁気ひずみ変形によって動作するスピーカ。

イオンプラズマとその周囲の空気との相互作用によって

動作するスピーカ。

空気流の流量制御によって動作するスピーカ。

コーンスピーカ

ドームスピーカ

(音響)ホーン

コーン形放射素子をもつスピーカ。

球形の放射素子をもつスピーカ。

ホーンスピーカ

ホーンによって媒質及び結合した放射素子をもつスピー

カ。

マルチセルラスピー

併置された二つ以上のホーンによって媒質と結合した放

射素子をもつスピーカ。

マルチチャネルスピ

ーカ,複合スピーカ

個々の周波数範囲で音を同時に放射するように設計され

た,二つ以上のスピーカの複合装置。通常,デバイディ

ングネットワークを用いる。

音響バフル

スピーカの前後間の実効的な音響経路を長くするため,

スピーカと結合して用いる遮へい用具。

音響インピーダンスの整合のため及び場合によっては指

向性を与えるために用いる,一端の面積に比べ他端の面

積が大きくなるように途中の断面積が変化している管。

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21

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

音響エンクロージャ

一つ以上のスピーカユニットと,フィルタ,トランスな

どの受動素子とを箱に囲い込んで構成した装置。

イヤホン

受話器

ヘッドホン

耳に音響的に密結合し,電気信号から音響信号を得る電

気音響変換器。

電話システム用に設計されたイヤホン。

ヘッドセット

マイクロホンと一つ又は二つのイヤホンとを結合した装

置。

挿入形イヤホン

耳載せ形イヤホン

外耳道に直接挿入され又は外耳道挿入用イヤモールドの

ようなものと直接結合されて装用される小形イヤホン。

外耳の外側に装着される構成のイヤホン。

耳覆い形イヤホン

耳及びその周囲を十分に覆うことができる空洞をもつイ

ヤホン。

変換器カートリッジ

イヤホン,マイクロホン又はピックアップヘッドのため

の変換器素子。

骨伝導振動子,

骨導受話器

頭部の骨状部分,通常は,乳様突起部と結合して電気振

動を機械振動に変換する電気機械変換器。

3.8

一つ又は二つのイヤホンをヘッドバンドで結合した装

置。

機器

IEV番号

用語

定義

標準の周波数重み付けと標準の時間重み付けをした音圧

レベルを測定するための機器。

サウンドレベルメー

タ,

騒音計

オージオメータ

音響カプラ

メカニカルカプラ

人工耳,

擬似耳

イヤホンを校正するための装置。音圧を測定するための

校正されたマイクロホンと,ある周波数帯域内において

全音響インピーダンスを正常な人間の耳に類似させた音

響カプラとからなる。

人工口,

擬似口

平均的な人間の口の放射パターンをもつような形状とし

たバフル又はエンクロージャに取り付けられたスピーカ

ユニットからなる装置。

人工音声,

擬似音声

人工マストイド,

疑似マストイド

平均的な人間の音声に一致したスペクトルをもつ複合

音。通常,人工の口から放射される。

サーモホン

入力電流に応答して温度が変化する導体に接した空気の

膨張収縮によって,計算可能な大きさの音波を発生する

電気音響変換器。

対応英語(参考)

聴覚の特性,特に聴覚域値レベルを測定するための機器。 audiometer

例えば,イヤホン又はマイクロホンの校正のために,そ

の中に生じる音圧を測定するために取り付ける校正され

たマイクロホンとともに使用する,所定の形状及び容積

の空洞。

骨導振動子を校正するための装置。規定された押付力で

取り付けられた骨導振動子に対して規定された機械イン

ピーダンスとなるように作られ,骨導振動子とメカニカ

ルカプラとの間の接触表面での振動力レベルを求めるた

めの電気機械変換器とともに使用される。

骨導振動子を校正するために,それが当てられる平均的

な人間のマストイド(乳様突起)の機械インピーダンス

を模擬した装置。

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22

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

静電駆動器

マイクロホンの校正のための,金属又は金属を蒸着した

振動板に静電的な駆動力を与える補助電極からなる装

置。

ピストンホン

小さな寸法の閉空洞内に既知の音圧を発生させるため

の,既知の周波数と既知の振幅で往復運動する剛なピス

トンをもつ装置。

レイリー(円)板

流体中の粒子速度を測定するために作られた,ねじれ支

持された円板。

放射圧計

音響分析器

振動計

音源探査器

音響放射圧を測定するための装置。

音のスペクトルを求めるための装置。

振動体の変位,速度又は加速度を測定するための機器。 vibration meter

音源探査のための電気音響装置。

立体音響系

音源の空間分布感を受聴者に与えるように,複数のマイ

クロホン,伝送路,及びスピーカ又はイヤホンを配置し

た音響系。

ボコーダ

音声信号の独特の分析のための装置。対応する合成器が

接続される。

備考 その名称は,VOiceCODERからなる。チャネ

ルボコーダ又はフォルマントボコーダのよう

な様々な種類がある。

音声可視化装置,

サウンドスペクトロ

グラフ

音声のスペクトルを時間の関数として表示する装置。音

声を可視化するために使用され,音声の認識を助けるこ

とができる。

補聴器

聴覚障害者の聴覚を補助することを目的とした携帯用装

置。通常,マイクロホン,増幅器,及びイヤホン又は骨

導振動子からなる。

聴覚保護具,

イヤプロテクタ,

イヤデイフェンダ,

防音保護具

聴覚器を騒音から保護するために,外耳道内,耳介内若

しくは耳を覆って又は頭の大部分を覆って取り付けられ

る装置。

定義

対応英語(参考)

3.9

生理音響,聴覚

IEV番号

用語

音の高さ,

ピッチ

メル

音の大きさ,

ラウドネス

聴覚にかかわる音の属性の一つで,低から高に至る尺度

上に配列される。

備考1. 複合音の音の高さは,主として刺激の周波

数成分に依存するが,音圧,波形にも関係

する。

2. 音の高さは,人がその音と同じ高さである

と判断した純音の周波数で表すことがあ

る。純音の音圧レベルは,別途指定する。

音の高さの単位。正面から提示された,周波数1 000Hz,

音圧レベル40dBの純音の高さを1 000メルとする。

備考 被験者が1 000メルのn倍の高さと判断する音

の高さがn×1 000メルである。

聴覚にかかわる音の属性の一つで,小から大に至る尺度

上に配列される。

備考 音の大きさは,主として刺激の音圧に依存す

るが,周波数,波形及び継続時間にも依存す

る。

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23

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

ソン

音の大きさの単位。1ソンは,平面波として前方から提

示された音圧レベル40dB,周波数1 000Hzの純音の大き

さに等しい。

備考 評定者によって1ソンのn倍と判断された音

の大きさが,nソンである。

音の大きさのレベ

ル,

ラウドネスレベル

ある音について,正常な聴力をもつ人がその音と同じ大

きさであると判断した自由進行波の1 000Hzの純音の音

圧レベルに等しい値。指定された回数の判断を行い,そ

の中央値を採る。単位は,フォン。

備考 音の提示方法,例えば,ヘッドホン再生か拡

散音場で再生したのかなどを記述する必要が

ある。音の提示方法は,その音の特性の一つ

である。

算定ラウドネスレベ

指定された方法によって計算された音の大きさのレベ

ル。

備考 計算方法は,ISO 532 : 1975による。

フォン

ラウドネスレベルの単位で,“ラウドネスレベル”又は

“算定ラウドネスレベル”の定義で指定されている方法

によって判断又は計算される値に付して用いる。

音の大きさの等感曲

正常聴覚をもつ評定者に,ある特定の種類の音を特定の

方法で提示したときに,同じ大きさの感覚を生じさせる

音の音圧レベルを,横軸に周波数をとって結んだ曲線。

音色(ねいろ)

主観的知覚騒音レベ

知覚騒音レベル

音のうるささ,

ノイジネス

ノイ

聴覚に関する音の属性の一つで,物理的に異なる二つの

音が,たとえ同じ音の大きさ及び高さであっても異なっ

た感じに聞こえるとき,その相違に対応する属性。

備考 音色は,主として音の波形に依存するが,音

圧,音の時間変化にも関係する。

その音と同じ程度にうるさいと判断した継続時間2秒,

中心周波数1 000Hzの1オクターブピンクノイズの正面

から提示された音の音圧レベル。単位は,デシベル,単

位記号は,dB。

中心周波数が50Hzから10kHzまでの24個の1/3オクタ

ーブごとの音圧レベルを,指定された方法で加算した周

波数重み付け音圧レベル。単位は,デシベル,単位記号

は,dB。

備考1. 指定された方法は,ISO 3891 : 1978による。

2. 知覚騒音レベルは,主観的知覚騒音レベル

の近似を意図している。

知覚騒音レベルの計算に用いた中心周波数が50Hzから

10kHzまでの24の1/3オクターブごとの音圧レベルで規

定された関数。

備考 規定された関数は,ISO 3891 : 1978による。

音のうるささの単位。帯域音圧レベル40dB,中心周波数

1 000Hzの1/3オクターブバンドノイズのうるささを1

ノイとする。

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24

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

純音補正知覚騒音レ

ベル

航空機騒音において,隣り合う1/3オクターブごとの音 tone-corrected

圧レベルの不規則性に基づく補正を行った知覚騒音レベ

ルを加算することによって得られる音圧レベル。単位は,

デシベル,単位記号は,dB。

備考1. 補正方法は,ISO 3891 : 1978による。補正量

は,0dBから6.7dBまでの範囲である。

2. 補正量は,プロペラ,圧縮機,タービン又

はファンなどで生じる特異音(主として純

音成分)の主観的な音のうるささの増分で

ある。

実効知覚騒音レベル

気導

骨導

航空機が通過するときの純音補正知覚騒音レベルの1/10

の逆対数(真数)の時間積分値。単位は,デシベル,単

位記号は,dB。基準の継続時間は,10秒。

備考1. 積分値は,航空機が通過するときの騒音レ

ベルのピークから10dB以内のレベル値をと

る時間で,0.5秒おきに純音補正知覚騒音レ

ベルの1/10の逆対数を合計した値の1/2であ

る。

2. 実効知覚騒音レベルは,主観的な音のうる

ささを表すと称されている。

3. 航空機が通過するときの実効知覚騒音レベ

ルは,A特性音圧レベルよりも2又は3dB

大きい傾向がある。

音が外耳と中耳を通して内耳へ伝えられること。

聴覚域値,

最小可聴値

マスキング下の域値

正常聴覚域値,

正常最小可聴値

標準聴覚域値,

標準最小可聴値

定義

音が頭がい(蓋)骨と軟部組織の機械振動を通して内耳

へ伝えられること。

対応英語(参考)

指定された音が,評定者の聴覚を起こし得るときのその

音の最小音圧レベル。他の音源から出て両耳のいずれか

に達した音は,無視されると仮定している。

備考 測定条件は,明記されなければならない。単

耳聴,両耳聴,自由音場,イヤホン使用,持

続音か断続音か,検査回数など。

参考 最小可聴値は,心理測定法としては不適当な

用語。IEC/ISOにおいて使われている分野は,

測定器であるオージオメータの部分であり,

聴覚域値が適当。

他音の存在する(マスキング)ときの特定の音の聴覚域

値。

耳科学的に正常な18歳から30歳までの多数の評定者の normal threshold

聴覚域値の最頻値。

標準として採用された聴覚域値。

備考 この標準聴覚域値は,ISO 389 : 1985に示され

ている。

(聴覚の)痛覚域値

ある個人において,明らかな痛みを耳に引き起こす指定

された音の最小音圧レベル。

備考 測定条件は,聴覚域値の検査と同様に明記さ

れなければならない。

正常痛覚域値

耳科学的に正常な18歳から30歳までの多数の人間の聴

覚域値の最頻値。

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25

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

聴覚域値レベル,

聴力損失

片側又は両側耳で聞いた提示音に対するある人の聴覚域

値から基準とされている聴覚域値を差し引いた値のデシ

ベル表示。

参考 聴力損失は,オージオメータの旧規格で使用

していたが,基準レベルの変更に伴って,新

規格では使わない。

聴力レベル

純音オージオグラム

聴野

ある音において,定められた形のイヤホンにおいて,ま

たその装置方法において,指定されたカプラないし人工

耳でそのイヤホンによって得られたその音の音圧レベル

から定められた標準聴覚域値に対応するイヤホンで得ら

れた音圧レベルを差し引いた値。

周波数の関数として聴力レベルを示したグラフ。

正常聴野

周波数の関数として正常聴覚域値と正常痛覚域値を結ん

だ線に囲まれた領域。

感覚レベル,

域値上レベル

個々の人と指定された音の,その音の聴覚域値を超えた

音圧レベルの量。

リクルートメント,

補充

マスキング

ある種の聴覚障害において,例えば,内耳由来の障害に

おいて,正常者の場合よりも大きな割合で,刺激音の増

加に対応する音の大きさが増大すること。

a) 他の(マスクする)音の存在によって,ある音の聴

覚域値が上昇する現象。

b) a)の現象による聴覚域値の上昇量。単位は,デシベ

ル,単位記号は,dB。

マスキングオージオ

グラム

(聴覚の)臨界帯域

(音の)検出

指定されたマスキング音による純音又は狭帯域雑音の聴

覚域値の上昇量を,純音又は狭帯域雑音の周波数の関数

としてデシベルで表示したグラフ。

a) 帯域音圧レベルが一定の帯域雑音の音の大きさが,

帯域幅に関係なく一定であるときの最大の周波数帯

域。

b) 帯域雑音のスペクトルレベルを一定に保った状態で

帯域幅を増していくとき,帯域雑音の中心周波数に

等しい純音がちょうど聞こえる音圧レベルとなる帯

域雑音の最小の周波数帯域幅。

備考 “ちょうど聞こえる”とは,指定された聴取

方法を用いたとき,指定された割合で聞こえ

るということである。

信号の存在を検知すること。

検出レベル差,

認識ディファレンシ

ャル

指定された聴覚の検出システムにおいて,定められた検

出確率となる場合の,耳に提示された信号レベルから雑

音レベルを差し引いた値。

備考 信号と雑音が提示,測定されたシステムの帯

域幅を記述しなければならない。

音の大きさの弁別限

指定された周波数の音及び聴取条件で,音の大きさが変

化したと気付く音圧レベルの最小変化量。

音の高さの弁別限

指定された周波数の音及び聴取条件で,音の高さが変化

したと気付く周波数の最小変化量。

周波数の関数として聴覚域値を結んだ線と痛覚域値を結

んだ線に囲まれた領域。

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26

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

音の高さの弁別比

継時的に提示された二つの純音の周波数の差が知覚でき

る最小周波数差のその周波数に対する比。

聴覚高調波

与えられた刺激によって聴覚機構で新たに生成され,知

覚される高調波。

電気音効果

適切な周波数と振幅の交流電流が外部から体の中を通過

するときに生じる,音が聞こえたと感じる感覚。

瞬時音声パワー

最大音声パワー

平均音声パワー

音声源から放射される単位時間当たりの瞬時音響エネル

ギー。

ある時間内での瞬時音声パワーの最大値。

ある時間内での瞬時音声パワーの相加平均値。

ホルマント

明りょう度,

了解度

音声了解度の域値

複合音において,音響スペクトルが局所的に大きくなっ

ている周波数範囲。

備考 局所的に大きくなっている周波数をホルマン

ト周波数という。

正しく聞き取れた音声の百分率。

備考1. “明りょう度”という用語は,評価用の音 intelligibility

声が無意味な音節か又は素片である場合に

用い,“了解度”という用語は,評価用の音

声が意味のある単語,句又は文章の場合に

用いる。

2. 評価用の音声の種類としては,音素,音節,

単語,文章などを記述することが重要であ

る。形容詞節の明りょう度,母音(又は子

音)明りょう度,単音節単語了解度,単独

単語了解度,文章了解度の,どの評価をす

るのかによって評価に用いる音声は,決ま

る。

比較的やさしい単語の50%が,容易に聞き取れる音声の threshold of speech

音圧レベル。指定された周波数帯域で,指数形時間重み

付け特性F(速い動特性)を用いて測定する。

備考 指数形時間重み付け特性Fについては,IEC

651 : 1979参照のこと。

3.10 音楽音響

IEV番号

用語

基音,

基本音

部分音

調波,

ハーモニック

音の高調波列

ビブラート

音符

定義

対応英語(参考)

周期的な音波において,その周期と同じ周期をもつ正弦

波成分。

複合音を構成する正弦波成分。

複合音を構成する正弦波成分で,その周波数が基本波の

周波数の整数倍であるもの。

一つ又は二つ以上の音波の特徴(例えば,周波数,位相,

振幅)を約6Hzの周期で変化させた場合に感じられる音

楽における音響効果の一種。

備考 トレモロは,主として振幅の変化である。

a) 音階中の位置で音楽における音の高さ,周波数,継 note

続時間を図式的に表示する記号。

b) 音の感覚又はその感覚を生じさせる物理的振動。

各音の基本周波数が最小の基本周波数の整数倍である音

の系列。

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27

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

周波数間隔

対数周波数間隔

二つの周波数の比。

二つの周波数の比の対数。

オクターブ

基音の周波数の比が2である二つの音の対数周波数間

隔。

備考 オクターブは,対数周波数間隔の単位として

も用いられる。

全音

半音

サバール

セント

基本周波数の比が,2の1/6乗根である二つの音の対数周

波数間隔。

備考1. 1オクターブは,6全音である。

2. 全音は,対数周波数間隔の単位として用い

られる。

基本周波数の比が,2の1/12乗根である二つの音の対数

周波数間隔。

備考1. 1オクターブは,12半音である。

2. 半音は,対数周波数間隔の単位として用い

られる。

基本周波数の比が,10の1/1 000乗根である二つの音の

対数周波数間隔。

備考1. 1オクターブは,約300サバールである。

2. サバールは,対数周波数間隔の単位として

も用いられる。

基本周波数の比が,2の1/1 200乗根である二つの音の対

数周波数間隔。

備考1. 1オクターブは,1 200セントである。

2. セントは,対数周波数間隔の単位としても

用いられる。

音階

周波数が上昇又は下降するように周波数間隔を指定され

た方法で配列した音の系列。

ピタゴラス音階

周波数間隔が,3と2との整数のべき乗の比で表される

音階。

純正律音階

周波数間隔が長三和音又は短三和音に設定されて作られ

た音階。長三和音の周波数の比は4 : 5 : 6,短三和音の周

波数の比は10 : 12 : 15である。

平均律音階

楽器用標準周波数

1オクターブを等比級数的に12等分して作られた音階。 equal tempered scale

ト音記号の音名“イ”の音の周波数で440Hz。

3.11 建築音響

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

吸音

材料又は物体によって音響エネルギーが熱に変換される

現象。媒質中における音の伝搬過程又は二つの物質の境

界面に音波が入射したときに生じる。

吸音率

ある面に音が入射したときの入射音響パワーに対する反

射されない音響パワーの比率。これは,周波数,音の入

射条件などによる。

備考 特別の場合を除き,通常は拡散音場を仮定す

る。

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28

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

統計吸音率

平面波がランダムな角度で入射する条件で測定又は計算

される吸音率。

音響(パワー)反射

ある面に音が入射したときの入射音響パワーに対する反

射される音響パワーの比率。これは,周波数,音の入射

条件などによる。

備考 特別の場合を除き,通常は,ランダム入射条

件を仮定する。

音圧反射率

等価吸音面積

残響時間

減衰率

アイリング吸音率

平面波が入射したときの入射音の音圧振幅に対する反射

音の音圧振幅の比率。これは,周波数,入射角度による。

拡散音場の残響室内で,物体又は面と同じ音響パワーを

吸収する1の吸音率をもつ面の面積。面の場合には,そ

の面積と吸音率との積に等しい。吸音力ともいう。

室内において,音源を停止した後,音圧レベルが60dB reverberation time

減衰するのに要する時間。これは,周波数,周波数帯域

による。

例えば,残響室内のように,音圧レベルが時間とともに

減衰する割合。これは,周波数による。

備考 減衰率の単位は,デシベル/秒,単位記号は,

アイリングの残響時間式によって計算される面の吸音

率。

備考 アイリングの残響時間式は,次の式のとおり

である。

対応英語(参考)

ここに,

T:残響時間

V:室容積

c:室内の空気中における音速

S=ΣSi:室内総表面積

:面積の重みつけをした平均

アイリング吸音率

Si: i-番目の面の面積

αi: i-番目の面のアイリング吸音率

i-番目の面の等価吸音面積は,Si/αi

セイビン吸音力

セイビンの残響時間式で計算される吸音力。

備考1. セイビンの残響時間式は,次の式のとおり

である。

ここに,

T:残響時間(秒)

V:室容積 (m3)

c:室内の空気中における音速 (m/s)

A:室内におけるセイビン吸音力の総和

2. セイビン吸音力の単位は,平方メートルで,

メーターセイビンということもある。単位

記号は,m2。

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29

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

室の吸音力

定義

室内の物体,表面及び空気の音響エネルギー吸収による

セイビン吸音力の総和。

備考1. i-番目の面,物体又は空気の音響エネルギー

吸収によるセイビン吸音力をAiとすると,

室の吸音力はA=ΣAiである。

対応英語(参考)

2. 容積Vの室内における空気の音響エネルギ

ーの吸収による吸音力は,次の式で与えら

れる。

ここに,

α:空気の音響エネルギー吸収による音の

強さの減衰係数 (m-1)

セイビン吸音率

ある面のセイビン吸音力をその面の面積で除した値。

備考 i番目の面がセイビン吸音率αi及びSiの面積を

もつ場合,その面のセイビン吸音力は,

Ai=Siαiである。

残響室

ライブな室

平均自由行程

ランダム入射

拡散音場距離

無響室

デッドな室

聴覚検査室

エコー

直接音の後に,それとは分離して聞こえる程度の強さと

遅れ時間をもって到達する反射音。

多重エコー

一つの音源から放射され,分離して聞こえる連続したエ

コー。

フラッタエコー

同じ音源から放射され,間隔が短く連続的に聞こえるエ

コー。

境界面の比音響イン

ピーダンス

境界面における音圧の粒子速度の法線方向成分に対する

比。

境界面の比音響アド

ミタンス

放射係数

境界面における粒子速度の法線方向成分の音圧に対する

比。

できるだけ拡散性が高い音場を実現するために特に設計

された長い残響時間をもつ室。

備考 残響室は,材料の吸音率及び音源の音響パワ

ーの測定に用いられる。

比較的吸音力が少ない室。

室内であらゆる方向に放射された音波が反射を繰り返す

際の連続した2回の反射の間に伝搬する距離であり,多

数回の反射についての平均値。

音波がすべての方向から等しい確率で入射すること。

音源が設置された室内において,音源の音響中心から,

直接音の音圧の二乗平均値と残響音の音圧の二乗平均値

が等しくなる点までの距離。これは,方向による。

参考 直接音距離ともいう。

境界に入射したすべての音が吸収されることによって,

内部で自由音場の条件が成り立つ室。

比較的吸音力が多い室。

外部騒音を遮断し,内部を吸音処理した聴覚の検査をす

る室。

ある面積をもち,ある実効速度で振動している板が放射

する音響パワーと,それと同じ面積をもち,同じ振動速

度で一様な位相で振動している板が平面波として放射す

る音響パワーとの比。

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30

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

放射指数

放射係数の10を底とする対数(常用対数)に10を乗じ

た値。単位は,デシベル。単位記号は,dB。

ヘルムホルツ共鳴器

消散

消散係数

比較的大きな容積及び小さな開口部をもつ共鳴器(レゾ

ネータ)。

音のエネルギーが熱に変わる現象。

多孔質吸音材料

内部に連続した空げき(隙)部をもち,気体又は液体の

流れに抵抗を示す材料。

多孔質吸音材料の全体の体積に対する空げき(隙)部の

容積の比。

空げき(隙)率,

ポロシティ

流れ抵抗

層状の多孔質材料の表裏の気圧差を,材料を通して流れ

る空気の体積速度で除した値。

比流れ抵抗

比流れ抵抗率

室内平均音圧レベル

層状の多孔質材料の表裏の気圧差を,材料を通して流れ

る空気の粒子速度で除した値。

比流れ抵抗を多孔質材料の厚さで除した値。

室間音圧レベル差

標準化レベル差

音響透過損失

熱となって消散される音のエネルギーの入射音のエネル

ギーに対する比。

室内の音圧の二乗の空間・時間平均値の基準音圧の二乗

に対する比の10を底とする対数(常用対数)を採り,そ

れに10を掛けた値。単位は,デシベル。空間平均は,音

源からの直接放射音が優勢な範囲又は境界面の近傍音場

を除いた全体について行う。

2室のうちの一方の室内に一つ又はそれ以上の音源をお

いたときの,それぞれの室内における音圧レベルの空

間・時間平均値の差。単位は,デシベル。単位記号は,

室間音圧レベル差に,受音室内の残響時間の基準残響時

間に対する比の10を底とする対数(常用対数)の値の

10倍を加えた値。単位は,デシベル。単位記号は,dB。

備考 住宅の場合には,標準化残響時間は,0.5s。

隔壁で仕切られた2室間のレベル差に,受音室内のセイ

ビン吸音力の総和に対する隔壁の面積の比の10を底と

する対数(常用対数)の10倍を加えた値。これは,周波

数帯域による。

側路伝搬

隣接する2室間で,共通の壁以外の部分を通して音が透

過する現象。

床衝撃音レベル

測定対象の床を標準衝撃源で加振したときの受音室内に

おける周波数帯域ごとの平均音圧レベル。

備考 標準衝撃源は,ISO 140-6 : 1978で規定してい

るタッピングマシンで,これは実効質量0.5kg

のハンマーを40mmの高さから毎秒10回の割

合で落下させる装置。

規準化床衝撃音レベ

現場における標準化

床衝撃音レベル

周波数帯域ごとに,標準衝撃源で加振したときの受音室

内の平均音圧レベルに,基準吸音力 (10dBm2) に対する

受音室内のセイビン吸音力の比の10を底とする対数(常

用対数)の値の10倍を加えた値。単位は,デシベル。単

位記号は,dB。

周波数帯域ごとに,床衝撃音レベルから標準化残響時間

(0.5s) に対する受音室内の残響時間の比の10を底とす

る対数(常用対数)の10倍を差し引いた値。単位は,デ

シベル。単位記号は,dB。

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

対応英語(参考)

吸音材料

比較的大きな吸音効果をもつ材料。

遮音材料

音の透過を防ぐために用いられる材料。

床衝撃音防止材料

衝撃又は振動が加えられたときの発生騒音が小さく,衝

撃音又は振動の伝搬を減衰させる効果が高い材料。

定義

対応英語(参考)

3.12 水中音響

IEV番号

用語

ソーナー

水中音波を用いて,海中の物体に関する情報を得るため

の技術又は装置。

備考 この用語は,SOund NAvigation and Rangingの

頭字語である。

アクティブソーナー

装置によって放射された音波がある離れた物体によって

受ける影響を評価し,その物体に関する情報を得るため

の技術又は装置。

パッシブソーナー

ある離れた物体が発生する音を分析し,その物体に関す

る情報を得るための技術又は装置。

ソーナー背景雑音

必要な信号の受信を妨害し,記録器又は聴音する人の耳

のような最終受信要素に現れるすべての雑音。

ソーナー自己雑音

ソーナー背景雑音のうち,ソーナー又は機器類及びソー

ナーを搭載した船又はプラットホームの運行によって発

生するもの。

備考 自己雑音は,通常,変換器の最大感度方向か

ら入る等価平面波で表される。

放射雑音

船舶,水上航走体,潜水艦又は固定設備などによって水

中に放射される音。

海中雑音

熱じょう乱,風,波浪,海潮流,雨のような自然の発生

源によって海中に放射された音。

相対残響レベル

音源の主軸上の1点における残響の音圧レベルから直接

波の音圧レベルを差し引いた値。

残響制限領域

アクティブソーナーによる検出が,ソーナー背景雑音の

うちの残響によって制限される状態。

雑音制限状態

アクティブソーナー

の良さの指数

検出が残響以外のソーナー背景雑音によって制限される

状態。

音源から1m離れた点における放射パルスの音圧レベル

から,与えられた条件のもとで検出可能なエコーの最小

音圧レベルを差し引いた値。

伝搬アノマリー

ある与えられた距離で,実際の伝搬損失から,同じ経路

について球面発散とした場合又は他の指定された伝搬モ

デルで計算された損失を差し引いた値。

発散による伝搬損失と吸収による伝搬損失とが等しくな

る距離。

海水の温度分布を深さの関数として描いた図。

クロスオーバーレン

水温鉛直分布図

水温躍層

等温層

限界音線

収束帯

深さに対し急激に水温が変化する表面近くの海水層。

実質的に温度一定の特性をもつ海水層。

伝搬速度が極大の水平面に接する音線。

シャドーゾーン

深海における屈折によって,音源から遠く離れた海面近

くで音線が収束する領域。

屈折によって音線が到達できなくなる海中の領域。

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

定義

サウンドチャネル

深海散乱層

深さとともに音速が変わっていくとき,途中で音速の極

小部をもつような海洋中の領域。

ある深さにあり,エコーを生じる散乱体群の層。

クェンチングウォー

ソーナードーム

浅い海又は船体近く,特に荒れた海にみられ,多くの気

泡を含んでいることを特徴とする海の状態。

水中における運動で起こる乱流又はキャビテーションを

減少させることによって,雑音をできるだけ少なくする

ために用いられる音響的に透明な流線形の覆い。

ソーナードーム挿入

損失

ソーナードームを挿入することによる損失。これは,指

定された変換器の電気端子と送波又は受波での外部の音

場の1点との間の伝送損失の増加に等しい。

ソーナードーム損失

指向性パターン

ソーナードーム挿入損失を,音の透過方向の関数として

表示したもの。

ハイドロホン

シェーデッド変換器

水中音響信号に応答して電気信号を得る変換器。

(水中)送波器

ソーナー送波レベ

ル,

正面送波レベル

物体又は体積の散乱

断面積

物体又は体積の後方

散乱断面積

海面又は海底の散乱

断面積

ある特定の海面又は海底から半球域に散乱された音響パ

ワー量に等しい,平面進行波音響パワーの断面積。

海面又は海底の後方

散乱断面積

半球面域に等方的に散乱し,実際の散乱体からのエコー

に等しいエコーを返す海面又は海底の散乱断面積。

体積散乱係数

対象とする体積についての散乱断面積を,その体積で除

した値。

海面又は海底の散乱

係数

海面又は海底について,散乱断面積の,その海面又は海

底の面積に対する比。

駆動面の位相と振幅の分布を制御して指向性レスポンス

を修正した変換器。

電気信号を水中音響信号に変換する電気音響変換器。

対応英語(参考)

送波器の実効的な音響中心から1mの基準距離(別に指 sonar source

定されたものがなければ)にある送波器の軸上の音圧レ

ベル。その基準量は,基準距離における基準音圧である。

ある物体又は特定の体積中にある散乱体によって,すべ

ての方向に散乱された音響パワー量に等しい,平面進行

波音響パワーの断面積。

4πと,後方散乱音圧の二乗と散乱体の音響中心からの距

離の二乗との積を,その体積中にある散乱体に入射する

音圧の二乗で除した値。入射角及び後方でない場合の散

乱角は,明記しなければならない。

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

物体の後方散乱ディ

ファレンシャル,

ターゲットストレン

グス

定義

物体の後方散乱断面積の基準球面積4πr02に対する比に

ついて,10を底とする対数(常用対数)をとり,10倍し

てデシベルで表したレベル。ここに,r0は基準距離で,

1mに採ることが望ましい。どのような基準面積を用いる

かは,指定する必要がある。

備考1. 後方以外の指示された方向に対する,物体

の散乱ディファレンシャルは同様に定義さ

れる。

2. 別の表現で記述すれば,物体の後方散乱デ

ィファレンシャルは,散乱物体の音響中心

からr0の基準距離における後方散乱音圧レ

ベルから物体に入射する平面波の音圧レベ

ルを差し引いたもの。

3. 文字記号で表せば,次の式のように定義さ

れる。

ここに,

Nts:物体の後方散乱ディファレンシャル

又はターデットストレングス

Lsc:基準距離における後方散乱音圧レベ

Li:入射音圧レベル

Aob:物体の後方散乱断面積

r0:基準距離

π:物体の後方散乱デイフアレンシャ

ルの基準面積

対応英語(参考)

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34

Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

IEV番号

用語

体積後方散乱ディフ

ァレンシャル,

体積散乱強度

定義

ある体積の後方散乱係数の基準体積後方散乱係数4π/r0

に対する比について,10を底とする対数(常用対数)を

採って10倍したデシベルで表したレベル。ここで,r0

は基準距離で,1mに採ることが望ましい。どのような基

準係数を用いるかは,明記する必要がある。

備考1. 後方以外の指定された方向に対する体積散

乱ディファレンシャルは,同様に定義され

る。

2. 別の表現をすれば,体積後方散乱ディファ

レンシャルは,散乱体を含む体積の中心か

らr0の基準距離における後方散乱音圧レベ

ルから散乱体に入射する平面波の音圧レベ

ルを差し引いたものである。

3. 文字記号で表せば,次の式のように定義さ

れる。

対応英語(参考)

ここに,

Nv:体積後方散乱ディファレンシャル又

は体積散乱

強度

Lsc:基準距離における後方散乱音圧レベ

Li:入射音圧レベル

Av:体積中の散乱の後方散乱断面積

r0:基準距離

:基準体積

m=Av/V:体積後方散乱係数

:基準体積後方散乱係数

海面又は海底の後方

散乱ディファレンシ

ャル,

海面又は海底の散乱

強度

海面又は海底の散乱要素の音響中心から単位距離の位置

における値に換算した後方散乱音圧レベルから散乱海面

又は海底に入射する平面波の音圧レベルを差し引いたも

の。

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)

JIS整合化推進委員会音響用語分科会 構成表

氏名

(主査)

(幹事)

(委員)

(事務局)

吉 川 昭吉郎

三 浦 甫

青 戸 邦 夫

今 井 章 久

漆 原 清

大 賀 寿 郎

小 島 順 治

佐 藤 宗 純

設 楽 哲 也

橘 秀 樹

東 山 三樹夫

宮 坂 栄 一

田 仲 信 夫

橋 本 繁 晴

後 藤 健 次

所属

長岡技術科学大学名誉教授

静岡理工科大学

武蔵工業大学

海洋音響学会

株式会社富士通研究所

日本電信電話株式会社

工業技術院電子技術総合研究所

日本聴覚医学会

東京大学

工学院大学

日本放送協会放送技術研究所

工業技術院標準部

財団法人日本規格協会

社団法人日本音響学会