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母が英語を「楽しむ姿」を見せ続けたら、子どもが勝手に英語が得意になった話

こんにちは。エバンス愛です。アメリカ人の夫と社会人向けの英語コミュニティ運営、通訳翻訳、英語コンサルティングなどをしています。

この記事では、10年来のお付き合いになる高校英語教師のTさんと、そのご家族との愛知での再会エピソードを通して、「親が楽しそうに学ぶ姿が子どもにどれほど大きな影響を与えるのか」をお伝えします。

完璧主義から少しずつ解放されていったTさんと、それをそばで見て育った息子さんたちの変化が、あなたの英語学習やご家族との向き合い方のヒントになるかもしれません。


完璧主義で自分を縛っていたTさん

Tさんは、公立高校の英語教師です。

10年前に指導をはじめた時には、

「英語教師なのにも関わらず、
 自分の英語力に自信がありません。
 だから、育児休業中で時間がある今のうちに
 英語力を上げて、自信をつけたいんです」

とおっしゃっていました。

Tさんは、お仕事にも、子育てにも、とても真面目で一生懸命な女性です。だからこそ、

「教師なのに、間違ってはいけない」
「生徒の質問には、全て答えられなければいけない」
「仕事も母親業も、ちゃんとやらなければ」

という強い思い込みに縛られ、仕事と家庭の両立にも悩み、自分で自分をがんじがらめにしていました。

ですが、マイクや私との個別レッスンや、様々な英語イベントに参加していただき、楽しみながら英語を使う体験を通して、Tさんは変わっていきました。

これは6年前にTさん一家とお食事した時の写真

「英語が完璧でなくても、大丈夫なんだ」「先生でも、知らないことがあっていいんだ」という考え方を、Tさんは少しずつ受け入れられるようになり、いつもTさんを覆っていた「息苦しさ」みたいなものは、だんだんと消えていきました。

Tさんは、マイクとの英会話レッスンも長年継続してくださっていますが、マイクによると、今では毎週のTさんとの英会話レッスンは、「レッスン」というより、

・仕事のこと
・息子さんたちの近況

などをTさんから聞く、友達同士の時間のような感じだそうです。

職場で起きた出来事、仕事の悩み、息子さんたちの行事などを、Tさんは自然に英語で話してくれるとのこと。それだけ、Tさんが英語を「コミュニケーションツール」として使いこなしているということです。

Tさんの息子さんたちに起きた変化

Tさんの10年間の変化は、Tさんのご家庭にも広がりました。

Tさんには、二人の息子さんがいます。現在、中学3年生と小学5年生。これまで、Tさん一家は私たちの住む大阪にも、ご家族で何度も来てくださり、私たちも、息子さんたちのことを小さい頃から知っています。

岡崎城にて

息子さんたちは英語が大好きで、いつも私たちと会う時には、二人とも一生懸命にマイクに英語で話そうとしています。間違えることを恐れず、「マイクと話したい」「マイクの言うことを理解したい」という純粋な気持ちで、とても楽しそうに話します。

次男くん(小5)は、Duolingoを毎日やっているそうで、自己紹介や、家族の好きなものなどを、上手に英語で伝えることができます。それも、丸暗記ではなくちゃんと文法を理解していて、主語がMy motherになったら動詞にsをつけるのも、何の問題もなくできていました。

そして長男くん(中3)は、なんと中2で英検2級に合格したそうです。英検2級といえば、完全に高校生レベルです。

長男くんは、塾にも英会話教室にも通っていないのに、高校レベルの文法や単語の教材で独学で勉強して合格したと聞き、本当にびっくりしました。しかも、決して「ガリ勉タイプ」ではなく、多趣味でスポーツも得意な中学生。

私なんて、高校時代に英検2級に3回落ちています(;・∀・)。なので、中2で合格してしまったなんて、本当にすごいとしか言いようがありません。

Tさんの息子さんたちが英語が得意な理由

あなたは、ここまでお聞きになって、

「はいはい、母親が英語の先生なんだから、
 そりゃ、子供に熱心に英語を教えたんでしょうよ」

と、きっとお思いのことでしょう。

ですが、驚くことに、Tさんは息子さんたちに「英語を勉強しなさい」とは一度も言ったことがないそうなのです。こちらから英語を積極的に教えたりはせず、「質問されたら答える」というスタンスのようです。

そして、よくありがちな「お母さんは英語の先生なんだから、子供が英語が苦手だったら、お母さん恥ずかしいでしょう?」とか、そういう声掛けも、全くしたことがないそうです。

「ほんとかな?」とちょっと疑ってた私は(笑)、今回、長男くんにも直接確かめましたが、「お母さんが英語の先生って友達に言ってないから、多分みんな知らないし、『恥ずかしい』とか、別にないかなー」と平然と言っていました。

「じゃあ、きっと、お父さんが教育熱心なんですね?
 お父さんは、英語を使うお仕事なんでしょう?」

と、あなたは思うかもしれません。でも、それも不正解。

Tさんのご主人は、英語は全く使わないお仕事をしています。お会いする時は、毎回一生懸命英語で会話を頑張ってくれる、とってもいいお父さんですが、英語が得意なわけではありません。

それなのに、息子さんたちはどうして英語を自然に勉強するようになったのか?

その理由は、たった一つ。

「お母さんが楽しそうに英語を学ぶ姿を、10年間、見せ続けてきたから」

です。

長男くんが教えてくれました。いつもお母さんが、一人で部屋にこもってマイクとの英会話レッスンをしている声が聞こえると、

「楽しそうだな」
「何をしゃべってるんだろう?」

と、気になっていたそうです。

マイクとTさん

マイクが言うには、息子さんたちがもう少し小さい頃は、レッスン中に息子さんたちがよく部屋に入ってきては、マイクに手を振ったり、マイクと英語で話したがっていたそうです。

Tさんが、マイクと楽しそうに英語で話している姿。それこそが、息子さんたちにとって「最高の教材」になっていたんです。

子供に英語を勉強させる方法

私は、よく

「子供が英語に興味を持ってくれないんですが、
 どうしたらいいでしょうか」


「自分が英語で苦労したので、
 子供には英語を話せるようになってほしいんですが、
 なかなか子供が英語を勉強してくれません」

と、ご相談を受けます。

その親御さんたちの深層心理には、「子供に英語を勉強させるための、“即効性”のある方法や声掛けが知りたい」という気持ちが隠れているように思います。

ですが、Tさんが体現しているように、勉強とは押しつけるのではなく、背中で見せるものです。教育とは、「言葉」ではなく「姿勢」で伝わるものです。

「即効性のある方法」なんてなく、時間がかかるものだし、「子供が英語好きになってくれるかも」という“下心”で、親が勉強をするべきではありません。私は、子供の英語学習のことでご相談を受けると、いつもTさんの事例をお話しすることにしています。

「英語を勉強したら、世界が広がるよ」と子供に言う代わりに、親自身が世界を広げている様子を、子供に背中で示す。

「英語を勉強したら、将来役に立つよ」と子供に言う代わりに、親自身が英語を役に立てている様子を、子供に背中で示す。

Tさんは、英語を勉強して仕事に活かし、世界を広げ、楽しんでいるからこそ、それを近くで見ている息子さんたちも「自分もそうなりたい」と、Tさんの姿勢に影響を受けているのです。

愛知の味噌工場とお城見学

で、今週は、そのTさんのご家族に会うために、愛知へ行ってきました。

これは、私たちのコミュニティAmbassador Language Program (ALP)5期のVIPコース特典の一環ではあるのですが。私たちにとっては、「生徒さん」というより大切な友人家族に会いに行くような、「親戚のおじさん・おばさん」として甥っ子たちの成長を確かめに行くような、そんな感覚でした。

息子さんたちは、11歳と15歳。普通なら、そろそろ反抗期だったり、まともに話してくれなかったり、そんなお年頃ではないかと思います。

でも、二人ともめちゃくちゃ良い子で、私たちが来るのを楽しみにしてくれていたそうで、私たちがTさんのお家に到着した時には、私たちが来るのを今か今かと家の外で待っていてくれました。そして、「ハロー!!」と大きな声で出迎えてくれました。

Tさんは、「たいした観光名所は何もないんですが・・・」と言いつつ、最初に連れて行ってくださったのが、八丁味噌の工場見学。

めっちゃ味のある建物!

巨大な味噌桶で作られる八丁味噌の製造工程や熟成の方法が学べて、味噌のテイスティングもできて、勉強になったし、楽しかったです。

大河で家康役を演じた松本潤さんもここに来たことあるそう
こんな大きい樽に味噌を入れて、上に石を重ねて、2年くらい熟成させるそうです

マイクは、そこまで味噌は好きじゃなく、味噌汁も飲みませんが、見学のお土産でもらった味噌パウダーを早速料理に使い、美味しいと喜んでいました(笑)

私は味噌ソフトクリームを食べました。塩キャラメル味みたいな感じで、美味しかった!

その後は、徳川家康の生誕の地として有名な岡崎城へ向かい、公園をみんなで散歩しました。

紅葉がきれいでした
みんなで御神籤についてあれこれ言っているところ

そしてご自宅にもお邪魔し、お茶を飲みながら、家族みんなでボードゲーム大会に。息子さんたちが英語でルールを一生懸命説明してくれて、英語を交えて盛り上がりました。

その後は一緒にディナーを食べ、気づけばあっという間に夜が更け、心が温かくなる一日でした。

「昨日に戻りたい」

翌日も、息子さんたちの学校が休みで、私たちも特に予定はなかったので、「もしよかったら、明日も一緒にいかがですか」と言っていただき、一緒に日本庭園の素敵な「丈山苑」に行きました。

丈山苑のお庭をみながら抹茶をいただきました

2日目の朝、Tさんが教えてくれました。朝、次男くんが起きてきて、最初に言った言葉が、「昨日に戻りたい!」だったそうです。

そのかわいらしい言葉に大笑いしながら、私たちとの時間をそんなに楽しんでくれたんだ・・・と、胸がいっぱいになりました。(Tさんによると、次男くんは翌日もまた「昨日に戻りたい!」と言っていたそうです。笑)

そして、次男くんは日課のDuolingoを、さらに気合を入れて、いつもより大きな声でフレーズ練習をしてるそうです。次は来年、お兄ちゃんの受験が終わったら大阪に遊びに来てねと言っているので、その時に向けて、ますます気合いが入ったみたいです。

10年続く、家族ぐるみのおつき合い

私たちも、本当に楽しい2日間を過ごし、Tさんも、旦那さんも、息子さんたちも、本当にみんな信じられないほどいい人たちで、「あんな家族、ほんとにいるんだね」と、帰りの車の中でマイクと言い合っていたほどです。

なんかこういう幸せそうな家族の後ろ姿、いいですよね

そして、私は車の中で、10年前のTさんのことを思い出していました。最初は英語に自信がなくて、仕事と家庭の両立に悩んで、完璧にできない自分に苦しんでいたTさんが、少しずつ「楽しさ」を取り戻し、英語をツールとして自然に使い、その姿が家族の未来まで変えていきました。

10年前に蒔いた小さな種が、今では家族全体に根を張り、枝葉を広げ、「英語の木」として育っている。でもこれは、誰の人生にも起こり得る変化です。

あなたが今取り組んでいること、続けている習慣、前に進もうとしているその姿を、周りの誰かが見ています。それは、お子さんかもしれないし、職場の誰かかもしれないし、パートナーかもしれません。

丈山苑、聞いたことなかったですがめちゃくちゃ素敵な場所でした

Tさんの息子さんたちが、お母さんの背中を見て英語を学びはじめたように、あなたの背中からも、誰かが勇気を受け取っていると思います。

子どもに何かを伝えたい時、家族に何かを届けたい時、一番強いのは「言葉」ではなく「姿勢」なのだと、Tさんにあらためて教えていただきました。

英語の先生と生徒という枠を超え、家族同士のおつき合いのように10年間も関係が続いていること。Tさんの息子さんたちはどんどん背が伸び、英語もどんどん上手になり・・・その成長を見られることは、親戚のおじちゃん・おばちゃんとして、本当に幸せです。

まとめ

押しつけではなく、背中で見せる。その姿勢こそが、子どもにとっての「一生ものの財産」になります。

もちろん、お子さんがいない方でも、あなたが英語を学ぶ過程で得た精神的な変化や成長が、家族や同僚にもいい影響として波及するはずです。

あなたが今取り組んでいる英語学習や、小さなチャレンジも、必ず誰かの未来に良い影響を与えています。今日も、あなたの背中を見て、そっと勇気をもらっている人がきっといます。


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