【プロローグ①】クアラルンプールの夜 -奇跡の再会-
クアラルンプールのチャイナタウン。
長距離バス乗り場近くの安宿に宿泊。
近くのバザールでござーるの屋台で、
サテーを食いながらタイガービールを煽る。
あーあーもうすぐ帰国か…
帰ったらどうすっかな…
日本へ帰国しても行く当て無いんだけど…
所持金はニュージーランドのワーホリで知り合った友人に借りた5万円…
何処へ行っても未来は漆黒の闇…
なんにも見えない聞こえない…
良いことないなぁ…
などと考え事をしていた。

物乞いがササさって近づいて来て、
まだ食べ終わってないオレの料理を、
コソッとビニールに入れようとするもんだから、
仕方なくサテーを2本お裾分け。
その時。
アレ?
目の前に見覚えのある顔。
誰だっけ?
向こうも私に気がついた!
なんと!あのアランガの主だった。
おおおおおおおおおおなんたる偶然。

何やってんの?
日本帰るとこなんだけど!
お前は?
これからフォークランド諸島に出稼ぎ行くんだけど。
一緒に行かない?
は?
行かない!
えーつまんねーな。
行こうぜ!
めちゃくちゃ稼げるぞ!
いや行かない!
いかにフォークランド諸島が魅力的か熱弁する主。
この写真を見ろ!
こんな空の色見た事あるか?
こんな海の色見た事あるのか?
見たいだろう?
見たい!
じゃー行こうぜ!
行かない!
ただその空と海の色。
確かに見てみたいと思った。
ここからマイアミへ。
マイアミからチリのサンチアゴへ。
そこからは陸路で南下しフォークランドだ!
行こうぜ。
翌日、主は私の泊まってるホステルに移って来た。
アランガではイケすかない奴だったが、
帰国までの3日間二人で飲み歩いた。

夜は屋台でおねーさんをナンパ。
主はモテる。
その日主はホステルには戻らなかった。
翌朝 、おーい肉骨茶食いにいこーぜ!
と叩き起こされ有無を言わせず連れて行かれる私…
この肉骨茶がめちゃくちゃ美味かった。
その後、近くに朝から酒呑める所あるから行こうぜ!
主はクアラルンプールに詳しい。
中華系のお茶屋さんのような店で、
養命酒みたいな酒を朝から煽る。
そこでマレーシア人のおっさん二人組と意気投合。
ベロンベロンになるまで呑んだ。
気がついたら昼12時を過ぎていた。
別れ際におっさんが住所を書いたメモをくれた。
今夜私の会社に招待するから遊びに来なさい。
食事も酒も準備するし泊まっていっても良いよ。

主がすかさず、 泊まっても良いの?
じゃー行く行く!
こいつマジか?
オレは明日帰国だから行かねーよ。
おっさんの会社から空港行けば良いじゃん!
嫌です!
-その日の夜-
強烈な二日酔いである。
主にまた起こされた。
何時?
7時!
朝?
夜!
頭イテーし寝るわ。
ダメ!
おっさんの会社行くぞ!
ええええ!無理あと1時間寝かせて頼む。
1時間後また主に起こされる。
行くぞ!
行きたくないです…
ダメ!
約束しただろう!
絶対社交辞令だって!
やめとこ!
ダメ!
