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ルート66を行く 10 テキサス州西部

テキサス州の西部を走ります。ルート66をシカゴからロサンゼルスまで走っている中で、何もないエリアです。前回紹介したアマリロでさえもテキサスの平野にポツンとある街でした。ここからニューメキシコ州アルバカーキまでは、さらに何もない平野が続きます。所々に住人が100人くらいの小さな集落が現れます。おそらく大陸横断する人の宿泊や食を賄う仕事があるくらいで、特に畑があるわけでも牧場があるわけでもありません。

そんな人の気配のない区間を走ります。

Midpoint
シカゴから走ってきたルート66、やっとミッドポイントに到着です。
ここがシカゴとサンタモニカの中間地点です。
ここには中間地点というサインとカフェがあります。地図上での中間ポイントという意味がありますが、地域的には何も特色がありません。ここを訪れるのはルート66を走っている観光客くらいでしょう。

ミッドポイント・カフェ

以前ここを訪れた時は、平らな大地にポツンとカフェがありました。しかし、ここ数年でこの辺りにも周囲に巨大な風車が建っていました。広大な平野には無数の風車があります。地平線まで、そして地平線の先にも風車が見えます。
農業にも牧畜にも適しない乾いた大地。どうやってもお金を生み出さない場所でしたが、風は強く吹く場所です。この地で風力により作られた電力は、送電線で遠くの街に送られ利用されるのだと思います。

人が作り上げた構造物を見るだけで安心するというのもどうかと思いますが、以前の孤独感、孤立感はもうないのです。

先に進みましょう。
ミッドポイントを過ぎると、また何もない平野が続きます。ただ風車群はところどころで見かけました。この辺りでも風が強いところと弱いところがあるのでしょう。風の強い場所に風車が集中しているのが面白かったです。

途中の街は、廃墟化しているか、住人が数人住んでいるような感じでした。こういう集落がポツポツと現れるのです。

廃墟化しているドライブ・イン

かつては、この辺りの集落はルート66が通り、宿場町として機能していたのだと思います。しかし並行して州間高速道路(フリーウェイ)が走ったことで、衰退していったのでしょう。宿場町の数は減り、生き残った宿場町はさらに発展したのです。そして、地域の産業を街として誘致したりできた場所は生き残りました。ほとんどの宿場町は、このように廃れ人がいなくなっていったのです。

モーテル跡

これらルート66の廃墟群は、この辺りに集中しています。どこも朽ちた廃墟が寂しく建っているのでした。この廃墟が繁栄していた頃が想像できるのが不思議です。当時はたくさんの人がこの街で食事をして宿泊をしていたのだということがわかります。

車修理工場の廃墟

この自動車修理工場も、当時はたくさんのお客さんで賑わっていたのでしょう。今でもその面影を感じますし、壁に描かれたサインや文字からも当時が偲ばれます。

これらの集落は、写真スポットとしてはとても貴重です。古き良きアメリカの廃墟というとても珍しい景色を切り取ることができるからです。
都会では、このような建物は壊され新しい商業施設に生まれ変わります。もし残っていたとしても治安が悪く近寄ることができないです。
ここは、建物がただ朽ちているだけで、落書きもなく治安も良いのです。特に夕方のマジックアワーのタイミングで、テキサス州のルート66を走ると、なかなか素晴らしい写真を撮ることができるのでした。

廃墟が続きます

Glenrio
テキサス州が終わりに近づきました。次はニューメキシコ州に入ります。
州境の街グレンリオ。ここは私は何度も訪れている場所です。今は営業をやめてしまったFirst and Last Motelの遺構があるからです。テキサスから来るとテキサス州最後で、ニューメキシコ州最初のモーテルという意味です。ニューメキシコ州から来るとニューメキシコ州最後で、テキサス最初のモーテルです。名前の通り州境に跨ってホテルが立っているのでした。このいかにもアメリカらしい名称と建物が好きでした。

今回、ここを訪問したら、驚くことに看板がほぼ無くなっていました。雨風に晒されて破壊が進んだのでしょう。モーテル自体の建物も壊れてしまっていました。

First and Last Motel

このモーテル、あと10年もしたら無くなってしまうでしょう。とても残念です。と言っても住民がほぼいないグレンリオで、この歴史的遺構を観光資源にしようという人はいないでしょう。

私がこのゴーストタウンをうろうろしていたら、犬が吠えているのを聞きました。近づいてみると、そこには人が住んでいる気配を感じました。この街には数人が今でも住んでいるのです。ただ、人は出てこず、おそらく家の中から私を見ているのです。特に治安が悪いわけではありませんが怖くなってここを後にしました。

ルート66を走っていて、アマリロを過ぎ、次の街であるニューメキシコ州のトゥクムカリまでの区間は、人もあまり住んでおらず、元あった宿場町はほぼゴーストタウン化していることがわかります。とても寂しい場所です。大陸横断をするトラックは、この区間は1日かけて走りすぎるのでしょう。途中で休憩所はほとんどありません。

次回はニューメキシコ州を旅します。
ニューメキシコ州に入ると、メキシコ、ネイティブ・アメリカンの色が濃くなっていきます。かつて私が旅したニューメキシコがどう変わっていて、変わっていないのかを記していきます。

お楽しみに。


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