異世界ミートリア【番外編⑤】 〜MT Landの黄金のパンツ
【番外編について】
異世界ミートリアの本編から少し離れた、番外編ストーリーです。
舞台は、ミートリア王国ではなくキラキラ輝く南の島。
たかっち社長、みーちゃんP、ヒロパンダ、まきマネの4人は、黄金のパンツを探す「パンツ海賊団」として冒険しています。
雨宿りで出会ったかえるこさんに見送られ、虹のかかる海岸へ向かって歩き出したパンツ海賊団!!
黄金のパンツは、見つかるの!?
そろそろ見つけないと!笑

番外編
パンツ海賊団と黄金のパンツ
⑤MT Landの黄金のパンツ
ここはMT Land。
前回のお話の続きです。
虹を追いかけながら歩いていくと、
やがて視界が開け、目の前に青い海が広がりました。
「……着いた!」
まきマネが、声を上げます。
波の音が、やさしくリズムを刻んでいました。
砂浜には、大きな流木がひとつ。
その上に、ちょこんとペンギンが座っています。
「え!……ペンギン?」

まきマネが、目を丸くしました。
「南の島に、ペンギンもいるなんて……まなてぃランド、すごいわね」
たかっち社長は、
ペンギンの前で足を止め、丁寧に一礼しました。
「失礼します。
黄金のパンツを探しているのですが、ご存じありませんか」

ペンギンの名前は葛飾さんです。
葛飾さんは、
つるりとした顔を少しかしげました。
「黄金のパンツ……?
うーん、聞いたことないですね」
「そうですか……」
たかっち社長が少し肩を落とした、そのときです。
みーちゃんPが、水辺をじっと見つめました。

「……見つけた。水の中、なにか光ってる」
波の向こうから、
ガラスの瓶がゆっくりと近づいてきました。
瓶の中には、
小さく折られたメモが入っています。
葛飾さんは、それを見ると、
うれしそうに立ち上がりました。

「ああ、それ。わたしの瓶です」
「葛飾さんの……?」
葛飾さんは、こくこくとうなずきました。
「気になったことや、感じたことを、
メモに書いて海に流すんです」
「海にメモ?」
まきマネが首をかしげます。
葛飾さんは、にこっと笑いました。
「ひとりで考えていると、同じところをぐるぐるしてしまうでしょう?
だから、ときどき海に聞いてみるんです」
「海が、答えてくれるんですか?」
「答えかどうかは、わかりません。
でも、思いがけない言葉を運んできてくれることがあります」
葛飾さんは、瓶のふたを開け、
中のメモをそっと取り出しました。
そこには、短い言葉が書かれていました。

『探しものは、光の中で見つかる』
「……はて。これは、どういう意味でしょう?」
葛飾さんが、不思議そうに首をかしげます。
みーちゃんPもメモをのぞき込みました。
「……光の中で、見つかる。…いい言葉だね」

たかっち社長の目が、真剣になりました。
「間違いないです。
黄金のパンツへ近づくためのヒントです」
ヒロパンダも、ぐっと拳を握ります。
「……光の中で見つかる…
…むむ、これはA5ランクの肉のヒントだ!
シャトーブリアン、いや、サーロインか」
「光ってるんだからモツの紋章だよ!…
…いや、今は黄金のパンツ探し!」
まきマネがそういうと、
葛飾さんは、ニコッと笑いました。
それから、メモをそっとたかっち社長に差し出します。
「よかったら、みなさんの探し物のヒントに持っていってください」
たかっち社長は、
両手でそのメモを受け取ると、葛飾さんに深く頭を下げました。
「葛飾さん。ありがとうございます。
海からの言葉、たしかに受け取りました」
葛飾さんは、にこっと笑いました。
「どういたしまして。
きっと大事な言葉なんだと思います」
波が、きらきらと光っています。

葛飾さんは、また流木にちょこんと座りました。
パンツ海賊団は、お礼を言って、海岸の先へ歩き出しました。

海岸沿いをあるいていくと、
向こうから、元気な声が聞こえてきました。
「キラキラだーいすき!」
「……キラキラ?ついに!」
たかっち社長が興奮気味にいいました。
「行きましょう。黄金のパンツの気配がします」
先に進んで、見えてきたのは
テーマパークのような楽しそうな海岸です。

「キラキラだーいすき!」の
声の正体は、小さな子どもでした。
波打ち際で
ぴょんぴょん跳ねながら笑っています。
近くではお母さんらしき女性が、優しく応援していました。
「キラキラ! キラキラ!」
「アララちゃん、すごいすごい!」
その子の名前は、アララちゃん。
そばにいた女性は、ひとみさんでした。
ひとみさんは、パンツ海賊団に気づいて、
やさしく会釈しました。

「こんにちは」
たかっち社長は、ひとみさんに尋ねます。
「すみません。黄金のパンツを探しているのですが、ご存じありませんか」
ひとみさんは、少しだけ目を丸くしました。
すると、
アララちゃんがぱっと顔を上げました!
「アララ、知ってるよ!」

まきマネは、目を見開きました。
「知ってるの!?」
アララちゃんは、
にこにこしながら言いました。
「待ってて!」
そう言うと、
アララちゃんは大切そうに、
小さな水槽を持ってきました。

みーちゃんPが、双眼鏡を握りしめました。
「……すごくきれい」
アララちゃんは、
うれしそうに胸を張りました。
「アララの宝物!」

まきマネも、うなずきました。
「黄金色ね。すごくキラキラ」
水槽の中には、
キラキラと光る小さなタコとクラゲが、
ふわり、ふわりと泳いでいます。

たかっち社長も、水槽をじっと見つめます。
「確かに、黄金色に輝いています」
ヒロパンダが、首をかしげます。
「パンツは履いてないな?」

たかっち社長は、静かにたずねました。
「黄金のパンツは、どちらに?」
アララちゃんは、
水槽の中のクラゲを指さしました。
「ここにいるよ!」
まきマネは、ゆっくり水槽をのぞきこみます。
「……タコとクラゲ?」
ひとみさんが、少し照れたように笑いました。
「アララはキラキラしたものが大好きなんです」
アララちゃんは、
きらきらした目で言いました。

「この子の名前、黄金のパンツ!」
しばらく、波の音だけが聞こえました。
ざざーん。
ざざーん。
まきマネは、思わず両手を広げて叫びました。
「名前が黄金のパンツーーー?!!」
アララちゃんは、きょとんとします。
「そうだよ?」

ヒロパンダは、真剣な顔でうなずきました。
「名前なら仕方ない」
みーちゃんPは、ニコッと笑います。
「うん。受け入れよう。黄金のパンツ発見」
たかっち社長は、
クラゲを見つめたまま静かに言いました。
「黄金のパンツ……たしかに見つけました」
パンツの妖精は、
アララちゃんのまわりをくるりと回りました。

クラゲの光と青い光が重なって、
海岸に小さなきらめきが広がります。
「黄金のパンツ、だーいすき!」
アララちゃんは、
とっても嬉しそうに笑いました。
その時、まきマネがふと思い出します。
「そういえば…
…花園の男の子が言ってた“黄金のパンツ”って、
この子のことだったの?」

ひとみさんは、くすっと笑いました。
「ええ。花園の親子は、ときどき海岸で貝殻を集めているんです。そのときに、この子とも仲良くなったんですよ」
アララちゃんが、花園の女の子がくれたお守りの花の冠を、まきマネの頭にそっとのせてくれました。

アララちゃんは、
その花の冠を見て、にこにこ笑います。
「お花の冠! アララももらったよー!」
そして、うれしそうにぴょんと跳ねました。
「おそろいだね!
可愛くてキラキラ、だーいすき!」
みーちゃんPも、やさしくうなずきました。
「うん。アララちゃんの宝物、ちゃんとキラキラしてるね」
アララちゃんは、
水槽を大切そうに抱えニコニコ笑いました。

やがて、
MT Land島に夕暮れが近づいてきました。
空の色が、青からオレンジへ、
そして少しずつ紫へ変わっていきます。
まきマネは、海の向こうを見つめました。
「そろそろ暗くなってきたわね」

みーちゃんPも、双眼鏡を下ろします。
「黄金のパンツ、見つけたし暗くなる前に戻ろう」
パンツ海賊団は、
アララちゃんとひとみさんにお礼を言いました。
夕暮れの海岸には、
クラゲの小さな光と、波のきらめきが残っています。
パンツ海賊団は、ゆっくりと歩きだしました。
たかっち社長は、
まだどこか名残惜しそうに、海岸を振り返っています。

「黄金のパンツ…
…たしかに、見つけました」
風が、黒いパンダの帆の方へ吹いていきます。
「ですが、わたしの探している黄金のパンツは、
まだどこかにある気がします」
ヒロパンダは、腕を組みました。
「たかっちくん、
あれは本物の黄金のパンツだった」
まきマネが、ちらりと見ます。
「ひろさん、正解!」

そのとき、
ヒロパンダのおなかが、ぐうっと鳴りました。
「そろそろ、肉を食べさせてくれ」
まきマネは、静かにうなずきました。
「肉不足よね、わかる」
「わかるんだ」
みーちゃんPが、あははと笑いました。
そんなやりとりをしながら、
パンツ海賊団は夕暮れの道を歩いていきました。
港につくと、パンダ丸の近くで、
ぱぱおさんと娘さんが夕日を眺めています。

パンダ丸は、夕陽を浴びて輝いています。
たかっち社長は、海を見つめて言いました。
「明日こそ、黄金のパンツを見つけましょう」
その言葉を最後に、
波の音が少しずつ遠くなっていきました。
ざざん。
ざざん。
ざざん……。

つづく
📋️まきマネの覚書
番外編⑤:3,471字
現在の物語:38,577字
〆切まであと⏰11日!
SPECIAL THANKS
ペンギンの葛飾さん

MT Landの海岸に佇む、流木の上のペンギン。
気になったことや感じたことを、メモにしてそっと海へ流す。
ひとりで考え込まず、時間をおいて、海からの言葉を待つ。
コツコツ続けることが、いちばんの宝物。

葛飾さん、
ありがとうございました😁👍
SPECIAL THANKS
アララちゃん・ひとみさん

MT Landの海岸で、いつもキラキラを探している。
お気に入りのクラゲに「黄金のパンツ」と名づけて、毎日大切に見つめている。
アララちゃんにとっての宝物は、誰が見ても、ちゃんと黄金のパンツ。
アララちゃんのお母さん、ひとみさん。
まなてぃランドの海岸でキラキラ探しをする
アララちゃんを、
いつもやさしく見守っている。
「すごいすごい」のひと言が、子どもの「だーいすき」を、もっと大きく育てている。
異世界転生アララちゃんは
もちちゃんからお借りしました☺️✨
もちちゃんいつもありがとう💖
阿羅々ひとみさんバージョン は
ひとみさんの異世界転生カードお借りしました♪

『黄金のパンツ』という名前のクラゲ‼️

アララちゃん、ひとみさん
ありがとうございました😁👍
これまでのお話はこちらから
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