【挫折だらけの税理士の実務記録#85】住民税の「提出漏れ・徴収ミス」をリカバリーするeLTAXハック
前回の記事で、5月に気をつけたい実務として「住民税の決定通知書への対応」を少しだけ書いた。
▼前回記事はこちら
今回は、その決定通知に関連して、万が一「ミス」が発覚した際の爆速リカバリー法。
僕が実際に行っているeLTAX(PCdesk)を用いたハックを共有したい。
■ 誰もが一度は通る(?)「住民税の罠」
年末調整後の給与支払報告。
電子申告で大量のデータを送る中で、以下のような事態が起こることがある。
徴収方法を間違えて「普通徴収」にチェックを入れてしまった。
そもそも特定の従業員の提出(市町村の選択)が漏れていた。
お恥ずかしい話だが、僕も過去に経験がある。
このミスに気づくのは、まさに今、5月に届き始める「決定通知」を見た時だ。
本来なら会社で天引き(特別徴収)されるはずが、従業員の自宅に納付書が届いてしまう。
そして、会社の経理の方や社長から「すいません、決定通知に記載のない従業員がいるんだけど…」という連絡が入る。。。
これは税理士事務所としては、一刻も早く修正しなければならない事態だ。
■ なぜ「郵送」ではなく「eLTAX」なのか
こうしたミスが発覚した際、紙で「給与支払報告書」や「特別徴収切替届出書」を郵送するのも一つだが、僕が推奨するのはPCdeskを用いた電子申告だ。
理由は単純。
郵送よりも圧倒的に早く役所のデータに反映されるからだ。
決定通知を受け取ってすぐに電子申告を行えば、自治体によっては初回(6月分)の徴収に間に合うこともある。
もちろん、送信前後に役所へ電話し、「今から、電子で送ろうと思いますが何月分から間に合いますか?」という個別の確認は必須だ。
だが、その「最速の一手」を打てるのが電子申告の強みである。
具体的な操作フローをメモとして残しておく。
【パターンA:給与支払報告をやり直す場合】
eLTAX(PCdesk)を開き「申告に関する手続き」を選択。
「個人住民税」→「給与・年金支払関連」へ。
「給与支払報告書・源泉徴収票及び合計表」にチェック。
「特別徴収義務者情報登録」で必須事項を入力。
作成方法は「手入力による作成」→「新規」。
支払年分や提出年月日などの基本情報を入力。
入力フォームに年末調整時の正しい情報を反映させ、電子署名をして送信。
【パターンB:普通徴収から特別徴収へ切り替える場合】
「申告に関する手続き」→「個人住民税」を選択。
「給与・年金支払関連」の「普通徴収から特別徴収への切替申請」にチェック。
特別徴収義務者情報を入力。
申告様式選択で「提出年月日」を入力し、提出先(対象者の市町村)を選択。
「特別徴収切替届出(依頼)書」のフォームに情報を入力して完成させる。
電子署名をして送信。
■ 「攻め」の姿勢でミスをカバーする
ミスをしないに越したことはないが、起きてしまった時にどう動くかがプロの腕の見せ所だ。
「郵送だと数日かかるけれど、今すぐ電子で送れば間に合うかもしれません」 この一言とスピーディーな対応が、お客様(会社)や従業員の方への信頼回復に繋がる。
※上記では割愛しているが「特別徴収→普通徴収」のパターンもある。
かなりざっくりとした説明だが、このフローを知っておくだけで、いざという時の「心の余裕」が全く違うはずだ。
皆さんの実務を助ける小さなハックになれば嬉しい。
(次回へ続く)
※実務でのコミュニケーション術について、こんな有料記事も書いています。ワンコインでお買い求めできるので、ぜひお読みください。
