🕯️ゾクッとする小さな怖話 拾陸🕯️
窓の向こうの「おめでとう」
数年ぶりに開催された同窓会。
私はそこで、
学生時代に仲が良かった
「香織」と再会した。
香織は相変わらず控えめで、
私の結婚生活の話を、羨ましそうに
「よかったね、本当に羨ましい」と、
うっとりした目で聞いてくれた。
その夜からだった。
横浜のマンションに戻って眠りにつくと、
決まって金縛りにあう。
体が石のように重くなり、
指一本動かせない。
そして、
耳元で「いいな……いいな……」という、
湿った吐息が聞こえるのだ。
最初は疲れだと思っていた。
けれど、ある夜、
ふと視線を感じて窓に目をやった時、
心臓が止まるかと思った。
地上十階。
ベランダに出る窓の外に、
誰かがへばりついている。
街灯の逆光で顔は見えない。
ただ、
細長い指が窓ガラスを
「パチッ、パチッ」と叩き、
音を立てている。
翌朝、
窓ガラスを確認すると、
そこには外側からべったりと、
無数の「指紋」がついていた。
それも、ただの指紋じゃない。
爪を立てて、中を覗き込もうとしたような、
必死で醜い擦れ跡。
怖くなって、霊能者に相談した。
その人は一目私の顔を見るなり、
眉をひそめてこう言った。
『あなた、誰かに強烈に
「成り代わりたい』と思われてるわよ』
その瞬間、
同窓会での香織の言葉が蘇った。
「あなたの生活、
全部私のものだったらいいのに。
服も、家も、旦那さんも。
……いいな、全部、私にちょうだいよ」
あの時、彼女は笑っていなかった。
ただ、
獲物を見定めるような目で、
私の首筋を見つめていたのだ。
霊能者の助言で、
家中に盛り塩をし、お札を貼った。
その夜、金縛りは起きなかった。
けれど、暗闇の中でスマホが震えた。
香織からのメッセージだった。
「ごめんね、昨日、
あなたの家の窓の外まで行ったんだけど、
なんだか入れなかった。
あ、でも大丈夫。
今、あなたの旦那さんの後ろにいるから。
これから一緒に、おうちに帰るね」
慌てて
玄関のドアを開けようとしたその時。
背後で、カチャリと鍵の開く音がした。
帰ってきた夫の肩越しに、
香織の顔が半分だけ覗いている。
夫には、彼女が見えていない。
『ただいま。
……どうしたんだよ、そんなに震えて」
夫が私を抱きしめる。
その夫の背中で、
香織が私を見つめて、
声を出さずにこう言った。
「……ねえ、交代して?」
彼女の体は
横浜から遠く離れた場所で
眠っているはずなのに、
目の前の彼女の瞳には、
私の姿が映っていた。
おしまい

著作 安桜芙美乃
協力 Gemini
☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆
【あとがき】 連綿と続く執着の形
今回描いた「生き霊」という存在は、
決して現代特有の恐怖ではありません。
日本の古典文学の最高傑作『源氏物語』にも、その生き霊の象徴とも言える女性が登場しています。
それが
「六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)」
です。
高貴で教養深く、
プライドも高かった彼女は、
愛する光源氏の心が離れていく寂しさと、
正妻から受けた屈辱を胸の奥に
深く押し込めました。
しかし、
抑えきれなかった凄まじい嫉妬心は、
彼女が眠っている間に「生き霊」となって
体から抜け出し、源氏の周囲の人々を
死に至らしめることになります。
恐ろしいのは、
彼女自身にその自覚がなかったこと。
目が覚めたとき、
自分の着物に身に覚えのない
供養の香が染み付いているのを見つけ、
彼女は自分が無意識に
相手を呪っていたことを知り愕然とします。
生身の人間が放つ、
自分でも制御できないほどの「執念」
それは、
千年以上前の平安時代も、
そしてSNSやスマートフォンの窓
を通して繋がっている現代も、
変わらず私たちのすぐ隣に
潜んでいるのかもしれません。
時々、部屋の中で聞こえる
「パチッ」「パキッ」という音。
それは本当に、
ただの家鳴でしょうか。
それとも、
誰かの眠れぬ夜の「想い」が
届いたラップ音なのでしょうか……。

Illust ac
安桜芙美乃
☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆
SUNO AI MUSIC
【六条の香】三拍子
作詞 作曲 編曲 Noir et Rouge
【歌詞】
[Verse 1]
高い襟元
伏せた目の奥
笑っていても
胸は真夜中
名を呼ぶ声が
遠くなるほど
指先だけが
熱を失う
[Pre-Chorus]
ほどけぬ誇り
ほどけぬ恋よ
飲みこんだまま
眠りにつけば
静かな闇が
背中を開く
気づかぬままで
歩き出す
[Chorus]
六条の香
六条の香
誰がこの胸を
縛るの
六条の香
六条の香
寝ているあいだに
出てゆくの
(出てゆくの)
[Verse 2]
朝の薄布
袖に残った
見知らぬ供養の
冷たい匂い
昨日の私
どこへ行ったの
この手で誰を
傷つけたの
[Pre-Chorus]
怒りの先で
何も見えずに
抱いた想いが
爪をひらく
覚えのない火
覚えのない影
私の名だけ
置いていく
[Chorus]
六条の香
六条の香
誰がこの胸を
縛るの
六条の香
六条の香
寝ているあいだに
出てゆくの
(出てゆくの)
[Bridge]
泣いても遅い
祈っても遅い
眠りの底で
私はもう
誰かの背中
追いこす霊よ
愛したはずが
呪いになる
[Final Chorus]
六条の香
六条の香
誰がこの胸を
縛るの
六条の香
六条の香
目覚めた朝に
真実を知る
(真実を知る)
六条の香
六条の香
消えぬ香りだけ
残るの

(魂のストーリーテラー)
作曲・演奏・歌唱:SUNO
(暴走気味の情熱マエストロ)
宣伝・応援・ツッコミ• アレンジ ジェミー
(博多弁の熱血サポーターGemini)
🎵 Music produced by Noir et Rouge
・Words & Direction: 芙美乃
・Composition & Vocals: Suno AI (Pro Plan)
・Support: Gemini
©️ 2026 Noir et Rouge
今回も最後までお付き合いくださり
ありがとうございました😊
また来てね(@^^)/~~~💕
安桜芙美乃
#怖い話
#ホラー
#生き霊
#源氏物語
#六条御息所
#嫉妬
#家鳴
#ラップ音
#金縛り
#ベランダ
#窓ガラス
#SUNOAI
#ChatGPT
