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第2章:AIで初めて記事ができて嬉しかった

(前回)第1章:AIで記事を書いて稼げるらしい

「自分は才能がある」と錯覚した瞬間

画面いっぱいに広がる、整然とした文字の列。それは、私がこれまでの人生で一度も書けたことがないような、完璧な論理構成の記事だった。 「え、これ……本当に私が作ったの?」 指示文(プロンプト)をたった一行入力しただけで、AIは私の意図を汲み取り、プロのライターが書いたような文章を差し出してきた。

読み返してみても、淀みがない。難しい漢字も、気の利いた言い回しも、AIは迷うことなく使いこなしている。それを見つめるうちに、私は不思議な感覚に陥った。AIが書いたはずなのに、なんだか「私自身に隠れた才能があった」かのような、根拠のない自信がムクムクと湧いてきたのだ。

「書けない悩み」からの解放

これまでの私にとって、文章を書くことは「苦行」でしかなかった。 白い画面を前にして、最初の一行目が決まらずに一時間が過ぎる。やっと書き始めても、語尾が「〜です」「〜ます」ばかりで幼く見え、結局すべて消してしまう。そんな自己嫌悪のループが、AIという存在によって一瞬で消し飛ばされた。

「もう、悩まなくていいんだ」 構成を考え、語彙を絞り出し、何度も読み返す。そんな面倒な作業をすべてAIに丸投げできる。この解放感は何物にも代えがたかった。私は、まるで手足が何倍にも伸びたような、あるいは超能力を手に入れたような万能感に浸っていた。

■ 量産できる快感、止まらない「次へ」

一本の記事を作るのに、実質かかった時間はわずか数分。 「これなら、一日に何本でも書けるじゃない」 そう気づいた瞬間、目の前の景色がさらに輝き出した。普通の人が一週間かけて書く量を、私はランチタイムの合間に終わらせることができる。

「次はダイエットの記事」「その次は節約のコツ」 私は夢中でAIに指示を出し続けた。次々と生成される記事の山を見て、まるでお金が刷り上がる印刷機を手に入れたような気分だった。一記事数千円で売れたとしたら、一ヶ月でいくらになるだろう。算盤を弾く指が震える。この時の私は、記事の「中身」を精査することよりも、積み上がっていく「数」に心を奪われていた。

■ 完成という名の、偽りのゴール

保存されたファイルがどんどん増えていく。フォルダの中には、私が数分前まで存在すら知らなかった知識が、あたかも自分の言葉であるかのように並んでいる。 「これで準備は整った」 完成した記事を眺めながら、私は確信していた。これを世に出せば、きっと多くの人が驚き、私の元へ集まってくるはずだと。

AIが作った「完璧な借り物」の言葉たち。それに疑問を持つこともなく、私は意気揚々とnoteの世界へ足を踏み入れようとしていた。まだ、その文章に「私の心」がひとかけらも入っていないこと、そして、その欠落が残酷な結果を招くことなど、微塵も疑わずに。

■次回
第3章:noteに出してみた


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