016. NovelJam2024贈賞式に行ってきた
こんばんは。
猫と暮らしし女、あなぐま すみ(筆名:水鳥 たま季)です。
会社を辞め、現在、シナリオスクールに通いし39歳の女武者なり。
表題の通り、2024年11月2日~4日開催の短期集中型小説出版トライアルイベント『NovelJam2024』、贈賞式に参加してまいりました!
今回、運営さんからアナウンスされていた各賞は以下の通りとなります。
◆最優秀賞
◆審査員賞・藤井太洋賞
◆審査員賞・内藤みか賞
◆審査員賞・高橋文樹賞
◆新潟賞(新潟会場のみ)
◆デザイナーMVP
◆編集者MVP
都内某所、1か月ちょっとぶりに再会する、船堀タワーで濃密な時間を過ごさせて頂いた仲間たち!
皆さん、心なしか背が伸びたんじゃないでしょうか。顔付きも大人になられて……(?)
あなぐま、参戦記(前篇・後篇)に記したとおり、会期中にぶっ倒れて運営様に多大なるご迷惑とご負担をお掛けした、問題児に候。そのため、受賞については全く想定しておりませんで、ただ船堀タワー・新潟・沖縄で一緒に戦った仲間たちの健闘を称え、力一杯に拍手をするつもりで、のんびり~~と贈賞式に参加いたしました。アフタートークでは、審査員の先生方からの作品講評も伺うことができるとのこと。そのためPCを持参し、がっつりメモを取る姿勢で着席しました。
(以下、やや進行上の順序を入れ替えて記載します)
NovelJamの審査は、運営事務局による指針を提示した上で成り立っているものではなく、毎年度、審査員の先生方の間で決め方が異なってくるのだそう。純然たる「なかみ」は当然に評価の対象でしょうが、会期終了から贈賞式までの累積販売部数や売上、販売施策の新規性等、あらゆる角度で運営事務局さんから『観測』を受けていることは、参加者みんなに知らされていました。
とはいえまずはFirst Pickという、「最初の審査テーブル」に上がらなければ、最優秀賞はもちろん、各審査員賞に名を連ねることはできません。First Pickに関しては、おそらく「なかみ」の問題です。
そして、会場モニターに、First Pickにあがった作品群が映し出されました。あなぐまは、スペースキャットになりました。

あります。モニターの中に、拙作『まもののまもの』の表紙が。
見間違うわけがありません、石川さんに徹夜を強いて作ってもらったあの美麗な表紙を、まさか見間違えるはずが……
何回か目をしばたたき、もう一度、よく見ました。
そして再び、あなぐまはスペースキャットになりました。

モニターの中に、『まもののまもの』の表紙が、ふたつありました。分身していたのです。よく見ると、みっつに分身している作品もあります。そんな、ポケットにしまったビスケットじゃあるまいし……(みっつに分身している当の作品『ターボハウス』の著者・チャカノリさんも、ふしぎそうな顔をしてモニターを見ていました)
総合司会をつとめられていた運営P・波野さんが言います。
「First Pickに残ったのは、こちらの全6作品です。いくつか、同じ作品が映し出されていますが、間違いというわけではありません。審査員の先生方から票が入ったぶんだけ、このモニターに映し出されている、ということです」
――――要するに。
『まもののまもの』はFirst Pickに残ったどころか、東京会場3名の審査員の先生方の貴重な票のうち、2票が入ったということである。
マジですか????
そ……え……
式は粛々と進行します。
最優秀賞には、みっつに分身したビスケット『ターボハウス』の著者である、最年少参加者のチャカノリさんが選ばれました。
藤井太洋賞には、NovelJam通算5回目の参加となる、澤俊之さん著の『Meister』。
内藤みか賞には、NovelJam初参加の杜崎まさかずさん著の『はてのミックス』。
高橋文樹賞には、同じく沖縄会場から初参加、サトートモローさん著の『子午線』。
新潟賞には、NovelJam2回目参加・萬歳淳一さん著の『三尾の鯱鉾』。
編集者MVPは、該当者なし。
デザイナーMVPは、我らが石川龍之介さんが獲得!(ヤッターーー!!!)(石川さんがデザインを担当された5作品のうち、『まもののまもの』の得票数が最多だったらしいぜ!すごいぜ!)
そしてここからは、運営事務局さんから事前告知のなかった賞が、発表され始めます。
審査員の先生方の声で創設された、特別デザイン賞を、湫川仰角さん著・杉浦昭太郎さん&いちじくさんデザインの『隣星の背中を見ていて』が受賞。
チーム全体の作品の完成度や、多様かつアクティブな販促活動を称える特別チーム賞を、チームE『砂浜と湿原』(編集者:M☆A☆S☆Hさん、著者:谷亜里砂 さん・湫川仰角さん、デザイナー:杉浦昭太郎さん・いちじくさん)が受賞。
東京会場テーマ「デラシネ」を最も効果的に取り扱っていたとして、ベストデラシネ賞を、湫川仰角さん著『隣星の背中を見ていて』が受賞。
そして最後に。
最優秀賞候補として、2名の審査員の先生方から得票のあった。
表紙が美しく、中身はホラーっぽいけど、どうやら違うらしい。
読んでも結局、なんていうジャンルに属するんだかわからない。
でもとにかく、表紙の美しい。
表紙が美しい。
水鳥たま季著:『まもののまもの』が、
【敢闘賞】を受賞しました!!!!!!!!!
スッゲーーーーーーーーーー!!!!!
マジで言ってる?????!!!!!

敢闘賞。
あまり耳慣れないので調べたのですが、『敢闘精神に富み、全力を尽くした選手等に贈られる賞』とのことです。要するに、最優秀ではないが勇敢に力いっぱい戦ったね、ということのようです。マ? 確かに徹夜はしたけど……
受賞に至った経緯としては、以下の通りでした。
◆作品審査で、最優秀賞の次点
◆BCCKSでの累計売上が全体2位(単価が高いから……)
◆担当編集からのバックアップが得られない中、SNS上で活発に販促を頑張っていた
このような結果を鑑み、今回『まもののまもの』を落ち着ける場所として、運営事務局様と審査員の先生方の協議の上で、本賞をご準備いただいたとのことでした。
す、すごいね~~~~~!!???
こんなことあるんね~~~~~!!!????

以下は、審査員の先生方から頂いたコメントです。
(拙作に相関する部分のみ、かつ、ネタバレを避けて抜粋させて頂いております。ご容赦ください)
【藤井太洋先生】
・今年度の作品は、全体的に完成度が高かった
・最優秀賞には『ターボハウス』『はてのミックス』『まもののまもの』の3つで悩んだ
・『はてのミックス』『まもののまもの』はとりわけ完成度が高く洗練されていたが、『ターボハウス』の「文章を書くのが楽しい、小説って楽しい!」という若さと勢いにはかなわなかった
・『まもののまもの』は、NovelJam全体テーマの「3」を最も上手く使いこなしていた
・「まものはまっすぐにしか追い掛けてこない」「だから三叉路に行こう」という構造が巧みで素晴らしかった
・表紙の横断歩道が、2024年のAIレベルでしか表現できない、何とも言えない空気感を巧みに演出していた
【内藤みか先生】
・『まもののまもの』は、小説としては新しいのかもしれないが、漫画では似たような話がたくさんあったため目新しさを感じず、今回推薦はしなかった
・プロになるということは、既存の別媒体とも戦うということなので、次回以降はそれを念頭に置くと良い
・文章が上手く、完成度が高くて素晴らしいがゆえに、「この物語で作者が何を言いたいのか」がわかりにくかった
・ひと言で「この本はこんな話」と言い切れるように物語を作ってみるように心掛けてほしい
【高橋文樹先生】
・全体のクオリティがどんどん上がっており、造本までの混乱も少なくなった
・最優秀賞には初めは『まもののまもの』を推したが、暗い作品が最優秀賞、という前歴を作ることに懸念があり、最終的には『ターボハウス』を選出した
・子供の視点でものを描いている作品は、読者を兎に角ハラハラさせる。『まもののまもの』は、その緊張感・臨場感を効果的に取り入れて上手く落とし込んでいた。とてもスリリングだった
・今後も公募にどんどん挑戦してほしい
いやあ……
こんなことってあるんですねえ……
敢闘賞。
しみじみと賞状を抱き締めながら、喜びをかみしめていると、心の隅っこで、卑屈なわたしが囁きました。
「初日にキツい指摘を受け、メンタルダウンしてしまった人に、なにかしら賞をあげたほうが、という『ご配慮』があったんじゃない?」と。
初日、担当編集さんから、わたしがどのようなご指摘を受けたのかについては、参戦記の前篇にやんわりと記載しています。この参戦記を書くこと自体、実は当時かなり迷ったのですが、会期終了時は挨拶さえも無視で、チーム戦だというのに販促に協力するどころか、わたしのことも、もうひとりの著者さんのことも、まるで出会ったことさえなかったかのように透明化して、それでいて贈賞式にも来ない、という発言にさすがに思うところがあって、ダバダバ~~ッ!と書きました。(ちなみに、わたしが途中で心が折れたせいで、すべての矛先が向かう形になってしまったもうひとりの著者さんのnoteには、すべてのことの顛末が綴られています。これは、紛うことなく「全体のための個の犠牲」です)
彼の提示する『エンタメ』の関門を乗り越えられず、追及に耐えられず、メンタルダウンして、倒れた。すべてはわたしの引き起こした結果です。けれど、万が一隣のチームのテーブルに座れていたならどうだっただろうと、夢想せずにはいられなかった。口には出さなくても、このくじ運が、作品の出来以前に販売部数や売上を左右する、という構造を、わたしは心のどこかで恨めしく思っていました。そして、そういったわたしの気持ちを、運営さんが察さなかったはずはありません。
NovelJam2024で発刊された全16作品を、わたしは自分で買って、すべて拝読しました。素晴らしい作品は、本当に本当にたくさんありました。『敢闘』を冠するだけの作品は、わたしの作品以外にも、もっといっぱいあったはず。そうだ、今回の受賞はきっと、貧乏くじを引いたような絵になったわたしを、運営さんが気に懸けてくださって、それでたまたま拾ってもらえたというだけなんじゃないか……。
受賞してから、このレポートを書くまでに2日間空いたのは、実はちょっと、そういう葛藤があったからです。
でも、勇気を出して問い合わせた先で、総合Pの波野さんは、はっきりとこう言ってくださいました。
『敢闘賞』に、運営の贔屓目は一切ない。
最優秀賞の次点に『まもののまもの』が選ばれた事実は、動かない。
それでやっと、踏ん切りがつきました。
皆さん、やりました。
わたし、どうやら本当に、受賞者になったようです。
ぶっ倒れてイレギュラー対応をさせた、という意味で、運営さんに多大なるご迷惑をお掛けしてしまったことは揺るぎませんが、初日、いつかの誰かに、「こんな話、誰が面白いと思うわけ?」と切って捨てられかけてしまったこの子を、諦めずに作品として育てることができて、本当によかった。
わたし、敢闘しました!
これもすべては、ちまちまとしたあなぐま(水鳥)の販促を、XのRPやnoteの引用等でご紹介いただいたり、レビューをつけて応援してくださった皆さまのおかげ。そして何より、『まもののまもの』をご購入いただいた皆様のおかげでございます。
本当に、ありがとうございました~~~~~~!!!!!!
そして全然、まだ買えます ↓
■ 書籍情報
書名:まもののまもの
著者:水鳥たま季
編集:腐ってもみかん(波野P)
デザイナー:石川龍之介
発売:2024年11月4日
定価:電子500円 紙本930円
頁数:電子24頁 紙本48頁
サイズ:文庫
レーベル:NPO法人日本独立作家同盟
購入先:
◆BCCKS ◆Amazonkindle
◆楽天ブックス ◆BOOK★WALKER
◆auブックパス ◆ソニー電子書籍ストア
◆DMMブックス ◆dブック
