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【2026年7月最新】AI研修に使える助成金完全ガイド|対象条件・助成率・申請手順を解説

※最終更新:2026年7月22日。厚生労働省の令和8年度版資料と2026年5月14日の制度改正を確認し、助成率、申請期限、必要書類、対象コースを全面的に更新しました。

生成AI研修の費用負担を抑える方法として、厚生労働省の「人材開発支援助成金」があります。ただし、生成AIを扱う研修なら一律に75%が助成されるわけではありません。対象コース、企業規模、訓練内容、実施方法によって助成率と要件は変わります。

2026年5月14日には提出書類も追加されました。古い記事を参考に申請すると、期限や書類を取り違えるおそれがあります。この記事では、2026年7月時点の公式情報をもとに、AI研修で検討される主なコースと申請手順を整理します。

・AI研修では、人材開発支援助成金の複数コースが候補になります
・経費助成率は対象コースと企業条件で異なり、中小企業で75%となるケースもあります
・計画届、訓練記録、支給申請まで一連の管理が必要で、研修後の申請では間に合いません

AI研修に使える人材開発支援助成金とは

人材開発支援助成金は、事業主等が雇用する労働者に対し、職務に関連する専門的な知識や技能を習得させるための訓練を計画に沿って実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。

2026年度の人材開発支援助成金には7つのコースがあります。AI・デジタル人材育成で主に検討されるのは、次の3つです。

AI研修という名称だけでコースは決まりません。誰に、何を、何の職務のために学ばせるかを整理し、該当するコースを判断します。

最新の制度全体は、厚生労働省「人材開発支援助成金」で確認できます。

生成AI研修で検討する3つのコース

人材育成支援コース

人材育成支援コースは、職務に関連する知識や技能を習得するための訓練を対象とする、比較的幅広いコースです。人材育成訓練では、正規雇用労働者等に対する経費助成率は中小企業45%、中小企業以外30%が基本です。賃金要件や資格等手当要件を満たした場合は助成率等が加算されます。

「全社員に生成AIの基本操作を教えるから、このコース」と単純には判断できません。訓練内容が受講者の職務とどう関係するか、実訓練時間や実施方法が要件を満たすかを確認します。

人への投資促進コース

人への投資促進コースには、高度デジタル人材訓練、定額制訓練、自発的職業能力開発訓練など複数のメニューがあります。

高度デジタル人材訓練では、経費助成率が中小企業75%、中小企業以外60%とされています。ただし、ITスキル標準やDX推進スキル標準の一定レベルなど、対象訓練に要件があります。一般的なChatGPT入門研修を実施するだけで、高度デジタル人材訓練に該当するわけではありません。

定額制訓練は、サブスクリプション型の研修サービスが対象となるメニューです。経費助成率は中小企業60%、中小企業以外45%が基本で、一定の賃金要件等を満たす場合は加算があります。契約しただけでは足りず、受講者や修了状況などの証跡管理が必要です。

事業展開等リスキリング支援コース

事業展開等リスキリング支援コースは、新規事業の立ち上げなどの事業展開、DX・GX化、企業内の人事・人材育成に関する計画に基づいて、今後従事することが予定される職務に必要な知識や技能を習得させる訓練が対象です。

経費助成率は中小企業75%、中小企業以外60%。賃金助成額は1人1時間あたり中小企業1,000円、中小企業以外500円です。2026年度末までの時限措置とされています。

助成率だけを見ると魅力的ですが、「生成AIだからDX」と書けば通る制度ではありません。訓練と事業展開、DX化、対象者の職務の関係を説明できることが必要です。

表は2026年5月14日版の厚生労働省資料を要約したものです。賃金要件等による加算、支給限度額、対象外経費があります。実際の助成額は、該当コースと最新の支給要領に基づいて個別に確認してください。

「最大75%」の正しい読み方

AI研修の記事でよく見かける「最大75%助成」は、制度全体に共通する保証ではありません。75%となるのは、対象コースの要件を満たした中小企業など、条件が合う場合です。

次の点を切り分けて考える必要があります。

  • 申請する企業が中小企業の範囲に該当するか

  • 研修がどのコース、どのメニューに該当するか

  • 受講者が雇用保険の被保険者などの要件を満たすか

  • 研修内容が職務や事業計画に結びついているか

  • OFF-JT、訓練時間、実施方法などの条件を満たすか

  • 対象経費と対象外経費を分けられているか

  • 1人あたり、1事業所あたりの支給限度額を超えていないか

たとえば事業展開等リスキリング支援コースでは、定額制サービス以外の経費助成限度額は実訓練時間数に応じて決まります。eラーニングや通信制訓練にも別の扱いがあります。研修費に助成率を掛けただけの簡易計算では、実際の支給見込みとずれることがあります。

AI研修が対象になりうるかを確認する5つの条件

1. 受講者の職務と研修内容がつながっている

職務との関連を説明できることが出発点です。「AIを学ぶ」だけでは抽象的です。営業部門なら提案書作成や商談準備、経理部門なら集計やレポート作成など、研修で身につける技能と対象業務を結びつけます。

2. OFF-JTとして計画されている

OFF-JTは、通常業務の遂行過程で学ぶOJTとは区別して行う訓練です。勤務時間外を意味する言葉ではありません。通常業務から離れ、あらかじめ定めたカリキュラムに沿って訓練として実施します。

3. 訓練時間などの要件を満たす

事業展開等リスキリング支援コースなどでは、原則として10時間以上のOFF-JTが要件として示されています。一方で、コースやメニュー、定額制、eラーニングなどによって扱いが異なります。すべてのAI研修に「10時間以上」という同じ条件を当てはめないことが大切です。

4. 職業能力開発推進者と事業内職業能力開発計画を整える

人材開発支援助成金では、職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の策定・周知が求められます。研修会社を決める前に、社内の責任者と人材育成方針を整理しておくと申請が進めやすくなります。

5. 企業が訓練経費を適切に負担する

助成対象となる訓練経費は、申請事業主が適切に負担する必要があります。実質的な還流、助成金の有無による不合理な価格差などは審査上の問題になります。2026年5月14日の改正で、対象となる支給申請には「受講料等の価格設定に関する疎明書」の提出が必要になりました。

2026年5月14日の改正で追加された書類

厚生労働省は2026年5月14日付けの支給要領改正により、対象となる支給申請について「受講料等の価格設定に関する疎明書(様式第28号)」の提出を求めています。

対象は、2026年5月14日時点で支給申請が行われていないもの、または支給申請済みでも支給・不支給決定がされていないものです。今後支給申請を行う場合は、計画届を提出した時期にかかわらず確認が必要です。

電子申請画面が改正に対応していない期間は、申請画面の「その他支給要件を確認するに当たって管轄労働局長が必要と認める書類」に疎明書を添付するよう案内されています。

価格設定の根拠まで確認されるようになったため、研修費だけでなく、契約内容、対象経費、他講座との価格関係を説明できる状態にしておく必要があります。

助成金と補助金を混同しない

AI研修の費用を抑える制度を探すと、人材開発支援助成金のほかに、IT導入補助金や自治体のDX支援制度などが見つかります。しかし、目的と対象経費は同じではありません。

人材開発支援助成金は、雇用する労働者の職務に関連する訓練など、人材育成を支援する制度です。一方、IT導入補助金などは、対象となるITツールや事業計画への支援が中心です。「AIに関係する費用だから、どちらでも使える」とは限りません。

同じ費用について複数制度から重複して支給を受けることはできない場合があります。研修とシステム導入を同時に進めるときは、契約と請求の内訳を分け、どの費用をどの制度で申請するのか事前に確認します。

申請から支給までの流れ

1. 研修目的と対象業務を決める

最初に決めるのは助成率ではありません。どの従業員に、何の職務のための技能を身につけてもらうかを整理します。研修後に削減したい時間や、変えたい業務フローまで決めておくと、訓練目的が具体的になります。

2. 該当コースと要件を確認する

厚生労働省の最新パンフレットを読み、企業規模、受講者、訓練内容、訓練時間、実施方法を照合します。判断が難しい場合は、契約前に管轄の労働局や社会保険労務士へ確認します。

3. 計画届を提出する

業務命令で訓練を受講させる場合、計画届は原則として訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に提出します。「研修開始の直前に申し込めばよい」わけではありません。書類の準備期間も考え、余裕を持って動きます。

4. 計画どおりに研修を実施し、証跡を残す

出席記録、実施日、カリキュラム、教材、受講時間、修了状況、支払いを示す書類などを保存します。eラーニングや定額制訓練では、学習管理システムの記録を求められる場合があります。

計画を変更する場合は、変更届の期限と要否も確認します。日程や受講者を変えたのに届出をしないまま進めると、支給申請時に問題になる可能性があります。

5. 支給申請を行う

訓練終了日の翌日から起算して2か月以内が、支給申請の基本です。eラーニングや定額制訓練などは、支給要件を満たした段階で申請できる場合があります。2026年5月14日以降は、必要に応じて様式第28号も添付します。

6. 支給決定後も書類を管理する

助成金は申請すれば自動的に支給される制度ではありません。書類審査と要件確認があり、追加資料を求められることもあります。支給決定後も、関係書類は定められた期間保管します。

申請前チェックリスト

  • 研修目的が受講者の職務と結びついている

  • 受講者の雇用保険上の資格を確認した

  • 職業能力開発推進者を選任した

  • 事業内職業能力開発計画を策定し、従業員へ周知した

  • 該当するコースと企業規模の区分を確認した

  • OFF-JT、実訓練時間、実施方法の要件を確認した

  • 訓練開始前の計画届提出期限から逆算している

  • 対象経費と対象外経費を分けた

  • 出席、受講時間、教材、修了状況を記録する方法を決めた

  • 変更届が必要になる条件を確認した

  • 支給申請期限と担当者を決めた

  • 様式第28号を含む最新の提出書類を確認した

  • 管轄の労働局または社会保険労務士に確認した

助成額を試算するときに分ける5つの項目

助成額の試算で起きやすい誤りは、研修費総額に経費助成率を掛け、その金額がそのまま支給されると考えることです。実際には、対象経費、助成率、支給限度額、賃金助成、対象人数を分けて計算します。

対象経費

最初に、研修費のうち何が助成対象経費になるかを確認します。受講料、教科書代など対象になりうる経費がある一方、対象外となる費用もあります。研修と別のコンサルティング、システム利用料、機器購入費などが一つの契約に含まれている場合は、内訳を説明できるようにします。

経費助成率

次に、該当コースと企業規模に対応する助成率を確認します。同じ生成AI研修でも、人材育成支援コースと事業展開等リスキリング支援コースでは率が異なります。「AI研修の相場は75%助成」といったまとめ方はできません。

1人あたりの支給限度額

経費助成には、実訓練時間数などに応じた1人1訓練あたりの限度額があります。事業展開等リスキリング支援コースでは、定額制サービス以外の場合、100時間未満、100時間以上200時間未満、200時間以上で区分されます。定額制サービスやeラーニングには別の扱いがあります。

賃金助成

訓練期間中の賃金助成があるメニューでは、対象となる訓練時間と受講者数を確認します。eラーニングなど、賃金助成の対象外となる訓練形態もあります。研修費への経費助成と、賃金助成を混同しないことが大切です。

事業所単位の上限と受講回数

1人あたりの限度額だけでなく、1事業所が1年度に受給できる限度額や、受講者1人あたりの回数制限があります。複数部署へ順番に研修を広げる場合や、年間契約の研修サービスを利用する場合は、年間計画の段階で確認します。

支給見込みを社内予算へ入れるときは、満額支給を前提にしない方が安全です。まず企業が研修費を負担し、訓練を実施した後に支給申請を行う流れになるため、支払い時期と入金時期の資金計画も必要です。

研修開始までの社内スケジュール

申請の準備は人事や総務だけでは完結しません。研修を受ける部署、経理、経営、研修会社、必要に応じて社会保険労務士が関わります。担当を決めずに進めると、カリキュラムは決まったのに計画届が間に合わない、受講者は決まったのに職務との関係を説明できない、といったことが起きます。

研修の2〜3か月以上前に行うこと

  • 経営課題と研修目的を整理する

  • 対象部署と対象業務を決める

  • 受講候補者と雇用保険上の資格を確認する

  • 研修会社からカリキュラムと見積書を取り寄せる

  • 利用候補のコースを絞り、労働局へ確認する

計画届の提出前に行うこと

  • 職業能力開発推進者を選任する

  • 事業内職業能力開発計画を策定し、従業員へ周知する

  • 研修日程、時間、会場、講師、教材を確定する

  • 対象経費と対象外経費を分ける

  • 出席記録や受講ログの残し方を決める

  • 社内決裁と契約手続きを進める

研修開始後に行うこと

  • 毎回の出席と受講時間を記録する

  • 教材、課題、テスト、修了状況を保存する

  • 日程や受講者が変わる場合は変更届を確認する

  • 請求書、支払い記録、勤怠・賃金資料を整理する

  • 研修後の実務活用テーマを受講者ごとに決める

開始希望日までの期間が短い場合は、無理に助成金へ合わせて研修内容を変えない判断も必要です。助成金を使うために研修の目的や対象者が曖昧になれば、人材育成の成果が弱くなります。

助成金を前提に研修会社を選ぶときの質問

研修会社が「助成金対応」と案内していても、支援範囲は同じではありません。制度の説明だけを行う会社もあれば、カリキュラムや受講記録の準備まで支援する会社もあります。契約前に次を確認してください。

助成金の支給を保証する表現にも注意が必要です。最終的な支給可否を決めるのは行政機関であり、研修会社ではありません。「必ず使える」「確実に戻る」と断定する会社ではなく、要件と不確実性を説明し、必要な確認先を明示する会社を選びます。

助成金を使っても、研修が定着するとは限らない

費用負担を下げることは、AI研修を始める後押しになります。1,000件を超える商談データを分析した傾向でも、助成金・補助金への関心は31.7%の商談で語られていました。

一方で、AIを導入したものの定着しない、使われないという声は43.7%にのぼります。助成金の要件を満たすことと、研修後に現場でAIが使われることは別の問題です。

定着させるには、研修前に対象業務を決め、研修中に自社の業務で手を動かし、終了後に使い方を共有・改善する流れが欠かせません。助成金の申請だけを成功させても、半年後に仕事の進め方が変わっていなければ、研修投資の目的は達成できていません。

15名規模の会計事務所では、全員が研修でプロンプトを学び、会計業務に特化したAIを自社で構築しました。研修後も運用を続けた結果、3か月で全員が活用し、文書作成時間は60〜70%削減されています。成果を生んだのは助成金だけではなく、業務棚卸しから実装、運用までをつないだことでした。

この記事で確認した公式資料

制度は改正されるため、申請時には必ず最新版を確認してください。この記事では、次の厚生労働省資料を確認しました。

公式資料は要件が細かく、同じ研修でも企業と受講者の条件によって判断が変わります。記事だけで適用可否を決めず、管轄の労働局へ確認してください。

よくある質問

Q. 生成AI研修なら必ず助成対象になりますか?

必ずではありません。対象コースごとに、受講者、職務関連性、訓練内容、実施方法、時間、経費などの要件があります。契約前に最新の公式資料と管轄の労働局で確認してください。

Q. 中小企業なら研修費の75%が必ず助成されますか?

必ずではありません。75%は、事業展開等リスキリング支援コースや高度デジタル人材訓練などの要件を満たす場合の経費助成率です。別のコースに該当する場合や対象外経費がある場合、支給限度額を超える場合は計算が変わります。

Q. 研修開始後でも申請できますか?

計画届は原則として訓練開始前に提出します。業務命令による訓練では、開始日の6か月前から1か月前までが基本です。開始後の申請を前提に研修を契約しないでください。

Q. 10時間未満の研修は対象外ですか?

コースやメニューによります。事業展開等リスキリング支援コースなどでは原則10時間以上のOFF-JTが示されていますが、すべての制度を同じ条件で判断することはできません。

Q. オンライン研修やeラーニングも対象になりますか?

対象になりうるメニューがあります。ただし、受講時間、修了状況、学習管理システムの記録など、対面研修とは異なる証跡を求められる場合があります。

Q. 助成金の申請を研修会社へ任せられますか?

研修会社が制度の説明や必要資料の準備を支援することはありますが、申請主体は事業主です。社会保険労務士でなければ行えない業務もあるため、支援範囲を確認してください。

Q. 2026年5月14日から何が変わりましたか?

対象となる支給申請で「受講料等の価格設定に関する疎明書(様式第28号)」が必要になりました。計画届を提出した時期を問わず対象となる場合があるため、支給申請前に確認してください。

Q. どこへ確認すればよいですか?

厚生労働省の最新パンフレットを確認し、事業所を管轄する都道府県労働局へ問い合わせます。個別の申請支援が必要な場合は、助成金に詳しい社会保険労務士へ相談してください。

助成金の確認から、研修後の定着まで

AIworkerは、AI研修を制度に合わせるだけでなく、どの業務にAIを使うかという棚卸しから、部門別のハンズオン、研修後の伴走、必要に応じた業務特化AIの構築まで支援しています。

「自社の研修がどのコースに該当しうるか整理したい」「申請期限から逆算して研修計画を作りたい」「助成金を使っても受けて終わりにしたくない」という場合は、無料カウンセリングで現状と着手点を整理します。制度の適用可否と申請内容は、管轄の労働局や社会保険労務士への確認を前提に進めます。

最後まで読んでいただきありがとうございます。励みになりますので、参考になったらスキをお願いします。

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