新潟の郷土料理 煮菜から感じる季節の変化と先人の想い【日本人を愉しむための綺麗道 郷土編】
にな
コレ、2文字で表される
新潟ならではの食文化なんです。
にな~NINA~
(NISAじゃないよ)
どんなものだと思います?
・・・
・・・(一応考え中)
ここで大ヒント。
漢字で書くと
煮菜。
はい、正解は『煮た菜っ葉』でした。
(文字のまんま)

煮菜とは・・・
塩漬けした菜っ葉を塩出しして
打ち豆や油揚げ、人参などと煮た
新潟の郷土料理。
私が住んでいますのは
縦にびよ~んと長い県、新潟です。
新潟といえば雪国のイメージですよね。
冬になると家も山も、そして畑も
真っ白な雪に覆われて
白銀の世界が広がります。
雪に覆われるものだから
畑の野菜も雪の下に埋もれてしまうんですね。
冬の間、畑は長い休みに入ります。
長い長い新潟の冬。

こんなときに
長期保存できる根菜類たちは
私達雪国っこの強い味方です。
一方、緑色の葉野菜たちは春になるまでおあずけ・・・
ってわけにはいきません。
冬には不足しがちな緑のお野菜を
どうしても食べたい。
先人たちの強い気持ちが生み出したのが
菜っ葉の塩漬けでした。

雪が降る前に菜っ葉を収穫し
※今の多くは体菜(たいな)という種類です
樽に塩漬けしておく。
冬の間、塩漬けしておいた菜っ葉を
慈しむように少しずつ取り出し
塩出しして煮物として食べる。
そうしてできたのが
新潟の郷土料理 煮菜になります。
新潟の冬を乗り切るための知恵の結晶が
新潟県ではごく一般的な家庭料理となり
定着していきました。

いわば冬を豊かに生きるための工夫の一つ
だったわけですが
時を経た現在は
生産や流通のシステムの変化により
自宅で塩漬け菜っ葉を作る人は減っています。
そんなもの作らなくても食べるものはあるからね。
それでも塩漬け菜っ葉は市販されているので
煮菜を作る風習自体は消えずに
なんとか留まってくれているといったところでしょうか。
そうはいっても煮菜は
一般的な家庭料理から
昔懐かしい味に変わりつつあるのは否めません。
そんな新潟の状況下において
畑もしている我が家のばあちゃんは(注:義母です)
まだ塩漬け菜っ葉を作っています。
まさに現役の新潟人なんですね。
そして私は
ばあちゃんが作ってくれた煮菜を
お裾分けしてもらえるありがたい関係ときた。
いつもありがとうばあちゃん。
あたたかな春の日差しが降ってくる
春分の今日
今年最後の煮菜を食べ終わりました。
煮菜を通じて
冬が本当に終わったんだな・・・と
しみじみ感じているところです。

嫁に来る前は煮菜を知らず
「ばあちゃんが作る謎の煮物」
と感じていた私が
(なんならクセのある煮物とすら思っていました)
今やこれを味わうたびに季節を感じ
新潟の先人に思いを馳せるようになれたのは
着実に進歩なのだと感じています。
感性は磨かれるもの。
普段の何気ない料理から
季節感や自然の変化を感じられるようになり
おかげでこんなにも心豊かな毎日が送れるようになるなんて・・・
数年前は会社漬けだった私には
見えなかった世界でした。
放っておけば消えてしまうかもしれない
新潟の食文化 煮菜。
残していきたいものの一つです。
きっとあなたの街にも
そこにしかない先人の作りあげた知恵の結晶が
眠っているはずです。
そこに生きた人たちの”息吹”は今も続いています。
そうやって次の世代に
バトンを繋いでいけるのが
日本人なんだろうなと感じるところです。
そして私も今年は塩漬けから
手伝ってみようかななんて。
(野菜作りからはやらないのかよ)
今日は新潟の郷土料理
煮菜から感じることをお話いたしました。
日本人を愉しむヒントは
日常にごろごろ転がっていますよ。
火曜金曜更新中
綺麗道こと古川綾子でした
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