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zineの旅立ちと気取らない創作

古本屋に置いてもらったzineが、別のお店へ旅立った。
甲佐町というところにある有形文化財の旅館nipponia。

そこを経営しているのはコーヒースタンド「1993」(イッキュウサン)のご夫婦で、小川町にもコーヒーを淹れににきてくれたことがあったことから知り合いで、4月から宿を経営するということは聞いていた。

かんまち文庫の店主からは、
「外国人さんの多い宿だし、選定したzineを置かせてもらおうと思って、あなたのも持っていくね」と言ってくれていて、なんとなーくは知っていた。


甲佐に来たのはこれが初めてで
小川町と違って昔ながらのスーパーや個人の店舗、古い建物が多く残っているのが印象的だった。昔からありそうな豆腐屋さん、和菓子屋さんが並んでいるかと思えば、古い長屋を若い人たちが改装しておしゃれなカフェにしている。通りに流れる川も相まって、なんだかゆったりと優雅な街だった。


一角に突如現る、味のある大きな建物。それがNipponiaだった。
小さな縁側に小さなテーブルと座布団があって、川を眺めながらコーヒを楽しめる。

1993(イッキュウサン)の深煎りアイスコーヒーがうますぎて、zineのことをすっかり忘れて帰るモードになっていたら、連れがリマインドしてくれて思い出した。

「ああ、そうそう、zineを置いてくださっていると聞きました」

すると、「え、このzineの作者が、あ、あなたでしたか?!」と驚かれた笑 
一致していなかったらしい。

でも、店主さんが「このzineはおきたいから持ってきてと、かんまち文庫さんに頼んだんです」と言ってくれて、すごく嬉しくなった。
見てくれている人はいるんだと、励まされるような気持ち。

そして4月に毎日noteを書いてきたことを振り返って、一つ気づいたことがある。
どうしても、「自分が良いと思ったタイトル」や「自分なりに満足した文章」を書き続けていても、見てもらえたり、「スキ」をもらえたりする頻度は減るのだと思う。

でもだからと言って、「見てもらいやすいタイトルに変える」とか、「『スキ』をもらうために書く」のは違うと思っている。
そうすると、どうしても文章が気取ってしまうような気がするから。

今の所、私は自然に書いている。ふと浮かんだ空想を、小説にする自由は、少し怖くて不安だけれど、やっぱり楽しい。

毎日のストレッチが、少しずつ筋肉をほぐしていくように。
毎日の語学の練習が、少しずつ会話をつなげていくように。

読んでもらえないと嘆くのも、もう違う。

だって、読んでくれている人がいるのだもの。
本当に、ありがとうございます。

雨由来とんび(Ameyura_tobi)
大使館や国際NGOでの勤務を経て、現在は自分のペースで「書くこと」や「作ること」に向き合っています。ふと浮かんだ空想を掌編小説にしたり、日常の気づきをエッセイにしたりと、noteで毎日の執筆活動を継続中。
デジタルでの発信に加え、手触りのある紙の作品づくりも行なっており、自身で企画・制作した22ページのA5サイズのZINE(小冊子)を販売・配布しています。今回紹介した甲佐町の「NIPPONIA」さんのほか、いくつかの店舗さんにもひっそりと置かせていただいています。
スキやフォロー、記事への感想などが日々の執筆の大きな励みになっています。これからも、自然体で綴る文章を楽しんでいただけたら嬉しいです。


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