義母が介護付き有料老人ホームに入所。費用の話、全部書きます。
介護って、ある日とつぜん始まるものです。
義母が入院したあと、施設に行くことを検討し始めました。その時の私は、まっくらやみの中にいました。
どこに相談すればいいのか。何が必要なのか。そもそも「何がわからないのかもわからない」状態でした。
年金がいくらもらえるのかもはっきりとはわからず、リアルにいくら使えるのかも、見当がつかない。
でも、これって珍しいことじゃないと思うんです。
介護は「ある日とつぜん始まる」もの。きっかけは、親の骨折かもしれないし、認知の変化かもしれない。
いつかくるその日に向けて、少しでも参考になればと思って、書くことにしました。
まず、どこに相談したか
最初に動いたのは、地域包括支援センターへの相談でした。
そこで「施設紹介業者」を教えてもらい、連絡を取りました。紹介していただいた施設はひとつ。今の義母がいる施設です。
今思えば、もっと他の施設も見て比較すればよかったと思っています。でもその当時は「この日までに退院」という期限が決まっていて、それどころではありませんでした。
選ぶ余裕なんて、なかったんです。
だからこそ、介護が始まる前に知識を入れておくことの重要性を感じています。いつかくるその日に、少しでも備えておけるように。この記事を書いた理由のひとつでもあります。
選んだのは「介護付き有料老人ホーム」
見学に行くと、ざっくりとした見積もりをもらいました。
介護付き有料老人ホームの特徴は、リハビリやデイサービスのようなプラス料金がないこと。介護サービスが月額の中に含まれている施設が多いです。
義母の施設は「入居一時金」と呼ばれる高額な設定はなく、敷金として家賃3ヶ月分を払う形でした。退居時に返金される可能性があります。
入居時にかかった費用
・敷金(家賃92,000円×3ヶ月) 276,000円
・入居月+翌月の家賃(日割り12日分+翌月分) 128,840円
合計 404,840円
これを指定の銀行に振り込みました。
毎月かかるお金
実際の請求書を見ていただくのが一番わかりやすいと思うので、先月(2026年2月)の明細をそのまま出します。
・居室代 92,000円
・管理費 57,780円
・食事代 55,030円
・介護保険自己負担(要介護2) 12,019円
・リネン代 3,640円
・水道光熱費 6,622円
・オプション・レンタル(ここは多少不透明。上乗せ介護料10000円、物価高騰対策費10000円) 26,500円
請求合計 259,521円
見学時にもらった資料には月額206,330円〜と書いてありました。でも実際の請求書は259,521円でした。
見学時の資料は少しでも安く見せたいからかな?
なぜ差が出るのかは施設に確認することをお勧めします。
想定外だった費用
「この金額でいける」と思っていたのに、これ以外にもかかるものがありました。
・散髪代(毎月〜2ヶ月に1度) 2,500円
・訪問診療代 2,000〜3,000円
・訪問歯科代 2,500円程度
・おやつ 1日100円
・消耗品(ポリデント、トイレットペーパー、ティッシュ、化粧品など)
・レンタル代 月3000円(歩行器のレンタルをしています)
合計14000円
改めて計算して驚いています。
ちりつもって本当なんだなって。
おやつは最初「いらない」と言っていたのに、いつのまにか毎日食べるようになっていました。本人のお金から出していますが、なんとも言えない気持ちはあります。
それから、介護度が進んだ時にはおむつ代・リハビリパンツ代・おしりふき代も加わります。
施設によっておむつ代が月額に含まれている場合もありますが、含まれていない場合は実費です。入居前に確認しておくべきポイントのひとつでした。
介護度が上がるほど費用も上がる、ということは入居前には想像できていませんでした。
補足:介護度が上がると、費用はどう変わるのか
介護付き有料老人ホームの介護保険の自己負担は、「特定施設入居者生活介護」という仕組みで、要介護度ごとに定額が決まっています。
1割負担の方の場合、月額の目安はこのくらいです(30日換算、地域によって多少異なります)。
・要支援1 約5,500円
・要支援2 約9,400円
・要介護1 約16,100円
・要介護2 約18,100円
・要介護3 約20,300円
・要介護4 約22,300円
・要介護5 約24,400円
義母は入所時「要介護3」でしたが、今は「要支援2」になりました。介護保険の自己負担だけで見ると、月に約1万円の差があります。
介護度が上がれば介護保険の自己負担も上がり、消耗品も増える。「介護度が進むほど費用が増える」というのは、こういうことです。
(数字は厚生労働省の介護報酬をもとにした1割負担の目安です。2割・3割負担の方はそれぞれ2倍・3倍になります。実際の金額は施設や地域・加算によって変わります。)
「施設に入る」と決めるまで
正直に言うと、最初から「施設」という選択肢が見えていたわけじゃありません。
義母が入院して、退院後のことを考え始めた時、夫(次男)と長男の意見が、まったく合いませんでした。
長男は「お金がもったいない」と言いました。自宅に引き取ればいい、という考えでした。
でも入院中、長男は一度も見舞いに来ませんでした。「母の様子は?」という連絡すらありませんでした。私が毎日病院に通っていることを知りながら。
その様子を見ていたら、だんだんわかってきました。この人は本当に、何をする気もないんだ、と。軽蔑と呆れが、静かに積み重なっていきました。
「家族でみる」という言葉の裏側に、「あなたがみる」という意味が透けて見えました。
私だけが「いい人」になって犠牲になるのは、ごめんでした。
施設の見学も、手続きの段取りも、長男との調整も、全部私がやりました。夫と長男は仲が悪いので、間に入ったのも私です。そのしんどさは、お金の話とは別のところにありました。
義母自身はどう思っていたか
もうひとつ、判断の根拠になったことがあります。義母自身のことです。
義母は入院中、「私は何もできない」と繰り返していました。そしてそれは言葉だけじゃなく、本当にそうでした。
ちょうど義父を亡くしたばかりで、鬱も出ていたんだと思います。「家に帰っても何もできない」と、本人が公言していました。
私はそれを聞きながら、静かに判断していました。このまま家に帰っても、何もしないだろう、と。
施設に行くことへの抵抗は、義母にはあまりありませんでした。「お金がかかるから」とは言っていましたが、施設そのものを嫌がる様子はありませんでした。
だから私は、罪悪感よりも先に、「これでいい」という感覚がありました。
「お金で解決した」と言われたら
「お金で解決した」そう言われるかもしれません。
そうかもしれない、と思います。
でも同時に思います。お金で解決できる選択肢があるなら、それを使うことは、悪いことなんだろうか、と。
もし自宅に引き取っていたら、片道40分の距離を、呼び出されるたびに行くことになっていました。私の時間が、少しずつ、確実に削られていったはずです。
介護は「いい嫁」「いい家族」を演じながらすり減っていくものじゃなくていい、と今は思っています。
私はこの選択を、本当に後悔していません。
そして、もうひとつ書いておかなければならないこと
義母は今、要支援2です。
入所時は要介護3でした。それが、施設に入ってから劇的に回復しました。
正直に言います。手放しでは喜べませんでした。
回復はありがたい。それは本当にそう思います。でも同時に頭をよぎるのは、「いつまでこの費用がかかるのか」ということ。そして「このまま、ここにい続けられるのか」ということです。
介護付き有料老人ホームは、介護サービスが月額に含まれています。それが選んだ理由のひとつでした。でも要支援2になると、その前提が少しずつ揺らいできます。
答えはまだ出ていません。これからどう判断するのか、私自身がまだ考えている途中です。
「施設に入れたら一安心」ではありませんでした。回復したら、また別の問題が始まりました。
介護に、ゴールはないのかもしれません。
☘️今まさに施設をお探しの方へ
私は
・比較せず
・上限も決めず
・仕組みも知らずに
そのまま決めました。
結果、
あとから動かせない選択になりました。
この記事の続きでは、
同じ状況でも失敗しないための判断軸を
具体的に書いています。
知らないまま進むか、
一度止まるかで
その後の負担は大きく変わります。
▶︎ここから先の具体的な話は、別記事にまとめました。
私が実際に失敗したこと。
今なら必ず確認すること。
施設費用をどう考えるか。
必要な方だけ、読んでみてください。
▶︎こちらの記事も入った有料マガジン「知らなかったじゃ済まされない、介護とお金のこと」
「義母の資産1,100万円が9年で尽きると計算した日」(有料記事)の話も、このマガジンに入っています。
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