ルート66を行く 06 カンザス州
ルート66の旅、3番目の州、カンザス州に入りました。州に入るといきなり旧道にルート66のマークが増えました。地元の人達がこの道に愛を持っていることが感じられます。
カンザス州はグレートプレーンズと呼ばれるアメリカの真ん中にある広大な平野の真ん中に位置しています。北にあるカナダからの冷たい空気と南のメキシコ湾の温かい空気がこの辺りでぶつかって竜巻を発生させます。竜巻のメインストリートと呼ばれている地域です。「オズの魔法使い」の舞台は、ここカンザスでした。ドロシーは、竜巻に飛ばされて魔法の国に行きました。そんな平坦な州の南側をちょっとだけ旧ルート66はかすめて行きます。
丘陵をのんびり走っていると、小さな町にたどり着きました。
Galena, KS
いきなり「カーズ」推しの街です。街のメインストリートは、数百メートル。レンガ作りの商店街です。人はまばらです。メインストリートの北側にあるガソリンスタンド跡にはカーズの車がたくさん並んでいました。

映画「カーズ」のキャラクターのモデルになった人が、この街に住んでいるそうで、地元民は映画をとても愛していました。

映画「カーズ」の舞台は、もっと西側のアリゾナ州あたりですが、ここはもうテーマパークとでも言えるほどの規模です。しかも無料。誰がこの施設を作り維持しているのでしょう。

ガレーナのメインストリートは、このように観光客にアピールしていてとても楽しいですが、観光客は私たちだけでした。観光資源として作ったというより、ルート66が好き、「カーズ」が好きという思いで作ったのだと思います。
メインストリートには、ちょっと変わったジャイアントが立っていました。

これは、隣にある車の工場の看板ということだと思います。とても綺麗に維持されていました。隣の工場の壁面には車のナンバープレートで作ったアメリカ国旗がありました。
*コラム*
とても短い距離のカンザス州。この短い区間にフォトスポットがたくさんありました。ジャイアントや映画「カーズ」のオブジェなどをメンテしながら大切に維持しています。これらは無料で見ることができます。一体誰が費用を拠出してこれらを維持しているのでしょう。どうやら地元の有志が賄っているようです。この地元愛が、多くの観光客を呼び込んでいるのです。
Riverton, KS
ガレーナと隣町のリバートンの間に小さな商店があります。この店、以前来た時は観光客相手のお土産やさんでしたが、現在は街のグロッサリーストアになっていました。オーナーが変わったのでしょうか。

リバートンを過ぎるとHistric Rainbow Bridgeがあります。かつてここをルート66が走っていたのです。現在も一方通行で通ることができますが、かなり古いです。地元の方々がメンテナンスをしていましたが、見るからに古く当時の雰囲気を感じることができます。

レインボー・ブリッジでルート66は南に向かいます。現在はSW 50th st.という名前になっていました。
カンザス州最後の町バクスター・スプリングスに入る前にかわいいひまわりのデザインのRoute 66サインがありました。
Baxter Springs, KS
バクスター・スプリングスは、まるで映画「カーズ」のラジエター・スプリングスのようです。古いメインストリート沿いに商店街が並んでいます。

建物は、西部開拓時代や、ゴールドラッシュ時代のものが残っているのだと思います。古き良きアメリカ、開拓のアメリカの当時の面影が感じられる場所です。銀行も郵便局もレストランもあり、営業もしているのですが、人はまばらでした。手入れされたゴーストタウンにも感じられるのですが、たまに出会う人々は明るく挨拶をしてくれます。彼らは皆、歳老いており、これも私を不思議な感覚にさせているのだろうと思います。
以前、この街を訪れた時あったカフェなどは無くなっており、この街でビジネスを行うのが大変なことはわかります。住人は、ルート66を誇りに思ってこのメインストリートを守っているんだなあと感じました。

カンザス州を走るルート66は、これで終わりです。
ただ走るなら30分もかからないのではないでしょうか。そんなカンザス州をかすめて通るルート66ですが、住人の愛情が詰まった道でした。
道は綺麗にメンテナンスされていて、至る所に「Route 66」のサインがあり、それらもきちんと整備されています。
メインストリートは、観光地という装飾というよりは、当時のイメージを維持していて訪れる観光客のニーズにあっています。
ミズーリ州などは、ルート66を皆が忘れ去っているように感じましたが、カンザス州はルート66を愛し、これが観光資源としても活きていることがわかります。
我々日本も、地方再生が急務ですが、ルート66を旅すると何が観光客にアピールするかがよくわかります。
まずは住人が自分の街を理解し愛しているかが重要です。
その上でお客さんに何をアピールするのかが問われます。
日本の地方の役人は、町にある古い鉄道駅舎を解体し、ディズニーランドにあるようなキラキラした駅舎を建てて集客しようと思います。これはミズーリ州のやっていることに近いです。ルート66を旅したい観光客は、新しい建物や大きなビルは望んでいません。
古い建物を耐震構造に変えたり外観はそのままに維持することで、街を愛する地方の住人が観光客を呼び込むことがいかに重要であるかは、ここカンザスや、これから向かうサウスウエストの町で感じることができます。
今後10年後くらいにこの町を再度訪れることができるなら、彼らのルート66の思いがどう変化していくのかを見届けたいです。
次回は、大きなオクラホマ州を縦断します。
お楽しみに。
」
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