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キリング・ミー・ソフトリー【小説】18_かいふくのじゅもん


莉里さんの存在を明かさねばならないのか。
粗方紹介した後、昨夜のやり取りの一部始終(但し、情けない事情は伏せ)、悩みを相談する際につい弱音を吐き叱られた旨を語った。
「やっちまった、絶対ブロックされたわ、もうお終い。あんなブチギレるなんて。」
運ばれてきたメインディッシュのプレートを前に項垂れる。



「女の地雷踏んだんじゃね?たまにしか会わんけど姉ちゃん一番こえーもん。」
「俺も妹の漫画、勝手に借りたら蹴られた。」
「そこは淳が悪くないか?」
野郎どもがやいやい盛り上がると、黙ってサラダを食べていた美弥が割って入った。
「美弥はそう思わないな。てか先輩達、女とかいう大きな主語で表してますけど、莉里さんは莉里さんですからね。」
彼女へ視線が一気に集まる。
意味がよく分からない。



「全然アリですよ、ちー先輩のこと初めて対等に見たんじゃないかな?普通、どうでも良くて嫌いなら、やんわりと流す筈です。だって子供の言葉だし、めんどくさくないですか?もしかしたら個人的な何かに触れちゃったかもだけど、ちゃんと気持ちぶつけてくるレベルには本気で考えて、向き合ってくれたんじゃないんですかね。」
「マジで?」
地獄の底を彷徨う自分に天使の美弥が手を差し伸べ現世へと蘇らせた。
「クッソ、ポジティブ。」
「ちーのナメ腐った態度がムカついたんでしょ。」
最早、他の声は届かない。



「マイナスな方向に捉えちゃダメ。要は腹の探り合い、こっから巻き返せるか先輩次第ですよ。美弥、応援してます。」
「ありがとう!」
あまりにも単純な思考回路、食欲が戻り追加注文までする。ともあれ復活したようで一安心、と優しい友人達が笑う。


たかが恋愛如きに振り回され自分がこんな風になってしまうとは、奇妙だ



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