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キリング・ミー・ソフトリー【小説】28_さらば最終兵器


ゴールデンウィークは過ぎ去り、日常が戻ってくる。辛うじてアルバイトに慣れた頃に簡単な流れ作業の義務として
「ポイントカードはお持ちですか?」
……伺った途端、面倒臭い客に絡まれ態度が気に食わないと散々いちゃもんをつけられた。
不運に落ち込むと尚、追い討ちをかけるかの如く、オーナーから人生とは何ぞやと壮大な演説を約1時間聞かされる羽目に。
その分、給料を払って欲しいものだ



以前と違うのは、多少は真面目に大学へ通い勉強する姿勢を見せるようになった、という点のみで莉里さんとの関係は平行線だった。しかしながら奇跡的にまだ毎朝挨拶を交わし、何らかのコミュニケーションを取り続ける。



『私、タイミング?が分かんないんだよね』『だからずっと連絡しちゃう。私から終わらせるのムリ、長いことアキくん付き合わせててごめんね』『ヤダったらいつでも切っていいよ』
などのメッセージが届くも、微かな結びつきに固執し、どんな苦難があろうとも莉里さんを〈彼女にしたい〉欲望に塗れた。
無論、嫌な気はせず(一方的にキレていけしゃあしゃあと何事もなく済ませた件については俺も忘れる)、ただ嬉しい。



今月は再び関東のフェスへ、しかも彼女に会える。ようやく念願叶う。
舞い上がっているところに淳が水を差す。
「それってさあ、絶対こっちがダメって断れない、ちょっとズルい台詞だよね。」
ずばり指摘されてカチンとくる。そんな風に他の不特定多数の男にも頻繁な連絡を寄越し弄ぶ可能性が無きにしも非ずなだけに腹が立ち、言い負かせたかった。
「お前はどうなんだよ。めいちゃんといい感じなくせに。」
「はあ?いや、好きとかじゃないし。ちーときのピみたいなもんでしょ、趣味が合う=仲良し、違う?」


煙に巻くつもりか。
2人が別れ際にコソコソ遊ぶ約束を交わしたと勇吾が騒いでいた。
傍観者の意見としては淳が楽しいのなら例え愛情ではなく友情であれ結構だが、めいが自分のように無理矢理、気持ちを抑え健全・純粋な関係を装ってやしないか、それのみが引っかかる。



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