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【作中資料|解析】欠落行とOBSERVER表示|第三記録「欠落した時刻表」

以下は、湖畔で撮影した石面の映像と、音声波形、O.R.S.表示前後の機材ログを照合した記録である。

本資料では、文字そのものの解読は行わない。

確認できるのは、石面上の配置と、機材側に残った反応の対応までである。完成台本でも、文字を翻訳したのではなく、位置・間隔・波形・ログの一致から用途を推定している。


解析対象

対象資料

  • 石面を撮影した映像

  • 石面上の記号配置

  • 録音機に残った波形

  • O.R.S.表示前後の機材ログ

  • NOTOに届いた依頼主からの連絡

解析目的

石面上で周囲と異なる行と、機材側に現れた反応の関係を確認する。


01|石面上の配置

石面に刻まれた形は、既知の文字として読むことができない。

一方で、配置には以下の特徴がある。

  • 横方向へ並ぶ行

  • 縦方向へ分かれた列

  • 類似した形の反復

  • 一定に近い間隔

  • 周囲と異なる空白部分

内容は不明だが、無秩序に刻まれたものではない。

複数の情報を、一定の形式で並べた面と考えられる。


02|欠落している行

周囲と異なる部分を拡大した。

その位置には、表面の傷や霧による不鮮明さとは異なる空白がある。

周囲の枠と石面は残っている。

しかし、その範囲だけ記号が確認できない。

単に何も書かれていないのか。

本来あった情報が消えているのか。

映像だけでは判断できない。

本資料では、周囲の行から情報が抜けているように見えるため、便宜上これを欠落行とする。



03|機材ログとの照合

以下の三つを同じ時間軸へ重ねた。

  • 石面上の行

  • 波形が戻る間隔

  • O.R.S.が表示された位置

石面上のすべての行に、機材が反応したわけではない。

反応が確認されたのは、欠落行を読み込んだ位置だけだった。

同じ位置を再度読み込むと、機材側にも同じ反応が現れた。

文字が読めたわけではない。

記号を翻訳したわけでもない。

確認できたのは、欠落行と機材ログが対応していることだけである。



04|時刻表という仮説

石面を文章として見た場合、意味を取ることはできなかった。

一方、以下の特徴を持つ配置として見ると、一定の規則が成立する。

  • 情報が行単位で並んでいる

  • 類似した構造が繰り返される

  • 行ごとに一定の順序がある

  • 波形の反応間隔と対応する

  • 一つの行だけが欠けている

以上から、石面は文章ではなく、何かが現れる順序を並べたものである可能性がある。

形として最も近いのは、時刻表だった。

ただし、列車の発着時刻を示しているとは限らない。

以下はすべて未確認である。

  • 何が現れるのか

  • 何が移動するのか

  • 時刻を示しているのか

  • 場所を示しているのか

  • 記録が接続される順序なのか

「時刻表」は、内容を解読した結果ではない。

配置と反応から立てた仮説である。


05|機材側の表示

欠落行を読み込んだ際、機材側に英字が表示された。

確認できた表示は以下。

OBSERVER
NAOE TORU

内容、時刻、場所を示す情報は表示されなかった。

欠落行そのものも空白のままだった。

確認できたのは、分類または識別情報に見えるOBSERVERと、記録者の名前だけである。



06|表示について除外できるもの

現時点では、以下の可能性を除外できない。

  • 機材の所有者情報を参照した

  • 編集環境に保存された名前を取得した

  • 保存ファイル内の情報を読み取った

  • 外部から識別情報を受信した

  • 石面側の情報が機材上へ変換された

ただし、確認した範囲では、同じ形式で名前を自動表示する設定は見つからなかった。

OBSERVERが以下のどれを意味するかも不明である。

  • 役割

  • 分類

  • 状態

  • 登録名

  • 記録対象の識別

直江透がいつ、どの時点でこの表示へ登録されたのかは確認できない。


07|依頼主からの連絡

表示を確認した直後、NOTOへ依頼主から連絡が入った。

本文は一行のみ。

時刻表まで見たんですね。

石面の映像と解析結果は、依頼主へ送信していない。

「時刻表」という推定も伝えていなかった。

したがって、この連絡から確認できるのは以下までである。

  • 依頼主は石面の存在を知っていた可能性がある

  • 石面を時刻表として認識していた可能性がある

  • 直江がそこまで確認したことを把握していた可能性がある

依頼主がどのように知ったのかは不明。

リアルタイムで観測していたのか、あらかじめ結果を知っていたのかも判断できない。



解析結果

確認できたこと

  • 石面には行と列に見える規則的な配置がある

  • 一部に周囲とは異なる欠落行がある

  • 欠落行を読み込んだ位置でのみ機材ログが反応した

  • 同じ位置を読み込むと、同じ表示が現れた

  • 機材側にOBSERVER/NAOE TORUと表示された

  • 欠落行には時刻、場所、内容が表示されていない

  • 依頼主は石面を「時刻表」として認識していた可能性がある

推定

石面は、何かが現れる順序を示した時刻表のような構造である可能性がある。

欠落行は直江透と何らかの対応を持つ可能性がある。

判断できないこと

  • 欠落行に本来入る内容

  • OBSERVERの意味

  • 直江の名前が表示された理由

  • 直江が登録された時期

  • 欠落行が過去・現在・未来のどれを示すか

  • 依頼主が観測内容を知る方法

  • 欠落行が今後埋まるかどうか


直江透・追記

文字は読めなかった。

分かったのは、並び方だけだった。

行と、間隔と、波形を重ねた。

反応したのは、欠けていた場所だけだった。

その行には何もない。

時刻も、場所も、内容もない。

それなのに、ログには俺の名前が出た。

依頼主は、それを時刻表だと知っていた。

どうして知っていたのかは分からない。

欠けた行が何を待っているのかも分からない。

わからない。

でも、あの行がまだ終わっていないことだけは分かった。


映像記録

第三記録「欠落した時刻表」


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