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地球連邦軍かジオン公国か、どちらを選ぶ?|一番楽な居場所はどこだろう💫

もし一年戦争の世界に放り込まれたら、地球連邦軍とジオン公国のどちらを選ぶべきなのか。ガンダムを見ながら「アムロすごいな」「シャアかっこいいな」で終わればいいもの、履歴書の志望動機を書く顔で「貴軍を志望した理由は」と考え始めてしまう。

地球連邦軍は、いわば公務員ルートである。組織は大きい。制服もある。給料も出そうだし、少なくとも名刺を出したときに親戚から変な顔はされない。しかも勝った側なので、歴史の教科書には正義っぽく載る。これは強い。正しさよりも福利厚生に弱い。ただし、あの世界の連邦軍に就職した場合、配属先ガチャがあまりにも過酷である。気づけばホワイトベースに乗せられ、上司は現場を知らず、偉い人は安全な場所からもっともらしいことを言う。正義の看板は立派だが、裏口には「現場でなんとかしてください」と書かれている。

ではジオン公国はどうか。理念はある。演説も熱い。制服もかっこいい。なによりシャアがいる。これだけで就職説明会の参加者は三倍くらい増えそうだ。しかし、物資は少なく、勝ち目も薄く、上層部は家族経営の空気が濃い。理念を掲げて戦うのは美しいが、その理念がだんだん煮詰まって、最後に鍋底で焦げつく未来が見える。私は、最初こそ「スペースノイドの誇りを!」などと言っていたのに、三日目には「で、残業代は出ますか」と聞いてしまうだろう。

結果、どちらにも入りたくない。正義の会社も、理念のベンチャーも、外から見るぶんにはドラマがある。しかし中に入れば、朝礼があり、報告書があり、理不尽な指示がある。

そこで私は、迷わずサイド6に引っ越す。中立というより、生活防衛である。戦況をニュースで見ながら、スーパーで卵の値段に文句を言い、遠くの爆発音に「物騒やな」とつぶやく。卑怯と言われるかもしれないが、暮らしを守ることだって立派な戦略である。

そもそも私は、戦場に立ちたいのではない。机の上でザクを組みたいだけなのだ。ランナーを切り、ゲート跡を削り、ウェザリングをどうするかで小一時間悩む。そのあいだ、地球連邦もジオンも私を呼びに来ない。

正義も理念も、机の端で静かに待機している。一年戦争の世界で一番平和なのは、サイド6ではない。ザクの足首を組み立てている机の上である。

➡️ 次回予告:ラベルの価値📛
⬅️ 前話はこちら:都会の雪☃️
↩️ シリーズ序章はこちら:これはウェルビーイングな時間

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