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【レア経験】渡英3ヶ月目にイケメン刑事が来た(2004年)

勘違いしないでいただきたいので先に言っておく。この話に出てくる刑事は自分を逮捕しに来たのではない(笑)。当時、住んでいた建物の他の部屋の住人を逮捕しに来たのだ。そして、刑事はイケメンである必要はない(笑)。

20年も前のことなので忘れないうちに記録したいので今、投稿したいと思う。そう、やるなら今でしょw

これは、自分が2004年に29歳でブリストルの大学学部に入学した直後にあった「事件」である。以下の記事でちょっと触れている通り、当時は、大学が要求するIELTSのスコアに対して自分のが0.5足りなかったあまりに、新学期が始まる9月より2ヶ月ほど早く渡英していた。
<以前の記事>

そして、新学期直後に大学寮から引っ越して入居した学生向けの安いボロアパート(こちらではフラットという)で起きた。タイトル画像の写真は昨年(2024年)11月にブリストルに行った時に撮った、当該ボロフラットがあった場所の近くの写真。見ての通り治安はあまり良くなさそうな地域だが、意外とそこまで治安は悪くなかった。

ブリストルについては以下の記事でちょっと触れているので参考にして欲しい。
<以前の記事>

イケメン刑事二人が早朝に来た

事件は11月頭のある早朝に起きた。当時、住んでいた建物は4階建ての横長な建物なのに入り口が1箇所、という奇妙な建物だった。自分が住んでいた部屋は1階(イギリスではグラウンドフロアという)の入り口近くだった。

当日の朝7時前に自分が寝ていると、入り口ドアのベルを延々と鳴らす奴がいる。あまり治安が良くなさそうな地域だったので、自分の来客ではない場合はドアは開けないのが、建物の暗黙のルールとなっていたのだが、すでに朝だったことと、あまりにベルが長く鳴らされていたのでついつい、ドアをちょっとだけ開けて外の様子を見てしまったのだ。それが運の尽きだった。

ドアをちょっと開けるとブリストルのような地方都市では珍しく、東京の大手企業に勤めるサラリーマンの如くきちんとスーツにネクタイを締め、ロンドンまで行かないと買えなさそうな高そうなシックな黒のコートを着た白人の男二人(金髪と茶髪)が、昔の電々公社(知らない人は検索せよ)時代の電話帳くらいの厚さのファイルを持って立っていた。二人のうち金髪の方が自分に気がついて自分と目を合わせた。その瞬間、ちょっとだけ開けたドアの隙間にいきなり迫ってきた(怖)。そして小声で「我々が何者かを見せてあげよう」と悪魔のように気持ち悪く囁いたのである(汗)。

そして、見せてくれた写真付きIDカードに書いてあった文字が「POLICE」。つまり、それは日本でいうところの「警察手帳」であり、その二人は刑事(英語ではPolice Detective)だったのだ。

上の階のヤツが何かやらかしたらしい

金髪の刑事に怯んでしまったが刑事であればドアを開けない理由はない。というか、刑事らは自分が怯んでいる隙を突いてしれっと建物内に入ってきた。

「何があったのですか!?」と聞いたら、金髪の方は「13号室に用がある」とだけボソッと言ってスタスタと2階(イギリスではファーストフロア)へ。後から入ってきた茶髪の方だけが自分がテンパっていうのを見て「何もないんだ、何もない!!」と言いながら金髪の刑事を追って2階へ。

めんどくさいことになりそうだったので自分はそのまま自室に籠る。

警察官三人でガサ入れ

その後は自室で大人しくしていたのだが刑事二人と思われる足音が聞こえなくなって2時間くらいした後、今度は鍵で入り口ドアが開けられる音がした。そして三人ほどの足音がして玄関で何かをやっている。

今から思えばやめれば良かったのに(笑)、自分はついつい玄関の様子を伺った。そうしたら今度は制服を着た白人の警察官(英語ではPolice Officer)が玄関に置かれた郵便物が溜まった箱をゴソゴソと漁っていた。三人のうち一人は鍵束を持っている。おそらく、建物を管理していた不動産屋が朝9時に開店したと同時に国家権力を行使して合鍵を借りて来たのだろう。

そこでその警察官に何が起きたのかを聞いてみた。そうしたら三人のうち、人の良さそうな一人がこっそり教えてくれた。

ソーシャルセキュリティークライム

上階に住んでいる奴が犯した犯罪名は「ソーシャルセキュリティークライム」だということだ。へー、それ何?とは思ったが、これを教えてくれた警察官もこれ以上言えないようで、その後は黙々と郵便物を漁っていた。自分も、職務執行妨害(イギリスにあるかは知らん)にはなりたくないのでそのまま自室に引き返した。

しかし、同じ建物内に犯罪者がいることだけがわかってしまったので気持ち悪いったらありゃしない。そこで、その日は大学で留学生向けの英語クラスがあったので、早めにキャンパスに行って英語の先生に「ソーシャルセキュリティークライム」について聞いてみることにした。

税金滞納は犯罪です

キャンパスに急いで行ったら先生が早めに来ていたので早速、その日の朝に起きたことを話して「ソーシャルセキュリティークライム」について聞いてみた。

その答えは、「ソーシャルセキュリティークライム」は税金を払っていない、という犯罪、ということだった。つまりイギリスでは税金滞納は刑事罰のある犯罪と刑法で定められており、税金の取り立ても含めて警察案件となるようだった。英語の先生曰く、刑事が持っていた分厚いファイルや警察官が郵便物を漁っていたことがそれを示している、ということだった。

だが自分が住んでいた建物はフルタイムの学生向け物件だったので、住民税(カウンシルタックス)は入居者全員が免除されているはず。また、イギリスではフルタイムの学生は地元民、留学生共に働いても所得税(インカムタックス)は当時は全額免除だった。しかも、所得税は給与天引きでの納税である。それなのに何故?

犯罪者の正体

この事件から8ヶ月くらい経過したころイギリス各地の大学は夏季休暇に差し掛かっていた。その頃には自分が住んでいた学生用物件の建物内でも契約終了で引っ越す部屋が多くなっていたが留学生で帰省先がない自分は継続して同じ物件に住んでいた。その頃に大家さんが上の階の退室された部屋を片付けに来た。

大家さんに挨拶をすると13号室の住人が酷かった、と酷く困った顔で愚痴っていた。その住人はずっと家賃を滞納し続けて一度も払わなかったらしい。しかも部屋の使い方は酷く、結果的に壁は全て塗り直し、カーペットも敷き直し、家具家電も総入れ替えしなくてはいけないほどボロボロ、ということだった。あれ?13号室ってあの部屋じゃん(笑)。

そこで大家さんに刑事が来た日の話をしてみたところ意外な話があった。どうも当人は大学を中退(か退学処分)したようで、大家さんの推測では、そいつが大学を辞めたことでカウンシルタックスが発生(=学生免除が無くなったので納税義務発生)し、家賃と同様にそれも踏み倒していたのではないか、ということだった。

そうか、そういうことなのか。それにしてもそいつ本当に「クズ」だな(草)。

結論。税金はちゃんと払おう

こんな訳でまだまだ英語力が低い留学初期でもこのようなハードモードになることはあった、という話。そして、どこの国であっても留学先では最低限、税金の納税は必ずやりましょう、ついでに家賃もちゃんと払いましょう、という教訓になった。

多分、今回の犯罪者は地元民だろうけど、税金や家賃をどうしても払えないくらいなら留学生ならさっさと国に帰って来なさいw それらを滞納してまで留学はしちゃいかん。

各国の法律は日本とは異なる。日本では税務署が来る程度で済むことでも、国によってはこのように刑事犯罪となる。刑事告訴されると軽犯罪であっても犯罪履歴が付く。イギリスでは軽犯罪でも犯罪履歴が付くと入れない場所、就けない職業、接近することができない人、などが多数ある。当地では日本よりも犯罪者をるあまり刑務所で収容しない分、社会的な行動制約を厳しくすることでそのバランスを取っているように感じる。

そもそも、留学生のような外国籍の場合はイギリスに入国できないし、結構な速度で行政退去処分にもなる。またいずれ書きたいと思うが自分はブリストルの大学学部でドキュメンタリー制作もやっていたので、当地で難民申請が却下された人々(当地ではFailed Asylum Seekerという)やその支援者達を直接取材している。なので当地の強制退去処分の事情は良く知っているつもりだ。

みなさん、留学は慎重に。
今回もここまでお読みいただきありがとうございました。

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