学生最後に欧州サッカーを見るひとり旅 #3:ブレーメンでブンデス初観戦
そろそろサッカー観戦。
写真多めでお送りします。
本記事は続き物ですが、この記事だけでもお楽しみいただけます。
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※本記事に出てくる情報は2025年1月現在のものです。
※情報の正確性には万全を期しておりますが、その内容について保証するものではありません。
ドイツ鉄道、本領発揮
ヨーロッパ旅行3日目はドイツ西部の街オーバーハウゼンからスタート。本日の目的は、ブレーメンでブンデスリーガを観戦することです。
うっすら霧がかかる中、早朝のドイツ鉄道に乗りこみます。


1時間ほどして、ミュンスター中央駅(Münster (Westf) Hauptbahnhof)に到着しました。駅構内の電光掲示板には-3℃との表示。さらにはWARNUNG vor FROST(霜注意報)の記載も。寒すぎる。
ここで20分ほど待ち、9:57発のハンブルグ行き列車に乗るつもりだったのですが。
時間を過ぎても全く列車が来る気配がありません。仕方なくコンビニで時間を潰し、やっと来たと思ったら、ハンブルグ行きよりも後に来るはずの列車が先に到着している始末。
電光掲示板を見ると、列車の発車時刻が10:31に修正されていました。やられた!

ドイツの鉄道は頻繁に遅れるというのは事前から知っていた情報だったのですが、ここまで2日間大きな遅れには見舞われておらず、完全に油断しきっていました……。キックオフ時間は夜たったので、特に急ぎではなかったからまだ安心でしたが、ギリギリの旅程だったらと考えるとヒヤッとします。
結局10:40を回って(!)ようやく列車がやってきました。
ミュンスターからブレーメンまでは180kmほど。しかしドイツ鉄道の特急であるICE(Intercity Express)に乗ると、70分ほどで到着します。はやい。
ドイツ鉄道は車内改札が行われないこともあるらしいのですが、今回は特急ということもあってかしっかり確認されました。そこは立派。
紆余曲折ありましたが、なんとかお昼にはブレーメン中央駅(Bremen Hauptbahnhof)に到着することができました。

ブレーメンの音楽隊
ブレーメンは、ドイツ北西部に位置する、人口57万人ほどの都市。過去には奥寺康彦選手(1981~86)や大迫勇也選手(2018~21)も所属したSVヴェルダー・ブレーメン(SV Werder Bemen)が本拠地を置いています。中世にはハンザ同盟の中心都市として栄え、今では宇宙産業も盛んな街です。

そんなブレーメン、多くの人は一つのおとぎ話でその名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。そう、「ブレーメンの音楽隊」です。
「人間たちから捨てられたロバ、イヌ、ネコ、オンドリは、音楽隊に入るためにブレーメンへと旅をする。その旅路で泥棒の家を見つけると、動物たちは協力して泥棒を追い出してしまう。家を取り返すためにやってきた泥棒を再び撃退し、動物たちはその家で幸せに暮らすのだったーーー。」
いや、あんたらも泥棒しとるやん!というツッコミは野暮なのでしまっておくとして、ブレーメンと聞いた多くの人はこの話を思い浮かべるでしょう。
そんな「ブレーメンの音楽隊」に登場するロバ・イヌ・ネコ・オンドリの音楽隊一行ですが、ブレーメンを代表するキャラクターとして、街の案内看板や銅像など、あらゆるところで見ることができます。多分岡山のあちこちで桃太郎一行を見かけるのと同じ感覚だと思います。

そんなブレーメン各地で見られる「音楽隊」の中で最も有名なのは、ブレーメン市庁舎の隣にある銅像です。土台も合わせれば3mくらいの高さがあるので、結構大きいです。常に人が集まっており、写真を撮るのに少し並びました。

マルクト広場と聖ペトリ大聖堂
ブレーメンを観光する際には、マルクト(Markt)広場を外すことはできません。ブレーメン中央駅から15分ほど南に歩いたところにあるマルクト広場には、歴史的な建造物が複数立ち並んでいます。前述した音楽隊像があるブレーメン市庁舎(Bremer Rathaus)もそのうちの一つで、ユネスコ世界文化遺産に登録されています。


もう一つマルクト広場で有名な建造物は、市庁舎のすぐ隣に建っている聖ぺトリ大聖堂(St. Petri Dom)です。ロマネスク様式の建造物で、11~12世紀頃に建築され、19世紀に再建されました。そびえたつ二つのタワーは高さが90m近くあり、近くで見ると非常に迫力があります。

建物の中もとても壮観でした。天井から釣り下がる豪華絢爛なシャンデリアや、カラフルなステンドグラス。由来はわからないけど神聖な感じのあるレリーフに、美しく敷き詰められた柱のタイル。キリスト教徒でない私にも、その厳かな雰囲気がぴりぴり伝わってきました。
前回紹介したケルン大聖堂同様、入場は無料です。


シュノーア地区で昼食
マルクト広場から南西方面に進むと、ベットヒアー通り(Böttcherstraße)と呼ばれる小道に入っていきます。
ベットヒアー通りは舗装がレンガ、建物もレンガ。統一感があり、とても綺麗な街並みです。そんな狭い道の両脇には、こぢんまりとしたお店が並んでいます。自分がぱっと見た感じ、雑貨屋やレストランが多かったでしょうか。この日は日曜日ということで、残念ながら閉まっているお店がほとんどでした。

そこから数百m進むとシュノーア(Schnoor)地区にやってきます。こちらもベットヒアー通りと同様に狭い路地なのですが、こちらは木と石で作られた建物でほぼ統一されています。全く雰囲気の違う二つの通りが楽しめるのは、ブレーメンの見どころと言えるでしょう。
シュノーア地区の方にもレストランや雑貨屋は多く、こちらは日曜でも開いている店が多くありました。

昼食はシュノーア地区にある、『Beck's in'n Snoor』というレストランでいただくことにしました。店内には、ヴェルダー・ブレーメンのクラブカラーである緑と白のマフラーを首にかけたお客さんも多く見かけました。
注文したのは、豚肉のゼリー煮(Kaiser-Sülze)にフライドポテト(Bratkartoffeln)と サイドサラダ(Salatbeilage)がセットになったもの。そしてもちろんブレーメンの地ビールであるベックス(Beck's)も付けています。


味について簡単に。豚肉もサラダもソースの酸味が強めでした。一方でポテトは薄味で、ジャガイモの素朴な味がそのまま楽しめました。多分、メイン料理とポテトを交互に食べることが想定されているのでしょう。ドイツ人にとってのポテトは、日本人にとってのご飯とほぼ同義なのかも。ベックスビールは飲みやすくて美味しかったです。日本でも売ってないかな。
そんなこんなで試合の時間が近づいてきました。いよいよスタジアムへと向かいます。
緑の要塞・ヴェーザーシュタディオン
ヴェルダー・ブレーメンのホームスタジアムはヴェーザーシュタディオン(WESERSTADION)。ブレーメン中央駅やマルクト広場から路面電車で向かうことができるほか、徒歩でもアクセスできる距離です。

今回は街並みを楽しみたいので歩くことにします。ブレーメンの商店街とも言うべき、フォア・デム・シュタイントーア(Vor dem Steintor)を西へ進んでいきます。試合の2時間前ということで、すでに緑のマフラーを巻いた人がたくさん歩いていました。
道路には屋台も並んでいて、ベックスの瓶ビールが売られています。そしてそれを買っていく緑の人たち。スタジアムには瓶が持ち込めないはずなんだけどな……と思っていると、皆その場で開けてグビグビ飲みながら歩いていく。そうか、もうスタジアムに着く前に一本空けちゃうんだ…..!!

いかにもドイツっぽい光景を目にしながら歩いていると、見えてきました、ヴェーザーシュタディオン!
ヴェーザーシュタディオンは1947年に完成したスタジアムで、ヴェーザー川のほとりに位置しています。収容人数は42,100人。昔は陸上トラックがあったそうなのですが、複数回の改修を経て撤去され、2002年にサッカー専用スタジアムとなりました。ヴェルダー・ブレーメンの試合だけではなく、ドイツ代表の試合も過去に11試合開催されています。

元々陸上競技場ということもあって、外から見ると結構大きく感じました。入場口付近やグッズ売り場にはすでに人だかりができていて、お祭り感が漂っていました。そのほかには、ビールやプレッツェルの屋台も。プレッツェルってドイツ発祥だったんですね。知らなかった。



スタジアムの東側(ホームゴール裏側)には、ヴェルダー・ブレーメンのファンショップ、『ヴェルダー・ファンウェルト(Welder Fan-welt)』があります。ここも人でごった返していました。

ショップではユニフォームやマフラーのような定番応援グッズはもちろんのこと、クラブエンブレムなどがあしらわれたアパレルや小物、赤ちゃん用の洋服まで、品ぞろえが豊富にありました。中はぎゅうぎゅうで満足に移動できる感じではありませんでしたが、それでも色々な商品を見れて楽しかったです。私は何種類もあったマフラーの中で一番オーソドックスっぽい、緑と白の縞模様のものを購入しました(€14.99=約2,500円)。



はじめてのブンデスリーガ
チケットチェックと簡単な持ち物検査を経て、スタジアムへと入場していきます。
コンコースは狭めですが、スタグルは豊富。ビールやホットドッグ、ポテトなどを売っているお店や、プレッツェルを売っているお店、グミを売っているところもありました。ちなみに値段はスタジアム価格+ヨーロッパ価格でどこも高め。ビールは0.5Lと1Lの2サイズがあり、それぞれ€5.5(約880円)と€10.5(約1,680円)でした。




いよいよ座席へ。今回の私の席は下層スタンドの角あたり。ピッチ越しにホームゴール裏が見られる場所でした。公式リセールで購入し、価格は€44(約7,400円)でした。思っていたより安かった。

客席は2層構造で、構造としては京都のサンガスタジアムbyKYOCERAに近い感じ(規模はだいぶ違うけど)。日本と同様にゴール裏が応援の中心部になります。ビジター側の応援席もありますが、エリアはかなり小さかったです。300席ほどしかないんじゃないか…? 日本でもビジター席の少なさが話題になることがありますが、これに比べれば幾分マシだなと思ってしまいました。

メインスタンドのバナーにはヴェルダー・ブレーメンの過去の栄光がずらり。4回のリーグ優勝と6回のカップ戦優勝、さらには1992年の欧州カップ戦優勝(UEFAカップウィナーズカップ)が刻まれています。
日が沈んで冷え込みが激しくなり、気温はまさかの氷点下(-1℃)。スタジアム全体が霧がかかっているようでした。そして、スタンドのあちらこちらで白い息が見えるな……と思っていたら、それはタバコの煙でした。ドイツはスタンドで喫煙ありなんかい。

選手入場時にはブレーメンゴール裏でコレオグラフィーが行われました。エンブレムの左右に「25」の数字。「MAKING NOISE SINCE 2000 ULTRA' BOYS BREMEN」ということで、ウルトラスが今年で25周年ということなのでしょうか。

本日の相手はアウクスブルク。
試合はなんといきなり5分に先制を許す苦しい展開。32分にブレーメンもネットを揺らすもオフサイド。そして前半ももうすぐ終わろうかという45分にまさかの2失点目。後半はブレーメンがボールを握る展開が続くも、アウクスブルクの守備を打ち崩せず。試合は0-2でブレーメンの敗戦に終わりました。



試合内容についてコメントすることはできない(正直あんまり覚えてない)ので、スタジアムの雰囲気について思ったことをいくつか。
まず、ゴール裏の応援については日本とだいぶ似てましたね。試合中でも大旗を振り回したり、長めのチャントを歌い続けるスタイルは、Jリーグのゴール裏っぽいなーと感じました。多分日本のウルトラス文化はドイツを参考にしているのかな?とか思ったり。
日本とは違うのは、ゴール裏以外でも積極的に雰囲気づくりに参加している点。試合中ずっとというわけではありませんが、要所要所でメインスタンドやバックスタンドのお客さんも立ち上がって声を出していました。それこそ老若男女問わずに! 日本の応援スタイルとどちらが優れているという話ではないですが、この国いはフットボール文化が強く根付いているんだということを改めて実感しました。
後はめっちゃビール飲んでタバコ吸ってた。

ドイツの次は…
試合が終わり、人の流れに付いていきながら歩いて駅方面へ。ドイツの大男たちは帰りもベックスの瓶ビールを買って飲みながら歩いていました。飲みすぎだろ。そして日本人である私を見かけるやいなや、「オオサコ!オオサコ!」と声をかけてくれました。(対する私は疲れすぎて笑い返すだけでした)
マルクト広場では、市庁舎や大聖堂などを使ったプロジェクションマッピングが行われていました。夜なのに大音量でクラシックを流しており、結構大がかりな演出でした。西洋画モチーフのデザインなんて、ヨーロッパの街並みに合うに決まってるもん。ずるい()。



そんなこんなで宿に戻り、すぐ爆睡しました。ほんっとに寒かった……
明日はイギリスに移動です!
#4につづく→
