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【フェラーリがある日常 Vol.5】運命的な出会い

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一泊二日でフェラーリに会いに

ディーラーの担当者さんと何度かやり取りをした結果、思い切って2日後に現地へ見に行くことにした。

そのディーラーは、飛行機で片道2時間半の場所にあり、便数が少ないため、一泊二日の旅となる。急いで往復の航空券とホテルを予約した。

空港からタクシーに飛び乗り、そのままディーラーへ直行した。当たり前だが、こちらも敷地内はフェラーリでいっぱいだった。

今回のディーラーの営業さんは、仕立ての良いスーツ姿で、胸ポケットにはハンカチーフ。ディーラーによって、その装いもだいぶ違うようだ。

お目当てのポルトフィーノは、ショールームに飾られていた。ちょっと大袈裟かもしれないが、なんだか初めて会った気がしなかった。

その車体はショールームに飾られていた(写真は屋根を開けてから撮ったものです)。

外装色はビアンコ・アブスで、内装色はCrema。日本的とも言えるような、少しくすんだ白い色がとても美しい車体だった。内装も上品な仕上がりだ。

最初に、エンジンルームを見せてもらった。

フェラーリらしく、とても美しいエンジンルームだった。

ボンネットを開けた状態のまま、エンジンを始動してもらった。

エンジンルームも、とても綺麗に整備されていた。V8エンジンのサウンドが心地良い。

心地よいエンジンサウンドに、自然と笑みがこぼれてしまう。

次に、屋根を開けてもらった。ポルトフィーノは、一見するとクーペに見えるが、屋根がトランクに格納されるリトラクタブル・ハードトップなのだ。

開けるためには後方にある程度のスペースが必要とのことで、車を少し前方に移動させてから屋根をオープンにした。

ポルトフィーノはリトラクタブル・ハードドップだ。屋根を開けると印象がガラリと変わる。

そのまま運転席に座らせてもらった。

先日のローマに比べて、スペース的に若干余裕があるように感じた。オドメーターを覗き込むと、走行距離はなんと93kmだった。

室内のカーボンパーツはステアリングのみ。リセールは低くなるのかもしれないが、その方が好みだ。オドメーターは93kmだった。

「走行距離93km」のワケ

この「93km」の訳を聞いてみた。

この車体は、前オーナー(法人)がこちらのディーラーから購入したもので、ずっと屋根付きのガレージに飾られていたものだそうだ。

コンディション維持のため、数日おきに担当者が近所をぐるっとひと回り走っていただけで、それ以外はまったく走行していなかったのだという。

オプションは、当時の価格で300万円ほどかけている車体とのことで、トランク裏のオプションプレートを見ながら、担当営業さんが丁寧に内容を説明してくれた。

<主なオプション装備>
・マグネライド・デュアルモード・サスペンションシステム
・フロント&リアパーキングカメラ
・LED付きカーボンファイバー・ステアリングホイール
・ダイヤモンドカット鍛造ホイール など

豪華というわけではないが、定番の装備はひと通り押さえている、そんな内容だった。中でも、前後にパーキングカメラが付いているのは本当にありがたい。

オプションプレートの内容。当時の価格で約300万円相当の装備だという。

2019年式ということで、残念ながら7年間のサポートプログラムは終わっているが、代わりに2年間・10万kmのディーラー整備保証と車検整備が付いていた。

リスクと衝動の狭間で

7年落ちの車体とはいえ、見た目はほぼ新古車のような状態。内外装だけ見ると、中古車でここまで状態の良い車体には、そうそう巡り会えないのではないか。そう感じさせる一台だった。

聞けば、先日、私が問い合わせをした際、担当営業さんは休暇中だったが、所用のため、たまたま出勤し、問い合わせを見つけてすぐに返信してくれたらしい。

しかも、前オーナーの担当だった方でもあるので、これまでこの車体がどう使われ、どのように整備されてきたのかをすべて把握しており、その情報も簡潔に教えてくれたのだった。

一連の流れを考えると、なんとも運命的なものを感じてしまう。

しかし、先に地元ディーラーから別の車体を提案されていたこともあり、今回は三者間でいろいろと大人の調整が必要になりそうだった。

また、どんなに内外装がきれいな状態だったとしても、7年前の車体だ。しかも、走行距離はたったの93km。慣らし運転が必要ない車とはいえ、試乗もせずに購入するのは、かなりのリスクを伴うことも承知している。

それでも、担当営業さんの誠実な人柄も後押しとなり、最終的にはこの場で即決することにした。

夢はついに叶った・・・しかし現実感はなかった

契約書にサインし、クレジットカードで申込金を支払った。なんともあっけない。たったこれだけで、夢にまで見たフェラーリオーナーになれたのか・・・

ついに夢は叶ったが、まだ現実感はない・・・きっと納車されるまで実感は湧かないのだと思う。

なお、後付けできるオプションはないとのことだった。

カーナビも、入れ替えやデータ更新もできないとのことなので、おそらく、ほぼ使い物にならないだろう。フェラーリ認定中古車サイトでは、オプションメニューの中に、ナビのデータ更新が掲載されていたので、これはちょっと予定外だった。

しかし、せっかくなので、フロント周り(バンパー、フェンダー、ボンネット、ガラス、Aピラー、ドアミラー)にプロテクションフィルムを施工してもらうことにした。フェラーリは車体が低いので、小石が当たりやすいらしい。

帰りは、担当の方がアマルフィでホテルまで送ってくれたが、私の頭の中は、あの車体を手にした喜び・・・というより、あまりの現実感のなさにすっかり思考停止となってしまい、残念ながら、せっかくの最新モデルの印象はまったく残っていなかった。

ともあれ、こうして若い頃からの夢は、実にあっけない形で現実のものとなり、私は晴れてフェラーリオーナーになることが決まったのだった。

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