【建築のタネ】安定/不安定
安定/不安定
──建築の印象は形とバランス
No.014 #造形論_bn
建築デザインにおいて「安定」と「不安定」は、見る人に心理的な影響を与える重要な要素です。形の置き方ひとつで、安心感や緊張感を生み出すことができます。

■なぜ安定して見えるのか?
安定感を生むのは、「重心の低さ」と「接地面積の広さ」です。底辺が広く安定している形状は、視覚的にも重心が低いため、安心感や安らぎを感じさせます。公共施設や住宅では、多くの場合、このような安定した印象を意図的に採用しています。

(写真:堀部安嗣建築設計事務所HPより)※下記リンク
水平方向に伸びた屋根が
どっしりとした安定感をもたらしている
■なぜ不安定さを感じるのか?
一方で、接地面積が小さく重心が高い形状は、不安定さや緊張感を与えます。これにより、建築は大胆で革新的な印象を与えることができます。美術館やギャラリーなどの特別な空間では、あえて不安定さを強調したデザインを採用することも多いのです。

写真:富士世界遺産センターHP より
■不安定なデザインの魅力
しかし、不安定だからこそ人の興味を引き、印象深い建築になることがあります。思わず「えっ!?」と思うようなインパクトもその用途次第では有効に働くこともあるのです。
こういった、ちょっとした「インパクト」や「緊張感」は人々の注意を惹きつけ、強い記憶に残ります。つまり、建築設計における不安定さは必ずしもネガティブではなく、目的に応じて使い分けるべき大切な要素なのです。
■まとめ
安定感と不安定感は、それぞれ異なる心理効果を持ち、建築の印象を大きく変えます。目的やコンセプトに合わせて、これらの効果を意識的に使い分けていくことが、優れた建築デザインの鍵となります。
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