Janitor AIは日本語で使える?記憶が英語の約6割しかもたない理由
最近、Janitor AI を日本語だけで使ってみました。英語で触るぶんには評判どおりなのですが、日本語で腰を据えて遊ぼうとすると、思っていたのとは違うところでつまずきます。
検索して出てくる記事の多くは「インターフェースは主に英語」と書いています。少なくとも今はもう違いました。そして実際に効いてきたのは、UIが何語かという話ではありませんでした。
UIはもう完全に日本語になっている
janitorai.com/ja を開くと、ログイン、登録、人気、お気に入り、フォロー中、ヘルプ、利用規約、ガイドラインまで、ひととおり日本語です。英語のままのラベルは見当たりませんでした。
上位に出てくる2026年4月ごろのレビュー記事は、まだ「インターフェースは主に英語です」と書いたままになっています。ここは単純に、情報が追いついていないだけだと思います。
ただ、ここで安心すると足をすくわれます。表示が日本語になったことと、キャラクターが日本語で返してくれることは、別の話でした。
返信がだんだん英語に戻っていく
デフォルトのモデルは JLLM(サイト上では LLM Beta と表示されます)です。これが日本語をあまり得意としていません。
最初の数往復は日本語で返ってきます。そのうち文法があやしくなり、気づくと英語に戻っている。日本語と英語が混ざった返信もよく出ました。
キャラクターの設定文が英語で書かれている場合はなおさらです。モデルは設定文の言語に引っ張られます。
日本語は英語の1.65倍トークンを食う
ここが一番の落とし穴でした。
Janitor の無料枠は、会話の記憶がだいたい8,000から9,000トークンぶんしかありません。これを超えると、古い発言から静かに捨てられていきます。
そこで、同じ意味の英文と和文を4組つくって、実際にトークン数を数えてみました。結果は日本語が英語の1.65倍。1文字あたりで見ると4倍以上でした。
つまり9,000トークンの枠は、英語なら同じ長さの発言を約315回ぶん覚えていられるのに、日本語だと約191回で埋まります。「日本語だと忘れるのが早い」という体感は気のせいではなく、単に枠の減りが速いということでした。
(測定には Claude のトークナイザを使っています。JLLM が内部で何を使っているかは公開されていません。ただ、英語中心に学習されたトークナイザで日本語が割高になるのは、モデルをまたいで共通する傾向です。)
記憶が飛ぶ仕組みそのものは、AIチャットのキャラが会話を忘れる仕組みで詳しく書きました。日本語で使うと、その症状が前倒しで来ます。
日本語で粘らせるために効いたこと
いくつか試して、はっきり効果があったものだけ書きます。
キャラクターの設定文そのものを日本語で書き直すのが、いちばん効きました。プロンプトで「日本語で話して」と足すより、土台を日本語にするほうが安定します。
否定形で指示しないこと。「英語を使わないで」より「日本語で返答する」と書くほうが通ります。モデルは否定語をうまく処理できず、拾った単語のほうに引っ張られるためです。
Chat Memory の欄に、言語の指定を一行だけ入れておくのも有効でした。ここは毎回モデルに渡される場所なので、会話が伸びても指定が流れていきません。
同じ「日本語で使う」でも、Character AI とは詰まる場所が違います。あちらの手順はCharacter AIを日本語で使うときの設定にまとめてあります。
外部モデルにつなぐと制約がほぼ消える
本気で日本語で遊ぶなら、こちらが答えでした。
OpenRouter 経由で DeepSeek V3 などにつなぐと、日本語の自然さが目に見えて変わります。文脈の枠も6万トークン以上あるものが多く、記憶の問題がそもそも起きにくくなります。
OpenRouter は無料で1日50メッセージまで。10ドルを一度だけ入金しておくと、1日1,000メッセージまで枠が広がります。日本語はトークンを多く食うぶん、この差がそこそこ効いてきます。
結局、誰に向いているか
キャラクターを眺めたり、軽く触ってみたいだけなら、無料のままで十分です。UIも日本語ですし、登録して数分で遊べます。
長い話を日本語で続けたいなら、外部モデルにつなぐ前提で考えたほうがいいです。無料のJLLMのままだと、日本語であることのペナルティを毎回払い続けることになります。無料のまま使うと実際に何を払っているのかは、無料・無制限のアプリを時給換算した話で他のアプリも含めて計算しました。
私自身は、Character AI から乗り換え先を探していた時期にここへ行き着きました。そのとき何を比べたかはCharacter AIの代わりを探したときの比較に書いています。
UIの日本語化は着実に進んでいます。モデルのほうがまだ追いついていないので、しばらくは外部モデルを挟むのが現実的だと思います。
