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銀河フェニックス物語<出会い編> 第三十三話(5) 宇宙に花火が打ち上がる

銀河フェニックス物語 総目次
第三十三話まとめ読み版 (1)(2)(3)(4

 体の大きな男性が、手に持った鎖をじゃらじゃら鳴らしながらがレイターに声をかける。
「俺はギャラクシー連合会武闘派のアギだ。お前を連合会総長がお呼びだ」

「何で?」
「ポリ公の犬に成り下がった」
「は?」
「宙航法の改正反対派を逮捕しやがって」

 昼のシンポジウムは多くのマスコミが取材していた。

 大臣に靴を投げようとした反対派をレイターが取り押さえた瞬間は、各メディアが何度も放送し、情報ネットワークでも一気に拡散した。
 おそらくそれを見た反対派が逆恨みしているのだ。今にも飛びかかってきそうな気配。

 レイターはアギという男性を見ながら顎をしゃくらせた。
「あんたらの質が落ちてるから、こんなことになってんだよ」
 どうして火に油をそそぐようなことを言うのだろう。自分だって改正案に反対なのに。

「フェルナンド、ティリーさんを送っていってくれよ」
「わかりました」

n41正面真面目

 フェルナンドさんがわたしの手をとった。

 レイターは今にも喧嘩を始めそうだ。でも、彼らと争う必要はまるでない。レイターは反対派と同じ立場なのだ。
「ちょ、ちょっと待って、レイターは自分の考えをちゃんと相手に伝えればいいでしょ」

 レイターがわたしを見た。目が合う。
「ほんと。ティリーさん、大好きだよ」

皇宮白黒ウインク

 そう言いながらウインクした。

 胸がドキンと音を立てた。よそいきレイターのせいだ。
 この事態に不釣合いなさわやかな笑顔で、レイターは一体何を言ってるの?

 思考が停止しているわたしを、フェルナンドさんがかばうようにして駐車場の端へと連れて行く。

「で、どうすりゃいいんだ?」
 レイターと男たちのやりとりが聞こえる。
「裏将軍を本部まで連行する」
「嫌だと言ったら」
「力ずくで連れて行くまでだ」

 振り向くと男たちがレイターに襲い掛かるのが見えた。
「待ちやがれ!」
 暴走族のひとりが、わたしたちを追いかけてきた。

「失礼」
 フェルナンドさんは軽く男に蹴りを入れて一撃で倒す。この人もほんとに強い。

 停めてあったエアカーに乗り込む。
 わたしたちを追ってくる人はもういなかった。

 ということは、残り五人がレイターに向かっているということ。
「フェルナンドさん。レイターを助けに行ってください」

振り向きその2やや口きり眉逆

「それはできませんよ。あなたを置いていったら、僕がレイターさんに殺されます」
「だって、レイターが」
「僕の仕事はあなたを守ること。あの人なら大丈夫です。心配いりません」

 フェルナンドさんはレイターを置いたままエアカーをプレジデント号へと走らせた。

* *

 レイターに襲い掛かった全員が駐車場に転がっていた。
「つ、強ぇ。流石、裏将軍だ」
 レイターがリーダーのアギの襟ぐりをつかんで体を起こした。

「その呼び方、恥ずかしいから止めろ。レイターでいい。じゃあ、連合会本部へ案内しろ」
「来てくれるのか?」
「行かねぇとは言ってねぇよ。俺は連行されるのが嫌だ、っつったんだ」 

 レイターは、アギが用意した品のない塗装のエアカーに乗り込んだ。
   (6)へ続く

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48ノ月(ヨハノツキ) ティリー「サポートしていただけたらうれしいです」 レイター「船を維持するにゃ、カネがかかるんだよな」 ティリー「フェニックス号のためじゃないです。この世界を維持するためです」 レイター「なんか、すげぇな……」