銀河フェニックス物語<出会い編> 第一話 永世中立星の叛乱 (6)
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街の中心にある『神殿』は空港からもよく見えた。観光地の展望台のようだ。
この星は他のビルが低いからものすごく巨大に見える。
神殿のある場所が一ノ丸。
そこを中心にコンパスで円を描くように街が広がっている。
取引先であるガーディア社の本社は次の円の二ノ丸にある。
中心に近いほどラールシータにとって重要な場所で、空港は三十五ノ丸にあった。
*
わたしたち三人は空港に直結している三十五ノ丸エアポート駅から、街の中心部へ向かう上り線のライナーに乗った。一ノ丸神殿駅行きだ。

三十五ノ丸駅の次は三十四ノ丸駅と中心部へ向かうにしたがって駅の名前の数字が小さくなっていく。
フレッド先輩は随分お値段の張るホテルを予約したようだ。
宿泊先のホテルがある八ノ丸は接待で使うような高級なお店が並んでいた。
そんな中、見慣れた看板を見つけた。
『ベリー&ベリー』はソラ系のうちの近くにもあるチェーン店のレストラン。銀河連邦資本のお店だ。
でも入り口の雰囲気が少し違う。
理由はすぐにわかった。巨大なラール八世の肖像画がガラスのドアの向こうに飾ってあった。
その隣にもチェーン店っぼい作りのお店があった。
看板を見て驚いた。見知らぬ文字の隣に『アリオロン料理の店 ログイオン』と銀河連邦共通語で書いてあった。
アリオロン同盟はわたしたちが所属する銀河連邦と宇宙三世紀に渡って戦争中だ。
だからわたしはアリオロン人に会ったこともないし、アリオロン料理を食べたこともない。
戦争と言っても、戦闘が起きているのは前線の星だけでわたしには実感がない。学校では「見えない戦争」と習った。
「へぇ、懐かしいな。敵国に入ってみるか」

レイターったら敵国とか言わないで欲しい。
お店の名前のログイオンと言うのがアリオロンの帝都だと言うことぐらいはわたしでも知っている。
興味はある。レイターの後に続いて店内に入る。
お店の雰囲気は『ベリー&ベリー』と似ていた。
この店もレジのところにラール八世の肖像画が飾ってあった。
メニューはアリオロン語のほかに銀河共通語でも書かれていた。
チェーン店なのだろう、お値段もお手頃な感じ。
ただ、見たことのない料理名からはどんなものか想像がつかなかった。
「やっぱ名物のチャダムは食べた方がいいぞ」
戸惑っていると、レイターがメニューを説明してくれた。これは辛い料理とか、この野菜はトマトに似てるとか。
この人が食にこだわりがあるのは知っているけれど、普通は手に入らない食材までよく知っているのに感心する。
「ま、ソラ系の食いもんとそんなに変わんねぇんだよな」
学校で習ったことを思い出す。
銀河連邦の中心である地球人とアリオロン人は異なる銀河で生まれたのに、偶然にも同じ人種なのだ。
だったら仲良くすればいいのに、と異なる種族であるアンタレス人のわたしは思うのだけど「似ているからこそ争うのだ」、と社会科の先生は教えてくれた。 (7)へ続く
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ティリー「サポートしていただけたらうれしいです」
レイター「船を維持するにゃ、カネがかかるんだよな」
ティリー「フェニックス号のためじゃないです。この世界を維持するためです」
レイター「なんか、すげぇな……」