アクマナイズ!2話
2話 あらすじ
悪魔となった条一は親友である渚と康太を救うため、魔界ネコと交戦。
一時は追い詰められたものの、ギリギリで解放率100%を出し、見事アクマ・レッグラリアートで魔界ネコを撃破した。
そんな条一は対魔連本配属になるために、日々基礎トレーニングに励むのであった、、、
登場人物
・一条条一
→交通事故で命を落とし、悪魔となった青年。
生前は校舎を命綱なしでよじ登ったりと命知らずな朝鮮に明け暮れていた。
魔物を100体倒し、現世で生き返るのが目標。
・ガリョウ
→条一に悪魔の力を授けた地獄の管理官。
良くも悪くも大雑把な性格で、ウミヤマや条一を振り回している。
地獄の中では割と偉い人。
・ウミヤマ
→ガリョウの部下で、条一の世話役を務める悪魔
ヒョロヒョロメガネ。
大体ガリョウに振り回されているしっかり者。
作中用語解説
アクマナイズ
→身体の中にあるアクマパワーを解放し、自身の肉体を強化すること。
アクマナイズ中は見た目も変化する。
(見た目の変化度は後述する解放率によって変わる。)
解放率
→アクマナイズした際に、どれだけのアクマパワーを解放できるかという数値。
解放率が高くなるほど、肉体が強化され、解放率が20%を超えると、属性技(炎を纏ったり雷を出したり)を使えるようになる。
対魔連
→現世に出現する魔物の退治を専門とする人間界の裏組織。
地獄とのパイプがあり、情報共有を行ったり、物資支援などを行ったりと交流がある。
隊員が命を落とすことも多々あるため、人員の入れ替えが激しい。
本編
体育館のようなところで汗を垂らしながら腕立てをする条一
「298、299、、、」
「300!!!(崩れ落ちる条一)」
汗だくで息を切らしながら床に仰向けで寝そべる条一
「ひとまず、今日のノルマは達成ですね。一条くん。」
タブレットでトレーニング表を確認するウミヤマ
「ハァ、ハァ、ハァ、、、
もう1週間くらいトレーニングしかしてないっすけど、このトレーニングっていつまで続くんですか?」
「言ったでしょ?これは対魔連に本配属となるための研修なんです。
一条くんが安定して解放率10%になるまで続きますよ」
「つーかさ、今まで聞き流してたんだけど解放率ってなに?」
「そういえば説明してなかったですね。
それじゃ、簡単に説明しましょうか。」
ボンっ!ウミヤマのタブレットがホワイトボードになる
「すっご、便利じゃんそれ。」
「では、解放率について説明したいのですが、
その前にアクマナイズをおさらいしますね。」
「アクマナイズってこの前使ったあれか」
「そうですね。
あれは身体の中にあるアクマパワーを解放し、使えるようにする行為です。
そうしてアクマパワーを解放することで自身の肉体を強化したり特殊な技を使うことができます。」
「確かにアクマナイズした時はすごいパワーが溢れてくる感じがしたわ。」
「そうでしょ?
そしてその強化率はどれだけ体内のアクマパワーを解放できるかで決まるわけです。」
「なるほど、だから1回目と2回目では全然パワーが違ったわけだ。」
「そうです。
そしてそのアクマパワーをどれだけ解放できているか、という値が解放率というわけです。」
「は〜ん。そういうことね。
で、その解放率はどうやって上げればいいわけ?」
「アクマナイズの解放率は基本的に使用する者の身体能力や精神力に影響します。
なのでトレーニングを行い、身体を鍛えていけば自ずと解放率が上昇していくわけです。」
「ふ〜ん。
それはわかったんすけど基礎トレーニングばっかじゃ退屈なんすよ、、、
解放率10%ってあとどれくらいトレーニングすればいくんですか?」
「このままいけばあと3ヶ月くらいですかね。」
「3ヶ月!?!?マジっすか!?」
「はい、そうですね。」
「うっそぉん、、、
あと3ヶ月もこんなんしなきゃなんないの?」
「ちょーっと待った!」
条一とウミヤマの元に現れるガリョウ
「基礎トレばっかじゃ退屈だろ?条一」
「はい!退屈っす!」
「そんなお前に朗報だぜ。」
「え!なんすか!」
目を輝かせる条一
「俺の出す課題を行えば手っ取り早く解放率10%を達成できるぜ」
「え!マジっすか!!!」
「あぁマジだ。
ただしチョーーーーキツいぞ。」
「え、そうなんすか?」
「あぁ、めっちゃキツい。
だがよ、基礎トレほど退屈しないと思うぜ。
どうだ条一、やるか?」
「はい!!!やります!!!」
「ヒヒヒッ、よし来た。
んじゃ、早速行こうか」
荒野のような場所に移動する3人
荒野の真ん中には100mほどの高さがある塔がそびえ立っていた。
「お前にやってもらう課題はこれだ!」
釘を取り出すガリョウ
「釘?」
「そう。
お前にはこの釘を使ってこの壁を登ってもらう」
「えぇ!?何mあるんすかこの塔!!!」
「100m」
注・みなとみらいにある観覧車、コスモクロックの直径が大体100mくらいらしいよ。
「まっじすか、、、」
「コイツはいつかの時代に物好きな悪魔が建設したただデカいだけの塔でよ。
長らく使い道がなかったんだが今はトレーニング目的でちょこちょこ使ってんだよ。」
ガリョウが釘をオブジェの壁に刺す
「こんな感じで釘は片手で簡単に刺すことができ、釘自体の硬度も高いから人1人が乗っても全く問題はない。
しかし刺しがあまけりゃ抜けちまうからそこは気をつけろよ。」
「なるほど」
「ちなみに普通に登るだけじゃ面白くないから色々トラップも用意してあるぜ。」
「高さはデタラメですけどなんか面白そうっすね。
でもこれでホントに解放率10%いけるんすか?」
「ヒヒッ、それはお前の頑張り次第だよ。
ま、しのごの言わずにとにかく登れや。
はい、これが釘。
これ以上の支給はないから上手いこと使えよ」
「うっす」
「んじゃ、がんばれ。」
去っていくガリョウとウミヤマ
「ま、校舎登った時の感じでやりゃ問題ねぇだろ。」
カチャカチャ釘をイジる条一
「まずは足かける用の釘を2本打って、
次に片手をかける用の釘を打つ。」
そう言って3本の釘を打つ条一
「よし、この要領で釘を打っていけば上にはいけんだろ。」
カッ、一番最初の釘に足をかける条一
そして3本の釘を使って登り、3本目の斜め上あたりに釘を刺す。
「よし、」
そうやって登っていく条一
バチっ!!!次の釘を取り出そうとした時、片手をかけていた釘に電流が走る。
それに驚いた条一はつい釘から手を離してしまう
「うわっ!!!うわぁぁぁ!!!」
バダァン!!!バランスを崩した条一は下に落ちてしまう。
「くっそ、、、これがガリョウさんの言ってたトラップか、、、
でもこれなら退屈はしなさそうだぜ。」
その後も釘が刺さらなかったり、釘が抜けたり、突然壁に押されたりで登っては落ち、登っては落ちを繰り返す。
再び条一の元に現れるガリョウ。
当の条一は大汗をかき、息を切らし、大の字で床に寝そべっていた。
「ヒヒヒッ、苦戦してるみてぇだな。」
「ハァハァハァ、おかげ様で腕も脚もパンパンですよ。」
「ま、今日はこれくらいにしてご飯食べましょう
今日の献立は麻婆茄子です。」
「こっちの麻婆茄子は辛いぜ〜」
ガリョウの方を向く条一
「ガリョウさん」
「ん?」
「クッソ楽しいっすね。コレ。」
条一はガリョウの方に顔を向けて満面に笑った
「ヒヒッ、、、いい根性してやがるぜ。」
*翌日
真っ赤で目元が黒い地獄のペリカンが大きく口を開けて叫ぶ
「アァサダヨォォォーーー」
パァン!自分の顔を叩き気合を入れる条一
「よっし!やるか!!!」
それを後ろで見守るガリョウとウミヤマ
「昨日あんなに疲れていたのによくまたチャレンジできますね。
僕からすればこれをやるより普通にトレーニングした方が楽だと思うんですけどね。」
「ま、俺もそう思うがよ、
アイツあーいうの好きみたいだし、悪魔になって身体能力も上がってるから、より無茶なことにチャレンジできて楽しいんだろ。」
スパッ!ズダァン!またもや足場の釘が抜けるトラップで落ちる条一
「クリアまではまだかかりそうだけどな」
その後もひたむきに課題に取り組む条一
頬には汗をかき、細い釘を掴み続けた手のひらはボロボロで血が滲み始めていた。
バァン!!!突如壁が爆発し、それに巻き込まれて落ちる条一
「クッソ、、、あそこは爆発するトコだったか、、、」
「手袋使うか?条一」
手袋を手渡すガリョウ
「あざっす
でも大丈夫っす。」
「いいのか?手、ボロボロだけど」
「いいんす。こうやってボロボロの手を見るとここまでの頑張りを感じられて励みになるんで。」
カッ!と笑ってそう言う条一
「ヒッ、頑張れよ。」
「うすっ!」
そして遂にテッペン付近まで辿り着く条一。
「やっとここまで来た、、、が、しかし」
ジャラ、釘の残数を確認する条一。
釘の残数は3本。
残りの高さは10メートルほど。
今までのやり方では辿り着けない。
「どうすっかな、、、
最初っからやり直して作戦変えるか、、、
それとも、、、」
頂上を見上げる条一
「、、、やってみるか」
腰の辺りに3本の釘を横並びに刺す条一。
そして条一は目を閉じ、集中する。
「アクマナイズ!」
スパァン!条一の周りにオーラが立ち込める
「わっ、、、この感覚、初めてだ。」
ニッ、っと笑う条一
「これなら、、、」
横並びに打った3本の釘の上に立つ条一
「よし、一気に行くぜ。」
少しかがみ、そこから思いっきりジャンプ!
するとギュゥゥンッ!!!っと物凄いスピードで上まで登っていき、遂に屋上を超えた。
「あっ!やべっ!」
空中でバタバタし、屋上に掴まれるよう努力するが、努力むなしく地上に落下してしまう。
「クッソ、、、」
「ヒヒヒッ、発想は良かったな。」
条一の元にガリョウとウミヤマが現れる
「ウミヤマ」「はい」
ウミヤマが条一の腕にリストバンドをつける
「解放率は?」
「12%出てます。」
「ヒヒヒッ、課題は失敗だが合格だぜ条一。」
グッと口角を上げて笑いかけるガリョウ
「このトレーニングは単純な筋力も鍛えられるが、様々なトラップによるストレスと諦めない心によってメンタルも鍛えられるトレーニングになってるんだよ。」
「それを行った結果、一条さんはいつの間にか解放率10%を出せるようになってたってわけですね。」
「ヒヒッ、ま、そういうこった。
とりあえず、おめでとう条一。
これで明日から対魔連に本配属だ。」
「生き返りに一歩、近づきましたね。」
「いよっしゃぁぁぁ!!!」
「んじゃ、早速で悪いが明日、ここに向かってくれ。」
紙を手渡すガリョウ
「なんすか?ここ」
「そこの事務所がコレから一条くんが配属になる対魔連の横浜支部です。」
「支部長の嵐田くんとはもう話つけてるからさ、明日からそこで頑張ってな」
「い、いきなりっすね、、、」
少し戸惑う条一。
「ま、でもお前の根性なら乗り越えられるよ
あっち行っても頑張れよ、条一。」
「う、、、うっす。」
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