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尾張名古屋に突撃じゃい!~熱田神宮と名古屋城をめぐる~/ミドル夫婦の飛行機de名古屋旅③

 名古屋旅3日目は、泥のような眠りから、朝7時には目が覚めた。
夫が寝ている間に、前日に食べた黒船さんのどら焼き記事を書き切って保存しておく。
 昨夜は結局、ホテルに戻ってきたあとに「ゴメン!お風呂に入ってた!」と夫のお友達さんから連絡が来ていたようだった。
渡し忘れていたライブの代金は、今朝彼女たちが起きてから届けに行く予定になっていたが、8時になってもまだ連絡が来ないため、むくりと起きだしてきた夫は「先にモーニング食べにいこっか」と、のんびり言った。
 まったくもって一事が万事ユルい夫なのである。

 ちなみに前記事:尾張名古屋に突撃じゃい!/ミドル夫婦の飛行機de名古屋旅②はコチラから↓↓

 この日は観光以外の予定がなかったので、じっくり見て回る予定になっています。例のごとく目次をつけるので、好きなところだけお読み頂ければ幸いです!
 それでは名古屋旅3日目、行ってみましょー!


1.朝の名古屋さんぽ~【喫茶コンパル】さんで2度目の名古屋モーニングを

 気持ちよく晴れた朝の街を歩きながら、今日のモーニングはどこにしよう?という話になった。
何しろGoogle検索では無数の候補が出てくる。
もちろん評価の高い人気店で食べてみたいという想いはあったが、夫のお友達に届け物をするという予定は変更がきかない。
なので、まずはその付近まで行っておいて、用事を終えたら近場にいいお店がないか探してみよう、ということになった。

 前夜に通ったのと同じ道を通り、わたしたちはてくてくとお友達のホテルを目指す。
 実は前夜に通った時は暗くてあんまり見えなかったのだが、ちょうど中部電力タワーの下に、何かおかしなものがあることを発見していたのだ。
それを明るいところで見てみたかったこともあり、地図とは1本違う通りを敢えて通って、目当ての場所に通りかかる。

これ!!

 これは昨今名古屋みやげとして定着した名古屋コーチンの卵を使ったプリン『ぴよりん』を模したオブジェだそうで、期間限定でこの場所【久屋大通公園】とコラボしているものなのだそうだ。でかい!!
 わたしは何故か身内に「ひよこみたいな顔してる」と言われることがあるため、何となく親しみを感じてしまった。
旅の恥はかき捨てとばかりに一緒に記念撮影し、目的地へと歩を進めてゆく。

ぴよりんと同じ顔で映った

 更に歩いて通りかかった名古屋一の歓楽街・錦は、前日の些か殺伐とした空気こそ若干弛んでいたものの、戦あとの趣がものすごかった。
何故だかわんわんと声を上げて泣きながら歩いている女の人とすれ違ったりしつつ、日本の他の都市では見た覚えのないゴミだらけの道を恐る恐る進んでゆく。
途中で通りかかったドラッグストアの駐車場は、模様がやたらと派手で、思わずパチリ。こんなところまで派手な意匠がじわじわ来てしまった。

こんな駐車場の模様初めて見たのよ

 何だかんだと名古屋散策を楽しんでいるうちに夫のスマホが鳴り、無事昨日渡し損ねていたライブチケット代をお友達さんにお支払いすることができた。とにかく平謝りで謝罪し、再会を約束してお別れする。
 ほんまキラキラの素敵ご夫婦だったー!!ありがとうございました!

 ここで調べてみたところ、少し歩いたところに【喫茶コンパル】さんというモーニングの有名店があることがわかった。
せっかくこの旅初めての快晴になったこともあり、名古屋市内をぶらぶらと散策しながらその店を目指すことにする。

 名古屋市も、他の都市の多分に漏れずそこかしこに寺社仏閣が見て取れた。どれほどの由緒があるかも知れないお寺や社が「無造作」とでも言いたくなるような感じで、そこかしこに散らばっている。

ビルとビルの隙間にも神社??お寺??どっちだ??
ぼけ封じ観世音とは一体…!?
出世大師……

 やー。ほんとすごい名古屋。
神仏さえも徹底して現世利益のために使役しようという確固たる強い意志が見え隠れしている。これだけ何でもアリだと本当に清々しいではありませんか!!楽しい!!

NAGOYAの文字を有する謎の生き物が描かれたマンホール
世界の中心地って言い切っちゃった!!

 本気であまり他の街では見た記憶のない要素を面白がっているうちに、いつの間にか目的地に辿り着いてしまっていた。
 まぁ、よくよく考えてみるとわたしは、成人してからこっち飛行機でとんぼ返りした静岡より西の本州に上陸した記憶がない。
しかもあの時は結婚式に参列しただけで、街などはほとんど見て回る余裕もなかった。
この新鮮な驚きは、ただわたしが中部や関西の空気を知らないだけ、ということもあるのだろう。

 さて【喫茶コンパル】さんは、栄の駅の地下街にあった。
辿り着いたのは9時半くらいだったが、7~8人ほどの行列ができており、朝にしては遅い時間の繁盛ぶりに人気店であることを改めて思い知らされる。
 今日はもう、絶対ここと決めていたため、わたしたちも大人しく行列に並んだ。10分くらい待っていると、思ったより早く自分たちの番がやって来る。
 大層な混雑にも関わらず、スタッフさんたちは笑顔でてきぱきと動き回り、心地がよい。
 本当はここでは、名物の海老フライサンドを食べてみたかったのだが、え~?朝からそんな油もの食べて大丈夫~?という夫の引き気味の視線に耐え切れず、妥協案としてハムエッグサンドを注文した。うわん!!
よくよく考えてみれば夫が頼んだ小倉トーストだってバター塗ってんじゃんね!!悔しい!!

まずはコーヒーから。

 この【喫茶コンパル】さんは、あつあつのコーヒーとキンキンの氷が入ったグラスを出して、客が自分で作るアイスコーヒーが有名らしく、そのせいかどうかは解らないが、ホットコーヒーはかなり濃いめに感じられた。
 一緒にやってきた伝票の裏面には手書きの文言と地図が記してあり、それが何とも言えずレトロで可愛い。
 まもなく、わたしが頼んだハムエッグトーストと夫が頼んだ小倉トーストが運ばれてきた。

ハムエッグサンドは飲み物代+130円で食べられる。これだと¥630
小倉トーストはモーニングセットに入っておらず別注文¥650+飲み物代別

 ハムエッグサンドは、カリカリに焼いたパンの中に固焼きのハムエッグとキャベツの千切りが入っており、濃い目のソースが独特のアクセントになっていた。うん!おいしー!
 しかし特筆すべきはやはり小倉トーストであろう。
こちらもさっくり焼き上げた厚めのもっちりパンに、瑞々しいあんこが挟まっている。心なしかパン自体にも絶妙な塩味が感じられ、このパンチのある甘さがなんとも言えず濃いコーヒーと合うのだ。
 うーん!やはり名古屋は小倉トーストの聖地だね!!
 次こそはわたしも小倉トーストを頼んでみようと心に誓ったのであった。
 あと、普通に海老フライサンドを食べ逃したことは今でも少し後悔している。旅先ではどうか皆さん、後悔しないメニュー選びを…!

2.熱田神宮にて神さまのことを少しだけ考える

 モーニングですっかりおなかがいっぱいになったあとは【熱田神宮】へ行ってみることにした。
 ここは誰もが知る創建1900年( !! )を超える由緒ある神社で、3種の神器のひとつである草薙神剣を祀っていることでも有名だ。
近年では何やら例のごとくパワースポットとしても名を馳せているそうで、年間約700万人もの参拝客が訪れるのだという。
 来る前に少し下調べしてみたところ、ネットには「お参りするときに風が吹くと神様が歓迎してる」とか「熱田神宮に歓迎されない人もいる」とか「エネルギーが強すぎて体調を崩すことがある」とか色々書かれていた。
 すまん!!さっぱりわからん!!

 パワースポットとしての熱田神宮にはそれほど興味はなかったが、やはり重厚なその歴史と、伊勢や明治と並んで日本三大神宮と称される威風、そこにまつわる伝説や逸話には大いに興味がある。
 ここへきてやっと使い方が解ってきた地下鉄名城線に乗り、わたしたちはまっすぐ熱田神宮への道のりを急いだ。

 先述したように、この日の名古屋は来て以来初めての快晴。
最寄り駅で降りると、明らかに同じ目的地の観光客たちが同じ方向に向かってぞろぞろ歩いていた。
 昔から霊験あらたかな神宮だと思えば、もしかすると戦国や江戸の昔からこうやって参拝に向かう人の波は似たようなもんだったのかも知れないな…と思うと、じわじわテンションが上がりだす。

これは車のお祓いをするための場所への入り口らしい
澄んだ空が美しい

  最初、わたしたちが入ろうとしたのは西門だったようだが、どうせならちゃんと正門から入ってみたい!と駄々をこね、少し遠回りをした。
 一歩足を踏み入れると、そこはもう完全に切り離された世界。
観光客でガヤガヤなのにも関わらず、凛とした空気がそこらじゅうを満たしているのが解る(ような気がする)

見よ、この迫力を
確かに神さまがいそうな重厚で凛とした空気感
ものすごい大きさのご神木がありました

 とりあえずあちこちに小さな建物や展示物が見えたので、気になったところから順番に観て回ることにする。

 まずは宝物館から行こうかと近寄ってみたところ、これだけの人だかりなのに、何故かここだけひと気がない。まさか…

 はい!!設備点検のためしばらく休館!!

 あまりの持ってなさに大いに凹みつつ、仕方なく今度は刀剣専門の展示部門【剣の宝庫・草薙館】に行ってみた。

 幸いこちらはしっかり開館中。
中には20口ほどの国宝・重要文化財が展示されており、やはり見応えしかない。
しかし残念ながら、ここは徳川美術館と違って刀を持つ体験スペース以外は全てが撮影禁止だったので、刀剣の美しさを皆さまにお届けすることができない。どうか直接足を運んで本物の刀剣の迫力をご覧ください!
 あとで思い出して「そういえば、どうして神宮に刀剣の宝物館が…?」と疑問に思ったのだが、草薙の剣が祀られているということで自然と刀剣が奉納されるようになったのだとか。
草薙神剣をボスとして全国津々浦々の名刀たちが並んでいると思うと、物凄い光景ですな。

 刀剣の宝物庫を見終えたあとは、ちらりと売店を覗いてみた。
案の定、お土産コーナーには老舗のどら焼きがひとつあり、嬉々としてそれだけを購入し、参拝へ向かう。
 本殿の方角に向かう道すがらには、熱田神宮の長い歴史について説明されたパネルがたくさん展示されていた。
ある程度読み込みながら歩いていると、あっという間に時間は流れて行ってしまうので、興味がありそうなトピックをなるべく選びながら読み歩いてゆく。
 とりあえず、お参りの前に手水場でお清めをしようと行ってみると、そこでは外国人のお子様が無邪気に柄杓をバシャバシャ振り回しながら、一心不乱に水遊びをされていた。
 …こういう時さ。子どもが居ないわたしたちはしみじみと考えてしまうんだよな。英語も喋れないし。やっぱり注意するべきなんだろうか。
 結果的に、わたしたちがお清めを終わる前には親御さんが何事か怒りながらお子様を連れて行ったので、何か話しかけることはできなかったのだが、できればああいうときに毅然とした大人の優しい英語でお子様にマナーを説明してあげられば良いのだけれど…。
 なかなか思った通りの大人にはなれないものである。

 参拝場所には、びっくりするほど横長の大行列ができていた。
間口が広いので、いっぺんに何人もが参拝できるため、自分の順番が回って来るのにそう時間はかからなかったが、風は吹いていたといえば吹いていたようにも思うし、吹いていなかったと言えば吹いていなかったような気もする。どっちだ。

 参拝を終えると、おみくじやグッズなどを売っている場所は人でごった返しており、神さまとは一体何なのか…何故こうして人類の煩悩をいちいち汲み上げて下さらねばならないのか…そして何ゆえそのための料金は年々上がり続けてゆくのかなど…夫とよく解らない話をしているうちに、何となく出口付近まで来てしまっていた。

 ちなみに、この熱田神宮には、かの織田信長公が桶狭間の戦いの前に先勝祈願に立ち寄ったという記録があり、見事に勝利した信長公が、そのお礼として奉納したという『信長塀』と呼ばれる室町時代の練塀が現存している。
1560年奉納というから、実に465年前の職人が作った塀だというから驚きだ。

これが日本三大塀(なにそれ)に数えられる信長塀!!

 ここへ来たときは最高潮にテンションが上がってしまい、夫と二人して「信長さまが触ったのかも!!」と喚きながらしっかり触ってきてしまった。こんな無造作に触れていいもんなの!?ありがとうございました!

 …てか、感動したのも束の間、この塀では無数のバカによる落書きを見つけて沸々とムカついてしまった。
 先人が築いて、それを誰かが連綿と守り抜いてきたという事実がいかにすごいことか。理解できない人もいる…まではまぁ、百歩譲って仕方がないのかな…。
しかし、それに落書きなどして穢そうだとか、己のクソみてえな承認欲求・自己表現を満たそうというのは完全に悪意あるバカのやることだ。
 昨今は外国人による日本の歴史遺産への冒涜がよく話題になるが、ここには複数の日本人の名前が見て取れた。
率直にこんな恥晒し、莫大な罰金でも払わせて塀の維持費にでもして頂きたいところである。
当時のメモを見ると、自分でもちょっと引くほどの罵倒と呪詛がぎっしり並んでいたが、とりあえず今日はこれくらいにしておこうと思う。

 参拝を終えて門の外へ出てみると、神宮前には縁日のようにたくさんのキッチンカーや出店が立ち並んでいた。
 ちょうど夫が小用を足したいと言い出したこともあり、待っている間、わたしはたまたま目についた『干し芋ラテ ¥600』なるものを購入してみる。

こちらは【いもんね 神宮前店】さん。
これが目に入った看板
タグも可愛い干し芋ラテ

 この『干し芋ラテ』は干し芋農家出身のパティシエさんが作ったものだそうで、濃厚なミルクに豊かな干し芋の風味がしっかり溶け込んで、めちゃくちゃ美味しかった!外は寒かったのもあり、あつあつの干し芋ミルクがじんわりと身体を温めてくれ、気持ちもほっこりと温まる。
 熱田神宮へ行かれた方は、ぜひ飲んでみてください!

 他にも土産物店などがたくさん立ち並んでいたが、このあとは名古屋城に行く予定だったので、特に何も買わずに地下鉄の駅へ戻った。
 参拝するにあたって、実は色々思うところがあったので、これは後日別な枠をもうけてnoteにまとめたいと思う。

3.城下も楽しい初めての名古屋城

 熱田神宮からは、再び地下鉄を利用して名古屋城まで行った。
日頃あまりにも公共交通機関を使う機会がないため、毎度おっかなびっくりになってしまうのだが、だいたい慣れる頃に旅が終わりになるのは困ったものである。
 ともあれ、次から都会に行くときはなるべくタクシー使わないようにしようね!などと話しつつ、名古屋城で降りた。

 地下鉄名古屋城駅の7番出口を出ると、すぐ目の前に名古屋城下の人気スポット【金シャチ横丁】がある。
 ここは事前にYouTubeで見て、どうしても行ってみたかった場所のひとつだった。
手前にあるのは「新風・変化」をコンセプトとしたお店が集中する【宗春ゾーン】、奥が「伝統・正統」をコンセプトとしたお店が立ち並ぶ【義直ゾーン】とふたつの区画に分かれており、それぞれの特色を生かした名古屋グルメを心ゆくまで堪能することができるらしい。

 わたしたちは、この【金シャチ横丁・義直ゾーン】にある【鳥開】さんというお店で出している『名古屋コーチン親子丼』を本日のランチにしようと目論んでいた。
 何とか宗春ゾーンの誘惑を振り切り、義直ゾーンへ向かう。

これが名古屋城駅の出口。ドしぶーい!
金シャチ横丁の看板。本当は左に浮かれた自分が写っていたがカット
すぐそばにある「NAGOYA」のオブジェ

 ちなみに、一口で【金シャチ横丁】と言っても『宗春ゾーン』と『義直ゾーン』は結構離れており、宗春ゾーンを抜けるといったん名古屋城の敷地の中を経由して、義直ゾーンに至る。
 途中には、名古屋城の石垣や門などを通るため、ここらあたりから既に歴史情緒は満載だ。

お堀の壮大さだけで既に感動を禁じ得ない我々
この門も確かものすごい説明文があった気がしたが撮り忘れてしまった

 とにかく名古屋城はゆっくり見たい。
わたしは空腹になるとあらゆる思考がそちらに持っていかれそうになる困った女なので、それをよく知っている夫は厳かに「先に昼飯食っておいた方がいい」と言った。そのため、この辺はとにかく急ぎ足で通り過ぎて義直ゾーンに向かう。

 いざ辿り着いてみると、その日が日曜だったせいか、義直ゾーンにはびっしりとキッチンカーが集っており、宗春ゾーンよりもはるかに人が多かった。
 こうなると、人気店である【鳥開】さんは大行列に違いない。大急ぎでキョロキョロと店探しに集中する。

義直ゾーンの看板はコンセプトに合わせた渋さ

 というか、ここへ来て気づいたのだが、やはりさすがに一大観光地である。メニューが全体的にお高い!!
ざるそば一杯¥1280ってお店もある!!ざるそばだよ!?
 でもまぁニセコあたりを思うと道民が言えた義理ではないので、覚悟を決めて来るべき名古屋コーチン親子丼との決戦に備える。
 かくして、義直ゾーンのほぼ最奥に位置する【鳥開】さんを見つけた我々は、思っていたよりも少ない10人ほどの行列の最後尾に無事辿り着いたのであった。

 行列は、ほとんど外国人観光客の方々で構成されていた。
というか、名古屋はさすがにインバウンドが分厚い。どこへ行ってもこんな感じの印象であった。
 直前のグループが4人組だったせいか、思っていたよりも早く30分ほどで自分たちの番になり、いよいよ念願の名古屋コーチン親子丼とご対面する。

 ちなみに、親子丼は2種類あって、普通と特選から選べるのだが、ここはもう張り切って特選のほうを注文した。名古屋コーチンは地元ではほぼお目にかかる機会がないので、ここぞとばかりに手羽先唐揚も注文する。
 並んでいるうちに注文を取ってくれていたおかげで、着席後は数分で着丼した。

これが『特選名古屋コーチン親子丼¥1880』と『手羽先唐揚¥360』

 ざるそば¥1280に比べると、ブランド鶏名古屋コーチンの卵とお肉を「これでもか!」と言わんばかりに詰め込んだ極上親子丼も、手羽先¥360も、かなりお得に感じた。これは既にアタリの予感である。

しっかり火が通ったとこ+半熟ゾーン+生卵…!さすが鶏専門店さま、心得ていらっしゃる…!

 えー。結論から言うとですね。これは絶対食うべき名古屋グルメです。
今までの長い人生、色々食べた親子丼の中でダントツぶっちぎりで美味い
 ふわっふわとろっとろの卵三重奏がビカビカに美味いお米をむぎゅっと抱きしめてる感じ。それを歯ごたえのある濃い味お肉さんがわっしょい!と盛り上げてくる。うめえ!これは本当にうめえぞ!!
 あとこちらの手羽先唐揚は、あの『唐揚グランプリ』の手羽先部門で3年連続最高金賞を受賞されているそうで、なるほど確かに美味かった。
 てか名古屋コーチン…最初はそんなに違いが判らないんじゃないかと思ったけれど、何でも柔らかいものを好みがちな日本にあって、しっかりとした歯ごたえにステータスを振り分け、噛むほどに濃厚な味わいが増すスタイルを確立したの、ほんまリスペクトに値すると思いました。
 ごちそうさまでしたー!!

 この金シャチ横丁に関して言うと、先に下調べをして食べたいものの目星をつけてきたのは大正解だったと思う。じゃないと目移りして大変だったんじゃないかなあ。選ぶだけで相当の時間が奪われそうである。
 もちろん、時間に余裕がある方はぶらぶらと見て回るのも充分に楽しくて美味しいであろう。
 でも、スケジュールがタイトな人は、ここでランチを済ませるなら絶対先に狙いを絞っておくことをオススメします。当然だが、人気店の行列レベルは結構ヤバい。

 しっかりおなかが膨れたわたしたちは、ここからじっくりと名古屋城を見て回ることにした。
 今回、名古屋旅に行くことを家族や友人に告げてみたところ、結構な数の人から「えぇええ名古屋城ショボいよ」という身も蓋もないアドバイス(?)を受けていたので若干不安だったのだが、石垣だけでも相当に圧巻だったため、この時点ではワクワクの方が止まらない。
 やがて遠くに城のシルエットを臨んだとき、わたしたちは二人揃って「どこがショボいんだ!」と叫んでしまっていた。
 全然!!城初心者には全然!圧倒的な存在感じゃないか!!

名古屋城ォオオオオオ!!!

 敷地内には、いたるところに戦国武将の気配が息づいていた。
それだけでもう、歴史小説&歴史ゲーに青春を捧げてきた(言い過ぎ)わたしには胸に込み上げるものがあった。
 途中、今川氏によって築城されたあとに織田氏の手に陥ちた那古野城跡の史跡などがあり、またしても信長塀の時のように「信長様ぁあああ」と不審者になる。

これが那古屋城跡

 更に途中には、加藤清正公が石垣普請の際に、自ら巨石の上に乗って音頭を取り、人足たちを励ましたというエピソードを切り出した像などもあり、あーこれ小説で読んだような気がする…と目頭が熱くなる。
 北海道に住んでいると、日頃あんまり大好きな歴史に出てくる武将たちの匂いを感じる機会がないので、本当に些末なことにまで無限のロマンを感じてしまい、涙腺崩壊しそうになるのであった。
 …歳は取りたくないもんです。

これが清正像。まさか当人も400年以上の時を経てもなお、はしゃいだ自分の姿がうっかり激写されて後世に伝えられていようとは思ってもみまい。

 そこかしこの景色を見ながらウホウホ歩いていると、思ったより近くで法螺貝が鳴った。
 え!?戦!?などと身構えていると、どこからともなく時代劇風の装束に身を包んだ若者たちがわらわらと現れ、何やらイベントで演武をやるから見に来いよな!みたいなことを時代劇口調で触れ回り始める。
 彼らは『名古屋おもてなし武将隊』と名乗った。
 そんなん行くに決まってんじゃん!!

ブレーメンよろしく武将隊のうしろについてゆく

 とりあえずついていった先では、アクターたちによる迫真の寸劇が行われていた。ステージはなかなかの人だかりで、観客も巻き込みながら進行してゆく寸劇はどことなくコミカルで楽しい。
 地元の伊達時代村の忍者たちを思い出しながら、しばらくそっと見守る。
ほんとこういう努力には頭が下がるよねえ。

 何のヴィジョンもなくおもてなし武将隊のお尻にくっついてきてしまったので、そこかしこを飛ばし見してきてしまったわたしたちは、いったんイベントから離脱して、本筋であるところの城見学にシフトした。
 てか、繰り返しになるが本当に誰だ??「名古屋城ショボい」とか言ったやつ!!石垣やお堀が水を湛えてた頃を想像するだけで絶景なんやが!!

充分。充分すごいよ名古屋城!

 とは言え、現在の天守閣の木造復元を目指している名古屋城は、耐震調査のために中には立ち入ることができない。
外側からしか見ることができないという意味では、本当の城マニアなどからすると物寂しさを禁じ得ない気持ちはわかる。
 ひとまず外観を思うさま眺め回したわたしたちは、数少ない見学スペースである『本丸御殿』へと足を向けた。

これが本丸御殿…だったかな…

【本丸御殿】
1615年(慶長20)、尾張藩主の住居かつ藩の政庁として建てられた、日本を代表する書院造の建物です。近世城郭御殿の最高傑作とうたわれ、城郭では天守閣とともに国宝第一号に指定されました。1945年(昭和20)の空襲により惜しくも焼失しましたが、江戸時代の図面など貴重な史料をもとに正確に復元工事を進め、2018年(平成30)、絢爛豪華な往時の姿が蘇りました。

名古屋城公式サイトより

 えー、だんだん自分の言葉で説明するのがめんどくさくなってきてすみません。
 そんなこんなで足を踏み入れた本丸御殿は撮影OK。
復元が完了したのが2018年というだけあって、館内はぴっかぴか。
当時の技術の粋が垣間見える贅沢な時間となりました。

とにかく金が好き
畳の上には立ち入ることができないようになっている
んー圧巻だね!!
欄間や天井の果てにまで華美な装飾が施されている
確かここが奥の間だったような…
足元あたりまでいっそ手抜きのない素晴らしい造り
雪紅梅大好きなモチーフ
当時のガスコンロ??まで再現されている
どこもかしこも美しいのでありました

 他にも画像はたくさん撮ったのだが、基本的に襖絵などは近くで見ることができないため、現代の職人の技の精緻を間近に拝むことができないのは残念だった。
 昔の職人さんの技術を再現するこの戦い…現代の職人さんたちの肩に圧し掛かったプレッシャーは相当なものだったろうな…。
まじリスペクトしかない。
 帰りには、出口付近に置いてあった木造天守閣復元募金箱に僅かながらの寄付金を入れてきた。

 ちょうど本丸御殿から出たあたりでは、名古屋城をバックに記念撮影した写真を売ってくれるサービスをおこなっていた。台紙付きは¥1500。
迷わず行列に並び、記念の1枚を撮って頂く。
上手いこと観光客が映り込まないよう目隠し代わりに張られた陣幕をバックにして撮った名古屋城の記念写真は、今も宝物として我が家の居間に飾られている。
すっごい綺麗に撮ってくれるからオススメだよー!!

 一通り見学を終えたあとは、名古屋城ミュージアムショップでお買い物をした。
 わたしはいつも旅先の思い出の品としてご当地マグネットを買うことにしているのだが、名古屋のマグネットは比較的金ピカで派手なものが多く、見てるだけでも面白かった。
 本当にいつか木造天守閣が再建され、中まで見学できる日が来たら、名古屋城はもう一度訪れてみたいと思う。

4.オスロコーヒーでひとやすみ

 名古屋城を見終えた時点で、歩いた歩数はゆうに20000歩を超えていた。
時刻も午後16時近く。他にも行ってみたい場所はないこともなかったが、観光地は意外と早く閉まるところが多いのと、日曜で休みの施設もあったため、仕方ない…一回ホテルに戻ろうか…となった。

 栄の駅地下に辿り着いたあたりで、夫が「喉乾いた何か飲みたい飲みたい飲みたい」と末っ子長男スキルを全開にして喚き出したので、辺りにカフェがないか見回す。
 すると、ほんの近くに【オスロコーヒー】というオシャレなカフェがあったので、迷わず飛び込んでみることにした。

 しかし、今回の名古屋旅ではほぼ常に行列に並んでいたね。
ここも例外なく行列になっていて、それでも珍しく外国人の方の姿は見られず、地元の方と思しき女性の2人組と、女子会と思しきマダムたちの4人組。それぞれが思い思いに話続けているのを聞くともなく聞きながら、15分ほど待って着席する。
 やー。てかマジで名古屋滞在中、とうとう一回も「名古屋弁」なるものを耳にすることはなかったな。あのマダムたちもおそらく地元の方で、わたしよりも20近くは年上とお見受けするけれど、ほぼほぼ完璧な標準語だった。一体全体名古屋弁というのはどこへ行けば聞ける方言なのであろう。

 【オスロコーヒー】さんの店内は、ちょっとレトロなオシャレカフェといった感じ。とにかく椅子が座り心地よく、思わず夫と2人して「あー!」と声が出てしまった。
 調べてみると、このお店は関東地域を中心に9店舗を展開するチェーンで、中部地方は名古屋に一軒、関西は神戸に一軒あるのみである。
北海道までは出店されていないようなので、レアなチェーン店に行っていたみたい。なんか嬉しい!(田舎者心理)

 ワクワクしながらメニューを見て、とりあえず頼むものが確定。
しかし。待てど暮らせど誰も注文を取りに来ない……
 5分ほど待ってベルを鳴らしてみるも、世界で自分たちだけ忘れ去られたように誰も来ない…。
 結局15分ほど待ってもう一度お呼びすると、やっと来た。
もしかすると、本当に忘れ去られていたのかも知れない。

 メニューは北欧系のものを中心に、フードもスイーツもそこそこ豊富な印象。
 わたしは悩みに悩んだ末、初めて目にした『北欧チーズケーキ・オストカーカ』と『カフェオレ』を注文。
夫は見つけた瞬間『デンマークチーズパンケーキ』に食いつき、ドリンクは『アイスコーヒー・クイーン』を選択した。

はい!こちらがカフェオレ¥780と、北欧チーズケーキ・オストカーカ¥580
こちらがデンマークチーズパンケーキ¥680

 北欧風、なんて初めて見たからめっちゃテンション上がったのだが、結果大正解でした。
 オストカーカはボトムにほんのりシナモンが効いていて、上に散りばめられたナッツの食感もザクザクと楽しく、クリーミーで濃厚なチーズとよく合い大変に美味しかった。
 デンマークチーズパンケーキは、表面はさっくりと香ばしく、それでいて中は奇跡的なほどふわっふわで、付け合わせのアイスとも黄金比のベストバランス。
カフェオレも濃すぎず薄すぎず、ちゃんとミルクのコクがあって大変うまい。
 待ち時間にはちょっと辟易したけれど、結果的には寄って大正解のカフェなのでした。
 栄近辺に行かれる方は、疲れを癒すのにぜひ寄ってみて頂きたい。
あ、でも関東圏はたくさんお店があるみたいなので、そちらでもぜひ!
マジでスイーツめっちゃおいしい。

5.世界の山ちゃんで名古屋最後の夜は更けてゆく

 スイーツを堪能してホテルに戻ったわたしたちは、ゴロゴロしながらここまでの旅の振り返りと、明日の予定確認に少しばかり時間を費やした。
 色々あったにせよ、確かにこの旅は楽しかったけれど、お休みしていた名古屋市博物館や、見たかった展示が終わっていた名古屋市科学館を除けば、西区の四間道も見逃したし、唯一明日でも行けそうな加藤清正豊臣秀吉メモリアルミュージアムも月曜休館で行けそうにないし、結構見逃したよね…としみじみする。
 とりわけ、ここへ来て国宝・犬山城を見逃していたことに気づいたのは手痛かった!!国宝!!しかも天守閣まで登れる城とあっては悔しいことこの上ない。

 でもなぁ…飛行機は昼過ぎの13時20分発…ということは、搭乗手続きは12時50分には始まるでしょ…お昼ご飯も食べたいし…。
 わたしたちが泊っているホテルから犬山城までは、Googleの目算で1時間ちょっととある。往復で2時間のロス…?そしてお城がオープンするのは9時。
 うーん…徳川美術館で3時間を費やしたわたしたちが、どんなに駆け足で見たとしても、飛行機に間に合うように見てこられるとは思えない…

 わたしが犬山城見学プランを考えながら必死でスマホとにらめっこしている間、例のごとく夫は仮想通貨メンバーとニヤニヤしながら何やら会話をしている。くそ!!全然構ってくれねぇな!!

 しばらくそうやってゴロゴロもだもだしていたが、だんだん腹が立ってきたので「おやじー!酒よこせー!!おら酒が飲みてぇぞー!!」と手足をバタバタさせて喚いてみたら、やっと爆笑しながら振り向いてくれた。
ようやく名古屋最後の晩めしを食べる気になったようである。
 本当に手のかかるおやじだぜ!!(おまゆう)

 いざ再び栄の街に出てみたところで、もう特に食べてみたい名古屋グルメはない。
いや、本当は矢場味仙の台湾ラーメンを食べ残していたが、最後の夜がラーメンというのも味気なかったので、それは明日の空港で食べることが決まっていた。
「どうせなら名古屋のものを色々食べられるお店がいいよね」と言いながら探したが、レビューを見てもいまいちピンと来ず、結局は昨日「ワンランク上」の方を体験した【世界の山ちゃん】に入ってみることにする。
山ちゃんは札幌にもあるらしいんだけどね!!

 入ってみると、本当に昨日の「ワンランク上店」とは、メニューが全然違っていた。てかこっちの方が色々あるじゃん!!
 とりあえず豆腐サラダとどて煮、山ちゃん名物幻の手羽先を注文し、乾杯をする。

こちらがどて煮¥550
こちらが豆富サラダ¥605
こちらが幻の手羽先¥660

 名古屋に来るまでは、とても美味しく食べられる自信のなかった赤味噌ベースのどて煮は、本当に思っていたよりずっと美味しかった。赤味噌もモツも、それまではどちらかと言うと苦手な食材だったが、本場赤味噌の濃厚な香りとほんのりとした酸味、コクのある甘味はモツの臭みも上手に消し去り、嫌みがない。
 そう思うと、本場のひつまぶしなら食べられたのかもなぁ…と、今更ながらに少しばかり後悔する。
 お豆富サラダは野菜不足の体にじんわりしみましたね。
 あと、幻の手羽先はめっちゃ好みだった!!
 まぁあらゆる鶏の部位の中で一番手羽先が好き!かつあらゆるスパイスの中で黒胡椒が一番好き!なわたしが嫌いなわけなかったね。
黒胡椒が好きな人は間違いなく風来坊より山ちゃんの方が好きだと思う。

 ベースの味がわかったので、ここから更に山ちゃん秘伝の胡椒をかけたフライドポテトと、秘伝の黒手羽先、みそ串カツ、キムチ焼ききしめんを注文していく。

フレフレポテト:幻のコショウ味¥550
秘伝の黒手羽先¥429
これがキムチ焼ききしめん¥913

 みそ串カツは写真を撮り忘れてしまったが、串カツとどて煮は正直矢場とんの方が好きだったかも知れない。
 山ちゃんのコショウをかけたフライドポテトは、山ちゃんのコショウをかけたフライドポテト以下でも以上でもないお味だったけれど、胡椒好きの自分にとってはSUKI!のひとこと。美味しかった!
 黒手羽先は、これ以上胡椒の味なのかと思いきや、何とソース味!!
悪くはないが…うん…な…他にもっと美味しい食べ方あるじゃん…?ね…?と、無邪気にやらかした子供に話しかけるお母さんみたいな気持ちになってしまった。
 あと美味しかったのは、きしめん!焼ききしめんも本当に美味しかった!
まぁ元来がフェットチーネなんかの平べったい麺が大好きなので、手羽先ときしめんはわたしとはがっちりフィットしてしまうのだろう。
 北海道ではなかなかきしめんを手に取る機会がなかったが、これからは見かけたら買ってみようと密かに決意を固めたのでありました。

 お会計は、これだけ食べてお酒も飲んで、しめて6000円ちょい。
やはりワンランク上の山ちゃんは、お値段はツーランク上だった。
 結論から言うと、わたしはやはり普通の山ちゃんの方がいいと思ったね。
気軽に入れて気楽に食べれる。これ最強!!

 夜の街にはそこまで興味がないわたしたちは、そのままホテルに戻って再び明日の予定を確認することにした。
 昨日買ったはいいけれど、色々あってほとんど食べられなかったお菓子やおつまみをつまみつつ、ゴロゴロとスマホを検索する。

 世界の山ちゃんで最後の名古屋グルメを楽しみつつも、実を言うとわたしの頭はずーっとひとつの願望に支配されていた。

 国宝・犬山城が見たい───!

 それは、何よりも急ぐことが大嫌いな夫に負担を強いる願いでもある。
でもな…でもな…これを逃したら、もしかするともう、一生この国宝を見ることはできないかも知れない…!!!

 意を決してまだ仮想通貨でウホウホしている夫に「ごめん!!どうしても犬山城が見たいから、明日朝の6時に起きて付き合って!」と告げる。
 スケ的にはどう考えてもギリギリ。一歩間違えればフライトに間に合わない可能性もある。でも。

 ちょっと首を傾げてわたしを見ていた夫はにっこりと笑い「当たり前じゃん。言うと思ってた。おれも見たかったんだよねー」と宣ったのだった。

 あぁ。こういうとこね。
どんなに喧嘩しよーが空気読めなかろーが腰が据わらなかろーが、こういう時ばかりはマジで同じ属性のこの人が夫で良かったと思うわけだ。
 安心したわたしはのんびりとシャワーを浴び、旅先にしては少し早すぎる時間にベッドに潜り込んだのだった。

 …えー。まさかの初の4部構成になってしまった。
まぁさすがにね、重文・国宝もりもりの旅が今までと同じボリュームで終われるわけがなかった。
 名古屋旅もいよいよ最終日!もし奇跡的にまだ読んで下さっている方がいらしたら本当にありがとうございます!!
 もしお嫌でなければ、もう少しお付き合い頂けると幸いにございます!

 それでは、このたびはこの辺で!!

第4章はコチラから⏬️⏬️


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