我が家の純資産1億円プロジェクトの全体像を整理してみた
前回の記事で、
「なぜ我が家は“純資産1億円”を目指すのか」
という話を書いた。
あれはゴールの話ではなく、
人生を設計するための“仮置きの目盛り”の話だった。
そして前々回は私たち夫婦が目指すFIREに再定義した話を書いた。
今回はその続き。
じゃあ実際に、
どんな考え方と順番で、ここまで人生を編集してきたのか。
いろいろやってきた自覚はある。
投資も、不動産も、企業も、副業も、節税も。
でも一度立ち止まって俯瞰してみたら、
やってきたことは、だいたい5つに整理できた。
※この記事を書いている私は、仕事・家族・健康を同時に考えながら、
経験をどう編集すると人生が立体的になるか考えている普通の会社員です。
いろいろやってきたけど、整理すると「5つ」だった
ただし、ここで一つ正直に書いておきたい。
この5つの戦略は、
何かを「やり切った結果」ではない。
ほとんどの方と同じように、我が家もまだ試行錯誤の途中にいる。
フェーズが変わるたびに、立てた戦略は何度も書き換えてきたし、
正直、いまも迷いは普通にある。
それでも振り返ってみると、
迷いながらやってきたことが、
結果的にこの5つに収束していただけ、
という感覚が近い。
それが、次の5つ。
目標設定
所得の最大化
支出の最適化
資産構築
税務の最適化

戦略① 目標設定
最初にやったのは、
投資でも節約でもなかった。
「どんな人生を前提にするか」を決めたこと。
家族との時間をどう置くか
健康をどこまで優先するか
仕事は“生きがい”か“手段”か
いつでも方向転換できる余白を持ちたいか
ここが曖昧だと後の戦略は全部ブレる。
だから我が家では数字より先に「前提」を置いた。
子供が生まれてからは、さらに目的も大きく変わって何度も変えてきている。
戦略② 所得の最大化
次にやったのは支出を削ることではなく、稼ぐ力を上げること。
本業でのポジション
副業・複業
専門性の積み上げ
これは「贅沢するため」ではない。
選択肢を増やすためのフェーズ。
入ってくる水が少ないままだとどんな設計も苦しくなる。
このプロジェクトを始めた当時、我が家はいわゆる DINKS だった。
DINKSというのは、
Double Income, No Kids
── 共働きで、まだ子どもがいない状態のこと。
ここは、誤解がないようにしておきたい。
DINKSは「楽な状態」だったというより、
時間とリスクを取りやすいフェーズだった、という認識。
この前提があったからこそ我が家は「所得の最大化」を最初の戦略として選べた。
当時の役割分担は、かなりはっきりしていた。
私は、いったんキャリアを積み上げたあとキャリアチェンジ という選択をした。
短期的な安定よりも、中長期で選択肢が増える方向を優先した形。
一方、妻は、本業で着実にキャリアアップしていった。
安定した収入の軸を持ちつつ、専門性と評価を積み上げていくスタイル。
結果として、
一方が攻めに行ける
一方が土台を支える
という、バランスの取れた状態が自然にできていた。
これは「正解」でも「理想形」でもない。
ただ、その時点での家族構成と価値観に合った設計だった。
今はフェーズが変わり、家族の形も、優先順位も変わっている。
でもこのDINKS期に、思い切って「稼ぐ力」を伸ばす方向に振れたことは、
その後の人生設計に、確実に効いている。
所得最大化は、贅沢のためでも、見栄のためでもなかった。
後で減速できるように、先にスピードを出しておく。
そんな感覚に近い。
戦略③ 支出の最適化
当たり前だけど、このプロジェクトの中で一番しっかりやったのは、
固定費と変動費の見つめ直しだった。
ただし、いわゆる「節約」とは少し違う。
我が家では最初から闇雲に削るという発想は取らなかった。
理由はシンプルで、支出を PL(我慢・節約) で見るとどうしても苦しくなるから。
だからここでもBS脳で考えることを徹底した。
固定費は「人生の構造」
固定費は、毎月の出費というより人生の設計そのものだと思っている。
住居
保険
通信
車
教育やサブスク
これらは一度決めると何もしなくても自動で流れ続ける。
だからこそ、
本当に必要な構造か
今の家族フェーズに合っているか
この固定費は、どんな資産を支えているか
を、一つずつ確認した。
削るかどうか、ではなく置いておく意味があるかどうか。
結果として、
意味の薄い固定費は手放し
価値があるものは、堂々と残した
この判断ができたのは、
「節約」ではなく設計の見直しだと捉えていたからだと思う。
変動費は「運用」
一方で、変動費はかなり緩やかに見ている。
日々の食費、ちょっとした娯楽、家族との時間
ここを細かく締めすぎると人生の手触りが一気に悪くなる。
だから、
細かくは追わない
ただし、金額が大きいものだけは意味づけする
というスタンス。
「これはどの資産に変わった支出か?」
健康か、経験か、家族か、安心か。
キャッシュは減っても、
人生BS上では増えていると確認できれば、
それでよし。
節約ではなく、自由度を買っていた
振り返ると、
この支出最適化でやっていたのは、
我慢すること
耐えること
削ること
ではなく、
将来の選択肢を増やすための下準備だった。
固定費を軽くすると、
毎月の安心度が上がる。
安心度が上がると、
判断が歪まなくなる。
判断が歪まなくなると、
「やめる」「変える」「挑戦する」
が現実的な選択肢になる。
戦略④ 資産構築
投資についても、
最初から一つに決め打ちしたわけじゃない。
インデックス投資
個別株
ETF
不動産投資
一通り勉強しながら、少しずつ触ってきたというのが実態だ。
ここで大事にしていたのは、
「一番儲かりそうなもの」を探すことではなかった。
投資は、性格と人生フェーズで変わる
投資をしているとどうしても「最適解」を探したくなる。
でも実際には、
向いている投資
続けられる投資
不安なく持ち続けられる投資
は、人によって全然違う。
だから我が家では、
市場全体に乗るインデックス
企業やテーマに触れる個別株・ETF
実務と生活に近い不動産
を、役割の違う選択肢として並べてきた。
どれが正しい、ではなくどれが今の自分たちに合っているか。
勉強しながらやる、という選択
投資に対して、「理解してからやる」ではなく、
「やりながら理解する」を選んだのも特徴だと思う。
少額でも実際に買う
値動きを体感する
不安や欲がどう動くかを見る
これは本を読むだけでは分からない。
投資を通して学んでいたのは、
マーケット以上に、
自分たちの判断癖や感情の動きだった。
BS脳で見ると、投資の意味が変わる
BS脳で考えると、
投資は「儲けるための行為」だけじゃない。
将来の選択肢を増やす
キャッシュフローの不安を減らす
働き方を固定しない
ための、構造づくり。
だから、短期の成果には一喜一憂しない。
完璧なポートフォリオを目指さない。
途中で変えてもいい前提で持つ。
というスタンスになった。
不動産も「投資」より「構造」
不動産投資も同じ。
利回りだけで見れば、
もっと効率のいい手法はある。
でも我が家にとっては、
実物資産であること
キャッシュフローが見えること
生活や税務とつながっていること
が大きかった。
これは、金融資産だけでは得られない
安心感と現実感を補う役割。
増やすことより、減らさない構造へ
ここまでやってきて思うのは、
資産構築で一番効いたのは、
「当てたこと」じゃない。
続けられたこと
壊れにくい構造を作ったこと
人生フェーズに合わせて調整してきたこと
だった。
戦略⑤ 税務の最適化
── 税金を減らすより、判断を歪めないために
税務についても、
NISAやiDeCoだけで完結させようとは思わなかった。
もちろん、
NISA
iDeCo
といった制度は、きちんと使っている。
でもそれは、入口にすぎないという感覚があった。
NISA・iDeCo・法人は「役割が違う」
ここも大事なポイント。
NISA・iDeCo
→ 個人の長期安定ゾーン
不動産
→ 実務と生活に近いゾーン
プライベートカンパニー
→ 時間軸をずらすためのゾーン
全部を一つでやろうとしない。
それぞれに役割を持たせる。
これは投資と同じで、
集中より分散、最適化より持続性を優先した結果。
税務もまた「人生編集」
結局、税務もこれまでの話と同じだった。
正解は一つじゃない
フェーズで変わる
あとから修正していい
税金をどう扱うかは、
「どんな人生を長く続けたいか」の裏返し。
これは攻めではなく、歪みを減らす作業。
余計なストレスを減らし、
判断をクリアにするための下支え。
なぜ、この順番なのか
理由はシンプル。
この順番じゃないと、
人生が「お金に引っ張られる」から。
目標がないまま投資すると、数字に支配される
所得が弱いまま節約すると、我慢が続く
税務だけ先にやると、構造が歪む
人生を編集する順番として、
この流れがいちばん自然だった。
Kindle本について
この記事で触れている5つの戦略は、
すでに Kindle本として、
もう少し具体的に書いている。
どう考え
どこで迷い
何を選び
何をやらなかったか
これはノウハウ本というより、
人生の編集記録に近い。
この記事は、その全体地図。
最後に
我が家のFIREは、
一発逆転でも、最短ルートでもない。
ただ、
どう生きたいか → どう稼ぐか → どう使うか → どう残すか
を、順番に編集してきただけ。
この地図が、
誰かの正解になる必要はない。
でももし、
自分の人生を、もう一度設計し直したい
お金の話を、人生の話として考えたい
そう思っているなら、
この5つの戦略は、ひとつの参考になるはずだ。
▼このnoteを書いた人

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