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Tarkov の9x19mm弾を現実から見る 第5回:9x19mmで装甲を抜こうとする発想

第1回はこちら:

前回は、9x19mmの標準弾について見てきました。

Pst gzh。
PSO gzh。
FMJ M882。

こうした弾は、Tarkovの中ではあまり派手には見えません。

AP系のように装甲を抜くわけでもなく、RIPやQuakeMakerのように極端な肉ダメージを持っているわけでもない。
しかし現実世界の弾薬体系で見ると、標準弾には標準弾なりの意味があります。

安定して作れる。
多くの銃で使える。
大量に流通する。
価格を抑えやすい。
訓練にも実用にも使える。
他の弾を理解するための基準になる。

標準弾は、最強の弾ではありません。
しかし、弾薬体系の土台です。

今回は、その標準弾とは逆に、9x19mmで貫通力を高めようとする弾を見ていきたいと思います。

Tarkovで言えば、AP 6.3とPBP gzhです。

この2つは、9x19mmの中では分かりやすく魅力的に見える弾だと思います。

なぜなら、Tarkovでは装甲を抜けるかどうかが、生死に直結する場面が多いからです。

しかし現実世界の視点から見ると、ここにはかなり面白い問題があります。

9x19mmは、もともと拳銃弾です。
ライフル弾ではありません。

その拳銃弾で、どこまで装甲に対抗できるのか。

第5回では、この「拳銃弾で装甲を抜こうとする発想」について考えてみます。

APとは何か

まず、APという名前です。

APは、Armor-Piercingの略です。
日本語では、徹甲弾、あるいは装甲貫通弾といった意味になります。

Tarkovの弾薬表でも、APという名前が付いていると、かなり分かりやすく「これは貫通力を重視した弾なのだ」と分かります。

9x19mm AP 6.3も、その名前の通り、9x19mmの中で貫通力を高めた弾として扱われています。

AP弾は、単に火薬を増やして威力を上げた弾というより、弾頭の構造によって硬い対象を抜こうとする弾です。

弾頭の中に硬い芯を入れる。
弾頭の形や構造を変える。
柔らかい対象への効果よりも、硬い対象を抜くことを優先する。

そういう設計思想がAP弾にはあります。

つまりAPとは、「単に強い弾」ではありません。

貫通という目的に性能を振った弾です。

ここは、Tarkovの弾薬を理解する上でもかなり重要です。

ゲーム内では、貫通力が高い弾はどうしても「上位弾」に見えます。
もちろん、装甲を着た相手と戦う上では非常に重要です。

しかし現実世界の弾薬設計として見るなら、AP弾は万能弾ではなく、特定の目的に特化した弾だと考えた方が分かりやすいと思います。

AP 6.3という名前

AP 6.3という名前で気になるのが、「6.3」という数字です。

9x19mmなのに、なぜ6.3なのか。
ここが少し不思議に見えるかもしれません。

この6.3は、弾の外径そのものではなく、内部にある硬い貫通体と結びつけて考えると分かりやすいです。

Tarkov内の説明では、AP 6.3は6.3mmの硬化鋼ペネトレーターを持つ弾として扱われています。

つまり、9x19mmという外側の規格の中に、6.3mmの硬い芯を入れているわけです。

ここはかなり面白い部分です。

9x19mmという名前だけを見ると、「9mmの弾がそのまま飛んでいく」と思いがちです。
しかしAP系の弾では、外側の弾頭構造の中に、より小さく硬い芯を入れて、その芯で装甲を抜こうとする設計があります。

AP 6.3という名前は、その内部構造を示していると見ると覚えやすいです。

9x19mmの中に、6.3mmの硬い芯がある。
だからAP 6.3。

こう考えると、名前がただの数字ではなくなります。

弾薬名は暗号のように見えますが、意味が分かると記憶に残りやすくなります。

PBP gzhという名前

次に、PBP gzhです。

TarkovでのPBP gzhは、9x19mmの中でも非常に強力な貫通系弾として扱われます。

このPBPという名前は、ロシア語表記の ПБП をラテン文字に置き換えたものと考えると分かりやすいです。

ПБП は、一般に 「Патрон с пулей повышенной пробиваемости」 の略として説明されます。

かなり直訳すると、
「貫通力を高めた弾頭を持つ弾薬」
という意味になります。

つまりPBPという名前自体が、すでにこの弾の性格を表しています。

PBPは、単なる商品名のような響きにも見えます。
しかし実際には、「貫通力を高めた弾」という意味を持つ名前です。

さらに、9x19mm PBP gzh は 7N31 という名称とも結びついています。

7N31は、ロシア・ソ連系の軍用弾薬に付けられる管理番号のようなものと考えると分かりやすいです。
このような番号は、弾薬や装備を体系的に管理するために使われます。

ここで、名前を分解するとかなり覚えやすくなります。

PBP = 貫通力を高めた弾。
gzh = バイメタルケース系の表記。
7N31 = ロシア系軍用弾薬としての管理番号。

つまり PBP gzh は、

「ロシア系の9x19mm高貫通弾で、7N31として扱われる弾薬」

と覚えることができます。

AP 6.3が英語で Armor-Piercing と分かりやすく書いてある弾だとすれば、PBP gzh はロシア語側から「貫通力を高めた弾」と名乗っている弾です。

ここはかなり面白い対比です。

AP 6.3 は、西側風に見える名前の貫通弾。
PBP gzh は、ロシア系表記で貫通力を示す弾。

同じ9x19mmの高貫通弾でも、名前の付け方が違います。

Tarkovの弾薬表が覚えにくい理由は、こうした西側系・ロシア系の名前が同じ一覧の中に並んでいるからでもあります。

しかし、名前を少し分解できるようになると、PBP gzh はかなり覚えやすくなります。

PBPは、貫通力を高めた弾。
gzhは、ケース側の情報。
7N31は、ロシア系軍用弾薬としての番号。

そう見ると、PBP gzhは単なる謎のアルファベットではなく、かなり素直に「高貫通9x19mm弾」だと読めるようになります。

gzhという表記をもう一度見る

ここで、gzhという表記にも触れておきます。

前回扱ったPst gzhやPSO gzhにも、同じようにgzhが付いていました。

Pst gzh。
PSO gzh。
PBP gzh。

このように、gzhはロシア系の弾薬名で何度も出てきます。

gzhは、弾頭そのものというより、薬莢側の情報として見ると分かりやすい表記です。
ざっくり言えば、バイメタルケース系の表記として覚えておくとよいと思います。

細かいロシア語表記をすべて正確に覚える必要はありません。

ただ、

前半のPst、PSO、PBPが弾頭や用途の性格。
後半のgzhがケース側の情報。

このように見るだけでも、Tarkovの弾薬名はだいぶ読みやすくなります。

Pst gzhは、鋼系の弾頭を持つ基本弾。
PSO gzhは、スポーツ・狩猟寄りの弾。
PBP gzhは、貫通力を高めた高貫通弾。

同じgzhが付いていても、前半の名前が違うことで、弾の性格が変わっているわけです。

こういう見方ができるようになると、弾薬表はただの暗号ではなくなります。

9x19mmで装甲を抜こうとする難しさ

ここからが本題です。

AP 6.3やPBP gzhは、Tarkovの中ではとても魅力的です。

9x19mmのSMGは、反動が軽く、連射しやすい。
そこに貫通力のある弾を入れれば、近距離でかなり強く見えます。

しかし現実世界の視点では、拳銃弾で装甲を抜こうとすることには限界があります。

9x19mmは拳銃弾です。

弾頭は小さく、火薬量もライフル弾ほど多くありません。
発射速度も、ライフル弾に比べると低くなります。
射程やエネルギーも限られます。

そのため、弾頭を工夫して貫通力を高めても、9x19mmがライフル弾になるわけではありません。

ここはとても大事です。

AP系の9x19mmは、拳銃弾の枠内で貫通力を高めた弾です。
ライフル弾の代用品ではありません。

Tarkovでも、この感覚はかなり重要だと思います。

AP 6.3やPBPを使えば、9x19mm SMGで装甲に対抗できる場面は増えます。
しかし、それで5.56mmや7.62mmのライフル弾と同じ仕事ができるわけではありません。

強いのは、あくまで9x19mmとしての強さです。

貫通力に振ると、別のものを失う

弾薬は、何かに性能を振れば、別の部分に影響が出ます。

貫通力を高めるなら、弾頭を硬くする必要があります。
硬い芯を入れる必要があります。
弾頭の構造が複雑になります。
コストも上がります。
入手性も悪くなりやすい。
銃への負担が増える場合もあります。
人体に対する弾頭効果は、別の弾ほど期待できない場合もあります。

つまりAP系の弾は、万能弾ではありません。

「装甲を抜く」という目的に性能を振った弾です。

この考え方は、Tarkovでも非常に重要です。

Tarkovでは、貫通力の高い弾は分かりやすく強く見えます。
しかし、価格、入手性、反動、銃の耐久消耗、ダメージ、運用距離などを含めると、必ずしも何も考えずに使える万能弾ではありません。

たとえば、TarkovのPBP gzhは高い貫通力を持つ一方で、リコイル増加や耐久消耗、発熱に関する補正も設定されています。

これはゲーム内の調整ではありますが、現実の弾薬設計にある「貫通力を得る代わりに別の負担が出る」という考え方ともつながります。

Tarkovは、こうしたトレードオフをかなり分かりやすくゲーム内に落とし込んでいると思います。

AP系9x19mmは何を可能にするのか

では、AP 6.3やPBP gzhは何を可能にするのでしょうか。

それは、9x19mm SMGの戦える相手や状況を広げることです。

標準弾では厳しい装甲相手にも、ある程度の可能性が出る。
近距離で連射した時、防具越しにダメージを通せる場面が増える。
フェイスシールドや軽めの防具に対して、標準弾よりも希望が持てる。
SMGの低反動・連射性と組み合わせることで、近距離で圧力をかけられる。

これは大きな利点です。

特にTarkovでは、弾が通るか通らないかで戦闘結果が大きく変わります。

9x19mm SMGは、もともと扱いやすい武器です。
そこにAP系の弾を入れることで、「扱いやすいが装甲に弱い」という弱点をある程度補えます。

ただし、ここでも「ある程度」が重要です。

AP系9x19mmは、9x19mmの弱点を完全に消す弾ではありません。
弱点を補う弾です。

この違いを間違えると、Tarkovでは痛い目を見ます。

AP 6.3とPBPをどう覚えるか

弾薬名を覚えるという意味では、AP 6.3とPBP gzhはかなり対比しやすいです。

AP 6.3は、名前が分かりやすい弾です。

AP=Armor-Piercing。
6.3=6.3mmの硬い貫通体。

つまり、
「9x19mmの中に6.3mmの硬い芯を入れて、装甲を抜こうとする弾」
と覚えることができます。

一方でPBP gzhは、最初は分かりにくい名前です。

しかし、ПБПが「貫通力を高めた弾頭を持つ弾薬」という意味を持つと知ると、一気に覚えやすくなります。

PBP=貫通力を高めた弾。
gzh=ケース側の情報。
7N31=ロシア系軍用弾薬としての番号。

つまり、

AP 6.3は、英語表記で分かりやすい貫通弾。
PBP gzhは、ロシア語表記で分かりにくいが、実は名前の中で貫通力を示している弾。

この対比で覚えると、かなり整理しやすいと思います。

Tarkovの弾薬名は、すべてを丸暗記しようとすると大変です。

しかし、名前を分解して、

APなら貫通。
数字は内部構造の手がかり。
PBPはロシア語側で貫通力を示す名前。
gzhならケース側の情報。
7N31ならロシア系軍用弾薬の番号。

というように見ると、かなり覚えやすくなります。

TarkovでAP系9x19mmをどう見るか

TarkovでAP系9x19mmを見るとき、一番大事なのは、過信しないことだと思います。

AP 6.3やPBP gzhは、9x19mmの中では強力です。
しかし、ライフル弾ではありません。

だから、これらの弾を使う時は、9x19mm SMGの強みと組み合わせる必要があります。

近距離で使う。
反動の軽さを活かす。
連射性を活かす。
相手の防具を過信しない。
中距離以遠では無理をしない。
ライフル弾と正面から同じ土俵で勝負しようとしない。

このあたりが大事になると思います。

AP系9x19mmは、9x19mmの役割を広げる弾です。

しかし、役割を無限に広げる弾ではありません。

Tarkovでは、強い弾を手に入れると、その弾がすべてを解決してくれるように感じることがあります。

でも実際には、弾には必ず得意な距離と苦手な相手があります。

AP 6.3やPBP gzhも同じです。

9x19mm SMGの扱いやすさに、貫通力という要素を足してくれる。
しかし、9x19mmという弾薬の基本的な限界までは消してくれない。

この感覚を持っておくと、かなり現実的に使える弾になると思います。

第5回のまとめ

AP 6.3とPBP gzhは、9x19mmの中で貫通力を重視した弾です。

Tarkovでは、装甲を抜けるかどうかが生死に直結するため、こうしたAP系の弾は非常に魅力的に見えます。

しかし、現実世界の視点から見ると、AP系9x19mmは「拳銃弾の枠内で貫通力を高めた弾」です。

AP 6.3は、Armor-Piercingの名前通り、硬い貫通体を使って装甲に対抗しようとする弾です。
6.3という数字も、内部にある6.3mmの硬い貫通体と結びつけると覚えやすくなります。

PBP gzhは、ロシア語のПБПに対応する名前で、「貫通力を高めた弾頭を持つ弾薬」という意味合いを持っています。
さらに7N31として扱われるロシア系の軍用9x19mm弾でもあります。

つまりPBP gzhは、名前の時点で「高貫通弾」だと分かる弾です。

AP 6.3が英語でArmor-Piercingと分かりやすく示しているのに対して、PBP gzhはロシア語側の表記で貫通力を示している。

この対比で覚えると、Tarkovの弾薬表もかなり読みやすくなります。

ただし、AP系9x19mmは万能弾ではありません。

貫通力を得る代わりに、コスト、入手性、反動、銃への負担、肉ダメージなど、別の部分でトレードオフが生まれます。

そして何より、9x19mmはライフル弾ではありません。

AP 6.3やPBP gzhは、9x19mm SMGの可能性を広げる弾です。
しかし、9x19mmを5.56mmや7.62mmの代わりにする弾ではありません。

TarkovでAP系9x19mmを使うなら、近距離、低反動、連射性、取り回しの良さを活かす必要があります。

弾だけで勝つのではなく、弾の役割に合わせて戦う。

そこが、Tarkovらしい弾薬選びの面白さなのだと思います。

次回は、貫通力とは逆の方向に振った弾を見ていきます。

RIP、QuakeMaker、Luger CCIのような弾です。

これらはTarkovでは「肉ダメージ弾」として見られることが多いですが、現実世界から見ると、貫通しないことにも意味があります。

次回は、貫通を捨てて別の効果に振った9x19mm弾について考えてみます。

第6回はこちら:公開前の場合があります。


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