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【隠れた名館⑧】仙台・地底の森ミュージアムってどんな場所?【太白区・富沢遺跡・旧石器時代・自由研究】


※本記事は過去の記事にて紹介した内容をブラッシュアップしたものになります。ご了承いただければ幸いです。


はじめに


こんにちは。
夏の訪れを感じる気温になってきました。
早く梅雨が来て、少しは落ち着いた大気になってくれれば良いのですが…。

GWが過ぎ、次の祝日は7月。
先を見越して、早くも夏休みのお出かけ日程を計画している人がいるのではないでしょうか。

今回は一人でも、家族でも楽しめる、少し不思議な雰囲気を味わえる館をご紹介。昨年度、訪れた博物館の中で断トツで良かった場所です!国立歴史民俗博物館とタイ(同率)で1位になります。

東北地方、杜の都と称される大都市・宮城県仙台市の地底の森ミュージアムです。


杜の都・仙台市


宮城県の県庁所在地である仙台市は、美しい緑に包まれた「杜の都」として知られる東北最大の都市。戦国武将・伊達政宗公が築いた青葉城跡などの歴史スポットが点在し、近代的な街並みと見事に調和しています。
名物の牛タンやずんだ餅をはじめとする豊かな食文化も魅力で、都市の利便性と自然の潤いを同時に満喫できる街です。

以前、仙台近郊の多賀城の文化施設・東北歴史博物館を紹介しました。

仙台市の豊かな産業や魅力ある街づくりが行われている点が高く評価できるほか、その近郊の市街地もアクセスが良く住みやすいベッドタウンとなっている点も人が集まる理由でしょう。

最近では、仙台市があらゆる面で宮城県下の統率から逸脱しようとしている動きを見せているので、今後さらに発展を続けるかと思います。


館の概要とアクセス

場所
〒982-0012
宮城県仙台市太白区長町南 4-3-1

開館時間
9時30分~16時45分(入館は16時15分まで)

休館日
月曜日 (休日にあたる日は開館)
休日の翌日(土・日曜日・休日にあたる日は開館)
1月~11月の第4木曜日(休日は開館)
年末年始 (12月28日~1月4日)

入館料
(30名以上で括弧内の団体料金)
一般 460円(360円)
高校生 230円(180円)
小学生・中学生 110円(90円)
※お得な仙台市縄文の森広場との共通入場券の販売あり

開館時間・休館日は一般的な文化施設と同様かと思いますが、公共交通機関を利用する場合は入館時間にご注意ください。下記の通りですが、仙台市中央から少し離れた場所にあるため、電車で向かうと30分ほどかかります。

アクセス
仙台空港から

仙台空港アクセス線で
「仙台空港駅」から「仙台駅」行きに乗車、「長町駅」下車
「長町駅」から 西方へ徒歩約20分(または「長町駅」から地下鉄南北線乗車、「長町南駅」下車、西1番・西2番出口より西方へ徒歩約5分 )

仙台駅から
地下鉄南北線「仙台駅」から「富沢駅」行きに乗車、「長町南駅」下車、西1番・西2番出口より西方へ徒歩約5分

自動車の場合(駐車場21台・無料)
東北自動車道 仙台南I.Cより東方へ約7km

さすが都会、アクセス面は言うことありません。
自動車で一般道を走る場合、城下町なので道がぐねぐねしています。
ただ、館のある太白区まで来ると交通量はだいぶ落ち着きますので、無事に市街地を抜けられるかにキャパシティを割いてください。

肌で感じる!謎を解く!2万年前の息吹


地底の森ミュージアムは、旧石器時代の展示を中心に、富沢遺跡から発掘された2万年前の旧石器時代の遺跡面を現地で保存し公開している博物館。

この「遺跡を現地で保存し公開している」というのが、なかなかすごいのです!

館の構造は、上の画像のように地下から地上へ上がるようになっています。
最下層に遺跡があるので、そこを基準として上へ階を重ねるように作られたのでしょう。

公開されている遺跡は富沢遺跡と呼ばれる遺跡で、後期旧石器時代から近世にかけての複合遺跡と分析されています。また、遺跡からは旧石器時代の森林や弥生時代の水田遺構が発見されています。

地下へ続く階段を降りて、受付を済ませるとそこには、

湿度の高い空間の中、白光に照らされた遺跡が一面に広がっています。
外と空気の質や流れが明らかに違うので、雰囲気も日常生活とはかけ離れた、どこか神聖なもののように感じます。

薄暗さの中に黒と白のコントラストが目に入ってきますが、この黒の正体は2万年前の古木。どこか異様で、目を凝らしてよく見なければ木の根とは認識できません。

また、上記の通り、木の根が残っているだけでなく、かつて人間が生活をしていた跡や動物の糞など、この地域で生きていた生物たちの活動の印が残っており、それを探すのも面白いです。

一時間に三回ほど、展示室壁面に遺跡の解説映像が映し出され、当時、どのような植物や動物が生息していたか、どのような人間が生活していたのかがドラマ形式で教えてくれます。ちゃんと座るスペースもあるので、少し待ってでも見ることをおすすめします。

全てが新鮮で、新体験。
有機物が悠久の時を経て残存するという現象が、いかに凄いことかを身をもって教えてくれます。

地下階まで重なる地層の解説展示
我々が立っている地面は様々な物質の重なりで成り立っているのですね
2万年前の石器

遺跡を上から見下ろせるスポットもあります。
写真映えばっちりです。

なるほど、そういうことなのか!
頭骨がせいぞろい

二階の解説展示室では遺跡の研究者たちがどのように様々な謎を解析したのか、子どもでも分かりやすく追体験できるコーナーが用意されています。

博物館の解説キャプションと言えば、遺物の当時の様相や具体的な使用方法など難解な説明になりがちです。対して本館では、内容を要約しつつ平易な表現でイラストを交えて研究内容を伝えており、小学生でも比較的理解しやすい展示となっています。

展示はいくつかのセクションに分かれており、そのセクション内で問い、視点、解決という三つのアプローチで解説。
これは富沢遺跡の詳細を学ぶこともそうですが、何より研究を行う上でどのようなことをすればよいのか、研究・調査の手法を子どもでも学ぶことができるという点でかなり優れた展示だと感じました。

夏休みの自由研究の宿題を頑張りたい!子どもに頑張らせたい!という方にはぜひ訪れてほしい展示室です!

セクション1〈たき火は語る〉
問いのQ・答えのAの展示
《石器は語る1》
《石器は語る1》の問い
展示ケースも古さを感じさせない先進的なデザイン
これまで解いたQを元に、最後のセクションでは遺跡の復元を試みます

解説展示室の先には、コーナー展示室と休憩室があります。
コーナー展示では館の調査グループやボランティアの方々の活動記録が見られますので、そちらもぜひ。
休憩室の窓からは、2万年前の森を復元した庭を一望できますよ。



最後に、地底の森ミュージアムは2026年9月1日から2029年3月末まで、大規模改修工事により長期休館に入ります。

つまり、今年の8月31日までに行かないと3年は入れなくなってしまいます!
改修後もこれまでの展示形態を取るかは不明なので、少しでも気になった方は今年の夏までに思い切って行ってみてくださいね!

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吾妻圭@美術館・博物館・記念館情報 チップは全て、文化施設調査用に使わせていただきます。 当面の目標は「全国都道府県立の文化施設を周る」ことです。 周った全ての館は記事化します。 よろしければ応援していただけるとありがたいです。