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初めて創ったzineのこと

最初に……
ZINE(ジン)とは、個人やグループがテーマ、形式、表現方法を完全に自由に制作する自主的な小冊子のこと。商業出版と異なり編集者や出版社を通さず、DIY(自分たちで作る)精神に基づいて、写真、イラスト、エッセイなど好きなものを詰め込んだ「個人のメディア」である。

出典:Gemini

どうして創るのか? 考えてみる。


写真を撮る人はたくさんいる。
文章を書く人がたくさんいるように。
インターネット上でそんな人たちと繋がれることは嬉しい反面、
無数の創作と才能に圧倒されて挫けてしまいそうになるのも悩ましい。

だからうまく距離を置きながら、自分が「いいな」と思うプラットフォームで創作を続ける。あるいは、一人で、コツコツと創作をして、身近な知人だけがそれを知っている、というのも悪くない。

「知らない方がいいことの方が多い」
先輩は、そう言った。
確かに。と思いつつ、結局私は好奇心が抑えられなくて、手当たり次第に小説を読み、すげえなあと呟きながら己の無知無力さを知るし、今日もスマホをスクロールして、うわあこの人の写真、文章、創作、素敵だあ、と呟く。

zineを作るきっかけとなったのは、地元の古本屋さんがzineを置いていることだった。定職を手放して自分の夢を叶えた店主さん、日に日に店内の空気が個性あふれた優しい空間になっていくこと、そして、私がzineを作ったら置きたいと言ってくれたこと。
誰かが背中を押してくれて初めて、私は自分の創作を完成させることができる。誰かに見てもらいたいと、外に出す勇気が出る。

Feel Peace In Chaos - インド・ムンバイ旅行記


インド・ムンバイに旅をしたのは3年前。随分と時間が経ってしまったけれど、写真を見返すと、インドの混沌とした空気感が肌によみがえってくる。この写真をずっと眠らせておくのもなあ。でも写真展するほどでもない。ただ自己満足のために思い出に残しておきたいーーそういう理由から、zineならそこまで労力もかからないし人に迷惑もかけないと思って、作ることにした。

Japan Breathes - 息をする日本。

モロッコに住んでいる時、日本の写真の個展をさせてもらった。
本当に小さなきっかけとつながりによって実現させてもらったその写真展で、尊敬するアーティストから「これであなたもアーティスト。というかあなたは、ずっとそうなんだけどね」と言われて、自分がそう名乗ってもいいという証明をもらったような気がしていた。
今でもこの時の経験が、「作家になりたい」「写真家になりたい」という言葉を正直に言う時のちょっとした勇気の後押しになっていたりする。

その個展で展示した写真と、さらに日本のあちこちで撮り溜めてきた写真をあわせて、22ページの本にした。些細な創作。誰にも知られないところでひっそりと編まれた本。


ちょっと紙にこだわってみたりして、ドキドキしながら注文した。丁寧に包装された箱を開くと、インクの匂いがする。
この瞬間、やってみてよかったと思えた。

創ることができても、誰かに見てもらいたいという気持ちはつきもので、
誰かの鼓舞がなければ、創るエネルギーが湧いてこない時もある。
ただ、誰かに見てもらうということには勇気が必要で、周りの言葉や態度が、時に「ふつふつ」と掻き立てることもあれば、挫折につながってしまうこともあるかもしれない。

でも、そういうものも含めて、私は、自分の感情の揺らぎとか迷いへの「愛着」を増やしていけるような気さえしている。

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