アクマナイズ!第一話

題名 「アクマナイズ!」

あらすじ

命知らずの高校生、一条条一はある日、交通事故で命を落としてしまう。
死んだ条一は地獄で悪魔のガリョウと出会い、現世に生き返るため、悪魔となり、魔物退治をすることになる!!!

登場人物
・一条条一
→本作の主人公。
 命知らずな性格で、自分はいつ死んでも構わないと思っており、常日頃から無茶なチャレンジを行なって周囲の人間を困らせている。
・三船康太
→条一の幼馴染で親友。
 条一の良き理解者で、条一の無茶な挑戦をサポートしながら一緒に楽しんでいる。
・高柳渚
→条一の幼馴染。
 いつも無茶ばかりする条一を心配している。
 条一たちが通う私立若浜高校の生徒会長も務めている。
・ガリョウ
→地獄の悪魔。
 大雑把な兄貴分。
 地獄では結構偉い。
・ウミヤマ
→ガリガリメガネ。
 ガリョウの部下悪魔。
 作者お気に入りのキャラ。

作中用語解説

アクマナイズ
→身体の中にあるアクマパワーを解放し、自身の肉体を強化すること。
 アクマナイズ中は見た目も変化する。
 (見た目の変化度は後述する解放率によって変わる。)

解放率
→アクマナイズした際に、どれだけのアクマパワーを解放できるかという数値。
 解放率が高くなるほど、肉体が強化され、解放率が20%を超えると、属性技(炎を纏ったり雷を出したり)を使えるようになる。

対魔連
→現世に出現する魔物の退治を専門とする人間界の裏組織。
 地獄とのパイプがあり、情報共有を行ったり、物資支援などを行ったりと交流がある。
 隊員が命を落とすことも多々あるため、人員の入れ替えが激しい。

本編

*私立若浜高校、放課後

校舎前に人だかりができ、ザワザワしている。
ぐっ、、、ぐっ、、、ロープを掴みながら上へ上がっていく男
「条一!半分超えたぜ!」
屋上にいる生徒がロープを掴んでいる生徒に声をかける。
「へへっ、、、楽勝だぜ。」
ロープを掴んでいる生徒が頬に汗をかきながら、口角を上げて笑い、言う。
「なんだなんだ!なんの騒ぎだ!」
人だかりの元に教師が数人駆けつける。
上を見ると校舎の屋上から一本のロープが下げられ、そのロープに1人の生徒が掴まり、後者をよじ登っている。
「まぁた一条か!!!」
1人の教師が叫ぶ
「しかもアイツ命綱なしで登ってますよ!!!」
「一条のヤツ、、、こりないな、、、」
「この前はプールで10分間の潜水チャレンジ、それで今回は校舎を命綱なしで登る?
信じられません、、、」
「命知らずにも程がありますよ、、、」
タッタッタッ!!!屋上への階段を登る1人の生徒
バダァン!!!屋上の扉が勢いよく開く
「康太くん!!!一刻も早く条一を止めさせなさい!!!」
現れたのは屋上にいる三船康太と校舎をよじ登る一条条一の幼馴染であり、この学校の生徒会長を務める高柳渚。
「そりゃ無理だよ渚ちゃん。
もう半分越してるしアイツ命綱付けてないからもう登り切るのを待つしかないよ。」
「てゆーかなんでこんなことになってるわけ!?」
「それがさ、明日のプロレスの試合のチケットが手に入ったからアイツのこと誘ったらさ」

*回想入り、学校の休み時間

「え!マジ!!!行く行く!!!」
机から乗り出し、前のめりに興奮する条一
「でもタダでもらっても面白くねぇしな、、、
そうだ!俺が学校の校舎をロープ一本で登りきったらもらうってのはどうだ!命綱なしで!」
「ハハっ、相変わらず無茶言うな」
「これくらいやった方が面白いだろ」
「あぁ、いいぜ。そうしよう。」
「よっしゃ!決まりな!」

*回想戻り、屋上

「んなワケでこーなったんだ。」
「こーなったんだ、じゃないわよ!!!
止めなさいよそんなの!!!」
「そんなの無理だってわかってるでしょ?渚ちゃんも。
アイツ昔から言い出したら聞かないじゃん?」
「そうだとしても止めなきゃいけない時があるでしょ!!!」
「でもほら、もう達成しそうだぜ?」
下を覗く康太と渚
するともうすぐそこまで来ている条一
ガッ!最後に屋上の手すりを掴み、一気に飛び上がる条一
ストンっ!見事屋上に着地する。
「っしゃぁ!!!!たっせぇぇぇい!!!」
ガッツポーズを決めて雄叫びをあげる条一
「さすがだな、条一」
右手を差し出す康太
「こんなん朝飯前だぜ」
ドヤ顔を決め、康太と握手する条一
「アンタなに無茶してんのよ!!!」
「あ?渚もいたのか」
「こーいう命の危機に関わることはするなっていつも言ってるよね!?
なのになんで毎回するわけ!?」
「だってよ、こーやってスリルがあったほうが人生楽しいじゃん?」
「楽しくったって死んじゃったらどうすんのよ!」
「死んだら死んだでしゃーないっしょ。」
「しゃーないってなによ!!!
アンタが命知らずなのは勝手だけどそのせいで精神すり減らして迷惑してる人もいるの!
そーいう人のことも考えてよね!」
「いーのいーの。
たとえ俺1人いなくなったって世界は変わんないんだからさ」
「だ〜か〜ら〜」
ケロッとした表情の条一と顔を真っ赤にして怒る渚。
ダダダっ!!!そこに屋上に教師たちが駆けつける。
「い〜ち〜じょ〜」
教師たち激怒り
「やっべ、、、」

*帰宅する条一と康太

「結局死ぬほど怒られちまったな〜」
「そりゃそうだよな、あんなことやったら」
「悪りぃな今回も巻き込んじまって」
「いいよ。お前の挑戦見んの楽しいし」
「いつもありがとよ。」
別れ道にさしかかる2人
「んじゃ、また明日な」
「おう、明日の試合、楽しみにしてるぜ!」
条一がニッ!っと笑い、2人は別れる

帰路につく条一
公園の茂みに上半身を突っ込んで動かない子供を見つける。
「は?なんだアレ」
その子供の元に向かう条一
「オイ!大丈夫か!」
「た〜す〜け〜て〜」

子供を茂みから引っ張り出し、ベンチで横並びに座る。
「ありがとうお兄ちゃん!」
「なにしたらあーなるんだよ」
呆れた表情の条一に、満面の笑みでゲジゲジを見せつける少年
「これ!(ゲジゲジ)見つけてさ!」
「ゲ、、、(ドン引き)」
「お母さんにプレゼントしようと思ったんだけどなかなか取れなくて」
「へ、へぇ〜(顔がひきつりながら)
それであんなことになってたのか
んで?お母さんこういうの好きなのか?」
「ん?わかんなぁい」
「あっ、そ、そうなんだ。」
「へへへ
あ!そうだお兄ちゃん!
花かんむり作るの手伝ってよ!」
「花かんむり?」
「うん!これ(ゲジゲジ)と一緒にお母さんにプレゼントするんだ!
お母さん今日がお誕生日だから!」
「あ、そう。そりゃいいね。
お母さんも感情ジェットコースターだ。」
「ジェットコースター?」
「そこはスルーしてくれていいよ」
「あ!お父さんが作り方のプリントくれたのに家に忘れちゃった!
取ってきてもいい?」
「家近いのか?」
「うん!あそこ!」
道路を挟んだ向こう側の家を指差す少年
「お、近いんだな。
いいぜ。待っててやるから行ってこいよ。」
「やったー!!!
すぐ戻ってくるね!」
走って家に行く少年
あまり周りを見ずに道路に飛び出そうとする子供
するとそこに車が迫ってくる
ガッ!条一が少年の首根っこを掴む
ビュゥン!車が道路を通過する
「ったく危ねぇな。
しっかり周り見て歩け」
「ごめんなさぁい」
「ほら、行ってこい」
家に入っていく子供

少しして子供が戻ってくる
子供に手を振る条一
それに気づき笑いながら向かってくる子供
子供はまたもや周りをちゃんと見ていない。
「お前ちゃんとま、、、」
向こう側から飛び出そうとする子供とそこに向かってくるトラック。
トラックは車高が高く、少年の背丈だとかなり見えにくそうだった。
「!?」
条一はすかさず少年の元へ駆け寄る
「危ねぇ!」
条一は道路に飛び出し、少年を歩道側に押すと少年は歩道で尻もちをついて倒れた。
ただ条一は間に合いそうにない。
「やっべ、、、」
ガァァァン!!!トラックが衝突する音。
道路は、赤い血で染まっていた。

*場面変わる

パッ!目を開くと条一は荒野のような場所にいた。
(なんだ、、、ここは、、、
俺、死んだのか、、、?)

バッ!唐突に条一の顔の上に男が顔を突き出す
その男の顔には大きなツノが2つ生え、口には牙、肌は赤と、まさに"悪魔"のような風貌であった。
そして男は条一に対して笑みを浮かべ、こう言った。
「ようこそ、地獄へ。
幸運な死者、一条条一よ。」
バッ!!!条一は驚きと恐怖で飛び起きた。
すると目の前には先ほどの男と、その後ろに薄気味悪いグレーの肌にメガネをかけ、手元にはタブレットを抱えたガリガリの男が立っていた。
「ヒッヒッヒ、、、
そう驚くんじゃねぇよ条一ィ。」
赤い肌の男が条一にイタズラに笑いかける。
「俺はここ地獄で管理官を務める悪魔、ガリョウだ。」
「んで、こっちは部下のウミヤマ」
「よろしくお願いします。」
「ビ、ビックリした。
なんだよ地獄って、、、
ここが地獄ってことは俺、死んだのか?」
「いかにも。
お前はトラックに轢かれておっ死んだ。
人生お疲れマダファッカー」
条一を煽る悪魔
「そうか、俺死んだのか。
で?子供は?」
「それは助かったよ。お前のおかげでな。」
「そうか、よかった。」
「ただ、まだ諦めるには早いぜ、条一」
「え?そなの?」
「いいか、条一、
お前には2つの選択肢がある。」
「2つの選択肢?」
「あぁ、そうだ。
お前に選択できる一つ目の選択肢は"このまま大人しく死ぬ"こと。
当然これがほとんどのケースで"選ばざるを得ない"選択肢だ。
だがしかし、お前にはもう一つの選択肢がある。」
ガリョウは力強く人差し指を立て、条一に語りかける。
「なんだよ、もう一つの選択肢って。」
「その選択肢とは悪魔となり、人間界に現れる魔物を退治することだ。」
「魔物を退治?」
「詳しくはウミヤマ、よろしく」
「はい。ガリョウさま。」
ウミヤマはメガネをくいっ!と上げ、話し始める。
「近頃人間界では魔物の出現が相次いでいます。
それらの討伐は人間界の裏機関、対魔連が行っていたのですが、その対魔連がどうにも人手不足でございまして、その状況を改善するために、我々魔界の役人がが見込みある死者に悪魔の力を与え、対魔連に派遣することになったのです。」
「話はまだ終わりじゃねぇぞ。
お前が対魔連に所属し、100体の魔物を倒したあかつきには、お前を現世に生き返らせてやる」
「え?生き返れんの、俺?」
「はい。現時点の一条様は仮死状態。
限りなく死に近くはありますが、我々のさじ加減では生き返ることが可能です。」
「えぇ〜そうなんだ。
ありゃ即死かと思ったよ、俺」
「つーわけで大人しく死ぬか、魔物を100体倒して生き返るか、
お前には二つの選択肢があるわけだが、どうする?
ま、魔物と戦って、」
「悪いけど俺、大人しく死ぬよ」
どっ!!!!物凄い顔で驚くガリョウとウミヤマ
「えぇ!?お前この世に未練とかないの!?」
「うん。ない。
俺悔いは残らないように生きてきたし」
「い、いやでも友達とか家族とかいるんだぞ?現世には!
それにお前にはいい感じの女もいたじゃん!」
「あ!確かに明日康太とエリートタイガーvsパーフェクトドラゴンの試合観に行く予定だったからそれは残念だわ。
でも間に合わないだろ?明日」
「いやいや!お前の友達や家族は悲しむぞ!お前が死んだら!!!いいのかよ!」
「いーのいーの。
俺みたいなバカが1人死んだとこで康太も渚も悲しまないよ。」
「そ、そうかぁ?」
「俺、現世で生き返るよりもさっさと輪廻転生?して鳥とかに生まれ変わりたいしね。」
「か、軽いなぁ、、、お前。
え、えぇ、、、じゃあウミヤマ、
アレ案内してあげて。」
「か、かしこまりました。」
ウミヤマは崩れたジャケットの形を直し、続けた。
「では一条さま。若くして亡くなられた方の特権で、最後に会いたい人に会い、一言だけ会話できる権利があります。」
「え!マジ!誰でも!?」
「はい。誰でも大丈夫です。
誰か希望はありますか?」
「え!え!だったらエリートタイガーにしようかな!!!
あ、でも明日行けなくなっちまったの申し訳ねぇし、やっぱり康太に謝ってこようかな」
「なんでそこは律儀なんだよ」
少し不貞腐れた表情のガリョウ
「そーゆーとこはキッチリしてぇじゃん」
「わかりました。三船康太様の元へ一条様を転送します。」
ギュイン!条一の目の前に扉が現れる。
「その扉の先に、康太様がいらっしゃいます。
では、いってらっしゃいませ。」
「ありがと!ウミヤマさん!
ガリョウさんも!なんかありがと!」
「おう」
扉を開ける条一

*若浜総合病院

扉から出ると、病院のとある病室の前の廊下に出た。
条一は廊下を見回すが康太の姿は見当たらない。
「んだよ、康太いねーじゃん。」
パッと病室の名前を確認するとそこには『一条条一』と書いてあった。
「俺の病室か。
どんな顔で死んでんのかみてみよ」
ドアノブに触ろうとするも触れない
「あ、俺死んでんだった。」
すうっ、、、壁をすり抜け病室に入るとそこにはベットで眠る条一のそばに条一の母親と康太、そして渚が立っていた。
「康太、ここにいたのか。
しかも母ちゃんと渚までいるじゃん。
ま、さっさと康太に謝って帰ろ」
条一が康太に近づこうとすると、康太が話しだした。
「条一、死ぬんですかね。」
「やめてよ、康太くん」
俯きながら渚が言う
「すいません、お母さん。
でも俺、条一は死なないと思ってました。」
俯く康太
「これからも、アイツの挑戦を近くで見れると思ってました。」
「康太くん、、、」
「アイツ、バカで向こう見ずでホントどうしようもなかったけど、アイツの挑戦見てたら俺にも何かすごいことができるかもって勇気が出たんです。
だから、だから、俺、もっと、、、」
「アイツ、、、ホントバカ。
バカバカバカ!!!
人助けたって自分が死んだらダメじゃん!
死んじゃったら寂しいじゃん、、、!
死なないでよ条一!ねぇ!条一!」
「マジ、、、かよ。」

*地獄

扉から出てくる条一

ガリョウとウミヤマはテレビゲームをしている。
「あ、条一、どだった?
友達に謝れたか?」
ポテトチップスを食べていたのか、そう話すガリョウの口元には食べカスがついている。
「、、、謝れなかった。」
「え?謝んなかったの?」
「あっち行ったら俺の病室でさ。
康太や母ちゃん、渚が俺の見舞いに来てくれてたんだよ。
そこでみんなの話聞いちゃってさ。」
「みんな、悲しんでたろ?」
「、、、うん。」
「お前さ、生きてる時からずっといつ死んでもいいって言ってたけどさ、
お前はそう思ってても周りはそうじゃないもんなんだ。
お前がどんな人間であろうと、死んじまえば寂しい。そういうもんなんだよ。」
「ガリョウさん。」
「なんだ?」
「やっぱり、俺のこと悪魔にしてくれねぇか?」
ニィ、ガリョウが笑う
「やっぱ俺、このまま死にたくねぇわ。」
ガリョウは立ち上がり、条一の前に立つ
「言っとくが条一。この道は楽じゃねぇ。
ちゃんと覚悟できるか?」
「あぁ。大丈夫。
一度は簡単に命捨てちまったんだ。
だから苦しくてもちゃんと取り返すよ。」
「ヒヒッ、俺はお前のそーゆーとこを気に入ったんだよ。
よし、ウミヤマ。悪魔の儀に案内しろ。」
「はい。かしこまりました。
では、一条さま。覚悟はいいですね。」
「おうよ!」
「それでは、参ります。」
ポチ、ウミヤマがボタンを押す。
するとガバっ!っと床が開く。
「えっ!えぇぇぇぇ!!!」
3人は急降下
バダァン!!!ガリョウとウミヤマは華麗に着地、条一は顔から床に着地する。
「いっでぇ!!!落ちるなら先に言ってよ!」
「ワリーワリー。でもおもろかったぜ」
「オモロかったらいいとかねーから!!!」
「さて、一条さん。早速儀式に移りましょうか」
「では、これが悪魔の石板です。
この石板に手を置くだけで一条さんは悪魔になることができます。」
「いいか、条一
お前はまだ霊体。
いわばあっち(現世)にもこっち(地獄)にも実体がない状態だ。
だが悪魔になればこっち(地獄)の肉体を手に入れることができるわけだ。」
「なるほど。」
「つーわけで、置け。」
「はい。お願いします。」
「え?一応儀式なんでしょ?
そーいうのってもうちょい雰囲気あった方が」
「いーのいーのそんなの。
パパッとやろ。パパッと。
テンポが大事だから。漫画は」
「漫画は?
、、、まぁいいや。はい。」
ポンっ、と手を置く条一。
すると条一の周りで黒い風が渦巻く
「わっ!わっ!わぁ〜!!!」
すると条一の爪が伸び、口からは牙が生え、頭からは2本のツノが出て、条一の黄色い肌はやがて全身真っ赤に染まった。
スパァン!渦が弾け、悪魔となった条一が姿を現す。
「ふっ、見事に悪魔っぽくなったな、条一」
「これが、新しい俺。
グランドデビルみたいでカッケーーー!!!」
「ぐ、グランドデビル?」
「あっち(現世)で人気のプロレスラーですね。」
「そういやコイツプロレスファンだったな。」
ビーコン!ビーコン!ビーコン!
ウミヤマが手に持っているタブレットから大きな警告音が鳴る
「っっ!!!音がデケェよ!!!」
「げ、現世に魔物が現れました!」
「あぁ!?ついさっきも現れてなかったか!?」
「ついさっき?」
「あぁ。お前が死ぬ前にも一体現れてたんだよ。お前の家の近くで。」
「へ?」
「それとは違う魔物です!」
「マジかよ!
対魔連の隊員は?」
「ま、まだ戦闘中で空きはいません。」
「発生した魔物は?」
「Cランクの魔界ネコです。」
「魔界ネコか、、、なら、アリか」
「アリ?
ってガリョウさん!もしかして!」
ガリョウは条一に視線を向ける
「条一、早速初陣だぜ。」
「ハハッ、マジかよ。」
「いやいや無理ですよ!!!
無事悪魔になれたとはいえ、まだ研修もしておらずアクマナイズも使えない新米悪魔です!
それなのに戦えるわけありません!」
「いいよ、アクマナイズなんてセンスがありゃあ素人でもできる。
それにアクマナイズするのに1番大事なのはパッションだ。
パッションなら自信あるだろ?条一」
「パッションって言うかはわからんけど根性には自信あるぜ。」
「ヒヒッ、なら多分大丈夫だ。
んじゃ、まずこれに入ってもらおうか」
ガリョウが虎のぬいぐるみを取り出す
「へ?なにこれ」
「さっきも言ったがその姿はあくまでこっち仕様の姿だ。
研修して力のコントロールを覚えるまでは現世にはこれでいないとすぐにバテちまう。」
「いや、、、でもこれは、、、」
「早くしないと魔物が人を襲っちまうぜ?」
「つってもよぉ、、、」
「ちなみにウミヤマ、魔物の出現場所は?」
「それが、、、私立若浜総合病院なんです。」
「!?」
驚く2人
「若浜病院ってお前、、、」
「康太たちがいる病院だ、、、」
「なんでそれ先言わねぇんだよ!!!」
「だ、だって!言うタイミングが微妙になくて、」
「ガリョウさん!俺入る!入るよ!
入り方はっ!?」
「んなもんなんとなくで入れる!
さっさと入ってその扉から現世へ行け!」
いつの間にか現れていた扉を指差すガリョウ
「わ!わかった!」

*現世、私立若浜総合病院

病院の中を走るぬいぐるみ姿の条一

「くっそ〜なんで俺がこんな変な格好しなきゃならないんだ、、、」
「オイ!条一聞こえるか!ガリョウだ!」
「ウミヤマもいます!」
「聞こえるよ!」
「俺たちがこっから指示を出すから、お前はその通りに動いてくれ!」
「わかった!」
「今、魔物は2Fにいるようです!」
「おっけ!2階な!」

*条一の病室

「な、なんだ?」
病室から出る康太
すると魔物が暴れている。
「な、なんだありゃ!!!」
グイっ、、、康太の方を見る魔物
「うっ!(驚く康太)」
バッ!康太の方に向かっていく魔物
バタンっ!!!素早くドアを閉める康太
「康太くん!何事!?」
「わ、わからないけど外で変なバケモノが暴れてるんだ!
し、しかもこっち来る!!!」
「う!うそ!!!」
バダァン!!!病院の壁に激突する音
その衝撃で病室が大きく揺れる
「きゃああ!!!」
「うっ、、、」
バァダァァァン!もう一度壁にぶつかる魔物。 
すると壁が倒れ、魔物が姿を現す
「グルルル、、、、」
怯える2人
シュタタタタ、、、
スパァン!!!!!!
条一(ぬいぐるみの姿)が病室の前の魔物に思いっきり飛び蹴りを喰らわせる
「康太!渚!
早く病院から脱出しろ!」
「な、なんでこのぬいぐるみ俺らの名前を、、、」
「いいから早く出ろ!」
「で、でも条一が、、、」
「ソイツのことは俺が死ぬ気で守る!
死にたくねぇからな!」
「と、とにかく渚ちゃん!
コイツのいう通り出よう!」
「う、うん、、、」
走り出す渚と康太
「とりあえず魔物の元には着いたぜ!
次は何すればいい?」
「とりあえずアクマナイズだ!条一!」
「さっきから気になってたんだけどアクマナイズってなんだ?」
「アクマナイズとは自身の中に宿るアクマパワーを解放することです!」
「その姿じゃさっきの蹴りが限界だがアクマナイズすりゃ悪魔の姿になってマトモに戦える!」
「わかった!アクマナイズってどうやりゃいいんだ?」
「簡単だ!自分の内側の力を存分に感じてアクマナイズって叫べば大体できる!」
「な、なんかアバウトだな、、、
ま、まぁわかった!やってみる!」
「グルルル、、、」
倒れていた魔物も起き上がる
(自分の内側のパワーを感じて、、、)
「アクマナイズ!!!」
パァァァ!!!条一の周りが光出す
「げっ、、、」
渋い顔をするガリョウとウミヤマ
スパァン!!!光が弾けて出てきたのはぬいぐるみのまま大きくなった条一
「ん、、、あ、、、?
これ、成功したのか?」
「いや、ごめん条一。
それ失敗」
「はぁ!?」
「言ったろ!さっきの魔物の姿になるって!
なのにお前!ぬいぐるみのままデカくなっただけじゃねぇか!!!」
「これだと解放率1%ほどですね。」
「はぁ!?」
「ギニャァァ!!!」
魔界ネコが大きなしっぽで条一を叩く
ドォガァン!!!条一は勢いよく壁に衝突する
「うぐっ!!!」
「条一!!!」
「ニャァガァガン!!!」
チュドォォン!!!魔界ネコがミサイルのように条一に突進する
「ぶっふぁっ!!!」
血を吐く条一、そのまま倒れてしまう
「条一!!!条一!!!」
「く、、、そ、、、」
なんとか魔界ネコの方を見るも視界はボヤけてしまっている。
「ま!まずいですよガリョウさん!
このままだと、条一くんがっ!」
「わ、わかってる、、、」
魔界ネコが条一にトドメを刺そうともう一度突進の構えを取る
コォン!猫に小さな石が当たる
「ニャッ!?」
石の投げられた方向を向くと階段に渚と康太がいる。
康太たちは階段を上がり、条一の前に出る
「ごめんねトラくん。助けてくれたのに」
「でもよ、この病院では親友が眠ってるんだ。
だから俺たちも簡単に逃げるわけにはいかねぇんだ。」
「お、、、前ら、、、」
「ギニャァァァ、、、、」
康太たちに向かって突進態勢に入る魔界ネコ
ギュン!!!発射する魔界ネコ
「ぐっ!!!」
渚の前に出てグッと踏ん張り、受け止めようとする康太。
ドォォン!!!魔界ネコが衝突する。
しかし康太たちは当たっていない
パッと前を見ると康太の目の前には条一(ぬいぐるみの姿)が攻撃を受け止めていた。
「トラくん、、、」
「命を無駄にするようなことするんじゃあねぇぜ。
ここには、、、俺がいる。
お前らの親友はしなせねぇ。
だから今度こそ、、、逃げていいぞ。」
スダァン!魔界ネコを弾き返す条一
「おいクソ猫!!!
今度こそ、お前をぶっ飛ばす!
そこで歯ぁくいしばっとけ!!!」
(今度こそ、、、身体の中で立ち込める力に意識を絞って、、。)
「うぉぉぉぉぉ!!!アクマッ!!!ナイズ!!!」
ズドォォォォン!!!条一の周りに大きな火柱が立つ
「ギャニャァァァン!!!」
思わず縮こまる魔界ネコ
ズバァァァン!!!火柱が弾けるとその中からは大きく立派なツノを2本携え、真っ赤な肌に真っ白な髪の毛が逆立ち、筋肉に溢れたガッチリした体つきの条一が現れた。
「が、ガリョウさんこれは、、、」
「あ、アイツ、、、2回目にして100%出しやがった、、、」
条一の背後にいた渚と康太もビックリしている。
「な、なんだコレ、、、」
「トラくんが、、、悪魔みたいになった、、、」
「すごいぞ!条一!
それが解放率100%のアクマナイズだ!」
「え、え?俺、なんかやっちゃった?」
「やっちゃってますよ!!!2回目で100%解放とかありえないですよ!!!」
「ともかく!その姿でなら1発で倒せる!
ぶっ放せ!条一!!!」
「ここまではよくも遊んでくれたなぁ、ネコちゃんよォ。
だがこれでしまいだ!」
ギャッ!!!素早く魔界ネコに近づく条一
「くらえぇ!!!
アクマッレッグラリアートぉぉぉ!!!」
シュボッ!!!!!!炎を携えた脚でレッグラリアートを繰り出す条一
「グゥニャァァァァン!!!」
その蹴りは見事魔界ネコに直撃し、魔界ネコは気絶、そして消滅していった。
「ハァ、ハァ、ハァ、、、」
シュゥゥゥン、、、条一は悪魔の姿からぬいぐるみの姿に変わり、倒れた
「ウミヤマ!回収回収!!!」
シュゥゥゥン、、、条一が病院から消滅し、地獄に転送される。
「な、なんだったの、、、」
「と、ともかく魔物はいなくなって良かったな、、、」

*地獄、ガリョウの部屋

シュゥゥゥン、、、ガリョウの元に帰ってくる条一。
「よくやったぞ!!!条一!!!」
「すごかったですよ!!!一条クン!!!」
ガリョウとウミヤマが条一の元に駆け寄る
「な、、、なんとか倒せて、、、よかった、、、」
「いい戦いだったよ。条一。」
「ハァハァ、、、ガリョウさん」
「なんだ?」
「こうやって魔物から人間を守っていけば、生き返らせてくれんだよな?」
「あぁ。そうだよ。」
「よし、やるぜ、俺は。
アイツらが、待ってるんだ。
さっさと魔物たち片付けて、みんなの元へ、、、帰るよ。
だからさ、これからよろしく頼むぜ。
ガリョウさんと、、、ウミヤマ、、、」
バタン、、、眠ってしまう条一
「よ、、、呼び捨て、、、」
「ヒヒっ、、、
ようこそ、条一。」

「アクマナイズ!」1話 END

2話 URL

3話 URL

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