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軽井沢 女3人旅 -気まぐれな日誌

 またやって来ました軽井沢。今年,2度目です。

新緑が綺麗


 今回は,お姉様ご一行のお供兼案内役として同行しました。


一枚の画像から始まった旅

 ことの発端は今年の3月末,私が軽井沢に一人旅をしたことに始まります(その時の旅行記)。

 いろいろなところに行きましたが,その一つに SNOOPY Village がありました。スヌーピーの関連グッズやお菓子などが売っている,スヌーピー一色の専門ショップです。この店頭での1枚の画像:

今年3月末の画像

これを冗談半分で姉に送ったところ,姉一家に波紋を広げてしまいました。

 姉には4歳になる夏樹という娘がいて,その子がこの写真を見て,

 『いいな。私も行きたい。連れてって。』

とぐずついたのです。姉が

 『ここは遠いところだから,今度ね。』

と言っても,『今すぐ連れてって』と夏樹ちゃんは譲りません。何度か応酬を繰り広げるも,結局,娘の「泣きわめく」という最終兵器に屈して,今すぐは無理だからということで,今日,軽井沢に行くことになったのです。

 一週間ほど前,姉から突然電話があり,

 『今度の金曜日,あんたの写真のせいで軽井沢に行くことにしたけど,旦那は忙しいんだって。冬,一緒に来られる?』

 結局,ことの発端となった私は責任を取らされることになりました。

 でも,じつは口には出しませんが,姉は私が病気もちで独り暮らしをしていて,恋人も親しい友人もおらず,大都会東京の孤独に潰されないように配慮してくれているのです。
 昔から妹思いの姉でした。


旅のはじまり

 というわけで,上野駅で昼頃に待ち合わせ。
 姉と夏樹ちゃんと,そして私の三人旅。こんなことは今後一生ないでしょう。

 以前,日誌に書いたように,4月に心臓の持病が急に悪くなり,救急搬送されました。それ以来,少し人生観が変わり

 「やりたいことは,生きているうちにやっておこう」

と大げさに思うようになっているのです。
 それで,特段仕事が立て込んでいる訳でもなかったので,金曜日に有休をとって,旅行に加わることにいたしました。


新幹線で姪と昼食 

 昼過ぎの新幹線に乗り込みました。

上野駅に入ってくる新幹線 あさま


3人席。窓側に夏樹ちゃん,姉は通路側に陣取り,私を姪の隣に座らせてくれました。

 アームレストは上げて,夏樹ちゃんになるべく触れるように座りました。新幹線が動き出すと,彼女はもう興味津々。ホームの過ぎ行く光景を食い入るように目で追っていました。

 何て可愛いんでしょう。もう抱きしめたくなります。

 新幹線が地下を抜けて地上に出た頃,姉が昼ごはんにしましょうと,大きなショルダーバッグから,かわいいピンクのタッパを1個出して,私に渡します。

 『これ夏樹の昼ご飯。』

といいます。中を開けてみると,小さなサンドイッチ,それと・・・,これって?

 『お姉ちゃん,これ焼き鳥じゃない?』

串はついていませんが,どう見ても焼き鳥,それも正肉です。

 『そうなのよ。旦那が晩酌で食べてるのを見て,自分も食べたいといって,それから大好物になったの。』

 『へえー。この年で焼き鳥とは。』

 そう思って子供用のスプーンで一個正肉をとって

『なっちゃん。ごはんよ。これ好きでしょ。』

というと,美味しそうに一生懸命正肉を小さな口でかじっていました。

 サンドイッチなども少し食べさせて,いよいよ今度は自分の昼食。

 私は崎陽軒のシウマイ弁当です。大好物です。上京してはや8年。駅弁は決まって崎陽軒のシウマイ弁当。これ以外は買ったことがありません。
 包装紙をとり,木の蓋をとって,シュウマイに醤油をかけ,黄色い練りからしをつけて,まずは一口。

 美味。

冷たいけど,いや冷たいからこそのこの肉の味。

 さてもう一個。

 そうおもったとき,私の右手がひっぱられました。危うくシュウマイをおとすところでした。夏樹ちゃんです。

 『どうしたの。』

 『それ私も食べる。』

とシュウマイを指さします。
 私は思わず姉を見ました。姉はうなずいて

 『もらってもいい?』

と言います。

 『もちろん。これシュウマイだよ。』

 『シュウ マイ?』

 『そう,シュウマイ。』

 私はシュウマイを一個,夏樹ちゃんのタッパに入れてあげました。

 『それもちょうだい』

といって,今度はビニールの子袋に入ったからしを指します。さすがにこれは

『これ凄く辛いんだよ。もっと大きくなったらね。』

 そういうと,姪はあきめたのか,シュウマイをほおばりはじめました。

 『どお,シュウマイ,美味しい。』

 夏樹ちゃんは,うなずくと黙ってシュウマイを一生懸命食べていました。

 『お姉ちゃん。この子,焼き鳥にシュウマイだって。先が思いやられるね。』

 そういうと姉はにこにこしていました。

 『旦那によくはなしているんだけど,この子,あんたにそっくりなんだよ。』

『ええ?どこが?』

 あらためて夏樹ちゃんをながめると,そういえば態度がどことなく似ているかもしれません。
 うれしいけれど,どうして私なんかに似ちゃったんだろう。夏樹ちゃんが可哀そうにも感じました。


 子供目線の軽井沢散策

 軽井沢到着。
 東京も涼しかったけれど,ここはより冷涼。そのうえ,湿気がなく,空気が澄んでいて美味しい。体全体に冷気が染みわたります。
 どことなく北ヨーロッパの気候ですね。(もちろん行ったことはなくてイメージです。)

 駅からまずはホテルに。
 今回は3人部屋。ベッドが二つに,子供用の簡易ベッドが一つ。ソファとテーブル,冷蔵庫,壁掛けテレビ,その他もろもろが備わっていて,かなり広めの部屋です。

 少し休憩して,いよいよ軽井沢散策です。
 今日の目玉は何と言っても今回の旅行の発端,Snoopy Village Karuizawa です。
 ホテルから散歩も兼ねて森林浴をしながら,軽井沢銀座へと向かいました。

 そして,ありました,お目当ての場所。

 『なっちゃん,着いたよ!あっ,スヌーピーのぬいぐるみもあるよ。
 この前はなかったんだけどなあ。ついてるね。』

 私の言葉はそっちのけで,夏樹ちゃんはベンチに駆け寄って腰かけ,スヌーピーのぬいぐるみを抱っこしました。

 姉はスマホで記念写真を撮っていました。もちろん私も何枚か撮影し,そのあと,姉にもベンチに座らせて,スヌーピーを抱っこしている娘とのツーショットを撮ってあげました。

 それから姉が夏樹ちゃんと私をベンチに座らせて1枚。私にとっては今回の旅行の最大の収穫品となりました。

 Snoopy Village では,少しお土産品を買って,軽井沢銀座を散歩しました。

 とにかく夏樹ちゃんは大喜び。トトロはいるし,リラックマはいるし・・・
 その中でなぜかピーターラビットの壁画が気に入ったようでした。

 夏樹ちゃんと壁のそばにいって,

 『これ,ピーターラビットっていうんだよ。イギリスのうさぎさん。
 なんかなっちゃんに似てるね。』

そういうと,『ほんと?』とよろこんでいました。
 もう彼女はかわいい盛り。このまま食べてしまいたい(もちろん比喩ですよ)。

 

 さらに旧軽井沢銀座通りをぶらぶら歩いていて,少し夏樹ちゃんが疲れてきた様子だったので,軽井沢観光会館で一休みしました。木造の2階建てのクラシックな建物です。明治時代にもともとは郵便局だったものを,郵便局の移転に伴い観光会館にしたのですが,平成7年にその雰囲気を残して建替えたのだそうです。


軽井沢観光会館


 受付のカウンターを何気なく見まわしていると,面白いものを発見。
 クマよけの鈴です。可愛いキャラクター付き。

軽井沢の熊すず


 鳴らしてみると,とても心地よい音色です。
 夏樹ちゃんが音につられてこちらに寄ってきたので

 『ほしい?』

ときくと,うなずきます。2個購入し,1個は自分用,もう1個は彼女の持っていた子供用のピンクのハンドバッグにつけてあげました。二人だけの宝物です。

 『おそろいだね。これつけてるとね,音がしてクマさんが来ないんだよ。』

 音が気に入ったと見えて,夏樹ちゃんは,しばらく手で揺らしては音をたてていました。


母親の躾はやはり違う

 夏樹ちゃんも疲れて眠そうだったので,今日はこのまま宿に帰ることにしました。

 旧軽井沢銀座通りを宿に向かって歩いて行くと,途中に,みふぃーきっちん&べーかりーというお店がありました。その店頭のショーウィンドウに,ミッフィーの顔を模った丸い小さなパンが並んでいました。よくわかりませんでしたが,たぶんあんぱんかクリームパンのような菓子パンです。

 『これ買って。』

 夏樹ちゃんは私にねだります。

 『これ,いいよ。』

と言って,夏樹ちゃんを連れてお店に入ろうとしたところ,姉が急に

 『だめよ。また晩ご飯がたべられなくなるでしょ。』

 そういって,私と夏樹ちゃんを引き留めます。

 『「ミフィー」ちゃんのパンが欲しい!』

と訴えるなっちゃん。

 『わがままばっかり言うんじゃないの。』

遂に夏樹ちゃんは泣き出してしまいました。
 私は可哀そうだから,パンの1個ぐらい買えばいいのにと思いましたが,姉はがんとして譲りません。
 板挟みになっておろおろする私に姉は

 『この時間に間食すると晩ご飯食べなくなるから。』

と言います。夏樹ちゃんはショーウィンドの前でまだ泣いています。

 『もう,おいて行くからね。』

そういうと姉は夏樹ちゃんを後に先に行ってしまいます。おいてかれた方は,ますます泣きます。

 仕方なく,私は姪を抱き上げて,姉の後を追って歩いて行きました。

 『お姉ちゃん,パンぐらい買ってあげればいいのに。』

 『いいのよ。この子は甘やかすとすぐつけあがるから。』

 そんな言い方しなくても。
 でも,きっとそうなのかもしれない。
 私の胸に顔をつけしくしく泣く姪。かわいそうだけど仕方ない。

 『なっちゃん。また今度ね。おうち帰ってご飯食べよ。』

となだめました。

 母親って子供の教育のためなら,冷たくもなれるもんなんだ,と感心しました。
 そういえば私の母もそうだったかもしれません。


 明日は雲場池付近を散策の予定です。途中,シュークリームの美味しいカフェにも行きます。

 


これまでの日誌:



 *)挿絵は現地の写真と Adobe Firefly + Gemini2.5 +Veo3.1Fast を使用。
 冬魅は非現実世界に棲んでいます.


© Copyright 冬魅 Aequus, June 6, 2026.
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