32歳、また無職になったのでインドに行きました #2 カトマンズ編
「無職は時間の主導権を取り戻せる」
32歳。唐突に山が見たくなって、バンコクからカトマンズへ飛びました。
▼ 前回の話
主導権を抱えてスワンナプーム空港の最果てへ
カトマンズに行こうと決めたその日に航空券を予約。出発は翌日。指先一つで明日を決められる全能感が心地よい。会社員時代に渇望した自由だ。
足取り軽くスワンナプーム空港へ。

どんだけ歩かせんねん…
ネパール航空の搭乗口は、巨大なターミナルの「最果て」にありました。延々と歩かされながら、「ゲートが遠いのは航空会社にお金がないから?」なんて勘ぐってました。(真偽は不明)

カトマンズは10年ぶり。学生の頃に訪れて以来です。眼下に広がる背の低い建物に懐かしさを感じる。空港でアライバルビザを発給してもらい、外へ。

背の高いビルはなく、アジアの田舎って感じだ。

10年経ってもカトマンズ
20時。カトマンズは街灯が少ない。空港の外は暗いです。なるべく人の良さそうなタクシーの客引きを捕まえてタメル地区へ向かいました。

やたらと情報量の多い看板が目を引く。
ヒッピーの三大聖地の一つの現在
かつては「ヒッピーの三大聖地の一つ」と呼ばれたタメル地区。
10年前と変わらない薄暗くて埃っぽい路地がある一方で、かつての砂利道はきれいに舗装されていました。街のアップデートに、自分の思い出が置いていかれる少し寂しい感覚。コロナ禍の静寂と相まって、それがさらに浮き彫りになっていました。

ホテルにチェックインし、愛想のいいスタッフと世間話をしてみる。「10年前は(慢性的な電力不足で)計画停電があったけど、今はどう?」なんて聞いてみると、「そんなものあるわけないだろ」と鼻で笑われました。大変失礼しました…
適当な食堂に入って遅めの晩ごはん。チョウミンを食べました。ネパール滞在中はよく食べましたね。日本の焼きそばと似ていて、どこか安心する味です。

ちょっとだけスパイス効いてる?
やっぱりタメルは迷路でモモの味は変わらない
翌朝は晴れ。タメルを歩きます。

タメル地区は、わずか1km四方のエリア。
その中に安宿、旅行代理店、両替屋、土産物屋などがこれでもかとひしめき合っています。網の目のように走る細い路地には、似たようなお店がいっぱいあって迷路。目的もなく歩いていると、ついつい時間が溶けていく…

奥の電線、からまりすぎて心配になる。
雰囲気の良いカフェがあったので入ってみました。入口は狭いけれど中庭が開放的で、緑がたくさん。タメルには気持ちのいいカフェがいくつかあります。混沌とした迷路の中に、こうした「抜け穴」が隠されているから、タメルの街歩きはやめられない。
コーヒーはインスタントだったけど、それでも美味しい。

中庭に日が差し込んで気持ちいい。
ランチに向かったのは「エベレストモモセンター」。カトマンズで最も有名なモモ(ネパール餃子)のお店です。
人気すぎてタメル界隈には同名の「偽物」が何軒かあります。私も間違えて別の店に行ってしまいました。10年前の記憶は曖昧。

餃子のNo.1と聞かれたらここと答えるかも?

バフモモ10個を頼んで、冷蔵庫に入っているコーラを勝手に取って待機。1分もせずにモモが到着!

この白濁したソースが病みつきになる!
パクチーとヨーグルトが入った風味豊かなもので、モモの肉汁と相性が抜群。ソースは足りなくなったら追加してくれます。大変満足。
ネパールで雪山が見たい
ネパールに来た目的は山を見ることでした。
理想は「青い空と雪山」。
これを見るまで日本に帰らない決意。

こういう雪山を見たいと思っていた。
いくつか場所を検討して、カトマンズから近いナガルコットへ行くことにしました。(ポカラは行ったことがあるので除外、トレッキングに行くほど頑張れないので、結果、ナガルコットに決定。)
曇天のナガルコット / 見えない雪山
大きな荷物はタメルの宿に置いたまま、1泊2日でナガルコットへ。

夕方。タクシーをチャーターして出発。カトマンズの渋滞を抜け、山道を登って、約2時間で到着。その頃にはもう日が暮れていたため、適当に夕食を済ませ、ホテルで就寝。
「エベレストウィンドウビュー」という名前のホテルだったので、翌朝の窓からの景色を期待せずにはいられませんでした。
翌朝。
空を見ると晴れてる!けど雲が厚い!

曇っていてヒマラヤが見えない…
ホテルから歩いて1時間ほどの場所にある、ビューポイントへ向かいました。徒歩です。めっちゃ暑い。30度ぐらいありました。
汗だくでビューポイントまでたどり着いたものの、やはり雲が厚くてヒマラヤは見えず…ちょっと残念ではあったけど、退散することにしました。

景色はいいけど曇り。山は見えず。
帰りも歩き。コーラを飲みに入ったお店で、一枚のヒマラヤの写真が目に飛び込んできました。 青空と神々しい雪山。

「天気が良ければ、この眺望が見えるんだよ」と店主が笑う。目の前の写真と、外の曇天。その落差に苦笑い。ぐぬぬ、残念でした。自由(無職)になったからと言って何でも思い通りになるわけではない。
カトマンズへの帰りはローカルバスで。
タクシーで2時間の道のりが、バスを乗り継いでだと6時間。それも楽しい。時間の主導権を握るとはこういうことだ。

ネパール旅行の醍醐味かも?
隣り合わせたのは、看護学生の女の子。ぽつりぽつりと話を交わしながら、カトマンズへと戻りました。この時間に少しだけ救われた。

すごい渋滞で思わずパシャリ。
(フィルムカメラで撮影)
スワヤンブナートでも山は見られず
「カトマンズ市内からでもワンチャン雪山が見られるかも?」
淡い期待を胸に、丘の上にあるスワヤンブナート(ネパール仏教寺院)に登りました。
ドラマ版『深夜特急』(もう何回観たかわからん)で、主演の大沢たかおさんがそこからヒマラヤの山々を見つめていたはず。

しかしやっぱり曇り空で、山は見られずでした。またしても残念。

不完全燃焼でネパールを発つ
天気予報を何度見ても、晴れる気配はなく。
それならいっそ、違う国へ行こうと思いついたのはインドでした。
調べてみるとラダックがオンシーズンになったばかり。すぐにビザの申請をして、デリー経由レー行きの航空券を予約。
病院でPCR検査を受けて、何度目かのエベレストモモセンターで食べ納めをして、インドへと飛び立ちました。

次回:インド・ラダックへ

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