前後が気になる詩note | 鷸のひとくち(11月1週目)
ようこそ、抜き取られた詩集へ。
「前後が気になる詩集」では、私が書いた詩の一節だけを掲載していく。
全文は、どの詩集にも載せていない。
いずれ詩集に載せるつもりの詩から、一節だけ抜き取って、複数で1記事にする。
ただし、複数ある一節のうち最後の1つは、既に全文を公開したものから抜き出す。
今週の作品
「朝」より
熱くてやわい鉄の空を
烏で打って 露で冷まして
「夜中の雨」より
無情な雨が降る
北国の時化より大きな叫びで
「かえりみち」より
塀の向こうで魚が焼ける
魚を知らないこおろぎが
迷子のようにないている
「月夜の詩人」より
月夜の詩人はなんと不便だ
街燈無ければ土龍の子

詩を丁寧に、標本箱へ。
大きな急流に、一生懸命に捕まえた蝶を流すとする。その世界に一匹の蝶は一体、誰の記憶に留まるだろう。
私は愚かしくも、蝶をずっとその川に流していた。スクロールという急流に。
詩には詩の、清潔な標本箱が必要だ。
流れに呑まれてもみくちゃだなんて勿体ない。
おしらせ
今週の「近代詩から学ぶ」マガジン
11月1日〜3日の3日間で、誕生日や命日を迎えた萩原朔太郎氏・北原白秋氏・大手拓次氏をピックアップ。
このシリーズでは近代の詩をヒントに「詩のどこを味わえば良いのか」「詩を書くときに何を考えたら良いのか」を探っている。
「月夜の詩人」が載ったPDF(無料)
「鷸のひとくち」次回はこちら
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